月別アーカイブ : 2021/09

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The 雲海

2021/9/30

先日は県北の2000m級の稜線を歩いたが、その時に観た雲海はさながら飛行機に乗ったかのようなで、これぞまさに雲海って眺めだった。

されど雲海を眼下に見下ろすということは雲の上にいるということなので、確認したい山域や肝心の谷筋などは当たり前のように視界ゼロである。

とにかく眺めだけは良いんだけどね..

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

それでも時折ガスが途切れることはあり、眼下の色付き始めた山容から県北の紅葉が始まりつつあることはわかる。

カテゴリ:季節感|タグ:

MINAMATA

2021/9/29

ジョニー・デップ主演の映画「MINAMATA」を観てきた。

ジョニーはどうしてもパイレーツ・オブ・カリビアンのジャック・スパロウなどからくる、被り物俳優のイメージが付いて回るが、本作は一応エンタメ枠ではあるものの、社会問題を題材にしたドキュメンタリーっぽい作りの作品である。

しかもテーマが世界的にもよく知られる日本の水俣病という公害問題ということで、ハリウッド俳優が主演を演じることが逆に日本人にとっては外から見える国内問題を覗き見しているように感じられる不思議な作品とも言える。

そもそも水俣問題を世界に知らしめたのが、当時米ライフ誌とも契約していたマグナム・フォトのカメラマンだったユージン・スミスなので、米国人が同氏を演じることに何の違和感もないのも実際のところだ。

水俣の公害問題自体は国も関係してすでに過去のものとして蓋をしていることから、国内の熊本が舞台なれど関係各所から適切な協力が得られなかったことは、スクリーンを通して観る景色から容易に想像がつく。何しろユージンの当時元妻だったアイリーン・美緒子・スミス氏は、今でも筋金入りの反核の環境活動家だしね。

撮影のほとんどが有明海から遠く離れたセルビアということで、日本人的には石造りの漁村風景に異国感が漂う..冒頭のドローンショットはさすがに熊本のようだ..のはいささか難はあるが、そういう仔細な点よりもやはり俳優陣の演技力に目が行くのは間違いない。

主演がジョニー・デップなのでどうしてもそこに衆目が集まるが、真田広之や國村隼、浅野忠信など国内の著名な俳優陣も出演している。

最初にエンタメ枠とは書いたが、それはあくまで正確に史実のみを時系列で追った作品ではないのでドキュメンタリーとできないだけであって、テーマは限りなく重く、そこに楽しさやハッピーエンド的な演出は1mmもないことは言うまでもない。

されど本作で描かれている内容は日本で起きた紛れもない事実であるので、日本人はぜひとも観ておくべき作品と言えるだろう。エンドロールに登場する福島原発事故共々ね。

FUJIFILM GFX100S / GF23mm F4 R LM WR / Velvia

フィルムとデジタルという時代的な背景の違いもあるが、WebやSNSで安っぽく大量に写真が消費されていく現在と比べ、写真一枚の持つ意味の圧倒的な重さにあらためてそういう時代があったのだということを思い出せてくる作品だった。

SNSでいいねを押してもらって喜んでいる自称写真家たちこそ、時代を知り己の軽薄さを悟り、表現者とは何たるかを知るべきだな。

冬眠する哺乳類について調べていて、そう言えばアナグマも冬眠するんだったなと。

冬眠することでよく知られているのは同じクマの名を冠するツキノワグマとヒグマがいるが、体型からくる印象からかアナグマをクマの仲間だと思っている人は多い。

分類上、目まで遡れば同じ食肉目に属するが、ツキノワグマやヒグマは独立したクマ科で、アナグマはイタチ科に分類される。つまりクマと名前に付いていても、どちらかと言うとテンやイタチに近い仲間ということになる。

テンやイタチは冬眠せずに冬でも活動するが、アナグマは科の異なるクマ同様に冬眠する辺り、なかなか分類というのはややこしく素人には理解が難しい学問である。

アナグマにしろクマにしろ、冬眠と言ってもヤマネのように仮死状態に入るわけではなく、穴の中でうつらうつらして一冬を過ごす..ただし積極的に採餌活動は行わない..ので、正確には冬の巣篭もりという表現のほうが正しい。

ただ、食生活だけ見るとアナグマはかなりの部分でイノシシと似通っているが、イノシシは冬ごもりをしないので、アナグマのほうがより動物性の餌資源に依存しているということになろうか。

E-M1X / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

林道の奥、150mは離れていたが何かがよたよたと動いているのに気がついた。同じ場所でよくキツネを見かけるのでいつもの個体かと思いつつも、双眼鏡で覗くとアナグマであることが分かった。

こんな時間帯に珍しいと思い、こちらに向かってくるのを期待してその場にしゃがみ込んで姿勢を低くして待機..アナグマは近眼で目が良くない..したが、残念ながら100mほど先で畑脇の防風林へと姿を消した。

目が悪くとも鼻は非常に良いが、こちらに気がついたわけではなく、興味がそっちに向かったというところだろう。もちろん興味とは餌探しであって、大好物のミミズやカブトムシの幼虫などを終日..一般的に活動時間は夜間が多い..探し回っているのである。

カテゴリ:ほ乳類|タグ:

言葉の綾

2021/9/26

デジタルカメラで撮影したものは写真か画像かみたいな論争があるらしい。

言葉の綾なので個人的にはどっちでも良いと思うが、職種柄強いて言えば画像はデータで写真はプリントなどの結果..印刷媒体以外にもWebページも含む..を指すかな。

フィルムカメラの時代、特にPCが一般的でなかった時代はまさに写真でしかなかったが、あらゆるものがデジタルデータとして記憶媒体に保存されるようになって以降、デジカメやスキャナで取り込まれる写真データを画像..この言葉自体は普遍的な言葉だが..と呼ぶようになった感がある。

まあこだわる人の属性の問題であって、写真であっても画像であってもデジタルの時代においては本質は何も変わらないが、言葉にこだわる人たちがいるのも確か。

でもまあ画像を写真と呼んだからと言って急に作品が高尚なものに変質することもないわけで、やっぱり言葉遊びの世界に過ぎないだろうなとは思う。

FUJIFILM GFX100S / GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR / ETERNA BLEACH BYPASS

数日前に満月だったが、赤城高原では雲が多くて起きている時間帯には観られなかった。

この後は徐々に下弦の月に向かうことになるが、昨晩は何やら地上波でその話題で持ちきりだったようで。観てないけどねw

カテゴリ:気象・天体, 独り言|タグ:

針広混交林

2021/9/25

尾瀬周辺含め、日光白根山以北の山域は森林限界よりすぐ下で見られる針広混交林の植生を見ることができる。

北海道を除けば、一般的に針広混交林の環境に踏み入るためには、高標高地域まで登山などでアプローチ可能なエリアに足を運ぶ必要がある。

その点、日光白根山は丸沼スキー場のゴンドラを降りればすぐに標高2000mなので、そのまま針広混交林の森を散策できる手軽さがある。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

標高が2000mあれば針広混交林があるかと言えば必ずしもそういうものでもない。

例えば谷川岳のある上越国境ではブナ林から上が森林限界となっており、植生はその地域の環境毎に異なるのである。

カテゴリ:花・植物|タグ:

今年の富士山の初冠雪は7日と発表されていたが、観測した甲府地方気象台はこれを一旦取り消すとのことだ。

何でも富士山山頂の9月20日の平均気温が8月4日を上回ったということで、最高気温以前の降雪は初冠雪とは記録していないとのこと。

9月初旬だとそりゃ今年は随分と早いなぁとは思っていたのは確かだが、冠雪した事実は置いといて見直すというのも何とも異例な話である。

とは言え自然の移ろいと人が決めた暦との微妙なズレからくる観測条件の差異は、事前のルールの基で当てはめていかないと、後々その統計値を使う際に面倒なことになるので仕方ないことであろう。

生物季節観測で言えば、例えばスイセンやウメの開花は緯度の低い地域では年の瀬に開花するのが一般的だ。

だが、そのまま人の暦に当てはめると12月の記録となってしまって、数字上は緯度の高い地域より遅いということになってしまうので、年界をまたぐというパラメータを加えることで、暦の上では前年末であっても、翌年のデータとして扱うというのがイレギュラーな対応となる。

Canon EOS-1V / EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM / PROVIA / グリズリー

Canon EOS-1V / EF24-70mm F2.8L USM / PROVIA / カリブー

余談だが、四季がはっきりしている日本と違い、例えばアラスカ北極圏など極地での初雪・遅雪の切り分けというのは難しのではないかと思っていて、現地を訪れた際に聞いてみたことがある。

その当時のデナリ国立公園のレンジャー曰く、7月中に降れば遅雪、8月以降なら初雪と言っていた。公式的なものか今となっては定かではないが、8月のお盆過ぎ、やけに冷え込むとな朝テントから顔を出してみたら、ツンドラが一面真っ白で驚いたのを思い出した。

一枚目の写真はその8月22日に突然の降雪に見舞われた日に、バックカントリーで出会ったグリズリー。好物のブルーベリーを探してツンドラを歩き回り、近くにいる当方には目もくれず、あちこちほじくり返していたのをよく憶えている。

二枚目は同月27日のもの。この年は今年は雪が早いとレンジャーも驚いたほどよく雪が降っていて、いくらなんでも大袈裟だろうと思いつつ持ち込んでいたダウンの寝袋に随分と助けられた。

実際、9月に入ってすぐに氷点下10℃まで下がった朝もあって、さすがに極地は違うなと思ったものである。何しろ15日に国立公園が冬季閉鎖となって帰国した際、日本はうだるような残暑の中だったのだから。

東日本最高峰

2021/9/22

先週の三連休中にうっかり山行を入れてしまって、あまりの登山客の多さに田舎者は家人ともどもたじろいでしまったw

ヤングな層とファミリーなどグループで行動している人が多く、見るからにカラフルなザックとウエアに身を包んでいるので、明らかに県外から越境してきているんだろうなと思われた。

ご苦労なことに登山中もマスクしている行儀の良い人も結構いて、多くは東京からだろうなと推察。地元で平日だとマスクしているほうがまれなんでね。もちろん個人的に登山中にマスクは必要ない派なのは言うまでもない。

出掛けた先は久しぶりの日光白根山。標高2578mは東日本最高峰で、これより東にこれ以上の山はない。ちなみに第二位はすぐ北側にそびえる尾瀬の燧ヶ岳の2356mである。

正式にはただの白根山で良いらしいのだが、全国に同名の山が多いことから便宜的に日光白根山の名前で呼ばれる。実際、群馬には県北西部に草津白根山もある。

丸沼スキー場のゴンドラを降り、シラビソやコメツガ、ミズナラにダケカンバなどの針広混交林を抜けると森林限界となり、ザレ場を上り詰めれば東日本最高峰の頂きだ。

山頂はぐるり360℃のパノラマで、遠く南側に広く関東平野、北側には越後の山々、北東には那須岳など南東北の峰々が望め、東側の前白根山のすぐ背後には男体山と中禅寺湖、それに戦場ヶ原を見下す大展望である。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

休火山という呼称がなくなったので結果的に活火山にカテゴライズされている赤城・榛名を除けば、県内の実質的な活火山は浅間山と草津白根山、それに日光白根山の3つである。

そのうち噴火口まで立ち入ることができるのはこの日光白根山だけで、しかも複数の火口原を渡り歩くことが可能だ。家人いわく、山頂は火星感あるってことらしい。

山頂の火口原には複数の溶岩ドームの成れの果てが見られ、噴火当時の様子を垣間見ることが出来る。まあそもそも奥白根と呼ばれる主峰自体が巨大な溶岩ドームである。

明治以降に数回の水蒸気噴火を繰り返しており、戦後すぐにあった噴火を最後に、現在は周期的に火山性微動が続いているので未だ現役と言って良いのだろう。

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県境稜線歩き

2021/9/21

誰が呼んだかシルバーウィーク。日本ではシルバーは高齢者を指すので年寄り向けの休日っぽいが語感があるが、いやいや、この三連休の県内の人出は老若男女関係なく半端なかったな。緊急事態宣言はどこ行ったって感じ。

初日が台風騒ぎで天気が良くなった..県内は影響なかったが..ので、状況的にそこまでひどくなかろうとたかを括ってうっかり出掛けてしまったが、その話はまた後で。

先週は悪天続きだった天候が前半一時回復したので、そのタイミングを狙って今シーズン最後の県内辺境の地へと足を運んでみた。

渡りのシーズンがすでに始まっているので、これ以上季節が進むと天狗様と言えど地付きの個体なのか移動個体なのかの判断がしづらくなり、特に県境部周辺の調査は難しさを帯びてくるのである。

特に北部の県境は冬季はアプローチができないので、登攀技術が脆弱な当方にはこれから一ヶ月ぐらいが身の安全を確保できる限界といったところ。

下界はまだ秋は始まったばかりだが、2000mを超える場所に行くと、朝や午後遅くは冬の気配もそれなりに感じるものである。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / 遠く富士山の姿も

Google Pixel 5

当山域は過去に何度か訪れているが、今回は稜線伝いにより東側の山域へと足を伸ばして、とりあえず行けるところまで行ってみた。

一見ゆるやかなれどアップダウンは結構あって、最大標高差は200m近くあった。それに森林限界とは言ってもハイマツ帯はアズマシャクナゲ共々こちらの背丈並なので、岩場か笹帯まで出る必要があったが、視界が広がるとなかなか快適な稜線歩きであった。

県境となる稜線両側の植生と谷の様子を記録しつつ、当然のように頭上にも注意を払ったが、結構な数のハチクマが渡っているのが分かったのは良い収穫だった。もちろん本来の目的も意外な形で収穫を得ている。

平日だったせいもあるがそもそもあまり人気がない山域なので、登山客にほとんど出会わなかったが、刈払機を担いで登山道整備していた関係者にはビックリしたw

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何やらワクチンパスポートなるゴミアプリをまたぞろ何十億も掛けて作るっぽいな。

40億近く掛けて作ったと言われている五輪アプリはどうなった?たった2週間のイベント用にウン十億ってどんだけ無駄なん?

しかもワクチンパスポートを利用するにはマイナンバーカードが必要って、どんだけ現政府のやろうとしてるマイナンバーカードに対する嫌悪感が強いかまったく分かってないね。本当は普及させたくないんじゃねぇの?

こういうのってすべからく仕組みの話なので、利用者がアプリをインストールしてそれで済む話ではなく、接種証明が本物であること確認する仕掛けも必要になるので、むしろそっちを普及させるほうが大変だぞ。

そもそもだ。ビジネスで海外と行き来するのでなければ、接種済みのワクチン接種券見せれば済む話じゃん。

どうせワニは次の内閣改造でクビになるんだから、お前が余計な無駄に税金使うなって話。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

先週、県境の稜線に上がった際、高空を南方向へ飛び去るハチクマを何個体か見かけた。ハチKの渡りのピークはもう過ぎているが、遅れてやって来る個体もまだ少しいるようだ。

これからはサシバがメインで、ノスリがそれに続いて多くなる。

カテゴリ:独り言, 猛禽|タグ:,

電線モドキ

2021/9/18

特に意識しているわけではないが、今夏二度目の目視となったナナフシモドキ。まあ意識して探したからと言ってすぐ見つかるほど甘い擬態ではないので、偶然目にする程度が関の山だけど。

この個体も行きはまったく気が付かず、戻ってくるときにたまたま目に付いただけで、こうして体を起こしていなければ分からなかったろう。近くにアキアカネが留まっていたのでそれを目で追っていて気がついた次第。

それにしても何でこんなところにいたのか知らないが、よもや電柵の電線で擬態しているとはね。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

ところでこのナナフシモドキの頭が左だと思ったそこの貴方。残念、左は腹で右が頭なのだよ。

カテゴリ:小動物|タグ:
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