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ガビチョウ

2023/6/29

高原のカッコウはそれなりにらしくて風情があるのだが、それでも朝まだ暗いうちから家の脇で派手に鳴かれるとさすがにうるさい。

が、それを遥かに上回る大音量で騒々しいのがガビチョウ。近所に定着してだいぶ経つので聞き慣れた感はあるが、やはり朝から庭で鳴かれるとかなり騒々しい。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

ガビチョウは雌雄で見た目が一緒なので、鳴かないことにはオスメスの区別がつかない。

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もう近所ではすっかり定着しているガビチョウ。

時々庭先にやって来てにぎやかに鳴いていることがあるが、今年は隣家の庭で繁殖していたようで、ここ数日は巣立ちった若鳥たちがうちの庭にも出張ってきている。

居間の際に経つヤマボウシなどは絶好の遊び場と見えて、同じく今年巣立ったヒヨドリの若鳥たちと終日小競り合いを繰り返し、まあその賑やかさときたら、アブラゼミも鳴き止むほどである。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

世間で言われているほど他の鳥の生息状況に影響があるようには見えず、今さら外来種だと忌み嫌ってみても詮無きことなので、もはや受け入れるしかないというのが実際のところだ。

食性が似通っているクロツグミやアカハラなど大型ツグミ類に影響があるとはよく聞くが、ガビチョウが定着して以降も毎年近所でクロツグミは繁殖しているので、地域性とかあるのだろうね。

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侵略的外来種

2022/4/10

季節を問わず大きな声でにぎやかにさえずるガビチョウは、日本生態学会から日本の侵略的外来種ワースト100に指定されているいわゆる外来生物である。

拙者が鳥を観察し始めた頃はガビチョウなどまったく情報がなかったが、この20年スパンでみるとその分布拡大はめざましく、今やほぼ関東全域でその定着が確認されている。

ほぼというのは、ガビチョウの仲間は基本的に地上性で多雪地帯では越冬が厳しいため、関東でも群馬・栃木の北部山沿い地域では冬季に定着している様子はない。ちなみに拙者の観察では、夏季に川場村で確認した事例がある。

関東以外では九州北部で定着個体群が確認されているが、とりあえず全国規模での拡大はまだそれほど進んでいないものの、関東以南以西への波及は時間の問題だろうか。

ただ不思議なのは、鳥類は基本的に翼で自由に移動できるので、その気になればすぐにでも他所へ行くことができるのに、関東以外への分布の広がりが想像よりは進んでいない点である。やはり生きものがその勢力を拡大するには、餌の確保と食性、競合種との関係や地勢的な理由など、我々が机上で考えているより複雑な要因があるということだ。

とは言え、カワウの全国規模の分布拡大を見ていると、通年餌を確保できる環境が用意されるとあっという間に増えることがわかっているので、やはり最も重要なのは一年を通して食うものがあるかどうかということになろう。

ちなみに渡り鳥が季節移動する理由はまさにその餌資源を求めてのこと。特に繁殖期には子育てに膨大なタンパク質を必要とするので、昆虫が大発生する夏季の繁殖地の選択は重要なのである。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS / ISO12800

気配を感じたのでその方向にOM-1を向けたら、ファインダー内に姿を現したと同時に被写体認識され、C-AFだったのでそのままシャッターを切って確認したらカオジロガビチョウだった。

昔はガビチョウの情報はなかったと書いたが、実はカオジロガビチョウの存在は当時から知っていた。本種も日本の侵略的外来種ワースト100に指定されている。

赤城山の南面ではその当時から籠脱けと思われるカオジロガビチョウの存在は知られており、関東各地からわざわざ探しに来るバーダーがいたのである。

ただこれまた不思議なことに、名前の通り目下勢力拡大中のガビチョウの近縁種なのに、当時からあまりその生息範囲が広がっておらず、この30年スパンでみても県内では前橋市内を中心にせいぜい東毛地区と隣の栃木南部周辺、それに利根川に沿った千葉辺りまでにとどまっているのである。

侵略的外来種の問題は餌資源が競合する他種への影響だが、もしかしたらガビチョウの分布拡大でもっとも影響を受けたのが、赤城南面を祖とするカオジロガビチョウだったのかなとちょっと思ったりしている。

ちょっとした晴れ間を縫ってミンミンゼミがサマーセールのバーゲンよろしく終日鳴いている。

仕事場の窓辺に実生から成長したクヌギが立っていて、窓を開け放っているときにそこで鳴かれるとなかなかにうるさいのだが、自然界で発生する音に関しては音量が大きくても言うほどは騒音とは感じないから不思議である。

ただ、盛夏に鳴くアブラゼミやミンミンゼミの声は、暑さを冗長する傾向があるのは否定しないw

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

この時期、鳥はもうホオジロとガビチョウぐらいしか鳴くことはないが、両種でまったく正反対の音質なので、比べるならやはりガビチョウは騒々しいな。まあ繁殖期ほど長く鳴くことはないけど。

先日記事にした鳥認識はこの時も威力を発揮。少し前からファインダーで捕捉していて、顔が見えたところでシャッターを切っている。

終始灌木の中をチョロチョロと移動していて、常に手前に障害物があったが、鳥と認識できる限りしっかり目にピンが来ていた。

業務含めマイクロフォーサーズ機で困ることはほとんどなくて、強いて言えば初見のクライアントの担当者がカメラ好きだったりすると、「フルサイズじゃないんですか?」という目で見られることぐらいかw

iPhone 11 Pro

雑誌のグラビアでキレイなオネイサンでも撮るなら35mm版の85mm辺りの大口径レンズが常道だが、そんなポートレートの依頼でもない限り背景が無闇矢鱈にボケるのは一般的な商業写真ではご法度なので、絞らなくても被写界深度が得られるマイクロフォーサーズのほうが適している。

画質はセンサーサイズが大きい35mm版のほうが良い!という論調があるのは否定はしないが、実際の印刷物に仕上がった成果物を見て、センサーサイズを看破できる人はほとんどいないと断言しても良い。

iPhone 11 Pro

ということで、柄が大きく見た目の押しが強いE-M1Xは、商業分野でも取材用としては最強なのである。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / E-M1系のライブコンポジット撮影は飛び道具

ただ、そんなマイクロフォーサーズが誰の目から見ても不利であるのは高感度性能である。これに関しては画素辺りの面積が広いほうが集光に関して有利なのは自明の理なので、夜景や薄暗いところでの撮影では分が悪い。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / E-M1系は夜景の手持ち撮影はお手の物

業務でもない限り個人的に夜景を撮ることはないが、生きもの撮影では朝夕や林内など光が十分でないケースは多々あって、そういう場面では35mm版のセンサーサイズは有利だと思う。

それでも今さら高価で巨大な超望遠レンズを担ぐことを良しとはしないので、小型軽量で山野を自由に動き回れるマイクロフォーサーズバンザイの主義を変えるつもりはサラサラなく、まあ高感度性能はそのアクティブ性能とのバーターと思って諦めているのが実際のところだ。

が、この春、その芳しくない高感度性能に救いの手が差し伸べられた。それがDxO PureRAWというRAW現像ソフト..正確にはレタッチ前のプレ現像的な位置付け..である。

DxOはディープラーニングによるAI技術である「DeepPRIME」を用いてデモザイキング..RGBの画素混合の過程でノイズを低減する..を行うことで、純正の現像処理では実現できないノイズ除去を実現しているのである。

難しい話はさておき、実際に結果を見てみるのがわかりやすい。

何れもデータとして共通しているのはパナのG9PROとパナライカ100-400で、ISOは通常ではまず使わないISO12800である。左が純正のJPEGで右がDxOの現像結果で、中央のスライダーを移動させると比較できる。


拡大画像 ビフォア / アフター

拡大画像 ビフォア / アフター

拡大画像 ビフォア / アフター

どうだろう、ISO12800の高感度ノイズがここまで劇的に低減されるのは驚異的ではないか。Photoshopでもノイズを低減できるが、引き換えに解像感が失われてベタッとした結果になるが、DxOにはそれが見られない。

むしろ解像感は増していて、何より不自然さがないのが良い。まだ試していないが、これなら恐らくISO25600でも十分使えるのではないかと想像できる。

独立した別フローなのでPCに取り込んでからの後処理になるが、正直ここまでノイズレスになるのであれば、マイクロフォーサーズの弱点をカバーして俄然その優位性が引き立ってくると言えよう。

尚、DxOはRAWデータを対象とするので、メーカー側で対応したプロファイルが用意される必要があるが、今のところ手持ちの機材はすべて対応済みであった。

ただ、手放しで良いことばかりではなく、現像速度はPCの性能に依存する。マイクロフォーサーズの2000万画素程度なら1〜2分と言ったところだが、GFX100Sの1億画素で試してみたら、うちの古いMac(2.5 GHz Core i7 16GB)では5分近く処理に時間がかかった。

まあ毎時必要な処理ではないのでそう気にすることもないが、それでも近々のM1Macの導入は待ったなしなのは間違いないな。

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フロー悪すぎ

2020/6/16

持続化給付金が未だに50万件あまりも支給されない件について野党から問い詰められ、「すでに150万件も支給している」「経産省は頑張っている」「申請する側にも問題がある」と逆ギレしてムキになって応えていたアレ。

記者会見では取り巻きの書いた原稿読むしか能がないヤツが、たまに自分の言葉でしゃべるといつもこんな感じで自画自賛とできないことへの言い訳ばかりで情けない限りだな。どこの厨二病だよw

良いかアレよ、実行された数自慢など誰も聞いてないぞ。どんな理由であれ給付されない人が50万件もいて、しかもその人たちに給付実行が停止していることが知らされていないのが問題だと言っているのだ。頑張っているからオッケーなんてどこの小学生の論理だよ!これは完全に急造システムの不備だぞ。

申請してきた人が何らかの理由で弾かれた場合、それを最優先で対応する別フローが必要なのだが、恐らく「後回し」にして後でまとめて処理みたいに考えているフシがある。次から次へと申請が上がってくるなんて初めからわかっている話なのに、同じフローの後処理に回していたんではいつまで経っても最初に弾かれた人は放置されたままとなってしまう。

先日、世間から怪しいと訝しがられ急遽記者会見を開いた席上で、件のサービスデザイン推進協議会の役員がいかにも自分たちはこういった処理に長けているような口ぶりだったが、フェールセーフに対する発想が明らかに欠落している感じで、現役のシステム屋から見てもとても技術的に優れているとは思えないね。

ちなみに未実行の50万件の中には初日に申請した人が多く含まれているらしい。業者は書類不備が理由とか何とか言い訳していたが、恐らくエントリーのシステムに不具合があったのは間違いないので、ヘタすれば申請した履歴すら残っていない可能性が高い。

そうなるとそもそも「処理されていない」事実すら業者側では把握できていないので、申請したけど梨のつぶてな人はその辺りを疑ったほうが良いかも。

FUJIFILM X-T4 / XF16-80mmF4 R OIS WR / Classic Nega.

今朝はまだ日が昇る前から庭でガビチョウが盛大に鳴いていて、それはまあうるさいのなんのって。さらにそれに反応してネコも窓辺で大騒ぎの二重騒音だったw

近年はこうして時々庭にまでやって来るようになり、ガビチョウももはや赤城高原の生態系にガッチリ入り込んでいる感じで、篭脱けだねなどと言っている状況ではなくなっているな。

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漂鳥であるカケスの移動時期なので、山から降りてきたカケスで森の中が賑やかである。ここに留まるのかもう少し低地へ移動するのか、皆で寄り合ってそんな相談でもしているかのようだ。

そんなカケスたちを警戒してなのか、朝からガビチョウたちがやたらと鳴き交わしていた。明らかに春先のさえずりとは異なる短いフレーズなのだが、声質は春の時とまったく同じなので、複数個体が一斉に鳴くと賑やかさを通り越してただうるさいw

ガビチョウはこの20〜30年くらいの間に増え始めたいわゆる人為的な篭脱け外来種に当たるので、自分も含め野生の生きもの好きからは敬遠されるカテゴリの鳥だ。

1羽2羽のうちは物珍しさもあったろうが、緩やかながら在来種を凌ぐ勢いで徐々に勢力を拡大しつつあって、北関東の高山帯を除けば、もはや関東圏で見かけない地域は無いと言っていいだろう。

主に地上で餌を探すので、多雪地帯では冬を越せないと言われてきたが、雪の多い群馬北部でも早春に見かけたことがあので、もはやその辺りのハードルは越えつつあると見て良いかも知れない。

今までいなかった外来種が増えると、餌資源で競合する在来種に影響があると言われており、ガビチョウのライバルとなるのは大型ツグミ類と見られているので、夏鳥であるクロツグミやマミジロのみならず、アカハラやシロハラ、それに生息環境が完全に被るトラツグミなどの動向が心配されている。

クロツグミ辺りは今のところ赤城高原でそこまで減った印象はないが、減ったと気がつく時はもう遅い状況なので悩ましい話だ。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.
珍しく藪から出てきて開けた場所に姿を見せたガビチョウ

とは言うものの、その声の賑やかさからもはや関東圏では普通種になりつつあり、同様に大陸から持ち込まれて定着したコジュケイ辺りと感覚的にそう大差なくなるのも時間の問題だろうね。

何より当のガビチョウ自身が悪いわけではなく、後先考えずに人為的に生きものを移動させてしまう人間に大いに問題があるということだ。

一体いつまで鳴いたら気が済むのかってくらい、朝に夕にガビガビよく鳴いているのはガビチョウ。

霜が降りそうなこんな季節でも盛大に鳴かれると、さすがに呆れ果ててしまうが、そもそもこの時期に恋の歌でもなかろうに、何のために鳴いているのか意味不明だ。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

朝も早くに隣家との境をコソコソ移動するところをキャッチ。ってか、あんなデカイ声で鳴くくせに、コソコソしたってしょうがねーだろうに..

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とうとうその日がやって来た、と言うほど大げさの話ではないのだが、近年県内の生息域を北へ北へと広げているガビチョウが、我が家の庭にもやって来たのだ。

ここ10年くらいで近所にはすっかり定着してしまって、そのせいか餌が競合するクロツグミが減ったように思えるのは気のせいではない。まったく厄介な侵入者である。

そんな厄介者が、仕事場脇のシラカバの中で例の盛大な鳴き声を響かせてくれてちょっとビックリ。ちょうど電話中だったので、電話の向こうでも「何の騒ぎですか?」と訝しむ声がw

積雪のある地方では少ないと言われているが、この冬には隣の川場でも声を聞いているので、もうそういう状況はお構いなしなのだろう。

電話を切ってもまだ鳴いていたので、撮影しようとゆっくりブラインドを上げたが、一瞬目があってから速攻で逃げられた..

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

悪魔の実、いやホウノキの実が赤く熟し始めている。大きさ的にはガビチョウくらいかねぇw

朝一に仕事で川場まで出た後、昼前に沼田で人と会う予定があったのだが、撮影仕事はすぐに完了して時間を持て余してしまったので、しばし近くの里山をうろついて時間を潰すことに。

春を待ちわびる田んぼ脇の小道をカメラ片手に歩いていると、近くの雑木林から声高々にガビチョウの鳴き声が響いてきた。今年は雪が少なかったとは言え、県北の川場までガビチョウが進出してきているのには少々驚いた。記憶にある限り、ここ2〜3年の話ではないかと思う。

赤城の南麓には昔からガビチョウが多く、我が赤城高原でも冬越してそうな個体を時々見かけるが、基本的に積雪地で通年は例が少ないと聞いていたので、春まだ浅いこの時期に武尊の麓で騒々しい声を聞くとはいやはやな話である。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

声を聞いた以上その姿も記録したかったが、何しろ声はすれども姿は見えず、こちらを警戒したのかついぞ藪から出てくることはなかった。

その代わりというわけではないが、車を停めてある空地脇の梢でヒバリの鳴きマネをするモズを撮ったところで時間切れとなった。

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