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クマ棚

2023/11/12

ニュースでも騒がれている通り北東北はクマの生息数が多く、必然的に目撃や熊害事故も多い。

実際、春から仕事で毎月当地に出張ってきているが、遠くに近くにクマを観ない月は今のところ一回もない状況。

冬が来ればこの騒ぎも収まってくるとは思うが、食べ物にありつけず腹が減った状態で無事に冬ごもりに迎えられるかは厳しい状況なので、積雪具合によってはまだクマ騒動も続く可能性もあるな。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

落葉した森ではミズナラとクリにクマ棚が見つかる。木々が葉を落としたことで、遠目にもその存在がよく見て取れる。

毎月観ていた景色の中で、クマたちがせっせとドングリを食べていたのに、こちらはまったく気が付かずにいたということだ。

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この秋はクマの出没増加とそれに伴う事故のニュースが目立っている。根本的にはクマが増えたことが主たる要因であり、雄ならそれは自ずから縄張りの問題となる。

クマニュースで必ず付け加えられる餌不足というのは否定はしないが、そもそも堅果類は年によって豊作・不作がはっきりしているので、それを目当てにしている生きものは織り込み済みの話である。

個人的には報道のあり方にも問題があると思っていて、センセーショナルな話題ということで特にテレビがネタとして扱っている側面が否定できず、恐らくADが北海道や東北などクマが出没しそうな地域の役場や警察に毎日連絡して、仔細な情報をすくい上げているというのがあるだろう。

その昔、三菱のパジェロが走行中に炎上するという事故があり、それを受けて毎日のように日本中の何処かで今日もパジェロが燃えていたというニュースが連日流れたことがあった。

当時JAFに知り合いがいたので聞いたことがあるが、特別パジェロが燃えていたということでもなく、どこのメーカーの車であれ事故や問題があれば炎上していたということであった。

つまりは恣意的に取り上げられたある意味作られた情報ということである。某国営放送がOSO18を執拗に取り上げ、いかにも怪物の如き凶獣扱いをしているのを観ていても、無理くりセンセーショナルなニュースに仕立て上げようとしている感は拭えない。

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森の中でシカの角を拾った。四尖なのでもう立派な成獣だろう(嘘)。

という戯言はさておき、近所のあれだけシカがいても、その辺の藪の中を歩いても意外にシカの角を見つける機会はない。

人が言う多いという感覚が、いかに要らんバイアスが掛かっている感覚かということだ。

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今の時期は田舎ではクマの出没が話題になるが、農家的には獣害被害はクマよりはシカやイノシシ、サル..赤城高原では出没はまれ..それに果樹ならハクビシンのほうがはるかに迷惑で問題である。

おらが村のクマによる農作物被害で顕著なのはトウモロコシで、たとえそれがデントコーンであっても一旦居着かれると、単独個体でも根こそぎになりかねないので、すぐに猟友会に頼んで捕獲駆除となる。

なので忘れた頃に防災無線でクマの出没警報が流されるが、クマ出没中!みたいな野良看板が設置されることはほとんどない。

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上の2枚はどちらも渋川市の山際に立っている注意喚起。看板の内容から設置したのは別の部署(または人)なのは明らかだが、設置場所が100mも離れていない同じ道沿いなのだから呆れる。

そもそも常設されている時点でほぼ誰も見ないし意味がないのだが、問題なのは1枚目は本州には生息していないヒグマで、2枚目はデフォルメされているがどう見てもマレーグマにしか見えない。

何れ専門家に確認も取らず、やっつけ仕事であることが明らかだ。

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この秋は東日本、特に東北管内を中心にブナが大凶作ということだが、各地でドングリの不作も報じられている。

ブナが不作だとクマが里に出没が増えると大騒ぎになるが、ブナが里近くで見られる地域が特別多いわけではないので、ブナだけならそこまで騒ぐことはないと考えている。

むしろミズナラやコナラなどのドングリ類や、クリが不作の年のほうがクマにとっては影響が大きいだろう。

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近所で防風林脇の農道にしゃがんで、その場で手に届く範囲でこれくらいは集まる。赤城高原ではコナラに限って言えば世間で言われるほど少ない感じはない。

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今夏は近所でクマの目撃情報が多い。

この月初、うちから300mほど離れたデントコーン畑からクマが出てくるところを、畑に隣接する民家の住人が目撃している。

そしてお盆には、上の集落の同じくデントコーン畑付近をうろついている個体を農家が目撃。それぞれ距離は離れているが、沢伝いに人知れず移動は容易なので、恐らくは同じ個体と思われる。

何れも目撃者が役場に連絡しているので防災無線が流れていたが、他の地区での目撃情報も時々流れてくるので、近年になく今夏はクマに関しては騒がしい状況だ。

東北や新潟ではブナの不作がすでに報じられており、県内でもブナに関しては不作の傾向であるが、赤城高原にはブナ林はないので、クマが口にする堅果類ならミズナラやコナラのドングリのほうが影響がある。

そのドングリもミズナラは不作傾向だが、赤城高原に多いコナラは例年並みなので、特に木の実が不作なのでクマの出没が多いというわけでも無さそうだ。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

オニグルミの実もクマはよく食べているが、こちらもまあ例年並みと言ったところ。

藪漕ぎ装備品

2023/6/17

ベアカントリーで野に分け入るときの携行品三品。カウンターアソルトとハチノック、それにナタである。

カウンターアソルトはいわゆるクマスプレーで、そのベルクロは常に外してある。というのも、クマでもイノシシでも対峙した時に不用意に音を立てると、それが攻撃を誘発するトリガーになる可能性があるため。

それと危険動物としてクマばかりスポットが当たるが、森の中を徘徊する際に危ないのはハチの仲間。ハチノックはそれ用。万が一スズメバチだとある意味クマより怖いしね。当該品がスズメバチに効くかは未知数だが、攻撃性を少しでも減退できればそれで良しである。

尚、藪漕ぎでナタは言わずもがなだが、ケモノ相手なら武器として最後の手段に。まあ勝てる気はしないけどね。

iPhone 13 mini

先日の記事中に書いた藪漕ぎ装備とはこの三品のこと。通常、集落周辺の踏査でクマスプレーは持つことはないが、野犬がいるのが明確になった時点で必須装備に格上げである。

尚、踏査終了後は速やかに車内に装備を格納しないと、万が一職質を受けたりすると厄介なのでこれも要注意である。

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早くも展葉し始めた奥山の谷の斜面を、高倍率双眼鏡とフィールドスコープで舐めるように遠望していると、連日のようにクマがブナの新芽や若芽を食べているのが視野に入る。

2km以上離れて陽炎でボヤボヤだが、ブナの新芽を除けばまだまだ景色はモノトーンなので、木の上の黒い大きな生きものは意外に目立つ。

LUMIX GH6 / Super Telephoto System / 4K120P静止画切り出し

向こうとこちらで明らかに時間の流れが異なるのを感じる。個人的に最も春を感じさせる山の風物だ。

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クマ出没の注意喚起を作れと言われた市の担当者が、ネットで適当に拾った画像を使ってやっつけ仕事をするというこうなるという良い例。

そこに存在するはずのない生きものの写真を貼って注意!とか言われてもねぇ..

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クマならなんでも良いって話じゃないぞ。

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近所の農道を歩いていると隣接する雑木林からパキパキと物音がしてきた。イノシシと出会い頭は勘弁なので、いつものように「ヘイ、ベアー!」と声を出してパンパンと手を叩く。

一瞬、音は止んだがすぐに再びパキパキと始まったので気配を澄ますと、音は地表ではなくやや高い位置から聞こえてくることに気が付き、これはもしやと視線を上げて林内を見回すと、ちょっと離れた木の枝が風もないの不自然に揺れているのが見える。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

さらに位置を変えて背伸びしつつ手前の藪を避けるように視界を探すと、10mほど離れたヤマザクラの中段付近にツキノワグマがいるのが分かった。半身しか見えないがなかなかの大物である。

向こうもこちらをチラチラと見つつも、目の前の甘いヤマザクラの実の誘惑には勝てないと見えて、無視を決め込んでしばらく貪り食っていた。

村内で目撃情報があると防災無線で知らせてくるし、近くでデントコーン作っている年には食害の現場を見ているが、すぐ近所でクマそのものを目視するのは久しぶりのことである。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

昨年の時点でこのヤマザクラにクマ棚もどきが出来ているのは知っていたので、夜な夜な採餌に来ているのは想像していたが、曇天とは言え日が昇ってからのこの行動はなかなか大胆である。

結局クマは20分ほど構わず採餌を続けていたが、ゆっくりと木から降りて雑木林の奥へと姿を消した。が、低いところは藪になっていて視界が効かないので、さすがに地面に降りてからは音が遠ざかるまでは緊張したぞw

iPhone 13 mini

すぐ近くに人は住んでいないが、農道を挟んだ反対側はおらが村特産の蒟蒻畑なので、薬散布で大型トラクターが日がな一日出入りしている状況である。

ちなみに撮影自体は1ヶ月前のお盆の頃の話。リアルタイムでこの情報を出すとやれ駆除だの何だのと近所が騒ぐので、しばらく放置していた次第だ。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

これはOM-Log400で撮影した4K動画からの切り出し。

OM-1の手ブレ補正は強力なので、600mm相当の手持ち超望遠撮影でもフィックスであれば十分に実用可能である。

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人づてに聞いた話だが、ちょっと前に札幌でクマが出た..今どき珍しくもない話だが..ということで、その出没場所にもうクマが寄ってこないようにとクマ避けスプレーを撒いてほしいと市役所にお願いした団体がいたそうだ。

ここで言うクマ避けスプレーとは、恐らくカウンターアソールトなどカプサイシン噴射型のいわゆるトウガラシスプレーのことを指していると思われるが、おいおいあれはクマ除けであってクマ避けじゃねーぞ。

トウガラシスプレーはあくまでクマの攻撃を一時的に減退させるために噴霧するもので、虫除けみたいに事前に撒いて忌避行動をさせるもんじゃねぇって。むしろ撒いてから数日経って威力が減退した頃に、逆に誘引する可能性すらあるぞ。

そんなアホな要求をした団体とは例の日本熊◯協会なる、今風に言うならクマに入れ込んだややカルトっぽい集団だ。全国各地からどんぐりを集めてそれをクマの生息地に撒くという、遺伝錯乱も甚だしい行為を堂々と行ったりと、過去にも非科学的な行動をして専門家から指摘を受けてきている。

今回も本当にそんなバカなことを役所に言ったのかは定かではないが、当該団体のニュースで関係者がそう言っているのだからそうなのであろう。

世間に可愛そうみたいな情に訴えるのは保護活動の入り口までは有効であるが、実際の行動は科学的な根拠に基づかねばならない。安っぽい感情論はかえって現実的な施策の足かせになると知ったほうが良い。

LUMIX GH6 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

生きものの保護活動は一朝一夕では進まない。特にそこに獣害が絡むとなるとなおさらだ。

おらが村の農地にも万里の長城よろしくぐるり防鹿柵が取り囲むが、日中から堂々とシカがその内側をうろついているのをよく見掛ける。

どんなに擬人化してみても、相手は野に生きる動物。言って聞かせて分かりあえることもなく、人の思った通りにはなかなか行動しないのである。

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