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XF8mm F3.5

2023/6/30

昨日フジのXF8mm F3.5が届いた。今シーズンは諸事情でいつになく裏仕事が活況で、春から東日本一帯で転戦続きだったので、久しぶりのレンズ購入だったこともあってすっかり注文していたこと忘れていた。

いつもなら入荷連絡メールが事前に送られてくる手はずだが、今回はそれもなくいきなりクロネコの兄ちゃんが朝イチにやって来てビックリした。

前述の通り旅の空の下から注文入れてすっかり出遅れ感があって、そこに来ていつもの「注文多数で供給に遅れが..」というニュースを見ていたので、今回ばかりは初回出荷は該当しないだろう思っていたことも大きい。

Google Pixel 6a

すでに既報の通りとても12mmの超広角レンズとは思えないほどコンパクト且つ軽量。さすがAPS-C専用設計ならではと言ったところ。

開放F値が暗いという意見もあるようだが、F5.6〜F8まで絞ってパンフォーカスで使うことを考えるとまったく問題にならない。

個人的にこのクラスの超広角を使うことが滅多にないので、むしろこのサイズに収めてくれたことはありがたいことである。

フジには同じ8mm始まりのXF8-16mm F2.8といういわゆる大三元ズームが存在するが、デカい・重い・高いの三重苦を絵に書いたようなレンズなのでまったく使う気にならなず、超広角域が必要な時はXF10-24mm F4使っていたが、今後はXF8mmを使うことが多くなるだろう。

ズームでない点もとやかく言われるようだが、X-H2の4000万画素で使う限り如何様にもトリミングできるので、ズームレンズである必然性はほとんどないな。

FUJIFILM X-H2 / XF8mmF3.5 R WR / Velvia

出掛けたついでにおらが村の高原レタス畑とこんにゃく畑で試写。背後の赤城山の向こうにはモクモクと積乱雲が湧き立ち始めている。

それにしても35mm版換算で12mm相当の超広角って広すぎ。

フジのXF18-120mmF4 PZは、メーカー公式だとトラベルズームと謳っていて、販促なのか便利ズーム的な売り方をしたいようだが、電動ズームであることから見ても本来は動画撮影用途向けと思われる。

世の中で優秀と喧伝されるズームレンズでも、ズームした途端にフォーカス位置がずれたり、フォーカスブリージング..画角の変化..が発生する製品が多い中で、両者ともによく抑えられていて、価格の割に動画撮影用としてよくできた優秀なレンズだと思う。

以前は動画撮影も業務のメニューに加えていたので、フジのXシリーズを使う限りは何はなくても手に入れるべき製品と言えよう。

写真界隈からはそのパワーズームを理由に色々言われているようだが、インナーズーム・インナーフォーカスであるため全長不変で、胴鏡は細身でカメラバッグの収まりもよく、材質の関係で見た目ほど重くない。

カメラの電源をオフにしてもズーム位置とフォーカス位置を記憶しているので、コンデジや安い電動ズームのように電源オンで最初からやり直しみたいなことがないため、操作時以外は電動であることを感じさせない。

よく言われるズームの画角の微調整がやりづらいということもない。ま、この辺りの操作感は好みの問題とは思うけどね。

余談だが、この春先にレンズから甲高い硬質の異音がするようになってメーカーに点検に送ったが、修理から戻ってくるのに一ヶ月近くを要した。メーカーの担当者が言うには構造が複雑なので、軽修理でも重修理扱いになるとのこと。

iPhone 13 mini

以前は山に行く時はOM-D+ZD12-100の組み合わせがほとんどであったが、最近はXF18-120PZをよく使っている。

前者だと35mm換算で24-200mmとなって山で使うには超絶便利なのだが、後者でも27-180mmとなり、さらにX-H2との組み合わせだと画質劣化のないデジタルテレコンで250mmまで伸ばせる。

広角で広く写し込みたい場合はiPhoneかPixelで超広角が使えるので、とりあえず27mmもあれば十分である。

XF150-600mmは画質とハンドリングはなかなか良い。35mm版換算で900mm相当でこのサイズと重さに収めているのも素晴らしい。

ただ、富士フイルムの設計担当者はこの手の望遠ズームを現場で使ったことないのではないか?と思えるような納得できない仕様が2点ある。

①フードの先端外周にラバーがないので、一時的にでもフードを下にして立てておくことをはばかる。ここはキヤノン・ニコン・ソニーを見倣って欲しい。

②三脚座のアルカスタイルのアリガタが最後まで貫通していないため、写真の位置より前方向へ移動できない。そのためせっかくのクランプ構造を利用してバランスが取れない。

②に関して、スチルの場合は基本的に手持ち撮影なので気にならないが、動画撮影時は三脚運用であり、特にバッテリーグリップを装着して重量が増すボディの場合に致命的問題と言える。

結局別途アルカスタイルのプレートを装着して前後バランスを取ることになって、標準のアリガタの意味がない。まあ三脚座を伸ばすことになるので、可搬時に握りやすいという副次効果は出ているけどね。

年の瀬に求められる人の世の雑事は一通り終わり、年内の天狗納めも取り敢えず済ませたので、今日はNレコのアップデート作業を粛々と進める。ブログで確認したら昨年の大晦日もNレコ開発をしていた模様。

まあアプリのコード書くのは趣味みたいなところもあって、その趣味を仕事にしてしまったので、世の中で言うところの公私の区別が曖昧なのである。

それにこの歳になると若い頃のように年越しにイベント的な意味合いを見出だせないので、少し長い連休が挟まっているって感じ。

そもそも長期間のんびりするという感覚が基本無理な性分なので、手足を動かすか脳みそ回すかしてないと落ち着かないw

iPhone 13 mini

さて、今年はGFXを除き手持ちのカメラがほぼ総取っ替えになった珍しい年だった。中でも富士フイルムのXシリーズは第5世代になったことでガラリと変わった。

パナ・オリ・フジというあくまでマイナー路線を引き続き堅持する予定なので、来年はさすがにここまでドラスティックなこともないだろうと思うが、この手の話は鬼が笑いそうw

何はなくとも取り敢えずメインで使う全機種に被写体認識が搭載されたのは良かった。もうオッサンには昔のように瞬時に動体にピンを合わせるという生きの良さはないのでw

ということで当ブログをご覧の皆さま良いお年をお迎えくだされ..

ちょっと前にカメラメーカー各社の半期決算の発表があったが、ナイコンは好調だったZ9の売上がそのまま結果に現れており、売上高で1145億円と前年同期比で約28%増で好調の模様。

富士フイルムの同期間のイメージング事業..同社は基本的に医療・ケミカル関係の企業..の売上高は1834億円で、見方によっては企業規模が富士フイルムの1/4しかないナイコンにしては頑張っている!となるが、フジの数値をナイコンに合わせてカメラやレンズに限ると640億円となるので、やはりカメラ関連だとナイコン頑張ったは間違ってはいない。

但し、フジのイメージング事業の残り1191億円の正体はチェキと関連するフィルム製品となるので、実はナイコンの売上高はチェキ..いわゆるインスタントカメラね..には到底及ばないという何とも衝撃的な事実も浮き彫りとなる。

オッサンには理解できないことだが、若い世代でもとりわけ低年齢層にとってスマホ写真と同時にインスタントカメラで撮影してその場で写真に印刷できることに大いに意味があるようで、チェキはそのマーケットで絶大なる人気がある。

フィルムや印画紙の生産技術を持つ富士フイルムのイメージング事業にとって、チェキはGFXやXシリーズのミラーレスカメラ以上に金の卵を産むドル箱市場ということになるわけだ。

ここで重要なことは、チェキは初代モデル発売からすでに四半世紀近く経つ..しかもその時代推移の間に写真文化が大きくデジタルへの移行も果たしている..にも関わらず、市場が今なお継続し成長している点にある。

デジタルカメラ市場がもはや縮小に向かっているのは誰の目にも明らかであり、そこにしか注力できない企業の未来は控えに見ても楽観視は出来ないという話である。

Z9の市場流通も安定してきて店頭在庫もあるようだが、逆にそれは必要な人の手には概ね行き渡ったことを意味するわけでもあり、ナイコンが上期の好調さを下期も維持できるかは不透明だろう。

高いカメラは利益率も高いが、購買力のない若い世代には到底手は出せない..頑張ったら買えるかもの域ではない..し、チェキを必要とする市場の担い手にとって、高画素も高速連写も4Kも8Kも必要ないのである。

この辺り、裾野が広く安定した市場を持つ富士フイルムのイメージング事業とは異なり、ある意味一過性になる可能性が高いナイコンにとって次の一手の意味がかなり異なるなとは、素人目にも容易に想像できる。

FUJIFILM X-H2S / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia / 子持山

先週はまだそこそこ暖かい日が続いたが、今週中頃から季節らしい気候になりそうだ。

X-H2のピクセルマルチシフトショットは、同じX-Tran CMOS 5 HRのX-T5にも実装されている機能だが、恐らく滅多のことでは使うことはないだろう。

使ってみればすぐわかるが、撮影対象が完全な静物でないと上手く合成できないので、野外でネイチャー相手では実用性がほとんどない。

そもそも1億6000万画素なんていうそこまで高画素を必要としていないというのがあるが、業務上どうしてもそこまで画素数を必要とする撮影を要求されたら、素直にGFX100Sの同機能で4億画素を使う。

せめて合成までカメラ内で完結するならとは思うが、合成するには別途PCが必要なので、この辺りは気軽に手持ちハイレゾショットを打てるOM-1の足元にも及ばない。OM-1ほど歩留まりは良くないが、GH6ですら1億画素の手持ちハイレゾモードをカメラ内で完結できるぞ。

フジのソフトウエア部隊はOMDSの爪の垢を煎じて飲むべきだな。今のままだと折角のハードウエアの性能が宝の持ち腐れだ。

FUJIFILM X-H2 / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / Classic Nega.

手ブレ補正はX-T4から比べて素直に性能向上が体感できる。XF150-600mmは従来はなかった焦点域だが、ラフにサクッと超望遠撮影しても手ブレに対する歩留まりは良い。

低速シャッターでもOM-1と遜色ない感じだが、長秒域はさすがにOM-1には敵わない。何しろOM-1は先代のE-M1時代から秒単位のスローシャッターを止めることができるからね。

X-T5はX-H2をベースにしているので、動画も市場に出回っているミラーレス機の中でも平均以上の性能だが、放熱の問題を理由に8K搭載を見送るなどX-H2とは差別化している。

放熱問題へ対応しない代わりに、意匠はT4そのままに小型化してきたのはスゴイ。バッテリーはNP-W235で手ブレ補正も搭載しているのに、サイズ感は初代X-T1に近いのは驚きである。ファインダー周りのデザインもやや野暮ったい印象が強かったT4からスッキリしているのも良い。

さらに動画はやらんぞ写真だけっていうフジが抱えているであろう多くのユーザーの意向を汲んで、3軸チルトに回帰してきたのも喜ばしいことだ。

動画市場に打って出るかのようにX-H1を出しておきながら、その後はX-T系をハイブリッドカメラの如き扱いをしてきたことが、拙者のようなH1ラブの映像作家系からこぞって謎認定されて久しい。

今回のX-T5は、X-H2・H2Sを当初想定していたH1の目指す市場向けに投入できたことで、フジもようやく吹っ切れた感を見せてきたというのが感想になろうか。

X-H2Sはともかくw、H2はそこそこ売れたようだが、X-T5はそれを上回るなかなかのセールスになると想像。35mmフルサイズにこだわらない限り、同時期に発表されたソニーα7R5の56万、キヤノンR6Mk2の40万に比べたら、24万などプライスレスに等しい破格の値ごろ感であろう。

尚、4000万画素に対応していないことを理由に単焦点系のXFレンズの多くを手放しているので、今のところX-T5は静観である。

FUJIFILM X-H2 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / Velvia

初代X-T1から数えて5代目か。フジを使うようになったのはX-T1からで、一応歴代はすべて使ってきたが、手元に残してあるのはT1だけ。

そのT1も久しぶりに動かそうと思ったらバッテリー切れで文鎮状態だった。まあもう実戦で使うことはないので、XF35mmF1.4ともども引き続き防湿庫に留め置くことになるだろう。

X-H2Sは高速連写モデルで、X-H2は高解像モデルである。

よく無印H2のほうを「高画質モデル」的に書いてあるのを見かけるが、画質が良いか悪いかは多分に主観が入るのでw、表現として間違ってはないが正しくはなく、メーカー的には高解像または高画素モデルであろう。

ということでその高解像モデルに続いて、高速連写モデルのH2Sのほうも手に入れることに。後発のH2の登場で日に日に市場価格が下がったおかげで、H2Sも今や無印と遜色ない値頃感となっているのはありがたい。

今やカメラ市場は高画素が絶対正義的なところがあるので、見た目からして兄弟機であるX-H2とH2Sならそりゃ4000万画素機のほうが売れるのは素人でも分かることであり、なぜにSが付くほうが世に先に出てきたかと言えば、そりゃ大人の事情ということになろうw

8Kが撮れるのでH2のほうが動画機として上位と思われているフシがあるが、動画屋として見ればH2Sのほうが動画機としては優秀であることは、ローリングシャッター..いわゆるコンニャク現象ね..への対応を見れば明らかである。H2の8Kもフィックス画なら気にならないが、ジンバルに乗せて手持ちで撮るとなかなか厳しいところがある。

H2Sも30Pながら6.2Kが撮れるので、アップコンすれば8Kとそう遜色なく仕上げられるし、何より4K120Pの威力は動体撮影では絶大なので、動画屋の立場なら8K30Pより4K120Pを選択するのは必定だ。

だが、高解像度の写真が必要なら4000万画素機のH2を選ぶほうが懸命なのは言うまでもない..実際のセールス結果がそれを物語っている..ので、必要に応じてどちらかを選択すれば良い話である。

でそれはつまり、動体動画も撮るし高解像度の撮影も必要なのであれば、X-H2とX-H2S両方を手に入れる事態となり、それはもう富士フイルムの思う壺という話だw

iPhone 13 mini

もともとX-T4を2台使っていたのだが、GFX100Sを併用するようになって1台手放しており、何れXの追加は必要だとは思っていたので、この状況はまあ必然ってことに。

意匠だけならX-T系も嫌いではないが、ダイヤルインターフェイスのX-T4とGFXの併用は今一つだったことと、動画用のGH6をコリメート撮影に固定してしまっているので、フリーで使える4K120P..1.29xクロップは望遠野郎的には歓迎w..の動画機が必要になったというのが実際のところだ。

まあ当初はX-H2Sを先に手に入れていた可能性のほうが高かったのが、順番が変わっただけという見方もあるのでこれはやはり必然だなw

そう言えば、最近になってようやくXマウントのサードパーティ製が増えてきたな。このまま鎖国を続けていくのかと気になっていたので、選択肢の幅が広がるのは良い。

とは言っても個人的に切望していたのは超望遠のカテゴリで、シグマの150-600辺りをXマウント版で期待していたのだが、それもXF150-600の登場でもうどうでも良くなったけどw

それでも今後期待するなら超広角レンズかな。X-H2の4000万画素を開放からフルに活かすにはXF8-16が必要らしく、確かに12mmという画角は魅力的なれど、NDフィルタを装着できない時点で候補にはなりえない。何よりそう滅多に使わないレンジに、あのコストを払う気にはならんし。

ここは一つシグマでもタムロンでもフィルタ装着可能な16mm始まりくらいの4000万画素対応のやつを出して欲しい。

FUJIFILM X-H2 / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / CLASSIC CHROME

タムロンと言えば、知らない内にXマウントの150-500mmなんて出してたのね。

一見するとXF150-600と競合しそうな雰囲気を醸し出しているが、APS-Cで望遠端の100mmの差は結構大きいので、絶対的な超望遠を欲する向きには競合しないだろう。このケースで悩むのは価格差..実売で10万くらいある..と大きさだろうね。

画質はMTF見る限りズームとは思えない感じなので、値段を考えれば、100-400と150-600の間での万能感では良い選択になるか。最短撮影距離も広角端で60cmというのも良いし。

何れシグマも似たような焦点域を揃えてくると思われるが、個人的にはちょっと遅きに失するって感じがしないでもない。もう何年かこのムーブメントが早ければ、オリのE-M1系やOMDSのOM-1には手を出してなかっただろう。

X-H2Sはフジの思惑ほどは売れて無さそう。各社恒例となった供給不足アナウンスも一応出ていたようだが、XF150-600共々今はどこも店頭在庫を抱えている様子である。

思うにこの状況の要因は2点あって、そもそもAPS-Cで30万円代に手を出す購買層がフジユーザーには少ない..高い買い物するならGFXと考えているはず..のではないかということと、4000万画素のX-H2を同時に用意していて、それが9月には出ると最初に明かしてしまったことに尽きよう。

個人的にセンサーサイズや画素数でカメラの優劣をつける考えは持っていないが、世間はそうは捉えていないので、フルサイズより小さいAPS-Cに高い金は払わないとか、より高画素のモデルがそう間を空けることなく登場すると知ってしまったら、そりゃ様子見しましょうかとなるに決まっている。

X-H2Sはハイエンド市場をターゲットにしているので、無印H2と合わせてなんぼくらいに考えていると思われるが、フジの場合はかなりの確率でカニバリズムがある..X-ProユーザーはまずX-H系には興味を示さない..のはメーカー側も意識しているはずなので、実施的に他メーカーのハイエンド市場、つまり新規開拓を狙っているのだろう。

ただ、APS-CのR7があの価格帯で出てくるとフジは厳しいだろうね。カメラの基本性能は値段なりにX-H2Sが高いにせよ、世間のAPS-Cに向けられたフルサイズの廉価版的な位置づけをひっくり返すのは並大抵のことではない。

ということでT1以来のXユーザーの拙者でも、今回ばかりは無印H2を見てから判断することにしている。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

薄暗い森の中ですぐ目の前までやって来たコガラ。ナナカマドの花に集まる虫を食べに来たようで、朝露に羽毛が濡れていた。

この日は晴れて暑くなると予報が出ていたが、新潟県境で雨が強く降っていた影響で結局気温も上がらず終日どんより。