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早春の森でフィフィフィと早口の口笛が聞こえてきたならそれはゴジュウカラ。

さながらキツツキのように木の幹を上下自由に行き来できるが、名前の通りシジュウカラなどと同属のれっきとしたカラ類の仲間である。

他の多くのカラ類も重力を無視したように木の幹に留まることができるが、ゴジュウカラのように幹を伝っての移動はしない。

先にキツツキのようにと書いたが、頭を下にして降りてくる動作ができるのは本種とキバシリくらいで、キツツキの中でも小柄なコゲラにもできない点では、本種の機動性がことさら高いと言えようか。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-14 / ノートリミング

某所の尾根近くで天狗様待ちの際、寄りかかっていた幹の裏側に気配を感じ、しばらく様子見ているとゴジュウカラがかくれんぼよろしく顔を出したり引っ込めたりを繰り返した。

やけにフレンドリーだなと思いつつも幹から少し離れて見守っていると、クルクルと幹を回り込んで来て、樹皮の隙間から種子を取り出して食べていた。

貯食してあったのかたまたま見つけたのかは定かではないが、こちらの存在をまったく気にかけないその仕草から、普段人を見ることがないのだろうと想像できた。

それにしてもE-M1Xの鳥認識AFの優秀さには相変わらず驚かされる。この至近距離でもしっかりAFが追随していた。

春の森を賑わす黄色い花の最終ランナーはキブシ。

日当たりの良い林縁に多く見られるが、陽射しの入る芽吹き前の落広林内でもよく目立つ。

キブシは漢字では「木五倍子」と書くらしいが、単なる当て字なのか調べても意味はよくわからない。

FUJIFILM GFX100S / GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR / PROVIA

周辺には途上中のツグミがまだたむろしているが、季節の進みが早いこともあってそろそろ森の夏鳥たちの第一陣がやってくるかな。

ちなみに当地ではツバメは先週末に初認。時期的にはこちらはまあ例年通りかな。

小雀

2021/3/30

近所に生息はしているが、シジュウカラやヤマガラと違って家の周囲で見かけることはないのがコガラ。今日は珍しく近くの雑木林で見かけたところをパチリ。

地味な種類だが、個人的には好きな鳥である。

FUJIFILM X-T4 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR + XF1.4X / PROVIA

XF70-300は1.4倍のテレコンかませると35mm版換算で630mm相当となる。

普段マイクロフォーサーズのED300PROを1200mm相当で振り回している身からすると若干物足りない感はあるが、このコンパクトサイズなら文句の付けどころもあるまいて。

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カラスは雑食のように言われていてそれは概ね間違ってはいないが、猛禽類同様に肉食が基本であるため、捕食活動も普通に行う。

少し離れた対岸の水際でハシボソガラスがひとしきり行ったり来たりしていて、おもむろにくちばしを水の中に突っ込んだので、てっきり水でも飲むのかと思ったが..

LUMIX S5 / Super Telephoto System / APS-C 約4500mm相当

しばらくもぞもぞと難儀していたが、水の中から引き上げたのはどうやらザリガニのようである。泥まみれなので種は不明だが、農業用水の池なんでアメリカザリガニだろうね。

この後は傍らにやって来たもう1羽と取り合いを始めたが、結局引き上げた当人がくわえて飛び去っていった。

ちなみにザリガニは英語でCrowならぬCrawfishだ。

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赤城高原でもウグイスの初鳴きを確認。世の中の桜開花の報と同様、当地での初鳴き確認も一週間程度早い。

ちなみに同じように春が早かった昨年は3月23日だったようだ。

FUJIFILM X-T4 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / PROVIA / ソメイヨシノ

FUJIFILM X-T4 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / PROVIA / ホトケノザ

さすがに桜の開花はまだ先の話だが、ソメイヨシノの花芽は結構膨らんできているので、この後日中の気温が高い日が続くと、桜の開花もそれなりに早いかもしれない。

早春の野草であるホトケノザは路傍ですでに元気が良いが、こちらは雪解けの時点で花をつけていたので、昨日今日咲いたという話ではない。

道脇のところどころに割れたクルミの殻が落ちていた。少し歩くと、50mほどの区間に数mおきに落ちているのが判る。

iPhone 11 Pro

カラスがクルミの実を路面など硬いところに意図的に落として割って食べるのは、近年よく報告があることである。それどころか車の通るコースにわざと置いて、車に潰させる荒業の観察例もある。

後者はコース取りの予測が難しいのでなかなか上手くいきそうにないが、落とすやり方は数回繰り返すことで美味しい実が手に入るので、結構根気よくやり続けるものである。

この時も雪解けの雪の中から出てきたオニグルミの実を何回も落として割って食べていた。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20

尚、このやり方を見せるのはハシボソガラスに多いように思う。と言うより個人的にはハシブトガラスが同じことをしているのを見たことがない。

こちらは東北で見かけた例だが、この時もやはりハシボソガラスであった。

調査して統計を取ったわけではないので実際のところは不明だが、経験してしまえばハシブトガラスも同じ行動を取るだろうとは容易に想像できる。

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餌付けで罰金

2021/3/18

今月2日の自然公園法の改正で、一部の国立公園内でクマやサルなど野生動物に餌を与えると最高で30万円以下の罰金が課せられるようになった。

人の手で餌を与えられた動物が味をしめることで常態化し、それが前述のクマやサルであれば人的被害に繋がる可能性があるため、かなり以前から問題視されてきた歴史的経緯がある。

マナーを呼びかけるだけで済めば罰則の規定は必要ないだが、この問題は昨日今日に始まったわけではないので、未だ解決に至る道筋が見えてこないのが実情といったところだ。

古くは日光のニホンザル然り、北海道内あちこちで見かける観光ギツネ、最たるは世界自然遺産の知床におけるヒグマなど、一歩間違えば怪我では済まないケースも起こりえるわけだ。

直接の人的被害に繋がらなくても、常態化してしまうと結局そのしわ寄せは駆除という形で動物自身に向いてしまうため、良かれと思って餌を与える行為が逆に命を奪うことにつながることは、もっと周知徹底するべきであろう。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

県内某所で餌付けされているヤマガラ。餌を持っていなくても手をかざすだけですぐにやって来る。ここではヤマガラだけでなく、シジュウカラやコガラもやって来ていた。

鳥の餌付けのケースで有名なのは、新潟の瓢湖のような越冬で集まるハクチョウへの給餌だろう。鳥インフルエンザの集団感染の可能性が高まるので、一時は給餌行為を中止する風潮があったが、観光産業とも関係してくるのでなかなかすべてのケースで中止とはなっていない。

冬季は餌が不足するのでそこを人為的な給餌で補うのはそう悪いことではないと思っているが、問題は餌の量とその内容だ。公園などでパンの切れ端やパンくずを与えているのを見かけるが、パンは油分が多くて摂取し過ぎるとかえって寿命を短くしかねない。

やはり自然界にそのまま存在するものが望ましいだろうね。

ちなみに餌付けは意図的に行われるものだけではない。当地のような田舎では、家の敷地の端っこや農地の隅に残飯や収穫物の余りを捨てるケースが普通にあって、そんなところはタヌキやイノシシたちの格好の餌場となっている。

何も直接的でなくても、産業廃棄物含め間接的に行われるている餌付け行為もあるということである。

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久しぶりに裏仕事で県外へ出張。

年度末にきて人様のお手伝いなどしていられる状況にないのだが、まあ裏仕事の業務内容的にシーズン突入なのでやむ無しだな。

で、指定の場所が高台の富士山ビューポイントだったため、天気が良かったこともあって終日日本を代表する霊峰を拝むことになった。

天気は良かったが西寄りの風が猛烈に強く吹いたため、暖かいのか寒いのかよくわからない状況だったが、富士山には入れ代わり立ち代わり独特の雲が湧いていた。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

折しも東京で桜の開花宣言が出ていて、このエリアでも平地では車窓を流れる景色の中に桜が花をつけているのを見かけた。昨年は暖冬で記録的に早かった記憶があるが、今年も同様の最速記録のようである。

それと地元ではまだこれからだが、ウグイスの初鳴きも個人的には今シーズン初。

そんな春告魚がホーホケキョとそこかしこで鳴き交わす中、越冬中のリュウキュウサンショウクイが鳴きながら飛び回っていたのはいかにも季節の変わり目といった風情。

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GFXはフランジバックの短いミラーレスカメラなので、他社マウントの一眼レフ用レンズを使用することができる。

ただ、35mm版フルサイズの約1.7倍大きいセンサーサイズなので、イメージサークルの狭いレンズだと周辺がケラレたり極端に減光したりする場合がある。

それでも撮影後に不要な部分をトリミングすれば画像としては何も問題なく使えるが、レタッチと同じでそれ前提というには何とも面倒である。

そこで、GFXには35mm版フルサイズでセンサーを自動でクロップする35mmフォーマットモードなる機能が用意されていて、面倒な後処理を省いてくれる仕掛けになっている。

自己責任の範疇であるにせよ、他社製のレンズを制限なく自由に使えるような機能を用意しているのは、そもそも専用のGマウントレンズが少ないので背に腹は代えられないという事情だと推察。

ちなみにクロップされるので当然画素数は減るのだが、それでも6000万画素あるので何も困ることはないだろう。まあ言ってしまえば6000万画素の35mm版フルサイズ機としても使えますよ、ということだな。

iPhone 11 Pro

ということで、まずはキヤノンのFDレンズの銘玉FD500mmを装着してみたが、ラージフォーマットの中判ミラーレスカメラとは思えない意外にコンパクトな装着感に驚く。

予想通り35mmフォーマットモードをOFFだと四隅が若干ケラれるが、ONにすると問題なく使える。

MFレンズなので動体撮影では使い勝手がよろしくないが、GFXには超望遠レンズがラインナップされていないので、必要な人にはこれはこれでアリかな。

AFに慣れてしまっているので個人的に写真目的で使うことはないだろうが、GFXで動画を撮る際には結構使えるのではと期待している。

FUJIFILM GFX100S / Canon New FD500mm F4.5L / Velvia

庭に来るカワラヒワを狙ってみたが、6000万画素もあるとそれこそ恐ろしいほどの解像感だ。

GFX100SはIBISが搭載されているので、ISOを上げて早いシャッターを切れば500mm手持ち撮影もできなくはないが、さすがに歩留まりはよくないので、三脚使用が妥当だろう。

ちなみにクロップされてもファインダー上では周辺がマスクされることはなく、それこそ違和感なく35mm版フルサイズ機の感覚で使えるのは気が利いている。

雪国も雪解け

2021/3/14

この冬は豪雪に見舞われた雪国もその後は春一直線の模様。

一時こちらの背の高さまであった積雪もすっかり減って、ぼちぼち田んぼが顔をのぞかせ始めているところもあった。

もちろん大半はまだ雪の下ではあるが、4月に入り桜が花を付ける頃には、代掻きが始まっているだろう。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20 / セグロセキレイ

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20 / ムクドリ
OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / ライブND

用水路はほとばしる雪解け水が勢いよく流れ下り、セグロセキレイが早くも動き出している水棲昆虫たちを狙っていた。

冬場見かけないムクドリが姿を見せているのもまさに春近しである。