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マツムシソウ

2023/9/15

どこにでもといわけでもないが、県西部の高い稜線の草地で見られるマツムシソウ。マツムシが鳴く頃に咲くからその名前があるというが、いかにもダイレクトな和名だ。

秋はもう花は少なくなっている時期なので、マツムシソウは虫たちに大人気である。

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA / チャバネセセリ

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA / クジャクチョウ
FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA / マルハナバチ

皮膚病に効く薬草と知られており、そのせいか園芸種にも多く見られる。

草本類で世界最強の毒草トリカブト。根が最も多くの毒を含むが、その花も葉も花粉さえもすべてが有毒。

ゴールデンカムイでヒロインの少女アシリパが、トリカブトの毒を矢じりに塗ってヒグマを倒すシーンがあるが、実際にアイヌの狩りで使われていた。

花粉まで有毒と聞くとうっかり顔を近づけるのもはばかられるな。

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA

トリカブトにも種類があるが、写真は県境の山域でよく見かけるヤマトリカブト。

最近ではシカが増えすぎた山域でトリカブトまで減っているという話を聞くので、そのうちトリカブトの毒に耐性のあるシカが出てくるかも、なんてね。

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チョウの仲間の中でもその分布域が広いことで知られるヒメアカタテハ。何でも南極大陸以外の大陸すべてで生息が確認されているとのこと。

季節移動するチョウと言えばアサギマダラが有名だが、このヒメアカタテハもアサギマダラほどではないが、秋から冬にかけて越冬のために北から南へと移動する。

夏と秋の年2回発生するため、今は秋生まれの個体がそこそこ飛び回っている。

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA

近縁に少し大きいアカタテハがいるが、アカタテハがより黒味が強いのに対し、ヒメアカタテハは翔んでいるところだけ眺めているとヒョウモンチョウのように見える。

それと地面に降りていたら十中八九アカタテハ。ヒメアカタテハは花の蜜しか吸わないので滅多に地面には降りない。

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日中は再び暑さがぶり返して今更ながらの残暑だが、朝晩はそれなりに涼しくなった赤城高原。

庭先ではキチキチキチとモズが高鳴いて縄張りを主張し始めている。

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA

モズはの高鳴きはさえずりの類ではないので雄も雌も鳴く。繁殖期はペアでせっせと子育てに勤しむのだが、秋になるとさっさと夫婦別居を決め込んで、お互いに縄張りを宣言する。

モズに限らず鳥類の多くは繁殖期にペアを形成するが、通年を通してペアで行動するイヌワシのような種もいるから不思議なものである。

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秋はいつ来る

2023/9/10

台風13号に先駆けて前日に前線が通過した翌日、空気が入れ替わったように急激に気温が下がり、例年のこの時期並みに涼しくなった。

夜は夏掛けでは寒くて布団を出して寝たが、これでようやく秋らしくなるかと思いきや、台風13号の一過で再び太平洋高気圧が張り出してきて、再び夏日に逆戻り。

いやはや一体いつになったら秋めいた過ごしやすい気候になるのやら。

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA / ヤマハハコ

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA / ワレモコウ

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA / ウメバチソウ

山の上はひっそりと秋の花の季節。

半分青い

2023/9/9

風に乗ってどこからともなくオオルリの囀りが聞こえて来た。

まさかこんな時期にそれはないだろうと最初は気のせいかと思ったが、それでも声の方向の視界を探すと約80mほど先の伐開地の疎林にその声の主を発見。

どうやら若い個体がさえずりの練習をしている様子。全体の調子は親に負けず流麗だが、よく聞いているとオオルリ特有の最後のジェジェを忘れる時がある。

夏鳥の成鳥はもう移動を始めている時期だが、その年生まれの若い個体は少し遅れて南へと渡っていく。

この個体がこの土地の生まれなのかもっと北から移動してきたのかは不明だが、来年の繁殖時は日本三鳴鳥の名に恥じないような歌をしっかり歌えると良いね。

LUMIX GH6 / Swarovski STX95 / 4K120P静止画切り出し

季節移動というとタカ渡りのように群れをなして飛んでいく..もちろん同じグループというわけではないが..ことを想像しがちだが、小鳥たちはひっそりと人知れず渡っていく。

この小さな体のどこにそんなエネルギーがあるのかなどと、ついぞ不思議に思ってしまう。

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ヤナギランは葉が文字通り柳の葉に似ていることからその和名があるが、英名はファイヤーウィードである。

山地の山火事の跡地に真っ先に群落を形成することからその名前で付いており、昔アラスカを何度か訪れたことがあるが、その際にもハイウェイ沿いで見掛けた山火事現場に沢山のピンクの花が揺れていたのをよく覚えている。

山火事だけでなく雪崩などの崩落で裸地が現れると、やはり多種に先駆けて成長するいわゆるパイオニア種の位置付けとなる草本類だ。

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA

ということで、高原で風に揺れているヤナギランを眺めていると、若い頃に出かけた極北の地を思い出すのである。

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チョウの仲間は夏の間に何回か発生する種がいるが、夏も遅い時期になると蜜を得られる花の種類が限られてくるので大変だ。

夏場は忙しく飛び回ってなかなか写真を撮らせてくれないキアゲハも、この時期だと花も少ないため、一度蜜吸始めるとそこそこ長時間止まってくれる。

FUJIFILM X-H2 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / PROVIA

この時も役目を終えたノアザミの周りを繰り返し飛んで、ここぞとばかりに食事にありついていた。

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色付きが早いと言えばヤマザクラなど桜の仲間だが、山の上では何と言ってもナナカマドだろう。

まだ他の樹種が青々としている時期に、部分的とは言え紅葉し始めて透過光でよく目立つ。

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA

紅葉もさることながらナナカマドはその赤い実もよく目立ち、落葉する時期になってもまだ実がついており、冬鳥たちが好んで食べる。

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今年のススキの開花は前橋で8月28日、東京で9月2日。前橋は平年より4日、東京は11日早い。

赤城高原はと言えば、例年観測してる近所の休耕地があるのだが、ここ数年はお盆のタイミングで草刈りが入ってしまい開花確認ができてない。

穂が出始めるのは早い時は7月中という時もあるが、概ね開花はお盆過ぎといったところだ。

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA

先日登った2000m付近の稜線上にまだ残っている株があった。標高が高いので開花自体は8月の上旬くらいだろう。

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