カテゴリ : ほ乳類

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低山の里近くの河畔林でサルの群れに遭遇した。近くの藪の中にいる数までは不明だったが、視界には6頭程度だったので、群れと言ってもそう大きなものではない。

しばらく観察してさほどこちらに警戒してないようだったので、カメラを持って少し接近して撮影。

その際、E-M1Xの鳥認識AFはONのままだったので、どういう挙動をするのかお戯れに試したところ、なんとサルにインテリジェントAFの認識枠が現れて、そのままAFを作動させるとサルの動きに合わせてC-AFが追いかけて撮影ができるではないか。

おーこれはスゴイな、鳥だけでなくほ乳類でも認識してくれるのかとその時は嬉しいサプライズだったが、よく考えてみるとインテリジェントAFとは別に顔認識もONだったので、鳥と認識したのではなく、単純にサル顔の人wとして認識した可能性が高いな。

AI認識を謳っているのにサルを鳥と間違えていたのでは逆に困ったものだが、そもそもメーカーが鳥意外を認識するとは言っていないので、この件は当たらずとも遠からじといったところか。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-14

E-M1XはノーマルのE-M1系に対し画像処理エンジンを2基積んでいるのが特徴で、そのパワーを使ってAIによるインテリジェントAFを動かしているが、それ故にマイクロフォーサーズ機らしからぬ大柄なボディサイズが賛否両論..否定のほうが圧倒的に多いけどなw..となっている。

そんなことで今回の鳥認識AFの追加がファームアップで可能となったのはE-M1Xに限られていて、そこがE-M1Xのアドバンテージに他ならない。

らしからぬ大きさへの批判の回答として、インテリジェントAF以外は同等性能で小型のE-M1 MarkIIIを別途用意しているのだから、オリンパスが責められる理由はないはずだ。もちろん将来的にはノーマルのE-M1系でもインテリジェントAFは実現してほしいけどね。

でもいきなりフラッグシップを謳うモデルの価格を下げた点は、E-M1Xユーザー全員で糾弾しても良いかもw

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餌不足で里へ出てきて捕殺されるクマのために、全国からドングリを集めてそれを餌不足で困っているクマへ届けるための資金をクラウドファンディングで集めているというのがSNSで流れてきた。

以前からその手の話は時折耳にしてきているが、件のクラウドファンディングを見に行ってみた限り、いつものお騒がせ団体ではなくまた新手の有志による主催っぽい感じだが、プロファイル的に根っこは同じかもしれない。

本人たちは至って真面目にやってる感あって、ともすれば美談として片付けられそうだが、全国から無節操に選別なくドングリを集めて蒔くということは、本来その地域の植生ではない種の種で人為的な植生の錯乱を起こすことになる一大事だということに、まったく気づいていないのが何とも痛々しい限りだ。

クマが「可愛そうだ」と訴える同じ口で、生態系とか環境を守るとか言っている時点で、自然界の道理や仕組みが理解できていないのだろう。

ツキノワグマはそれこそ地域個体群としてみればレッドデータの扱いとなる地域もあるが、逆に個体数が定期的に増減を繰り返す..木の実の豊作不作はそれこそ自然の摂理だ..だけで絶対的な絶滅危惧種とまでは言えない地域もあるので、十把一絡げで括るのはかなり無理がある。

人によって捕殺されるクマが「可愛そうだ」という主観的な感情が何事にも優先され、植生を含めた自然環境にまで思考が及ばない時点で、申し訳ないがこの手の取り組みは当人たちの自己満としか受け取れそうにない。

何より個々の個体に対し直接手を差し伸べるのではなく、地域個体群が無理なく子孫を残していける環境保全を図る努力をしていかないと、結果的に徒労に終わる例はいくらでもある。考え方として動物愛護ではなく環境保全が大事なのだ。

もちろん環境保全は土地が絡むのでクラウドファンディング程度では如何ともし難い問題が多々あって、一朝一夕でことが動くものではないが、人の生活圏と野生の境が曖昧になってきているからこそ、環境そのものを保全対象にしていくのが肝要なのだと知ったほうが良い。

生きものの保護は場当たり的に直接行うのではなく、多少遠回りで時間がかかっても間接的なほうがそれこそ持続可能な保全につながるのだ、ということを天狗様に関わる中で学んできているところ。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

尾根上からブナの森に覆われている谷を見下ろす。クマの痕跡を求めてクマ棚を探すが、今年はブナが不作なのでほとんど棚は見つからない。

この森も昨日今日の大雪でもう深い雪の中に埋もれているだろうな。

OM-D E-M1 MarkIII / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

それでも時折クマ棚を目にすることもあるが、大抵はクリだ。

かなり長くこの木に居座っていたのだろうと思わせる..クマは食える時に食うを実践する生きものだ..立派な棚は、遠目にはクマタカの巣のようである。

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某山系の尾根に取り付く前のアプローチで通過した初冬のブナ林。

ちょっと前に降雪があったが、とりあえずカンジキやアイゼンなどの世話になるほどではなく、無難に通過できた。まあ帰りの下りでは雪が腐っててやや難儀したけど。

iPhone 11 Pro

これはクマ。直前というわけでもないが、日の出前くらいに歩いていた感じ。しらばく同じコースを辿ったが、途中でクルッと踵を返すように笹薮へ入っていった。

大きさから50〜60kg程度の中型といったところで、雪が降ってそろそろ冬眠穴探しでもしている頃合いだろう。うまい具合に穴が見つかれば良いね。

iPhone 11 Pro

これはノウサギ。足跡自体は真新しい感じなので、こちらの接近に気が付いて逃げていったのかな。

iPhone 11 Pro

こちらを先導するかのようなカモシカの足跡。特に急ぐでもなく足を引きずりながらのんびりと歩く様子が目に浮かぶ。

iPhone 11 Pro

これもノウサギ。2枚目とは場所が違うので別個体だが、これもさっき通りましたって感じで新しい。

場所によってはノウサギをほとんど見かけなくなった森が散見されるが、この森はノウサギとそれを追っているふうのキツネの足跡多く見られて、健全な生態系が維持されていると思われる。

それにしても冬の森は良いね。積雪がなければ気が付きもしないが、そんな生きものたちの痕跡があちこち目につくので飽きることがない。

携帯各社独自のメールサービス、通称「キャリアメール」について、異なるキャリアに乗り換え後もメールを転送するサービスを義務付けるよう政府が強制するという。

表向きは要請という形だが、どうせ電波利用料の値上げを盾に携帯各社に脅しをかけているのは見え見えだ。

例のスダレが掲げる携帯料金値下げの一連の話と連動しているものだが、今更ながらキャリアメールなどというガラパゴス仕様のメールサービスを延命させるような措置を、事もあろうに国が助長するとは情けない話である。 

ただでさえ、利用者がキャリアメールに縛られていることで、MVMO..いわゆる格安スマホのこと..への移行を阻害している現実を無視することが、デジタル庁などという華々しい看板に泥を塗っていることになぜ気付かぬのか。

キャリアメールは同じキャリア内のガラケー同士では相性が良いが、相手がGmailのようなフリーメール..PCメールなどとも言われる..となると途端にメールの送受信が正常に行われないなど問題を引き起こす。スマホが普及した現在では圧倒的にフリーメールのほうが多いため、キャリメールは逆に通信障害の元凶になっているのである。

問題の原因は迷惑メールの垂れ流しを防ぐためのスパムフィルタ..これ自体は歴史的背景がそうさせているのは理解するが..が無駄に強力すぎるため、キャリメールは届いても、フリーメールからの送信を受け付けないという鎖国が如き島国根性丸出しの状況を作り出しているのだ。

仕事柄、大小様々なWebサービスの開発を請け負ってきているが、BtoCで常に問題になるのはキャリメールの存在である。C(顧客)のユニーク性を担保する際に使われる要素はメールアドレスが一般的だが、そこにキャリメールを宛てられた時点で、その属性はB(企業)からすると使えない可能性を孕んでしまうことになる。

Webサービスを提供するサイト制作では、大抵は問い合わせフォームなる窓口を用意するが、このフォームから問い合わせなりクレームなりを入れてくる際、連絡先にキャリアメールを指定された時点で不通となってしまい、「問い合わせしたのに連絡が来ない!」という新たなクレームを引き起こす連鎖の悲劇が始まるのである。

いやそれ、こちらの手落ちでもなんでもなく、そちら様の契約しているメールサービス..つまりキャリアメールね..の不都合なんですけどって窓口担当は悶々と悩むことになり、引いては開発担当まで無駄な禅問答に巻き込まれることになる。

もういい加減キャリアメールの呪縛を解き放ってくれって話で、まあなんというか、空条承太郎的に言えば延命措置なんて「やれやれだぜ」っていう気分だよw

iPhone 11 Pro

林道を歩いていたところ不意に大型獣の気配が湧いて、ほどなく谷側からガサガサと姿を現したのはシカの親子だった。

ちょっと前に急斜面を下ってきたばかりでカメラはバッグの中だったため、ポケットからiPhoneを出してチャッチャと写すが、スマホ写真でもWebで使う分には何ら遜色ない。

ガラケー時代やそれ以前ならGR DIGITALなどコントパクトカメラの出番であったが、iPhoneをはじめスマホのカメラ性能が高くなっているので、今後コントパクトカメラを手にすることはないだろうな。

趣味の領域を除けば、この分野はもはやスマホが完全にコントパクトカメラの市場を食ってしまっているのは確かである。

県境の稜線部など標高の高いところでは紅葉が進んでいるが、標高1000m前後ぐらいから下はまだこれからである。

用事でそんな標高1100m少々にあるミズナラの森を歩いてきたが、森全体に色づき感が出てくるのはもう一週間ぐらい先であろうか。

その森の奥でクマタカと四つ足のクマを15分の時間差で目視。猛禽のほうは上空を旋回中を発見、四つ足のほうはガサガサと下草を揺らしながら逃げて行くのを双眼鏡で確認。

前者はよく見かけるペアの雄で、後者はそんなに大きい個体ではなかったが、こちらも歩きながらわざとガサガサ音を立てていたので、それで先に気づいて逃げていった模様。

空と陸のクマを同時とはこれはなかなか縁起が良いかも、などと悦に入っていたのは良いが、車まで戻ってきたらE-M1Xのアイカップが無いことに気づいてがっくり。どうもオリのE-M1系はアイカップが外れやすい印象だな。

FUJIFILM X-T4 / XF50mm F1.0 R WR / Velvia

志賀高原の横手山が白かったので、上越国境が昨日初冠雪だったのは間違いないようだが、残念ながら朝の時点で解けてしまっていた。

同様に浅間山も初冠雪となっていたが、こちらはうっかり写真を撮るのを忘れてしまった..

ロシア極東のカムチャッカ半島沿岸で、ヒトデやタコ、ウニや貝類など大量の海洋生物の死骸が打ち上がっているのが確認されたらしい。

最初は地元のサーファーらが目の痛みなどを訴えたことで発覚。当局が一帯を調査したところ、フェノールや石油製品など基準値を超える有害物質を検出したとこと。

汚染範囲はかなり広範囲に広がっていて、近くの軍の施設に貯蔵していたロケット燃料..そうであればミサイルだろうな..が流出した可能性が高いようだ。

確か夏前にもシベリアで火力発電施設から軽油が漏れ出す騒ぎがあったばかりで、どうにもロシアのこの手の施設の適当さには開いた口がふさがらないな。自国内で収まる状況ならまだしも、海や川を介している時点でロシア一国で済む話ではない。

この話、国内ではまったく報道がないが、カムチャッカ半島は千島列島の先に位置し、オホーツク海を介して日本ともつながっている海域なので、流氷が海洋を漂う季節がこれから来ることを考えると、日本に影響が及ばないとも限らないぞ。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO / コナラ

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO / クヌギ

今年は県北のブナがかなり不作である。ちょっと前に県境の北、つまり新潟側も見てきたが、場所によっては凶作と言ってもいいぐらいだ。

そして同様にこの赤城高原でもコナラなどドングリ類が少ない印象で、恐らくこの10年ぐらいのスパンでコナラなどはもっとも不作かも。

こうなるとクマの行動が気になるところ。もちろん必ずしもブナやドングリに依存しているクマばかりではないが、相対的に餌量が不足することで彼らの行動も変化を余儀なくされる。

沼田市内でも最近になって目撃例がポツポツ出てきているので、山以外でもうっかり出会い頭みたいな事故が起きる可能性に注意が必要だ。

台風前に

2020/10/6

ここ2週間ほど、近所の林に数日おきにエゾビタキが数羽単位で入れ替わり立ち代わり姿を見せている。

お目当ては熟し始めたミズキの実で、近くを通りがかると一斉に飛び立つが、すぐにまた戻ってきて実をついばみ始める。

旅の途上で立ち寄るだけなので、もう数日もすればパタと見掛けなくなるが、今週末は台風がやって来て大風が吹きそうなので、実が落とされてしまう前に十分な栄養補給をしていって欲しいね。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20

今年の秋はシカの姿をあまり見掛けないなと思っていたが、一昨日辺りから近くでラッティングコールが聞こえるようになった。

家の前の畑にも前夜の足跡が残っているので、夜な夜な出てきてうろついているのだろうが、犬がいなくなってからそういった夜半のけものの往来を感じることが少なくなったな。

マメが夜によく窓辺から外を眺めていることがあるが、すぐ吠える犬と違ってネコは実に静かなもんである。

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新コロナ禍の影響で観光客が減っているのは全国的、いや全世界的か。

そしてそんな観光業の不振に配慮した政策がGoToトラベルなわけで、感染拡大と経済回復を天秤にかけた、恐らくは結果について誰も責任を取らないであろう壮大なる実験ということに他ならない。

その観光客が減ったことで人だけでなく、困っている生きものがいるというニュースを見たが、それは奈良公園のシカの話であった。

奈良公園のシカは春日大社や東大寺のある同公園とその周辺の市街地で見られるが、動物園のような飼育個体ではなく、純然たる約1200等程度の野生の個体群として奈良では扱われている。

夜間は公園とその周辺の林の中で過ごし、日中は餌を求めて参道や公園内の緑地に姿を見せる。

一般的に野生のシカは人を見ればあっという間に遁走するが、彼の地の個体群は古来より保護されてきた経緯があるため、人を見ても不要に恐れることはなく、むしろ観光客から与えられる餌..いわゆる鹿せんべいだな..を求めて近づいてくるのである。

当該ニュースは「観光客が激減したために餌をもらえなくてやせ細る個体が出始めている」といった内容だったが、さも餌がもらえなくて餓死でもしてしまうかのような視点は早計だな。

確かに若いシカを中心に鹿せんべいに依存している個体は一定数いる可能性はあるが、飼育個体ではない野生種なので、人とは付かず離れずと言った距離感を保っている個体がほとんである。野生の生きものは餌のある場所に執着はするが、手に入らなければまた別の場所へ移動するだけである。

人為的な餌付け問題はさておき、そもそも日中に観光客の前に姿を見せるのは、鹿せんべいという「餌場」に移動しているだけで、動物園の個体が飼育員のバケツを待っているのとは本質的に意味が違うぞ。

ま、ワイドショー的なマスゴミ報道なんでそこまでとやかく言ってもとは思うが、GoToトラベルにかこつけて「観光客の与える鹿せんべい」というステレオタイプ的な見方に囚われるのは間違っているし、野生動物をナメていると言うほかはないな。

ちなみに記事のタイトルに深い意味はないw

FUJIFILM X-T2 / XF18-135mm F2.8 R LM WR / PROVIA / 東大寺参道

普段地元ではシカは白い尻毛を見せて逃げていく個体しか見かけないのでw、野生でこの近さはある種異様ではある。

が、徹底した保護のもとで人と共存共栄できる手立てがあるならば、野生動物と言えど種によってはここまで距離を詰めることが可能ということだ。

もちろんこれはシカが食われる側の餌動物の立ち位置にいるからに他ならず、これが捕食する側の肉食動物であれば話はまた違ってくるけどね。

スガレが叩き上げの苦労人みたいに言われているが、苦労したのは満州に渡って戦後命からがら引き上げてきた親父さんだぞ。

しかも当人は戦後生まれで、その親父さんがイチゴが何かで事業を起こして成功した裕福な家庭育ちじゃんか。一体どっから貧乏人が這い上がってきたみたいなサクセスストーリーでっち上げてんねん。

政治ビジョン問われて「自助・共助・公助」抜かしてやがるが、国の仕事が一番最後ってなんなんそれ。順番ちゃうがな。それなら政治家なんぞ要らんがな。

しかも総裁選挙で国民が直接選べないのを良いことに、「将来的に消費税を上げる」と言いやがったぞ。それに前提として「行政サービスのスリム化」とも言っているので、今以上に行政は何もしなくなるのに増税はやるという、ふざけたビジョンだな。

タダでさえ新コロナ禍の影響で景気が悪くなってそれがいつ回復するかも見通しが立たない今、政治家が消費増税の話なんかするかってことだ。どんだけ財務省にキン◯マ握られてんだよ。

大体だ、消費税が全額社会保障費に充てられているなんて嘘っぱちもいいところで、組織票目当てで法人税を減税したその穴埋めに使われてんじゃねぇか。大企業が長年貯め込んだ内部留保を法人税で徴収すれば、消費減税など容易いことだ。

こんなザマではパンケーキおじさんじゃなくて、そのうち反景気おじさんとか呼ばれるのがオチだなw

FUJIFILM X-T4 / XF16-80mmF4 R OIS WR / Classic Nega.

朝早くに近所の蒟蒻畑でキツネを見かけた。この時期に日が昇ってからうろついているのは珍しい。

しばらく双眼鏡で眺めつつも、こういう日に限って長玉を持っていないのはナントカの法則ってやつだなw

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屋外で活動する生きもの屋にとって、夏季は様々な種類の小動物からの攻撃?を受ける季節でもある。ヤブ蚊、アブ、ブユ(ブヨ)、スズメバチ、ヤマビル等々。

一応、蚊の仲間は虫よけで概ね退けることが可能であり、スズメバチとヤマビルは巣や生息地に近づかないことで遭遇を回避できる。まあ山仕事や調査でそこに行かねばならないという地獄がアルアルなのはここだけの話w

が、アブに関してはこれはなかなか難しい。目の行き届く範囲を飛んでいる限りは手で払い除けることもできるのだが、いつの間にという表現がまさに正しく、気が付かないうちに背後回り込まれ、それこそ気配なく体にたかって刺してくるのが厄介である。

チクッと感じたらジ・エンド。ヤブ蚊とは異なる熱を持った痒みが後から疼いてくるのが何とも敵わん。人によってはアレルギー反応が出て、水ぶくれするような症状になることもあるので要注意だ。

アブの動きは案外と直線的で、蚊のようにどこに止まろうかなぁ的なウロウロ感はなく、スゥーっと近づいてきてそのまま張り付くように止まるのだ。

が、そんなアブでも接近が難しい例があることが、先日英国王立協会に寄せられた英ブリストル大学のティム・カロ教授らの論文で明らかになっている。その研究対象はアフリカのサバンナに生息するシマウマだ。

シマウマの白黒の縦縞は、群れでいる際にライオンなど捕食動物の目を幻惑する効果がある..それ以外にも体表面に温度差で風を起こして体温を下げるという話もある..というのは知られた話で、それは体表面に取り付こうとするアブにも同様の忌避効果があるとのこと。

同教授は以前からこの件について研究し論文発表していたが、今回の実験で縞模様のコートを着せた一般的な馬で試したところ、光学的な錯覚によって方向感覚や距離感が狂うらしく、体に止まれずにまっすぐぶつかったりするらしい。

さらにこのアブの行動は縞模様だけでなく、コントラストの高いチェック柄でも同様の効果があることが実験でわかってきたので、アブによる被害の多い畜産農家向けにさらに研究を進めるとのことだ。

昔から山屋のシャツはチェック柄と決まっていたが、近年は山ガールなどによる山ブームでファッション性が高まり、没個性な昔ながらのチェック柄以外の服も着実に増えてきている。

が、今回の研究結果を見る限り、常にアブの攻撃にさらされる山仕事系の出で立ちは、昔ながらの山シャツのほうが良さそうな話であるな。

Canon EOS-1n / EF70-200mm F2.8L / PROVIA / サバンナシマウマ(アンボセリN.P)

シマウマの尻は何となく色っぽいよねぇっていうのが、この時の同行者との一致した見解だったなw

ちなみにシマウマは白い馬に黒い縞模様なのか、それとも黒い馬に白い縞模様なのかという話があるが、実はどちらも半分正解で、どうやら黒っぽい地肌に白い毛と黒い毛が交互に生えていて、それがそれぞれ縞模様に見えているというのが正しいようである。

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