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G9 PROに搭載された目玉機能の一つに、連続して撮影した写真を合成して1枚の高解像度の写真に仕上げるハイレゾモードがある。

ハイレゾモードはIBIS(ボディ内手ブレ補正)の機能を利用してセンサーを1/2ずつシフトさせて8枚の写真を撮影しこれを合成するというギミックで、2000万画素が都合4倍となって実質的に8000万画素(4:3の場合)という高解像度な出力が得られることになる。パナは本機が初だが、ペンタやオリの一部の機種にはすでに同様な機能が備わっている。

ただ、8枚は同時でなく連続して撮影..と言っても処理としては1シーケンスなので連写するわけではない..するので、動体など被写体に動きがあるとそれなりにブレた状態で合成されてしまう。三脚必須なのは言うまでもなく、さらに屋外では使う場面を選ぶことになるが、意図して流動感を出すなどするのでなければ、風などの影響を受ける点ではどのみち1枚でも条件は一緒だろう。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

無風の状態から上越国境の仙ノ倉山を撮影。無風と書いたが仕事場の中なので当たり前だが、撮影対象は遥か彼方なので、ハイレゾモードの検証として正しいかはやや疑問w


その一部を2000万画素から切り出したものがこちら。


そしてハイレゾモードの7000万画素(3:2の場合)からほぼ同じところを切り出したものがこちら。Web上の話なので解像度は正確ではないが、比較する限り差は歴然だ。

フルサイズの1/4しかないマイクロフォーサーズのセンサーに、3000万画素とか5000万画素などという高解像度は現在の技術では望むべくもない。そういう意味では高解像度が必要な向きにはフルサイズしか選択肢はないのだが、常に絶対的な高解像度が必要でないケースへの答えが、パナの場合はこのハイレゾモードということになる。

IBISと電子シャッターによる高速連写無くしてハイレゾモードは実用的に成立しないのだが、最初にこの技術に目を付けた技術者は賞賛に値すると言っていい。一つのブレークスルーがさらに二次的な作用を生むという、まさに好循環の結果の産物である。

G9 PROの登場でパナはGH5とダブルフラッグシップをラインナップすることになった。

GH5は従来通りやや動画寄りではあるが写真もイケるハイブリッド仕様で、G9 PROは動画も撮れるが写真撮影を優先したモデルということになるようだ。ただ、そうは言ってもG9の動画仕様も4K/60Pなので、他社のフラッグシップモデルよりは性能は上である。

まずはEVFを覗いてみて0.83倍..しかも0.77倍と0.7倍にも切替可能..というそのファインダー倍率の高さに驚く。GH5が0.75倍、EOS 5D Mark IVが0.71倍なのだからその広さが想像つくだろう。拙者は眼鏡使用者なので、ラフに構えてEVFを覗く場合はアイポイントを長く取れる0.7倍が適当..昔で言うところのスポーツファインダーが内蔵されているようなもの..だが、じっくり構える余裕があるなら0.83倍は非常に見やすい。

売り物の一つであるAF性能だが、これは体感的に明らかにGH5より合焦スピードが早い。今どき像面位相差式を採用していないのはパナぐらいだが、225点のDFDはフジと較べても小気味良いぐらいビシビシイイ感じでピンが来る。AFエリアを最小にしていて至近距離で迷うと復帰しないのはGH5と同じだが、測距位置を適切にしてからの復帰はさすがに早い。

センサーは約2030万画素のローパスレスでこれはGH5と同じ。ARコートというコーティングを施してフレアの発生を抑えているのと、GH5に比べてダイナミックレンジを広げているので、写真画質という点ではG9のほうが上ということになろうか。

ということで、ヒマワリレストランの常連組にモデルになってもらった。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

上からヤマガラ、シジュウカラ、スズメ、ヒヨドリで、何れもズームの300mm付近(35mmフルサイズ換算で600mm)でISO1600、メカシャッターを使用。G9の真骨頂は電子シャッターにあるが、またそれは後日レポートしよう。

GH5sを手に入れたであろうという大方の期待を裏切って申し訳ないが、実は手元にやってきたのはパナがGH5sと同時に世に放ったダブルフラッグシップモデル、G9 PROのほうであるw

GH5sの導入宣言的なことを言っては見たものの、よくよく考えてみると今のところどうしても高感度撮影に用があるというわけでもないので、取り敢えずGH5sは様子見とし、それよりパナ渾身のマイクロフォーサーズ機がどんなものか試してみたくなった次第。ま、GH5sは何れ、ねw

FUJIFILM X-T2 / XF35mm F1.4 R

事前に調べてあったので判りきっていたことだが、箱から出しての第一印象はGH5の時と同様でデカイである。GH5の大きさに慣れてしまったのでまあこんなもんかと言った感じだが、純粋にマイクロフォーサーズのカメラとしては大きく且つ重いというのが実際のところだろう。

スペック上のサイズだけ比べれば、フルサイズのソニーα7Rシリーズより大きく重い。センサーサイズで1/4しかないのに妙な現象ではあるが、α系は逆に小さすぎてバッテリーグリップを装着しないと望遠レンズは厳しいと皆口を揃えるし、何よりあの小ささが祟って4Kで熱を逃がす術がない。

逆にG9 PROはその特徴的な大型グリップのお陰で、比較的大柄な100-400など望遠ズーム装着時でもバランスはよく、バッテリーグリップの必要性は感じない。GH系にしてもその大きさを憂う声が多いのは確かだが、一眼システム全体としてみればフルサイズ系のシステムより遥かにコンパクトで済むので、ボディの大きさだけで比較しても詮無きことだろう。

バッテリーはうちに沢山転がっているGH系と同じBLF19なので、他の予備を入れて即電源オン。設定もいつものパナの系譜なので特に説明書を読むまでもなくセッティング完了。と、ここまでは特に違和感ないのだが、とにかく見た目からしてGH5とはかなり異なる印象だ。

背面の操作系はGH3の頃からそう変わってないのは好印象だが、軍艦部のそれはパナ機では見るからにやや異端な感じ。モードダイヤルが左肩に移動したことと、その理由でもある右肩のLCDがどこかで見たような印象を受ける。そう、EOSなど一眼レフ機のアレなのである。

LCDが配置されたとは言っても、右肩のボタン配置も思っているほどは変わっておらず、カメラを構えて右手で操作する分には違和感がなかったりする。で、操作系で一番変わったのは電源スイッチであろう。ここはモードダイヤルが左に移動したことで、ナイコン辺りと同じシャッターボタン周りに変わり、より即応性の高い操作となった。ただ、お陰でGH5と異なるという厄介な副作用が出ているのだが..

ということで、まずはセンサーサイズとは裏腹なその広大なファインダー倍率に戸惑いつつも、何はともあれ、ようこそブラックアウトフリーの世界へ。

いやぁ、久々に面白いカメラが手に入った。まだ色々テスト中の段階だが、今まで使ってきたカメラでここまで楽しいものは無かったのではないか、などと思わせる性能には感嘆するばかり。

近年は遠ざかっていたあれやこれやの被写体にも、これならあらためて挑んでみるのも面白いかと思い始めているところ。まさにマイクロフォーサーズの夜明けと言っても良いかもしれない。

と言いながら、記事の写真が全然別のカメラで撮ったものだったりするのがいかにもこのブログらしいw

FUJIFILM X-T2 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR

Project AKG/From AKGの一環で、冬の関東平野に昇る日の出を赤城山麓より撮影。それにしても、寒かったぁ..

現在のデジタルカメラの性能面でセンサーサイズなど論じても意味は無いことは先日書いた通り。ではどうしてかくもフルサイズマンセーの状況にあるのか。

何が何でもフルサイズでないとという輩は、メーカーの提案するマーチャンダイジングのヒエラルキーにまんまと乗せられていることに気付いていない、まさしく大砲巨艦主義の帝国海軍そのものと言えるだろう。

コンデジがスマホに食われてしまって市場が縮小する中、カメラメーカーが活路を見出しているのは高級路線である。が、レンズ交換式の一眼タイプにもヒエラルキーを作らないと、マーケティングの都合上、自社製品にも差別化を図れない。

そこで編み出された錬金術が「いつかはフルサイズ」というキャッチなのである。写真趣味の人達の中に何となく蔓延する、フルサイズ=高級とかプロ、APS-C・マイクロフォーサーズ=アマチュアみたいな意味不明なアレである。

今どき声高にフルサイズ一番などという論調を発している輩はメーカーの回し者、広告塔と言って良い。今はインスタグラムに代表されるような写真SNSが台頭する時代で、国民一億総カメラマンである。昔ほど写真集のような作品が売れる時代ではないので、誰も彼もが雑誌でカメラ機材のレビュアーやテスターなどでしかメシが食えないのである。

そこそこ名のしれたカメラマンがライター代わりに使われ、フルサイズ最高を言葉にして発することが、提灯記事で溢れかえる売れない雑誌の現状を如実に現している。マーケットが縮小して雑誌自体が売れなくなっているこの辞世、カメラメーカーのスポンサードは必須だとは言え、そこに主義主張のかけらも何もなく、かくも錬金術の片棒を担がされているわけだ。

そもそもフルサイズって何ですか?と手伝っている写真教室的な集まりで若い人に聞かれるのがことの始まりである。正確には35mmライカ判と言うべきで、カメラの歴史上では事実上のスタンダードになってきているため、そこがすべての基準なのである。

レンズ累計何千万本達成!という自慢げなキャッチを踊らせたい古参メーカーにしてみれば、フルサイズの否定は自社の歴史の自己否定となってしまい、今まで連綿と売り続けてきたレンズ群まで頭数に含めてのメーカー戦略であること自明の理であろう。

言い換えれば、フルサイズが素晴らしく良いという話なのではなく、フルサイズで使える沢山のレンズ群..フィルム時代の大半のレンズはデジタルでは使いものにならないが..が資産としてあって、それを売りさばきたいというメーカー都合のゴリ押しと、フルサイズ最高を演出して高価格な客単価を取り戻したいメーカー戦略こそが、「いつかはフルサイズ」の錬金術の根源に他ならない。

FUJIFILM X-T2 / XF35mm F1.4 R

大寒を過ぎたばかりだが、庭のコブシの冬芽が膨らみ始めてきた。餌台にやって来るシジュウカラも、陽気が良いとツツピーツツピーと鳴いている。

今日は午後辺りから南岸低気圧の影響で関東は大雪と言われているが、庭先ではほんの少しずつ春を感じさせる景色もちらほら見かける。

仕事に使うにはAPS-Cやマイクロフォーサーズでは心許ない、やっぱり写真はフルサイズだとか何とか言う論調をよく聞く。

趣味の世界でアマチュアが何を言おうとそれは自由だし、むしろ大金はたいて無駄に..もとい高級志向で高い機材を揃えるのは、景気高揚の意味でも大いに意味がある。若い人は知らないだろうが、その昔は贅沢税と言われた物品税が日本にもあったほどだしね。

話が逸れたが、今どき写真を飯の種にしていて、APS-Cやマイクロフォーサーズでは仕事ができないと言うならば、それは自ら撮影技術がないことを逆宣伝しているだけなので、老婆心ながら営業センスが無いと言わざるをえない。

全倍以上の展示物の仕事..実質的な鑑賞距離を考えるとそれさえも疑問だが..でもない限り、センサーサイズの違いなどまず判らないと断言していい。仕事柄様々なカメラの画像を元に、ポスターからチラシまで印刷物の編集作業を請け負ってきているが、デジタルカメラの黎明期を除けば、未だかつてフルサイズでないから困ったことなど、ただの一度もない。

黎明期の時でさえ、フルサイズかどうかではなく絶対的な解像度の問題のほうがはるかに大きかった。そしてその解像度でさえも、雑誌なら800万画素、ポスターサイズでも倍の1600万画素もあれば、今の印刷技術を持ってすればおつりが来るほど必要十分なのである。

フルサイズで4000万画素以上などというのは、もはや自己満足のレベルでしかなく、HDDなどストレージの肥やしであり、生涯掛かってもその必要性の意義など見出すことなく消えていくことだろう。

撮影テーマが星とか夜とかとにかく暗いので常用高感度での性能が高いほうが良いという実質的な理由はさておいても、いやいや、クライアントの前で小さいカメラでは面目を保てないので、なるべく大きなカメラでおいらは仕事してまっせと主張する必要があるwとか、味のあるオールドレンズを本来の画角で隅々まで使いたいとか、まだそういった理由でフルサイズを使うと宣うほうが潔くて判りやすい。

FUJIFILM X-T2 / XF16-55mm F2.8 R LM WR

再びBLUE MOMENT。暖かいとは言ってもそれは日中の話であって、日が沈むと急速に冷え込んでいく。

例年だと積雪と共に姿を見かけなくなるジョウビタキだが、この冬は近所に数個体が残っており、このまま越冬しそうな勢いである。

秋の渡って来たては警戒心が強く近寄らせてくれなかったが、今の時期は待っていれば向こうから気にせず近づいてくる。この辺りの性質は近縁種のルリビタキとよく似ている。

FUJIFILM X-T2 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR

FUJIFILM X-T2 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR

ISO12800で撮影。GH5と言えどマイクロフォーサーズだとさすがに使うのをためらう..せいぜいISO6400が上限だろう..が、フジのX-Transセンサーは十分に解像しているのが判る。

日の出前でかなり薄暗いのだが、EVFの恩恵でジョウビタキの姿をファインダーにしっかり捉えられる。一眼レフのファインダーではこうはいかない。

ただ、低照度のためAFが背景に引っ張られることもあるので、こういうケースではMFに切り替えて撮影するのだが、X-T2はX-T1同様にMF時はEVFを二分割表示して、片方にAF測距点を中心に拡大表示してくれ、さらにピーキングも働くので、MF時のピンの山が非常に掴みやすい。

ミラーレス機のバッテリー消費の速さには閉口するが、そのご利益には十分預かっている次第である。

今年の12月から始まるBS/CSの4K放送に向けて、各局ともBS放送の帯域制限を始めた。まずは1月中に放送解像度が横1920ドットのFHDから地上波と同じ1440ドットに減ることになる。これはつまり横方向に関しては画素補完するということに他ならない。

各局ともエンコーダの設定を調整して従来と遜色ない品質に留めるとのことだが、これまでBS放送は地デジより高画質だと説明してきたことの優位性が薄れ、放送コンテンツによっては地上波と何ら変わらない可能性も出てきた。

その点で、NHK BSプレミアムは4Kに変わることを想定してか、解像度は従来通り1920ドットのままで、NHK同様に有料放送のWOWOWも帯域制限はしないとのこと。

いよいよと言うかようやくと言うか、4Kの本放送が現実味を帯びてきて、恐らく今年の秋商線で一気に4Kテレビの裾野が広がると見る。ただ、現在売っている、もしくはすでに4Kテレビを買ってしまった人は注意が必要だ。本放送時には別途専用チューナーを手に入れる必要があるからね。

素材フッテージ屋としては粛々と4Kコンテンツの品揃えを増やしていくことになるが、それでもまだしばらく売れ線はFHDであることに変わりはないだろう。ちなみに8K放送なんて話もあるが、そんな限られたアウトプットの分野はそれこそ我々には関係ない話である。

が、8K規格(約3300万画素)の登場で実質的に写真と動画の壁が取り払われると、個人的には予想している。特に自然科学の分野では古臭いカビの生えたような考えの写真家は淘汰され、ビデオグラファー的な新発想の人たちが台頭してくるだろう。

そしてその時こそ、フルサイズとか静止画を秒間何コマ撮れるとか、そんなことは映像表現には何の意味もないことが判るはずだ。

FUJIFILM X-T2 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR
FUJIFILM X-T2 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR

冷え冷え週間が明けたら、今度は一転早春の陽気に。このまま一気に雪解けと言いたいところだが、いやいやまだまだ寒波は続くと春までは、である。

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かねてから業績がはかばかしくないと噂されてきたGoProだが、とうとうドローン分野では白旗を上げたようだ。

発表時は期待の高かった同社初のドローンKarmaも、発売時に重なったトラブルやリコール、何より業界の雄であるDJIのMavic Proに完全に食われてしまったのが痛かった。

確かにドローンの黎明期では、ブラシレスモーターのジンバルにGoProをぶら下げて撮影していた時期があったので、どうせなら機体そのものも自社でと夢見たのは理解できる。

が、そもそも小型のアクションカムと、ドローンの機体制御などはまったく別の技術なので、安易に参入を試みたのは米国的には「Nice Try」なんだろうけど、そこにはアメリカンドリームは無かったということだ。

大陸製、中華製などと揶揄される、安かろう悪かろうのいわゆるメイドインチャイナにおいて、DJIの技術力はかつてのモノ作り大国メイドインジャパンを彷彿とさせるものがある。誤解を恐れずに言えば、今の日本にはDJIに太刀打ちできるメーカーは存在しないだろう。たとえ技術力はあっても、それを製品としてキチッと市場に安定供給できなければ、絵に描いた餅である。

今後GoProは本業のアクションカムにリソースを注力していくと言っているが、その分野でも中華組の新興は目覚ましいので、それとてうかうかしてはいられないだろう。

LUMIX GH5 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

ヒーフーヒーという素っ頓狂な鳴き声に振り向くと、イカルの群れが朝日を浴びて暖気中であった。比較的樹冠にいることが多いが、斜面の上部からならそういった梢が目線の高さになることもある。

イカルは通年家の周囲でも見かけるが、冬季と言えど餌台に寄ってくることはない。見るからに立派なくちばしでヒマワリの種は好きだとは思うが、群れているせいか総じて警戒心が強い鳥ではある。

着雪

2018/1/14

北部フィールドの空は仕事場の窓からほぼ見えているので、出かける前から天気が悪そうなのは判っていたが、着いてみたらやはり雪模様。

昼前には回復するとは聞いていたが、別件で近くに用があったので、小一時間ほど森の中を歩き回って着雪した木々を撮影してから引き上げた。

FUJIFILM X-T2 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR

昨今はスマホ文化がカメラの世界にも浸透してきて、背面の液晶モニターをタッチ操作できる機種が、上位モデルにもジワジワ増えてきている。

さすがにコンデジ系のようにタッチ操作を主体とする機種は上位モデルにはないようだが、タッチ操作大いに否定派の拙者としては、冗談じゃねぇぞと気が気ではない。

何が悲しくてカメラまでナデナデお触りしなければならないのか、昭和カメラ親父としては意味不明である。カメラの操作は断固ダイヤルクルクルと相場が決まっているのだ、とフジのカメラを見ながら常々思うのである。

大体、冬季の寒々冷え冷えした氷点下の屋外において、操作の度に手袋を外すなどとは自殺行為に他ならない。と、首から下げたiPhoneが鳴るたび悪態をつくことになるのだが、そんなスマホ的軟弱なUIをカメラの世界にまで持ち込むなんて、声高に断固反対なのである。