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Adobe Camera Raw(以降ACR)のフジのXシリーズが登場した頃の初期のバージョンでは、フィルムシミュレーションのカラープロファイルも怪しく、カメラ内現像に比べて解像感も甘い印象があった。

そんなことで、食わず嫌いと言うか生来の保守的な性格もあって、フジに関してはACRを避けてきたのだが、満を持して登場したフジの純正現像アプリであるX RAW STUDIO(以降XRS)には致命的な問題があって、接続したカメラと同一の機種で撮影したRAWしか現像できないのである。

XRSはデスクトップ製品ではあるが、基本的にカメラ内の現像エンジンに依存しているので、異なるカメラの撮影データを現像できないというのは一貫した動作とも見て取れるのだが、撮影当時のカメラが手元にないというのは普通にありえる話なので、少なくても同一世代のセンサー搭載機なら現像できるようにしても良いように思う。

何より現在の仕様ではうっかり古いカメラを下取りにも出せないということになるw

で、先日たまたま手元にX-T2が無くて、Web素材ということもあって現場の判断でダメ元でACRを使ってみることになったのだが、X-H1登場後の最新バージョン(10.4)で試したところ、カメラ内現像に比べてもなかなか遜色ない感じで仕上がっているように思える。

左がマツヨイグサをPROVIAで撮影したもので、右がACRのVelviaで現像し直したもの。

左がCLASSIC CHROMEで撮影、右はACRのCLASSIC CHROMEで現像。

左がヒルガオをPROVIAで撮影、右はACRのPROVIAで現像。

左がベニシジミをETERNAで撮影したもので、右がACRのPROVIAで現像し直したもの。

CLASSIC CHROMEとヒルガオの例で判る通り、Web上ではほとんど見分けがつかない。Velvia独特の緑もカラー再現されているように思える。強いて言えば、レンズごとの歪曲や収差の補正に若干の違いが見られるので、特に広角でパースが強い場合は注意が必要だろう。

X-H1に関してはETERNAも選択できる。もしかしてX-T2でも使えるかと期待したがそこはさすがに選択肢にすら出てこなかった。

印刷物の場合はXRSで現像してPhotoshopでレタッチが順当だが、Web用途ならACRで問題なく、何れ必要に応じて使い分けるのが良い。もちろん、撮影に使用したカメラがなければ必然的にACRに頼ることになるが、現在はそれもさほど気にするほどではないようだ。

昆虫と言えどこれだけ暑いと日中に姿を見かけるのは難しいが、辛うじて冷涼な高原の朝なら始動前の小さな虫たちを見つけることができる。

写真はどちらもシジミチョウの仲間で、まだ寝ているのか?近づいても逃げることがないので撮るのは簡単だが、何せシジミの如く小さいため、専用のマクロでないこともあってあまり近づくことはできない。

以前ならこんな小さい虫に目が行くことなどあまりなかったのだが、このところ故あって種名を調べるべく昆虫図鑑と首っ引きだったせいか、自然と足元を探すようになっているようだ。

FUJIFILM X-H1 / XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR / PROVIA

一枚目がヤマトシジミで、二枚目がベニシジミ。シジミのように小さいとか何とか書いてしまったが、名前の由来は羽根の形がシジミ貝に似ていることに由来しているそうだ。

XF18-135はフジノンでは唯一の高倍率ズームであるが、望遠側の描写が甘い..当方所有の個体は別に問題ない..とか何とか、他のレンズに比べるとあまり評判がよろしくない。そもそもフジ信者たちは単焦点崇拝が強いので、そういう意味でも7.5倍という高倍率ズームに対して拒否反応が出るのだろう。

XF18-135とXF100-400の2本あれば事実上ほぼ何でも撮れるので、荷物を減らしたいフィールドでは重宝している。どちらも強力な手ブレ補正を搭載し、防塵防滴仕様であることもまさにフィールド向けと言って良い。

それに寄れないフジノンレンズ群にあって、XF18-135はマクロ域45cmで最大撮影倍率が0.27倍と割と近接能力もあるので、そこそこ小さな生きものを撮るのにも使える。

ヨンニッパ

2018/7/16

ソニーからCP+でモックアップ発表のあった、Eマウント版400mm F2.8、通称ヨンニッパの発売がアナウンスされた。モックアップの時点で軽量であることが示唆されていたが、いざ蓋を開けてみれば何と2.8kgという軽量なのには驚いた。

ヨンニッパと言えばスポーツ報道の定番レンズであり、今でもC社とナイコンの独壇場である。他社でも作って作れないレンズではないと思うが、主たる顧客が報道系とくれば、ボディ側がそれ相応の性能と頑強さを要求されるため、なかなかその2社以外からは聞かれないレンズである。

現行のC社とナイコンのヨンニッパが3.8kgと昔に比べたら軽量なのだが、それを更に1kgも下回るというのは、一体どんな魔法を使ったものか興味津々だ。パッと見でレンズ構成が先の2社とは大きく異なるのが判るが、老舗メーカーには思いもつかない方法を見つけ出したということなのだろう。

もともとソニーはビデオカムコーダーの市場ではパナと並んでプロ御用達のメーカーであるが、当然スチルの市場でもそこを狙ってきており、プロシューマー分野への足がかりとしてスポーツ報道への対応は必須条件である。

東京五輪を2020年に控え悲願のプロスポーツ分野への参入を目指すソニーにとって、昨年発表しているミラーレスのα9に引き続き、超軽量ヨンニッパはまさに渾身の一撃と言えるだろう。

しかし、160万という値段もまた最近のソニーの強気の姿勢が前面に出ている。既存のC社とナイコンより高い設定で果たして市場で受け入れられるのかどうか疑問ではあったが、早くも受注生産待ちが発生しているようで、どうやらその点は大きなお世話のようである。

Nikon F5 + AF-S Nikkor ED 400mm F2.8D / Canon IXY DIGITAL 200

もうかれこれ17年以上前の話だが、まだフィルムカメラ全盛期にC社EOSと併用する形でナイコンを使っていたことがあり、長玉系はロクヨンと一緒にヨンニッパも使っていた。

当時のC社とナイコンのヨンニッパはどちらも優に6kgを超える超弩級だったのだが、AF-S Nikkor ED 400mm F2.8DはAF-S化されると同時に胴筐がカーボンコンポジット製で登場、重量4.8kgは当時としては驚きの軽量だったのである。

ヨンニッパは元々は森の中や薄暮に活動する生きものを撮る目的で使っていたのだが、鳥を撮るには400mmは少々焦点距離が足らないので、常時1.4倍のテレコンバーターを噛ましていた。余談だが、ナイコンのテレコンは1.4倍も2倍も非常に優秀で、光が十分に回っている中ではテレコン装着をまったく感じさせない解像力だったのを今でもよく覚えている。

ちなみに2枚目の写真のバックパックに載っているのは、サブ機のNikon F4 + AF-S Nikkor ED 300mm F4Dである。このサンヨンがナイコン初の超音波モーター搭載レンズ..いわゆるAF-Sの始まり..だったと記憶しているが、このレンズもまたカミソリの如き切れ味のする描写力だった。

しかしまあ何れも時代を感じさせる懐かしい機材だ。撮影に使ったコンデジもIXYの200だしw

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先日の続き。実はPeakDesignのアンカーにはこの春まで3種類あって、拙者が使っているのはV3と呼ばれるリーダー部が最も細いものだ。

V1から順に徐々に細くなってきているのは、ストラップ用の三角環を通す金具の穴が、カメラの種類によっては細すぎて通らない場合があるからのようだ。実際、X-T2とX-H1にはV2以前のアンカーは使えない。

そこでメーカーも公式で言っている通り、三角環を使えば問題ない話なのだが、個人的にはその三角環を使わずに直付けしたいので、V3の最も細いタイプを使っている次第。

ところが、 先日メーカーからV3のアンカーが想定より早くに摩耗して切れる可能性があるとアナウンスがあって驚いた。どうやら三角環を通す金具の穴の形状..仕上げがそれなりで角ばっているなど..によって、その想定外の摩耗が引き起こされるらしい。

100万個出荷した中で7個にそういう報告があった..7個しか無かったという話ではない..ということで、確率的には微々たるものだが、その微々たるうちには入りたくないのでw、メーカーの公式サイトから直接交換を申し込んだところ、3週間ほどですんなり新しい対策品が送られてきた。

FUJIFILM X-H1 / XF35mm F1.4 R

右がV3で左がV4(対策品)。対策品は現在出荷されているV4で、見た限りではV3の連結部にV2のリーダーを付けたもののようだ。おかげでX-T2、X-H1、GH5、G9 PROには金具を介さないと付けられなくなってしまったが、万が一切れてカメラが落ちるよりはマシと判断すべきななのか悩ましいところ。

それにしても、PeakDesign社は新興ベンチャー故か今回への対策が素早く且つ手厚いのには感心する。交換申し込みした人がそもそも同社の製品を持っているかということを証明する必要がない..正確には術がないだが..ため、性善説に基づいての対応となっているのだ。

もちろんアンカーだけ持っていても使いみちはなく、どのみち同社のストラップを買わなければならないので、潜在的なユーザーに無料配布しているという考え方に立てば、プロモーションの一環とも言えなくもないだろう。

合わせて今回の潔い対応もマーケットには好意的に受け止められているようなので、図らずも雨降って地固まれりといった様相である。

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR / PROVIA

今日は久しぶりに南関東の某所で仕事。朝のうちチラッと富士山が見えたこともあったが、基本的に終日ガスの中であった。

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カメラのストラップは文字通りカメラを携行するために身体に引っ掛けるものだが、無機質なカメラの造作にあって、カメラバッグと並んで個性を主張する小道具の役割も担っている。デザインや色、造作に凝って特にカメラ女子を意識した製品は百花繚乱と言えよう。

C社メインの頃はプロサービスがタダでくれたストラップを使っていたが、その後動画を撮るようになってからはストラップを自由に脱着できるOP/TECH(オプテック)の製品を使うようになった。

フィックスで動画撮影する場合、可能な限り振動を発生する要素を除去する必要があるため、ストラップをブラブラさせておくのは避けたいところ。その点、OP/TECHは独自のコネクターシステムを採用していて、必要ない時はリーダー部を残したままショルダー部だけ取り外せるため、非常に重宝していた。

OP/TECHはC社時代も含め20年近く愛用してきた..実際は間にナイコンのストラップを好んで使っていた時期がある..のだが、カメラがミラーレス化してシステム全体が小型になってくると、サイズ感が少々取り回しづらく感じるようになっていた。そこで色々調べた結果、新興のPeakDesign(ピークデザイン)が良さそうだと試験的に導入、結果すべてをPeakDesignに切り替えた。

FUJIFILM X-H1 / XF35mm F1.4 R

PeakDesign独特のアンカーと呼ばれるパーツとストラップ。ストラップ部は幅の違いで何種類か用意されているが、そもそもの目的からして一番細いタイプをチョイス。

先にPeakDesignを新興と書いたが、同社の生い立ちがクラウドファンディング(米Kickstarter 2010年)でスタートし、実際の製品のヒットで成功したことでもその意味は判るだろう。

FUJIFILM X-H1 / XF35mm F1.4 R

素材は車のシートベルトに使われているようなしなやかさと強靭さを感じさせるもので、使わない時はクルクルと丸めて収納しておける。何より同時にカメラを肩から下げるのは最大2台なので、ストラップ自体は2本あれば済むというのは経済的だろう。

右の小型クランプにアンカーが付いているのが、後述するレンズフットにアンカーを装着するためのアクセサリで、これは拙者独自のアイデア。

FUJIFILM X-H1 / XF35mm F1.4 R

ストラップを外すとカメラボディ側にアンカーが残る(写真左)。動画撮影含め三脚に載せた時、カメラバッグに収納する時にはストラップは外している。また、このまま残ったアンカーごとボディを握っても、アンカーはほとんど気にならない。

アンカーのリーダー部が思いのほか細くて不安の意見を耳にするが、メーカーのプロモーション動画を見る限りそんなこともなく、実際に使ってみて逆に人の力で引きちぎるのは無理だとすぐ判る。耐荷重90kg以上とくればそれはそうだろう。摩耗してくると赤いインジケータが表に出てくるので、そこで換え時と判断できるようだ。

ちなみにフジのXシリーズ、パナのGx系には何れもストラップ用の三角環が付属しているが、アンカーの装着には必要ないのですべて外している。

前述のアンカー付属の小型クランプ改を望遠ズームの三脚座に装着した例(写真右)。小型クランプはアルカスイス互換なので、アルカスタイルのプレート類すべてで使用できる。

ボディ右側(グリップ側)のストラップをレンズフットに装着することで、肩から掛けた際にレンズが身体から出っ張ったりして、歩行中にぶつけることを防ぐことができ、これは結構便利である。

それにカメラを構える際、グリップ側のストラップが握りの邪魔にならないのは二重丸。撮影中にカメラを持ち替える時、意外にグリップ側のストラップは邪魔になるんだよね。

iPhone 6

撮影時はショルダーのカメラバッグに交換レンズだけ収納し、望遠ズームと標準ズーム(写真は広角ズーム)を装着した2台のカメラを両肩からたすき掛けにしている。

前述の通り一番細いストラップにはショルダー部に滑り止めが付いていないので、滑りやすい素材であることも相まって、たすき掛けにしたカメラをスルスルとスムーズに入替えられて使い勝手が良い。

ストラップの長さ調節も簡単。調節部のループを引っ張ればワンアクションで完了だ。写真のようにたすき掛けにする際は、それぞれの長さをずらしておけば、万が一双方が体の前や後ろに同時に回っても、ぶつかることを裂けることができる。

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先日、架線をどうやって避けるかという記事を書いたが、鉄道車両は長いので全体を見切るのは難しく、どこまで車両を写し込むかは悩むところだ。ならばいっそ正面から縦位置で切り取るというのもアリだろう。

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR / PROVIA
FUJIFILM X-H1 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR / ETERNA

迫りくる車両をゾーンAF+AF-Cで補足しつつ、接近に合わせてズームを広角側に引いてフレーミングという合わせ技をすることで、車両正面をギリギリ構図に収めることが可能だ。

今どきのズームレンズはほぼ全て回転式ズームであり、それはフジのXFレンズでも変わりはない。上の写真は何れもその回転式ズームによるものだが、回転式はあらかじめズームを止める位置を見越して握っておく必要があるので、ズーミングしながらの撮影は案外難しい。

その点で言うと、MF時代に多く見られた直進式ズームは撮影中のフレーミングがし易くて便利だった。AF時代になって直進式ズームは絶滅したも同然だが、10年以上前、その当時メインで使っていた某C社の初代EF100-400ISや同EF28-300ISは、近年のAFレンズでは珍しい直進式ズームだった。

Canon XL-1s + EF100-400mm F4.5-5.6L IS / Canon IXY DIGITAL 400

Canon XL-H1 + EF28-300mm F3.5-5.6L IS USM / RICHO GR Digital

両レンズ共に重量のあるヘリコイド部が前に伸びるので、望遠側にズームするたびバランスが崩れ、三脚使用..当時は某C社のビデオカムコーダーでも使うことが多かったので..ではなかなか癖のあるレンズだったが、手持ちで使う分には逆に常にレンズ先端を握ることになり安定していた。

続・G9 PROのAF

2018/6/17

朝から林道脇の空地で天狗様をのんびり待っていると、ちょっと前から目の前をウロウロしていたノスリが、何を思ったか不意にこちらに向かって降下して来るのが目に入った。

なかなかこちらに向かって飛んでくる鳥を撮る機会はない..普通は逃げていくので後追いが多い..ので、G9 PROをAFCに切り替えると同時にカスタムセットをトビモノ用のC3-1にセット、「カモ~ンカモ~ンw」とつぶやきながら60コマ連写..正確にはロスト時に一回中断しているが..した。

動体撮影時、左右方向に等速で移動する物体の追尾はそう苦もない話なのだが、手前に向かってやや降下気味を追尾する..右に向かって少しずつ振り下ろしイメージ..のはそれなりに技術を必要とする。ただでさえ近距離ほど見掛け上の移動速度が早い上に、ノスリは両翼を畳んだ辺り(写真2枚目)で加速し始めたので、ファインダーからやや顔を離して、両手だけの動きでスクリーン中央にノスリを捕捉し続ける。

ファインダーにぴったり顔を押し当てていると、腰の動きと連動しないと構えたカメラを素早く振り回せないのだが、腰回りに余裕がないwオッサンにはそんな若い頃のような芸当はできないので、このケースではG9 PROのファインダー倍率を0.7倍に下げて、スピードファイダー的に使うのがベター。

以下はそこから抜粋した一連のカット。60コマ中で完全にピンを外したカットは3枚で、やや甘カットが6枚、合焦率は85%といったところだ。さすがに空抜け青バックで被写体のコントラストも高いので、被写体の移動速度が加速度的であっても、コントラストAFにこだわるパナのDFDの面目躍如といったところか。

設定は以下の通り。明るいのにISOが無駄に高いのは、このちょっと前に林内でコジュケイを撮ろうとしていてAUTOに戻し忘れたため。

焦点距離 換算800mm
絞り F8〜F9
ISO 1600
シャッタースピード 1/2000〜1/2500
連写 メカシャッターで連続9コマ
オートフォーカス AFC
オートフォーカスモード カスタムマルチ
AFエリア 最大
AFカスタム設定 設定2

ちなみに背景が込み入っている場合は、AFカスタム設定は設定2をベースに、AF追随感度を-1にして少し我慢して粘る方向に振るのがイイ感じである。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

ところでこのノスリがなんで突然人のいる方に寄ってきたのかだが、車があるのは判っていたので恐らく人もその辺にいるものと思い込み、そこから少し離れた目立つカラマツに留まって探餌しようとした、まあそんなところだろう。

ちょうど拙者が車から離れた位置に立っていた..カメラ持って付近をうろついていたため..のと、奴さんから見てこちらが逆光であったことで、どうも人が立っているという認識が無かったようである。

なのでこちらもそれなりに捕捉し続けられたのだが、途中で「わっ、人だ!」とばかりに気付いて急遽反転し、慌てて遁走に移っていくという流れ..写真11枚目で「おぉ、危ねぇ危ねぇ」とか何とかブツブツ言ってるっぽい..になっている。

突然目の間で反転されたために捕捉しきれなかったのが写真5〜6枚目で、この後一旦1秒ほどロストするのだが、再びキャッチした時点でDFDがすぐに復帰したのが写真7枚目..実際は一つ前に左翼が半分だけ写るカットがある..となる。

そう言えば、最近はトビモノを撮る際にドットサイトをカメラの横に装着するのが流行っているようだが、オッサンは昔ながらの直焦点の方が歩留まりが良くて楽である。

深度合成自体は既存のアナログ技術の具現化であり、特に目新しいものではないが、注目すべきは一連の行為がカメラ内で完結できる点にある。それはまさに昨今のミラーレスカメラのトレンドである、連写速度のアップと手ブレ補正能力向上の賜物だ。

従来の方法論で言えば、スタジオ内で物撮りする際、カメラを三脚に固定してピント位置をずらしたブラケット撮影を行い、PCに画像を取り込んで合成する手順を踏む。一般的に物撮りは一度に大量の商品撮影をするケースがほとんどなので、今でもこの方法がポピュラーだ。

が、そういったスタジオ撮りではなく、野外での近接撮影時に手持ちでも深度合成が行えるとなると、それは撮影領域が広がるというものだ。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

土地柄すぐ撮れるサンプルがこういったもので恐縮。実はここ数日庭に来ているアサギマダラを例に撮ろうとしたのだが、理由は後述するがそれは上手くいかなかった。

上の3例とも左が手前にピントを合わせた場合で、右が奥まで深度合成したもの。いずれも換算400mm相当を手持ちで近接撮影しているので、通常の撮影では画面内の何処か1点にしかピントを合わせることが出来ない。

画像を合成する上で一番重要なのは、一連の撮影結果の構図が大きくズレてないことだ。三脚に固定すればそこは回避できるが、野外で手持ち撮影となるとそう上手くも行かないだろう。

そこで重要なのが、いかに短時間にブレることなく複数枚を連続して撮影できるかになるが、それが前述した高速連写機能と手ブレ補正能力の高さということになる。G9 PROの連射性能にIBISとレンズ側の手ブレ補正のシンクロなら、そう労せず期待した結果が得られる。

ただ、画像合成という手段を取る以上、注意しなければならないことがある。前述の構図のズレ..多少なら吸収してくれるが若干トリミングされる..の他、ピントを合わせる範囲は連続して続いている必要があるという点だ。

複数の花が咲いているようなシチュエーションで、そのすべての花にピントを合わせてコンポジットとはいかないのである。花と花の間が空間となってピントが合ったところがないので、この場合はPhotoshopを使っても不自然に仕上がる。アサギマダラ云々の話はまさにこれに当たるものだった。

それと被写体自身が動いているケースもまた然り。動体は基本的に手ブレと同義なので、この辺りの理屈は高解像度のハイレゾ合成と同じだ。

とまあ、使い方や場面を選ぶことは必要だが、深度合成を野外でその場で完結できることは、ネイチャー分野、特に昆虫や小さな植物の写真では大きな進歩と言える。2016年発売のオリのE-M1 Mark IIでは早くに実現されていたため、昆虫を撮るカメラマンの間ではすでにデフォルトの機能となっているようだ。

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ピント位置を少しずつづらしながら一度に撮影してくれるフォーカスブラケットは便利である。

露出に関してはRAWであれば後から調整が効くものの、ピント位置だけはどうにもならない。あらかじめ複数のピント位置を抑えておけば、後から自由にカットを選べるわけで、被写界深度の浅い一眼デジカメではあるとないとでは手間が違うのだ。

フォーカスブラケットがない時代でも、複数のカットをコンポジットするのはブツ撮りの世界ではスタンダードな撮り方である。三脚に載せてカメラを固定し、商品の手前から奥までピントをずらして撮影、Photoshopにレイヤーで取り込んで合成するという流れだ。

さらにフィルム時代なら、専用のシフト・ティルトレンズを使って、光学的に結像範囲をコントロールすることで同等のことを実現していた。バイテンやシノゴなど大判カメラに蛇腹の機構が付いているが、あれも原理的に同じことをするものである。

もちろんデジタル全盛の現在においても、シフト・ティルトレンズはその道のプロ御用達で需要があるのだが、特機的な機材でもあるため高価である。昔はキヤノンのTS-Eの90mmを使っていたが、うちのような零細田舎フリーランスには新型は減価償却的に手に余るので、今は端から問題外だ。

そしてようやく本題の話。実はフォーカスブラケットだけだと、ピント位置をずらした写真が複数カット連続して撮れるだけである。もちろんそれでも便利なことに変わりはないのだが、オリとパナの場合、前述の合成作業..Photoshop云々と書いている部分..まで撮影時にやってくれる機能も実装されているのである。

それが深度合成だ。オリの場合はそのまま深度合成で、パナの場合は6K/4Kフォトの機能の一つとして実現している。後でも合成作業はできるとは言っても、手間を考えると時間があればその場で済ませたいのが人情というものだろう。

LUMIX G9 PRO / LUMIX G VARIO 14-140mm F3.5-5.6 ASPH. POWER O.I.S.

上の写真は2mの距離から280mm相当で撮影..スタジオの物撮りでこんなシチュエーションは想定外だが..したもの。レンズ先端にピントを合わせるとボディのネームはボケてしまう(写真左上)。逆にボディにピントを合わせればレンズ先端はボケる(写真右上)。これをフォーカスブラケット後に深度合成することで、手前から奥までピントの合った画像が得られる(写真下)。

絞り込んで被写界深度を深く取ればある程度は結像範囲を広げられるが、マイクロフォーサーズやAPS-Cでは回折現象の影響があるので現実的ではない。絞りを開けて被写界深度を浅くしつつ深度合成することで、対象を強調しながら背景をぼかすといったことも可能になる。

ただ、オリの場合は深度合成を選択して撮影後に即合成となるが、パナは6K/4Kフォトの延長の機能なので、あれやこれや指示した後に動画から画像を切り出す作業が入るせいで処理中はカメラがダンマリ..30秒近く操作を受け付けなくなる..になるのがイマイチ。せめてG9 PROにはオリ同様にJPEGで即合成する機能が欲しい。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm F2.8-4.0 ASPH. POWER O.I.S

春から3ヶ月ほどX-H1を使ってきて、製品コンセプト含め画質・基本性能面には満足するものがあり、今やX-T2に代わってメイン機の立ち位置を任せるに至っている。

が、X-T2から性格付けが変わって、タフなフィールド系カメラとして付き合う以上、特に操作周りに関しては微妙に難があるので、そこは一言言っておかねばなるまい。

こんな場末を通り越した田舎もんのブログなど、天下の富士フイルムが見ているとは思わないが、耳障りの良い褒めネタはそう労せずしてネットで拾えるし、カメラ雑誌の提灯記事ではないので、手放しで褒めるというものでもないしね。

以下、番号に特に事の大小の意味はないので念の為。

Qボタンここじゃない
X-T2は位置的に意図して触れない限り見て見ぬふりできたが、X-H1は割と指が掛かる位置にあるので、突然見慣れない表示が現れてビックリすことがある。そもそもクイックメニューなんて使い方が取説読んでも意味不明(誰か便利な使い方教えてケロ)。ネットでググってもほとんど情報がないところ見ると、誰も使ってねぇんじゃねぇの?と勘ぐりたくなる。ここはせめて「使わない(押しても反応しない)」という設定がほしい。
2018/9/5 その後に無事使い道を見出した
EVFを覗きながらハイライトトーンとシャドウトーンのパラメータをいじれることに気が付き、その場で感じた通りに色を調整できるのは便利かも。時間が経ってからレタッチするよりは的確なのでね。
AF-ONボタンが小さすぎて押し辛い
世界のケン・ワタナベではないが「フジのカメラのボタンは小さすぎて押せなーい!」と叫びたくなるほど小さい。段差を付けて差別をしていると思われるが、隣のAE-Lボタンのほうが突出していて押しやすい点で意味不明。取り敢えずAEロックなどまったく使わないので、こっちにもAF-ONを割り当ててどちらを押してもAF駆動するように設定している。
フォーカスレバーの位置が微妙
X-T2も同様だが、位置が微妙によろしくない。ここは絶対AF-ONボタンの「すぐ下」が正しい。そういう意味でAF-ONボタンの位置ももう少し右に寄るのがベターだろうね。
セレクターボタンが深すぎて押し辛い
お前の指が太いとか言わないでくれ。とにかくボディに埋め込み過ぎで押し辛いことこの上ない。特に冬場に手袋していると操作はなかなか厳しい。それに素手だと右手親指にあかぎれが起きやすいwので痛いのである。ここは明らかにX-T2から退化しているぞ。
視度調節ダイヤルがすぐ回っちまう
カメラバッグから出し入れする際に勝手に動いている時がある。もうホントこれは何とかしろと声を大きくして言いたい。他のダイヤルにはロックが付いているのに、何故視度調節ダイヤルにはないのだ。こんなもの一度調節すれば頻繁に動かすもんでも無かろうに。X-T1からまったく対処されてないのが理解不能。 仕方ないので今回も引き続きパーマセルのお世話になっているぞ。
アイカップ無駄にデカ過ぎ
アイカップだけの問題ではないが、LCDを起こしてローポジションまたはローアングルに構える時、ライブビュー映像が見えにくくなるのがイマイチ。そもそも眼鏡使い..ハ◯キルーペではないぞw..にこんなデカイ遮光は効果ないし、押し付けないと全視野が見えづらい。カメラバッグにしまう時も引っ掛かって邪魔。取り敢えずX-T2のもの(EC-XT M)に交換することで対応しているが、デカイ方をオプションにしてくれやい。
フロントコマンドダイヤルそこじゃないっしょ
EOSとパナに慣れているせいか、この位置だと通常の撮影時に操作するのはほぼ不可能だと思うが、他の人はどうなんだろうか。どうせ配置するならEOSやパナのようにシャッターボタンの手前でしょ。但し、縦位置に構える時にグリップ側を下にした際には操作できるので、リアコマンドダイヤルと同様に露出補正を割り当てると、それはそれで便利ではあるけどね。
フォーカスモード切換レバーもそこじゃねぇし
Xシリーズ共通なのだが、シングルAF(S)とコンティニュアスAF(C)の切り替えレバーがボディ前面の向かって右下にあるのが理解不能だ。モードを切り替えるのにいちいち左手を使わないとならないとはこれ如何に。確かナイコンも同じ位置にあった..写真はF4だが確かに同じであった..と思ったが、撮影中に交互に切り替えるとかそういう操作をまったく想定していないのが不思議だ。モード切り替えはパナのように右手親指で操作できる位置にあるべきだろう。想像だが、フジはデジタルカメラ黎明期にFマウント互換機を造っていたので、その時の名残じゃないかと勘ぐってみたりして。

ちなみにもっとふざけた操作を要求するのが天下のプロ機EOS-1Dだ。左手でボタン2つを同時に押して尚且右手でダイヤル操作で選択という「ctrl+shift+option+commandでさらに英字のPを押す」みたいな操作だったはず。もうアホちゃいますかって感じだったねw

バッテリー容量少なすぎ
Xシリーズ系は今に始まった話ではないが、とにかくバッテリーが保たない。X-T1の頃から型番が変わってなくて..多少容量はアップしているが..使い回しができるのはありがたいのだが、1本フル充電でも1日300枚も撮れないのは何とかして欲しい。メーカーのソリューションとしてバッテリーグリップを付ければ3本のバッテリーで運用できるというのがあるが、いやいやそれじゃせっかくのミラーレス機が重くなっちまうでしょ、と声を大きくして言いたい。X-H1でバッテリーの仕様を刷新する良い機会だっただけに、実に惜しい話である。

まあ、すでに慣れてしまって今のままでも現状問題ないものもあるが、少しパナのG9 PROを見習えって感じがしないでもない。G9 PROは..GH3以降のGH系も同様..AF関係の操作系が1ヶ所に集められていて、カメラ構えてファインダー覗きながらでも右手親指で操作できるので使いやすいのだ。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR

個人的な好みもあるが、パナは昔から業務用カムコーダーを作っているだけあって、フィールド系カメラとしての操作系はいちいち理にかなっている。

デザイン性を優先するのはX-ProとX-Tに任せて、X-Hはフィールド系カメラとしてもっと操作性に重きをおいて設計して欲しいね。フジとしてX-H1にそういう設計思想を込めているのはよく判るので、次機種ではさらなる現場志向を目指して欲しいぞ。