カテゴリ : 写真・カメラ

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光る田んぼ

2023/5/29

東関東のとある谷戸で田んぼの周辺を踏査。普段の生活圏も行動圏も基本的に山人間なので、水田が珍しいお上りさん状態となるのは例年この時期。

人口密集地なれどこういった谷戸地形が残された関東平野の東や南の端は、オオタカやサシバにとって重要な生息地とあらためて認識する。

iPhone 13 mini

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

田んぼは終日シュレーゲルアオガエルも鳴いているが、覗き込むとアマガエルのオタマジャクシでいっぱいだ。

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA

水田が珍しいので当然のように白鷺も珍しい。我が地元ではチュウサギの夏羽などまず目にすることはない超レアものである。

iPhone 13 mini

観察がメインなれど記録映像も必要なので、いつもの遠距離用コリメート重装備からGH6をコンバートし、スワロ65で拡大観察しつつ映像も記録。軽量セットなので谷戸内を担いで転戦できるのが良き。

観察用に使用しているスワロフスキーのSTS65HDはもう20年以上前の代物だが、ミラーレスカメラとつなぐことでデジタルフィールドスコープとして今でも十分に実用的である。

どんなに現時点で高性能なデジタルカメラでも2〜3年で陳腐化してしまうが、こういった観察用の光学機器は可能な限り良いものを手に入れておくことが永く使えて肝要である。

とは言え、昨今のスワロ製品..に限った話ではないが..は光学ならぬ高額機器になっているのも事実なので、それはそれで悩ましい問題ではあるが..

昆虫認識発動

2023/5/27

林道脇に立っていると、大型の黒い蝶が頻繁に目の前を行ったり来たりしていて、時々何頭かがかち合うとそこでバトルというかチェイスが始まる。

アゲハチョウクラスになると大きさからしてよく目立つので、X-H2Sを向けてみたが、年初にあったVer.3.00のファームアップで追加された昆虫認識が機能したことを確認できた。

X-H2Sの昆虫認識は特にそれ用に切り替える必要はなく、鳥認識のままでOKだ。同じ設定で鳥と昆虫が同時に画面に入ることは想定できるが、それでどっちが優先されるのかは気になる。

と言いつつも、実際に現場で使ってみると切り替え式のほうが面倒なことに気が付いたので、AIで判定して「適切」なほうにピンを合わせてくれればそれで良しではあるかな。

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA

目立つ白い斑があるアゲハチョウはモンキアゲハ。あとこの日は同じ用に漆黒のオナガアゲハも確認している。

フジのXF18-120mmF4 PZは、メーカー公式だとトラベルズームと謳っていて、販促なのか便利ズーム的な売り方をしたいようだが、電動ズームであることから見ても本来は動画撮影用途向けと思われる。

世の中で優秀と喧伝されるズームレンズでも、ズームした途端にフォーカス位置がずれたり、フォーカスブリージング..画角の変化..が発生する製品が多い中で、両者ともによく抑えられていて、価格の割に動画撮影用としてよくできた優秀なレンズだと思う。

以前は動画撮影も業務のメニューに加えていたので、フジのXシリーズを使う限りは何はなくても手に入れるべき製品と言えよう。

写真界隈からはそのパワーズームを理由に色々言われているようだが、インナーズーム・インナーフォーカスであるため全長不変で、胴鏡は細身でカメラバッグの収まりもよく、材質の関係で見た目ほど重くない。

カメラの電源をオフにしてもズーム位置とフォーカス位置を記憶しているので、コンデジや安い電動ズームのように電源オンで最初からやり直しみたいなことがないため、操作時以外は電動であることを感じさせない。

よく言われるズームの画角の微調整がやりづらいということもない。ま、この辺りの操作感は好みの問題とは思うけどね。

余談だが、この春先にレンズから甲高い硬質の異音がするようになってメーカーに点検に送ったが、修理から戻ってくるのに一ヶ月近くを要した。メーカーの担当者が言うには構造が複雑なので、軽修理でも重修理扱いになるとのこと。

iPhone 13 mini

以前は山に行く時はOM-D+ZD12-100の組み合わせがほとんどであったが、最近はXF18-120PZをよく使っている。

前者だと35mm換算で24-200mmとなって山で使うには超絶便利なのだが、後者でも27-180mmとなり、さらにX-H2との組み合わせだと画質劣化のないデジタルテレコンで250mmまで伸ばせる。

広角で広く写し込みたい場合はiPhoneかPixelで超広角が使えるので、とりあえず27mmもあれば十分である。

そしてクマバチと同じ場所でギンヤンマも飛んでいたので、こちらも被写体認識を試したところ鳥認識でAFがちゃんと追尾。

もちろん安定してファインダーに捉えておく必要があるのはクマバチの時と同様なれど、いやしかしトンボのそれもヤンマの飛翔を追いかけるのは難易度チョー高し。どうに撮ってもいつも後ろ姿だw

専門に撮ってるプロを知っているけど尊敬しかない..

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

こちらが立っていた場所は雑木林に隣接する耕作地で水場や湿地は近くにないのだが、羽化して成虫になると産卵の頃まで場所は関係ないのだろうか。

トンボは好きな昆虫ではあるが、基本的に虫屋ではないのでよくわからないのう..

林縁部に立っている目の前をブンブンとクマバチが行ったり来たり。オオスズメバチより大型なのでパッと見はビビるが、攻撃的な性格ではないので手を出さなければ危険ではない。

雌にはいわゆる毒針があるが、こうやって飛び回っているのはほとんどが雄で、雄には針がないので安全である。

子供の頃はクマンバチって呼んでたけど、本州以北の種はキムネクマバチが正式名で、日本固有種である。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

昆虫だけど翅があって飛んでるからか、OM-1の鳥認識が反応してちゃんと追尾するのはエライ。

もちろん安定してフレーミングできていればの話で、トンボなどと同様にまあなかなかファインダーに捉えるのは至難の業である。

平野部の田起こし前の田んぼでセグロセキレイが餌を探して忙しそうにした。

うちの近所だとセキレイの仲間はハクセキレイかキセキレイでセグロはあまり見掛けないので、日本固有種ということもあってつい目で追ってしまう。

尚、写真のようなシチュエーションはOM-1の初期のファームでは被写体認識してもまずピンが来ない状況だったが、最新ファームでは問題なくガチピンである。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-14

尚、動画でも鳥認識とAFは有効。これだけ手前に草が入ってもセキレイ類の捕食歩行を追尾してくれるのだから良い時代になったもんである。

換算800mmを超える超望遠でこの手の4K動画を手持ちで撮れるのもOM-1が便利なところ。マイクロフォーサーズは良いぞ。

ドットサイト

2023/4/22

天狗様追っかけの超望遠野郎なので、スコープで被写体の導入にはドットサイトが必須。何せ3000mmなんて標準域で、GH6で最望遠まで伸ばせば10000mmを超える視野になる。

そんなドットサイトも過去いくつも試してきて、すでにちょっとした高価な交換レンズ分くらい大枚はたいてきたが、今のところナイコンのDF-M1に落ち着いている。

旧オリのEE-1も併用しているが、狭い場所に収める関係上、位置調整のし易さはダイヤル類の配置的にDF-1のほうが使い勝手が良い。それに環境に応じてドットパターンが変えられるのもグー。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

観察地点に着いて機材をセッティングし、まず最初に行うのがこのドットサイトとファインダーの同調作業。

然るべき距離の指標物..大抵は目立つ岩とか枯れ木や鉄塔の類い..をファインダーの中心に捉えておいて、雲台のロックレバーを固定し、ドットサイトのダイヤルを回して微調整する。

この調整を手抜きすると対象の導入で四苦八苦するので、この作業は非常に重要なのである。

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これはもうタイトル通り。機材の軽さと小ささは絶対正義。

iPhone 13 mini

でもこれは秋冬限定ね。これからのシーズンは上着着ないので入れられるポケット無いしw

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小生の使い方ではあくまで動画が必須なので、秒間何十コマ撮れる!的な連写性能よりは動画のフレームレートのほうが重要。

市場にはナイコンZ9のように8K60Pで記録できるカメラもあるが、動体の静止画を切り出すなら120Pあれば1/250で撮れるので、そこそこ被写体ブレも抑えられるという意味で、そこはやはり4K120Pのほうが都合良い。

LUMIX GH6 / Super Telephoto System / コガモ

LUMIX GH6 / Super Telephoto System / カワウ

上のカットは何れもGH6の4K120P映像からの切り出し。

基本的に動画を撮ってはいるがあくまで記録目的なので、1フレームを切り出してそれが個体識別用の静止画として使えるというのには大きな意味がある。

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鳥の飛翔というのはいきなりだとファインダーに捉えるのも至難の業だが、ある程度飛ぶことを予測できればあとは今どきのAIによる被写体認識とAF-Cの追随性能に任せればOK。

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA / コガモ

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA / カワウ

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA / コガモ

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA / ホシハジロ

これは先日の記事の続き。OM-1同様にX-H2SもVer.3.0にファームアップしてこの手のシーンは難なく切り取れるようになった。

何れ仔細な違いなれど、被写体の検出速度はOM-1のほうが早い印象だが、ピンを掴んでからの粘りはX-H2Sのほうに軍配が上がるかな。