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野生動物は環境破壊で生息地を追いやられ、徐々に絶滅に向かうというのが一般的なイメージであるが、減るどころか逆に数を増やしている種もいるという代表格がカワウだろう。

漁協がわざわざ河川に美味そうなアユなどを放流しているわけで、理由はどうあれそこに魚がいて、食っても食ってもどんどん補充されるのだから、カワウにしてみればこんなにありがたいことはない。

それはまさに人為的な餌付けに他ならなず、カワウは明らかに人の生産活動でその繁栄を謳歌しているのである。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

赤城高原から平野部に下る道すがらの某貯水池では、カワウのコロニーが子育ての喧騒で賑やかである。カワウは全国どこに行っても漁業被害の被疑者であるため、関係者からは嫌われ者の烙印を押されている。

増えすぎたシカ同様、それに伴う第一次産業への被害も放置しておけない状況にあるため、野生動物管理の名の下に適正な数になるよう駆除の対象となっているわけだが、増えた原因がそもそも人の生産活動にあるわけで、そのツケをまた人が払わされているというのが実情だろう。

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今年はスー

2018/6/11

そろそろコゲラの巣立ちも近い頃だろうと立ち寄ってみると、巣穴から雛の声が聞こえてきた。ここでコゲラっ子が枝に並ぶ姿を想像したのだが、そこから顔を出したのは何とスズメ..

昨年はシジュウカラに乗っ取られていたので、同じ木で2年続けて穴を空けただけとは、いやはや何とも野生の世界は厳しいね。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

それにしてもだ。スズメは大抵、家屋など人工的な建造物の隙間や穴に巣を構えることが多いが、近くに人家もないこんな防風林の一角で子育てするんだねぇ、と関心しきり。

どうせならこれがニュウナイスズメだったら、と思ってしまうのは生きもの差別になるから拙いかw

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ミラーレスカメラの台頭で、ファインダーと言えばEVF(電子ビューファインダー)というのはすでに市場的には認知されているが、報道の分野で未だにOVF(光学ファインダー)が求められているという。

スポーツ報道では表示映像の遅延によるタイムラグは困るというのは昔からあって、それへの一つの答えが、ソニーα9のようなブラックアウトフリー..露光中でも常にファインダーに像が表示されている..のミラーレスカメラとなって具現化されている。

ただ、先日どこかの記事で読んだ話として、EVFは長時間覗いていると目が疲れるが、その点OVFはそんなことはないというものがあった。報道で終日張り込みのような現場だと、特に夜間の場合はその影響は大きいとのことだった。

ファインダーを覗きっぱなしというのが通常あまりないのだが、言われてみれば以前に天狗様の繁殖行動に張り付いてブラインドに籠もっていた時、当時はビデオカメラのEVFを長時間覗いていたなぁというのを思い出した。

天狗様撮影時のブラインド内での様子(ビデオカメラはCanon XL-H1)

スチルはEOSだったので当然OVFだが、ビデオは同社のXLシリーズで、特にXL-2以降のモデルでは、EVFを跳ね上げてLCDとしても使えたので、その辺りの差はあったかもしれない。直接目を近づけて覗くよりは、離れて見ている方が遥かに楽だしね。

件の記事では、便利さや機能面ではすでにミラーレスカメラのほうが報道分野でも勝っているというものだったが、唯一OVFだけが手放せないという主旨であった。もはやEOS-1DとかD5とかそんな大げさなものでなく、必要に応じてEVFとOVFが切り替えられるようなハイブリッド式が求められていると感じる。

実はフジにはX-ProというまさにEVFとOVFのハイブリッド式カメラがあるのだが、報道分野で活躍できるほどの耐久性があるのかは怪しい限りだ。こと「絶対に故障しない(と思いたいw)」的な信頼性に限って言えば、やはりCとNのフラッグシップ機の存在意義を認めざるを得ないだろう。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

ホトトギスは朝に夕に、例え雨が降ろうとも依然として叫び続けている..トッキョキョカキョクは鳴くというより叫ぶ感じだよね..が、カッコウはもう一通り用事が済んだようで、めっきり鳴かなくなった。

写真はちょっと前に家の前の電線にやって来たカッコウ。この日は最後の追い込み?だったのか、仕事場から見える全方位で精力的に動き回っていた。

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近頃どうもそんな感漂う写真趣味の世界である。兎にも角にもα7IIIが売れているらしい。

先だって、老若男女のアマチュアカメラマンが集まる某所において、15人中、4人が某C社、3人がナイコン、オリが2人、何と残り6人がα7系というから驚いた。しかもそこにはフジとパナの影も形もないという、何とも明快でわかりやすい疎外感に浸った拙者であったw

EOSをメインから外した時点ですでに自分が王道から外れているwのは承知しているのだが、田舎ではまあそんなシェア割合なんだと一人合点がいく次第。

しかし田舎では本当に見かけないよね、XもLUMIXも。大丈夫か、フジパナw

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

思考をめぐらしている時は仕事場の窓の外に目を向けていることが多い。ただ、この季節は雨上がりでもないとヘイズの影響で遠望が効かないので、植え込みや庭木に視線が行くことになる。

ピリピリとつぶやくようにメジロが玄関脇のシラカンバにやって来た。いつもならすぐに通り過ぎていくのだが、今日は餌を探して同じ場所を行ったり来たりしていたので、窓を10cmほどそっと空け、電子シャッターの音無しで撮影。

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先日デジタルカメラのファームアップの話を書いたが、ペンタことペンタックス(現リコー)が興味深いサービスを始めた。

それは「K-1アップグレードサービス」というもので、どうやらカメラ内の基盤を交換するという話である。PC的に言い換えればマザーボード交換とでも言うべきもので、ソフトウエアのファームアップではなくハードウェアの換装という荒業である。

作業的に当然ユーザー自身の手によるものでなく、ペンタのSC送りになるようだが、メーカーの手間暇は相当のものだろうと推察する。果たしてユーザー有料負担分だけでペイできるものなのか、何とも判断つかないサービスである。

面白いのは型番はIIと付く新モデル..K-1がK-1 MarkIIになるわけだ..なのに、製造番号は元のままという点。新モデルに中身は入れ替わるのに、修理扱い的なサービスであることは、SC対応であることからも判る。

もちろんこれがすべてのモデルで有効なのではなく、K-1に限ったものというマーケティングの側面を匂わせる部分があるが、それでも理由はともあれメーカーにしてみれば営業的には大英断だったろう。

そしてペンタついでではあるが、話の本題はこっち。現役プログラマーとして興味深かったのは、カメラを外部..USBまたはWi-Fiで..から制御するAPIをSDKとして公開するというサービスだ。

APIはアプリケーションプログラミングインタフェースのことで、ソフトウエアどうしが通信する手段を取り決めて公開するものだ。このAPIの仕様に基づき動作するソフトウエアを開発することで、外部からペンタのカメラを制御できるということを意味する。

スマートフォン用にはリコー謹製の純正アプリとして「Image Sync」というのが用意されているので、一般的にはそれで用は足りるはずだが、独自にカメラを制御できるアプリ開発が可能となれば、商業的に色々展開を考えられるのではないだろうか。

例えばInstagramにTwitter、Facebookなど複数のSNSと連携する場合、今なら個々のサービス毎にシェアするような作業が必要になるが、画像にクレジットを挿入しつつそれぞれに適切なフォーマットに変換してアップするというようなことが、一回の作業で完結できる..一旦自前のWebサービスを経由する必要はあるが..ようになる、などなど。

SDKはスマホ用にiOSとAndroidの他、PC向けに.NETとC++も用意するとのこと。このAPI公開は是非他のメーカーにも波及して欲しいね。ガラパゴス仕様はレンズマウントだけで結構だ。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

ご近所コゲラはまだ抱卵中らしい。今日は餌を探しているオス..見えたら幸せの赤パッチが見える..を近くの雑木林で見かけた。

朝なので林内は陽も差さずに暗いのだが、G9 PROのAFはそこそこ食いついてくれている。ただ、少しでも測距点を外すとすぐに背景に持っていかれるのはパナのDFDの悪癖なので、このケースでは測距点のサイズをあまり小さくしないほうが良い。

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体に似合わず

2018/5/22

林道からそれ、額に汗しながら渓流沿いに車では入れない支線を伝い歩き、途中木陰で休んでいると、林縁との境付近をミソサザイが出たり入ったりしているのが見えた。

春まだ浅い時期から沢沿いでよくそのさえずりを耳にするが、標高の高いところではまだまだ春進行中なので、ミソサザイの繁殖活動もこれからという感じである。

忙しそうに苔の類を運んでいたかと思うと、思い出したようにソングポストで歌を歌う。小さな体に似合わず声量豊かに朗々とした歌声は、不意に近くで聞くとまさに「けたたましい」という風情のさえずりであるが、春の森には欠かせないBGMであろう。

FUJIFILM X-T2 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR / PROVIA

手ブレ補正の付いてないXF16-55を常時X-H1に装着しているため、望遠ズーム系のレンズは自動的にX-T2の担当になる。

が、X-T2はX-H1に対して小型軽量を優先とし、バッテリーグリップの類は付けてないため、大柄なXF100-400を装着するとバランスが取れずに保持しづらくて仕方ない。ましてや縦位置に構えると手がつりそうであるw

本来なら同レンズにはX-H1だが、XF16-55を考えるとボディ2台持ちの時は前述のようになってしまう。X-T2は携行性..出っ張りが少ないのでバックパック内で収まりが良い..の点で予備機として必要なので、ここはやはりX-H1がもう1台あると便利だね。

朝も早からカッコー、カッコーの連呼に叩き起こされた。やたら音源が近いので眠い目を擦りつつ窓辺から探すと、隣家の長老宅のヒノキのてっぺんで鳴いているようだ。

というのもこの時点では暗くてよく見えていない。それもそのはず、まだ朝4時の日の出前..東に赤城山を背負った赤城高原の日の出は平野部より1時間遅い..であった。そのまま寝ようと思ったものの、三拍子の調子にすっかり覚醒してしまったので、仕方なく朝のデスクワークへと向かった。

窓を開けていると、カッコウの大きな声が仕事場に流れ込んでくるが、しばしその初夏を告げる三拍子に聞き入る。程なく、今度はそれに負けじと近くの雑木林からホトトギスの声も聞こえてきた。どうやら赤城高原にも渡ってきたようである。

という事で、赤城高原でのカッコウとホトトギスの今シーズン初認は家の中でコンプリートw

ちなみにカッコウは例年より2〜4日程度、ホトトギスに至っては一週間近く早い渡来だ。ツバメやサンショウクイ、キビタキなどはそう変わりはなかったが、トケン類に関しては動きが早いようだ。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

カッコウは一旦去ってしばらく遠くで鳴いていたが、5時頃に戻ってきて再びヒノキで目覚まし時計を始めた。

ホトトギスを除く他のトケン類同様、カッコウは鳴く時にあまり長い間嘴を開かない。なかなかそこを狙って撮影するのは人の反応速度では難しいが、連写番長のG9 PROで20コマを連写すれば、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる式に撮ることが可能だ。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

例によって手持ち動画も押さえておく。結構見上げだったが、窓辺を利用できたので800mm相当でもそこそこ揺れを抑えることができた。

G9 PROの動画のノイズ処理はGH5と同等だ。逆光なのでプラス3補正を加えているが、静止画の場合ほどノイズは目立たない。

桜も園芸種になるともはや名前も判らないが、本家たちがとうに花を散らせて葉が青々と茂る中で、近所の別荘地に植わって最後に花を付けた木が、GW明けにようやく花をちらし始めた。

例年この桜が遅い印象はないのだが、今年は皆と逆に走った感じで、植物の世界にも空気の読めないやつがいるもんだと思った次第。で、これが今シーズン最後の桜ネタかなw

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

スズメがその桜の花の蜜を食べにやってきていた。メジロやヒヨドリと違ってスズメは花を落としてそこから蜜を吸うので、満開の時分は厄介者扱いだ。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

その別荘地近くの雑木林で新築していたコゲラも穴掘りが終わって、先週から抱卵に入ったようだ。まだ一回目の繁殖だろうから、抱卵期間は2週間は掛かるだろう。

FUJIFILM X-H1 / XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR / ACROSS

キジのおとっつぁんのご近所パトロールに余念がない。あっちでケーンケーンこっちでケーンケーンと、日がな一日賑やかである。今朝もいつもの畑脇でドラミングをしていたが、完全逆光だったのでモノクロでパシャ。

そう言えば先週末に隣村でホトトギスの鳴き声を聞いたが、その後に続かないのでまだ北上途中の個体だったかもしれない。我が赤城高原でもそろそろ頃合いかな。

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日本の季節の進みが早いからと言って、東南アジア方面から渡ってくる夏鳥がその分早いか言えばそんなこともなく、そこはまあ平年並みだ。

ただ、今年はキビタキが多い気がするが、全国的にはどうなんだろうか。SNS上でも特筆するほどそんな話も聞かないので、上州の県北に限った状況なのかもしれない。

うちの近所の森でもキビタキの姿はよく目に付き、未だ縄張り争いに決着がついてない個体もいて、連休中は賑やかだった。以下の3枚は何れもうちの近所だが、撮った日時も場所も別である。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

林縁にヤエザクラが咲く森に渡ってくる個体がいて、何とか花と一緒に写し込みたいと毎年狙っていたが、今年は背景に一緒に収めることができた。

本当はもう一段絞り込みたかった..花がちょっとボケ過ぎなので..が、そもそも暗い上に縄張り争い中の刹那だったので、これ以上は望むべくもなしだった。まだまだ精進が必要だね。

G9 PROは高感度の処理が良くなったようで、GH5と比べてもISOを一段高く設定できる。所詮はマイクロフォーサーズなので好んでISOを上げたいとは思はないが、ISO6400までなら何とかイケるかという感じである。

ちなみにGH5sなら高感度も余裕だろうという声もあろうが、結局GH5sの導入は見送り決定である。業務的に暗所での動画の需要があるわけでもなく、写真が1000万画素しか撮れない時点でどう考えても足が出そうな機材なのでね。

それより残りのGH5を映像撮影チームに払い下げて、予備機含め2台共G9 PROにしてしまおうか画策中。別に映画を撮るわけではないので、G9 PROの動画性能でもまったく問題なく必要十分であるし、そもそも写真撮影に関してはG9 PROに慣れてしまって、もうGH5に戻れない体になってしまったw

緑でも青

2018/5/4

初夏の頃、芽吹き前の目立つ枝先で歌っている姿を見かけるためか、夏鳥だと思っている人がいるが、本州以南ではアオジは留鳥(高地では漂鳥)である。

冬は越冬のために低地のヤブの中で過ごし、チチッという同属のホオジロによく似た地鳴きをしつつ、繁殖期とは打って変わって実にステルスな鳥である。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

歌声と違って色味は案外地味なものである。写真のように芽吹き前だと声の大きさと合わせてそれなりに目立つのだが、季節が進んで新緑が増してくると、声はすれども姿は見えずを地で行く感じ。この辺りは近縁のノジコも同様である。

ちなみにアオジは漢字で青鵐と書く。緑色なのに青とは不思議なものだが、古来の日本では緑を青に含めて表記していた..平安時代くらいまでは色は黒、白、赤、青の4色だった..ことによると思われる。そういう意味でアオジはその頃の慣習に倣っているのだろう。

なのでアオジを見かけると、高校時代に後輩がミドリジとよく言っていたことを思い出す。

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