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緑は青い

2021/5/23

今年はキビタキがあまり林縁部に近いところに出てこない代わりに、アオジをよく見かける。

アオジも比較的高い木の梢でさえずることが多いが、それはビンズイほどでもなく、林内中層の目線ぐらいの高さでもよく鳴いている。

双方とも音質もよく似ていて、時々聞き間違えてしまうこともある。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS + MC-14

アオジを見ると、高校生の頃に後輩が「ミドリジ」じゃね?と言っていたのを思い出す。

緑色のイモムシのことを青虫と言ったり、緑色の若いリンゴを青りんごと言ったりと、昔の人は緑を青に分類していたので、アオジ(青鵐)もそんな関係だと思われる。

そう言えば春は若い緑のイメージがあるが、若い時代を青春というのも似たようなことかな。

アオアシシギのようにどう見ても脚が青にもましてや緑にも見えないのに、キアシシギよりは青っぽいよね的に分類の便宜上アオが付くよりはマシかもね。

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緑でも青

2018/5/4

初夏の頃、芽吹き前の目立つ枝先で歌っている姿を見かけるためか、夏鳥だと思っている人がいるが、本州以南ではアオジは留鳥(高地では漂鳥)である。

冬は越冬のために低地のヤブの中で過ごし、チチッという同属のホオジロによく似た地鳴きをしつつ、繁殖期とは打って変わって実にステルスな鳥である。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

歌声と違って色味は案外地味なものである。写真のように芽吹き前だと声の大きさと合わせてそれなりに目立つのだが、季節が進んで新緑が増してくると、声はすれども姿は見えずを地で行く感じ。この辺りは近縁のノジコも同様である。

ちなみにアオジは漢字で青鵐と書く。緑色なのに青とは不思議なものだが、古来の日本では緑を青に含めて表記していた..平安時代くらいまでは色は黒、白、赤、青の4色だった..ことによると思われる。そういう意味でアオジはその頃の慣習に倣っているのだろう。

なのでアオジを見かけると、高校時代に後輩がミドリジとよく言っていたことを思い出す。

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