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朝焼け

2024/9/1

草地の風鈴

2024/8/3

アナグマ

2024/6/10

ガビチョウ

2023/6/29

高原のカッコウはそれなりにらしくて風情があるのだが、それでも朝まだ暗いうちから家の脇で派手に鳴かれるとさすがにうるさい。

が、それを遥かに上回る大音量で騒々しいのがガビチョウ。近所に定着してだいぶ経つので聞き慣れた感はあるが、やはり朝から庭で鳴かれるとかなり騒々しい。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

ガビチョウは雌雄で見た目が一緒なので、鳴かないことにはオスメスの区別がつかない。

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もう近所ではすっかり定着しているガビチョウ。

時々庭先にやって来てにぎやかに鳴いていることがあるが、今年は隣家の庭で繁殖していたようで、ここ数日は巣立ちった若鳥たちがうちの庭にも出張ってきている。

居間の際に経つヤマボウシなどは絶好の遊び場と見えて、同じく今年巣立ったヒヨドリの若鳥たちと終日小競り合いを繰り返し、まあその賑やかさときたら、アブラゼミも鳴き止むほどである。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

世間で言われているほど他の鳥の生息状況に影響があるようには見えず、今さら外来種だと忌み嫌ってみても詮無きことなので、もはや受け入れるしかないというのが実際のところだ。

食性が似通っているクロツグミやアカハラなど大型ツグミ類に影響があるとはよく聞くが、ガビチョウが定着して以降も毎年近所でクロツグミは繁殖しているので、地域性とかあるのだろうね。

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侵略的外来種

2022/4/10

季節を問わず大きな声でにぎやかにさえずるガビチョウは、日本生態学会から日本の侵略的外来種ワースト100に指定されているいわゆる外来生物である。

拙者が鳥を観察し始めた頃はガビチョウなどまったく情報がなかったが、この20年スパンでみるとその分布拡大はめざましく、今やほぼ関東全域でその定着が確認されている。

ほぼというのは、ガビチョウの仲間は基本的に地上性で多雪地帯では越冬が厳しいため、関東でも群馬・栃木の北部山沿い地域では冬季に定着している様子はない。ちなみに拙者の観察では、夏季に川場村で確認した事例がある。

関東以外では九州北部で定着個体群が確認されているが、とりあえず全国規模での拡大はまだそれほど進んでいないものの、関東以南以西への波及は時間の問題だろうか。

ただ不思議なのは、鳥類は基本的に翼で自由に移動できるので、その気になればすぐにでも他所へ行くことができるのに、関東以外への分布の広がりが想像よりは進んでいない点である。やはり生きものがその勢力を拡大するには、餌の確保と食性、競合種との関係や地勢的な理由など、我々が机上で考えているより複雑な要因があるということだ。

とは言え、カワウの全国規模の分布拡大を見ていると、通年餌を確保できる環境が用意されるとあっという間に増えることがわかっているので、やはり最も重要なのは一年を通して食うものがあるかどうかということになろう。

ちなみに渡り鳥が季節移動する理由はまさにその餌資源を求めてのこと。特に繁殖期には子育てに膨大なタンパク質を必要とするので、昆虫が大発生する夏季の繁殖地の選択は重要なのである。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS / ISO12800

気配を感じたのでその方向にOM-1を向けたら、ファインダー内に姿を現したと同時に被写体認識され、C-AFだったのでそのままシャッターを切って確認したらカオジロガビチョウだった。

昔はガビチョウの情報はなかったと書いたが、実はカオジロガビチョウの存在は当時から知っていた。本種も日本の侵略的外来種ワースト100に指定されている。

赤城山の南面ではその当時から籠脱けと思われるカオジロガビチョウの存在は知られており、関東各地からわざわざ探しに来るバーダーがいたのである。

ただこれまた不思議なことに、名前の通り目下勢力拡大中のガビチョウの近縁種なのに、当時からあまりその生息範囲が広がっておらず、この30年スパンでみても県内では前橋市内を中心にせいぜい東毛地区と隣の栃木南部周辺、それに利根川に沿った千葉辺りまでにとどまっているのである。

侵略的外来種の問題は餌資源が競合する他種への影響だが、もしかしたらガビチョウの分布拡大でもっとも影響を受けたのが、赤城南面を祖とするカオジロガビチョウだったのかなとちょっと思ったりしている。

ちょっとした晴れ間を縫ってミンミンゼミがサマーセールのバーゲンよろしく終日鳴いている。

仕事場の窓辺に実生から成長したクヌギが立っていて、窓を開け放っているときにそこで鳴かれるとなかなかにうるさいのだが、自然界で発生する音に関しては音量が大きくても言うほどは騒音とは感じないから不思議である。

ただ、盛夏に鳴くアブラゼミやミンミンゼミの声は、暑さを冗長する傾向があるのは否定しないw

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

この時期、鳥はもうホオジロとガビチョウぐらいしか鳴くことはないが、両種でまったく正反対の音質なので、比べるならやはりガビチョウは騒々しいな。まあ繁殖期ほど長く鳴くことはないけど。

先日記事にした鳥認識はこの時も威力を発揮。少し前からファインダーで捕捉していて、顔が見えたところでシャッターを切っている。

終始灌木の中をチョロチョロと移動していて、常に手前に障害物があったが、鳥と認識できる限りしっかり目にピンが来ていた。

業務含めマイクロフォーサーズ機で困ることはほとんどなくて、強いて言えば初見のクライアントの担当者がカメラ好きだったりすると、「フルサイズじゃないんですか?」という目で見られることぐらいかw

iPhone 11 Pro

雑誌のグラビアでキレイなオネイサンでも撮るなら35mm版の85mm辺りの大口径レンズが常道だが、そんなポートレートの依頼でもない限り背景が無闇矢鱈にボケるのは一般的な商業写真ではご法度なので、絞らなくても被写界深度が得られるマイクロフォーサーズのほうが適している。

画質はセンサーサイズが大きい35mm版のほうが良い!という論調があるのは否定はしないが、実際の印刷物に仕上がった成果物を見て、センサーサイズを看破できる人はほとんどいないと断言しても良い。

iPhone 11 Pro

ということで、柄が大きく見た目の押しが強いE-M1Xは、商業分野でも取材用としては最強なのである。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / E-M1系のライブコンポジット撮影は飛び道具

ただ、そんなマイクロフォーサーズが誰の目から見ても不利であるのは高感度性能である。これに関しては画素辺りの面積が広いほうが集光に関して有利なのは自明の理なので、夜景や薄暗いところでの撮影では分が悪い。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / E-M1系は夜景の手持ち撮影はお手の物

業務でもない限り個人的に夜景を撮ることはないが、生きもの撮影では朝夕や林内など光が十分でないケースは多々あって、そういう場面では35mm版のセンサーサイズは有利だと思う。

それでも今さら高価で巨大な超望遠レンズを担ぐことを良しとはしないので、小型軽量で山野を自由に動き回れるマイクロフォーサーズバンザイの主義を変えるつもりはサラサラなく、まあ高感度性能はそのアクティブ性能とのバーターと思って諦めているのが実際のところだ。

が、この春、その芳しくない高感度性能に救いの手が差し伸べられた。それがDxO PureRAWというRAW現像ソフト..正確にはレタッチ前のプレ現像的な位置付け..である。

DxOはディープラーニングによるAI技術である「DeepPRIME」を用いてデモザイキング..RGBの画素混合の過程でノイズを低減する..を行うことで、純正の現像処理では実現できないノイズ除去を実現しているのである。

難しい話はさておき、実際に結果を見てみるのがわかりやすい。

何れもデータとして共通しているのはパナのG9PROとパナライカ100-400で、ISOは通常ではまず使わないISO12800である。左が純正のJPEGで右がDxOの現像結果で、中央のスライダーを移動させると比較できる。


拡大画像 ビフォア / アフター

拡大画像 ビフォア / アフター

拡大画像 ビフォア / アフター

どうだろう、ISO12800の高感度ノイズがここまで劇的に低減されるのは驚異的ではないか。Photoshopでもノイズを低減できるが、引き換えに解像感が失われてベタッとした結果になるが、DxOにはそれが見られない。

むしろ解像感は増していて、何より不自然さがないのが良い。まだ試していないが、これなら恐らくISO25600でも十分使えるのではないかと想像できる。

独立した別フローなのでPCに取り込んでからの後処理になるが、正直ここまでノイズレスになるのであれば、マイクロフォーサーズの弱点をカバーして俄然その優位性が引き立ってくると言えよう。

尚、DxOはRAWデータを対象とするので、メーカー側で対応したプロファイルが用意される必要があるが、今のところ手持ちの機材はすべて対応済みであった。

ただ、手放しで良いことばかりではなく、現像速度はPCの性能に依存する。マイクロフォーサーズの2000万画素程度なら1〜2分と言ったところだが、GFX100Sの1億画素で試してみたら、うちの古いMac(2.5 GHz Core i7 16GB)では5分近く処理に時間がかかった。

まあ毎時必要な処理ではないのでそう気にすることもないが、それでも近々のM1Macの導入は待ったなしなのは間違いないな。

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