portfolio

プロにお金払って撮影を頼むのだから大きいカメラが良い、という「大きなカメラがイチバン信仰」が残るのが地方案件である。冗談のような話だが意外にまだ根強いのが田舎のアルアルなのだ。

10年前にマイクロフォーサーズのミラーレス機を使いだした頃、最初にGH2で撮影に行った時、そんな玩具みたいなカメラで撮るのかとクライアントに真顔で言われたことが何度かあった。

そもそも当時GH2は動画メインだったので、リグを組んで外付けモニターやら何やらデコレートしたが、スチルでは仕方なくしばらくバッテリーグリップ付きのEOSと併用していた時期がある。もう使うことはないが、今でもその頃の名残で5DMk3と大三元ズームだけは残してある。

E-M1Xの大きさはマイクロフォーサーズのメリットをスポイルしているとよく言われる。個人的にもそう思っているwのだが、皮肉にもパッと見がEOS 1DやニコンD一桁機とそう大差ないこともあって、「小さいカメラによる低コスト感」をかなり軽減してくれる効果がある。

もちろん業務に使うのに性能的に何らの不足もないのが最大の理由だが、田舎の「大きなカメラがイチバン信仰」にも十分に対応できるという点で、E-M1XとED12-100PRO..24mmから200mmを1本でカバーする..のセットは、性能も見た目wもクライアントの要求に十分応えることが出来る機材なのである。

余談だが、ビデオカメラも高性能で小型化しつつ4K撮影が普通に行えるようになっているのに、テレビ業界では未だに大きなドッカブルタイプの古いカムコーダーを肩に担いで仰々しく撮影しているのも、色々な意味で「我々は撮影している」感を醸し出したいという意図がある..リースの関係もあるが..のだ。

つい先日、フジがX100Vのプロモーション映像でやらかした件..ストリートスナップの撮影風景に問題があった..も、スマホ並みに小さいカメラでいきなりスナップ撮影をするから盗撮..隠れて撮影していないので実際は盗撮ではないが..などと言われてしまうが、大きなビデオカメラを担いだ複数のスタッフと一緒ならそういう事態にはまずならないのである。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / ポップアート

という話は、あくまでコマーシャル系の商業分野に限ったことであって、ストックフォト用の素材写真や普段の撮影ではやはり小さいカメラが望ましいのは間違いなく、E-M1X並の性能で小型化されたE-M1 MarkIIIには期待している。