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Gマウントレンズのラインナップが少ないことがウィークポイントというのは先日書いた通りで、特には超広角・超望遠・マクロという、特定の分野のその筋には欠かせない焦点域が足らないことになる。

超広角は先日の記事の通りシグマのArt14-24で代替できており、超望遠については同社Xまたはマイクロフォーサーズ機があるのでそこはもちはもち屋で対応可能だ。

どうしてもGFXでということであれば、特に100Sは1億という余りある画素数があるので、それを生かしていかようにでもトリミング自在である。

そもそもGマウントで超望遠が出てきても、ペンタ67系のような強大なレンズになるであろうし、何よりお値段も相当な値付けになるのは想像に難くないしね。

そして残るはマクロ。Gマウントでは唯一純正でGF120マクロが用意されていて、既出のサンプル画像を眺めても画質は素晴らしいものがあるが、例のごとく結構なお値段がする代物である。

撮影対象がネイチャー主体と言ってもそこまで投資するほどマクロ撮影をするわけではない..どちらかと言えば広角マクロか望遠マクロが好み..ので、ここは必然的に超広角同様サードパーティ製にご登場願うことになる。

iPhone 11 Pro

ということで、カミソリマクロの異名を持つシグマの70mmマクロ(EFマウント版)試してみた。14-24mm同様にこれも画質優先のArtブランドである。

マウントアダプタは例のKIPON製。最近のこの手の中華製アダプタがよくできているのは、USBコネクタが装備されていて、わりと頻繁にファームアップが行われている点である。

新しいボディが出てくれば、ボディとレンズの通信制御の仕様に追加・変更が行われることは多々あり、カメラメーカー側も既存の製品に対し更新ファームウエアを提供してくるわけで、その間で情報のブリッジを為すマウントアダプタにも必然的にその対応が求められ、そこにいかに素早く対応しくれるかが導入のポイントであることは言うまでもない。

実は件のKIPONも、最初にこのシグマ70mmマクロを装着した際、GFX100Sのボディ内手ブレ補正(IBIS)が機能してないことがすぐに分かった。そりゃ近接時にEVF覗いていれば画面が震えているくらいは判るw

同レンズに手ブレ補正が付いてないのは分かっていたので、そこはGFX100SのIBISに期待していたのだが、このままでは三脚必須レンズになりかねない。

ダメ元でメーカーに確認したところ、最新ファーム..これを書いている時点ではV1.20..が提供されていたので早々にダウンロードしてファームアップしたところ、グレーアウトしていた手ブレ補正の設定が機能することを確認できた。

当然のようにEXIFのレンズ情報もちゃんと表示される。

FUJIFILM GFX100S / SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO Art / PROVIA / 70mm(56mm相当)

同レンズは35mmフルサイズ用なのでGFXでは当然のようにケラるが、それでもこの程度で済むので、イメージサークルは広いほうだろう。

写真のように空、それに雪面など均一に明るい背景だと目立つが、背景によっては気にならない感じである。そもそもこういう遠景風景を空入れて撮るような目的のレンズではないしね。

FUJIFILM GFX100S / SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO Art / 70mm(35mmフォーマットモード)

例のごとく35mmフォーマットモードであれば、件のようなシーンでも何の問題もなく使える。

FUJIFILM GFX100S / SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO Art / PROVIA / 70mm(56mm相当)

マクロ域で使う限りはケラレは言うほど気にならないので、さほど意識して35mmフォーマットモードにする必要はないだろう。

AFは同社14-24mmに比べればマシに動作してそれなりに合焦してくれるが、近接だからというのはあるかも。14-24mmの先日の評価はあくまで遠景だったのでね。

まあバイワイヤーなれどMF時のフォーカスリングのトルク感は結構良い感じなので、迷ったらAF作動範囲を制限し、それでもアレならMFにすれば良いのは14-24mmと同じだ。

それにしてもカミソリマクロとはよく言ったもので、1億画素の近接撮影でもまったく問題ないのはさすが。これで価格は純正の6分の1以下なのだから、そのコストパフォーマンスさときたら抜群ということになる。

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