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湖に山に

2018/8/21

急遽の依頼を受け、県内某所の湖沼にてとある生きものの捕獲作業に従事。早朝は湖岸の竹やぶ主体の雑木林をうろつき、その後はゴムボートで湖上へ繰り出した。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm F2.8-4.0 ASPH. POWER O.I.S.

捕獲作業は日の出前から始まってお昼には終了したので、帰路は少し寄り道して某天狗様ペアの観察へ。

いつもの展望ポイントも林道脇の木々が繁茂してやや視界が良くなかったが、コンビニで仕入れた昼飯食いながら、のんびり双眼スコープで山並みと谷筋の斜面を覗く。

3kmほど離れた尾根上に黒い鳥影が2つ浮かんでいるのを3分ほど見ただけであったが、ここはまあいつもの事なので、朝が早く眠いこともあって今日はここで山を降りた。

カテゴリ:独り言

オリンパスのフィッシュアイボディーキャップレンズ BCL-0980。海野先生の小諸日記を読んでいて、そう言えばうちにもそんなレンズ..いやボディキャップかw..あったなと思い出して、久しぶりに使ってみた。

どこに仕舞ったかしばらく思い出せなかったが、結局パナのGM1に文字通りレンズキャップ代わりに装着され、本棚の途中に放置されていたのを発見した。

iPhone 6

BCL-0980は製品名通りボディキャップ並みの薄さで、パナのG9 PROに装着するとグリップのほうが突出して目立つことになる。m4/3規格で尚且電気的な信号のやり取りもないので、パナ機でも何の問題なく使用可能だ。

スペックとしては9mm F8 Fisheyeということで、いわゆる魚眼レンズに分類される。ただ、m4/3では18mm相当になって、普通に遠景を撮ると歪みの目立つ安っぽい超広角レンズという写りになるので、使い方としては近接域で広角マクロとして使うのが正しい。

LUMIX G9 PRO / OLYMPUS 9mm F8 FISHEYE

最短20cm付近まで寄って撮影。この時の撮影倍率は35mm換算でも0.1倍にも満たないので、いわゆる接写を目的としたマクロレンズ的に使うのは厳しい。

BCL-0980はMF専用レンズだが、当然のようにヘリコイドの類はついてなく、レバー操作で無限遠と20cm近接で固定して使用する。なので無限遠の場合はピント合わせはパンフォーカスに期待することになる。

最短付近ではさすがに背景がボケるので、カメラ自体を前後させてピントを探ることになるが、GH5やG9 PROではMF時にピントの合った場所を強調するピーキング表示ができるので、EVFでも背面モニターでもピント合わせは容易である。この辺りはミラーレス機の恩恵と言えよう。

LUMIX G9 PRO / OLYMPUS 9mm F8 FISHEYE

庭のアサガオに同じく最短20cmで近接。花の直径は8〜9cm程度。背景を選べば特有の歪みもさほど気にならないだろう。

LUMIX G9 PRO / OLYMPUS 9mm F8 FISHEYE

前述した通り普通に構えて遠景を撮ると水平が歪んでしまうので、一般的な撮影としては魚眼の特性を活かしたこんなアングルからの使い方が良い。小売価格8千円程度のレンズで、ここまで写れば必要十分と言える。

吐く息が白く

2018/8/19

ここ3日ほど寒い日が続いている。日中でも家中の窓を閉め切り、夜は夜で芋焼酎のお湯割り、寝る時は毛布までかけるといった状況。今朝など吐く息が白くて驚いたw

さすがに明日からまた暑さが戻るらしいが、赤城高原では少なくてももう夜の暑さの心配はいらないだろう。こうなるともう錦繍の秋が待ち遠しくなってくるね。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia

こんなに夕焼けになる年も珍しい。それだけ湿気が多いということだが、それに慣れてしまったせいか、久しぶりに乾燥した空気に身を置くと身震いするほど寒く感じてしまう。

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個人的にシダと聞いて想像するイメージは原始的なものだ。そう、ジュラシックパークの森のなかの1シーンのようなあんな感じ。

一般的な種子植物は種から発芽し花を咲かせて実をなすという成長過程を経るが、シダ植物は胞子によって繁殖する点で、より原始的なコケ類に近い。

ただ、根から水分を吸い上げて葉に送るという構造..総称して維管束植物という..を持つ点で種子植物に近いとも言えるため、コケ類と種子植物の中間に位置する植物となる。

光合成をするので日光は必要だが、基本的に日陰で高温多湿を好む。よく見かける場所として、林床にあまり手入れの行き届いていない山間のスギやヒノキの植林地が挙げらる。

例外的に日当たりの良い乾燥した裸地を好む仲間もいて、ゼンマイ・ワラビ・コゴミなどは山菜として馴染みが深いだろう。

シダの仲間は国内では約600種ほど見られるそうだが、正直なところパッと見ではよく見分けがつかない。葉の形などまったく異なるが、スギナ..いわゆるツクシの地下茎..もシダ類同様に維管束植物である。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA / シダの仲間(左)、スギナの蒸散作用(右)

そんなシダの仲間にシムライノデという種類があるそうで、環境省のレッドデータリストで我らが天狗様と同じ「近い将来、野生での絶滅の危険性が高い」とされる絶滅危惧IB類に分類されている。

東京都内のスギの植林地にそのシムライノデの自生地がわずかに残されていたが、その森を都の公益法人が3年ほど前に伐採してしまったため、乾燥化が進みほとんどが枯れてしまったということだ。

植林地としての手入れを行い、管理する森を守るという仕事は林業を行う上で重要であるが、そこに自生する貴重な植物の存在にまで注意が回らなかったことが今回の原因だろう。

件の公益法人はシムライノデのことを知らなかったと言っているようだが、事前に環境調査などを実施してはいない。ただ、そもそもそこに貴重な動植物が生息している事実を知らなければ、植林地という状況からして環境調査を行うのはなかなか難しいというのは理解できなくもない。

盗掘や不法採集、それに密猟を考えると軽々に情報を共有するのは難しいのだが、こういった希少な生きものの生息情報を安全に共有できる仕組みづくりが必要な時期に来ているのは間違いない。

それは我らが天狗様にも当てはまる喫緊の課題の1つと言えよう。

先日お盆なのに暑いと書いたばかりだが、打って変わって今朝は涼しいを通り越して寒くて目が覚めた。昨晩寝る前に予感がして薄い羽毛布団にしておいて正解である。

終日北風が吹いていたせいもあるが、日中も晴れていたものの実に過ごしやすい晩夏の1日だった。

一昨日辺りからオナガの若鳥が群れでやって来て、入れ替わりヤマボウシの実をついばんでいく。まだ熟しきってはないのだが、そんな人の味覚の都合などお構いなしといったところだ。

そして北海道大雪の黒岳では、観測史上最速で初雪が降ったという知らせも入り、ボチボチ山の方では秋の便りが散見される季節になってきたかな。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA

旧赤城村や南面の旧粕川村、それに東の旧黒保根村辺りだと、傾斜を利用した棚田が見られる。まあ棚田と言ってもカメラマンが好むような風情のある古いものではないが。

ただ、同じ赤城山麓でも赤城高原周辺は水の確保が難しいので水田がない..同じ村内でも利根川や片品川沿いなら田んぼはある..ため、Project AKGの一環で定期的に足を運んでいる。

写真は勝保沢近くの鈴ヶ岳を望む水田で、さすがにまだ稲穂は青々しているが、ここが黄金色になるのももうすぐだ。

カテゴリ:季節感|タグ:,

先日、若手のカメラマンたちと話をしている際、「TMさんの写真ってすごくエモいですね!」と若者に言われて、オジさんはちょっと固まってしまった。

エロいとかキモいとかそっちの方の意味かと思ったがw、盆で帰省していた倅に聞く限りエモーショナルを語源とする表現らしく、SNS界隈ではそんなに新しい言葉でもないらしい。

言葉は時代に合わせて変化していくものと考えているので、別に日本語を正しく使えなどと言うつもりはないが、普通に「感動した」とか言えないもんかね。

SNSを天気予報とニュース速報の収集ぐらいにしか使ってないオジさんからすれば、せいぜいイイねぐらいで勘弁しといて欲しいねw

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia

色温度の低い時間帯にVelviaで撮ると、どうやらそのエモい感覚を呼び起こすらしい。つまりエモいのは拙者の腕ではなく、フジのフイルムシミュレーションということだ。

もちろん、RAWからレタッチを施してさらならエモさを追求することもできるが、昨今流行りのインスタばえごときの盛り方は好みではない。自然を撮る以上、写真ジャンルでもネイチャーって言うぐらいだから、コントラストの微調整程度で丁度よいのだ。

カテゴリ:独り言

盆の中日

2018/8/15

例年ならお盆の頃から過ごしやすくなるのだが、まだ湿度が高くて蒸し暑い日が続いている。

お盆なので実家を行ったり来たりと人並みだが、田舎暮らしの県内移動ゆえに帰省ラッシュには縁がない。

それでも山から平野部に降りると地獄の業火ような暑さが何とも堪えるが、実家にはエアコンという文明の利器があるので助かるね。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia

湿度が高いことを証明するかのように、連日裏山に入道雲がモクモク湧いて、隣県に夕立ちを降らせている。

そう、赤城に湧く積乱雲の行く先は東の栃木なのだ。

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サルが出たらしい。盆休みのさなか、しかもうちのすぐ近所で。目撃者の話では1頭ということで、恐らく雄のはぐれザルと思われる。

もちろん赤城山麓にサルは生息しており、北から東にかけての根利や黒保根では農業被害もある。が、南から西にかけては大きな群れの報告はなく、特にここ赤城高原での農業被害はまだない。

とは言え以前から村内でもサルの目撃は時々あり、群れでの侵入許すまじの声も耳にするが、シカやイノシシ同様に実際の被害が出てみないとなかなか意見も広まらないものだ。

その辺りが人的被害も予想しなければならないクマとの違いと言えよう。

北海道渡島の森町にて / Canon IXY DIGITAL 200

クマと言えば、北海道の島牧村のヒグマ出没騒動がニュースになっている。

島牧村のある渡島半島は知床半島と並んでヒグマの生息密度が高い地域だ。なので何をいまさら感が強く、「こんなところにクマが」という地元の人の声を聞いてちょっと意外に思っている。

3m・300kgのヒグマの比較映像でミスリードするマスゴミのくだらなさには相変わらず辟易させられるが、映像を見る限りまだ若いクマと思われ、連日のように周辺を賑わせるハンターやマスゴミに慣れてしまった感がありありしている。

食べ物を求めてという理由付けは生きものである以上当たり前のことなのだが、問題はそこが人の生活圏に入ってしまっている点である。出現はほぼ毎日ということで、すでに人家周辺の餌..生ゴミか漁港が近いので産廃か..に誘引されているのは間違いない。

この手のクマ..保護政策の影響下で人と人の生産活動を怖がらない新世代クマ..にお仕置き放獣がどの程度効力があるか未知数であるし、そもそも状況的に行政として悠長なことは言ってられないので、残念な話だが駆除されるるのは時間の問題だろう。

うちの村でも先月まで連日クマの目撃情報が有線放送で流れて賑やかだったが、有害駆除されたという話は聞かないので、うろついていた個体がそれぞれ山へ戻ったのか、ここ一週間ほどはパッタリと静かになっている。

サルにせよクマにせよ、今の時代は共存の道を探ることが望まれているわけで、商業的な切り口でも良いのでどうにかそこに人手を割ける仕組みができないものだろう。お金が動けば人も技術も投入できるので、必ず道は開けよう。

野生動物も人も、食うためには皆貪欲なのだから。

朝の光を受けて、家の前の路上でアサギマダラが暖気中。いつもなら人影や振動ですぐに高く飛んで逃げてしまうのだが、こういう状況ではそうもいかないのは昆虫共通である。

標本的に横から上からしばらく撮影させてもらったが、このまま道の真中では朝採りレタスのトラックに轢かれてしまうので、落ちていた枝を拾って退かそうかとした途端、フラフラと高く舞い上がってから道脇の雑木林に消えていった。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

それにしても、うちの近所で盛夏にアサギマダラを見かけるのは珍しい。例年だと秋の渡りの時期が多いのだ。

羽根も一部が破れ、全体的に少々くたびれた感じなので、渡りの途上であるのは間違いないだろうが、風任せでの移動に頼らざるを得ないので、先日のような変則的なコースを辿る台風とかに運ばれてきた可能性もありそうだ。

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緑の中を疾駆するSLみなかみ号を流し撮り。この日の担当はC61だ。

FUJIFILM X-H1 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR/ PROVIA / Dレンジ優先(強)

やはり蒸気モクモクの力強さを狙うなら登坂のある下りの運行だよね。

FUJIFILM X-H1 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR/ PROVIA / Dレンジ優先(強)

開け放った車窓に肩肘載せて風を切って走行しているが、機関車の運転台はさぞ暑かろうと思うぞ。何しろ熱源たる蒸気機関の釜を目の前に抱えており、エアコンなど装備している近代車両とはわけが違う。

同じ鉄道車両でも運転には特殊な技術を必要とするので、JRの運転士なら誰でもとはいかず、そもそもこの地獄のような猛暑では好きでもなけれな好んで運転台に立つこともないだろう。

とは言え、望遠レンズで眺めていると意外に若そうな人が運転しているようにも見えるので、それなりに色々な意味での技術の継承は行われているようではあるね。

カテゴリ:乗り物|タグ:,