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一筆啓上

2016/6/16

鳥は鳴くことで何らかの意思表示を行っており、鳴く理由としては求愛、誇示、警戒が挙げられる。

中でも、鳥の特徴の一つであるのがさえずりであるが、朗々と歌い上げるタイプや、短い調子を繰り返すタイプなどがいて、歌い手として美声がよく知られた種も多い。特にウグイス、オオルリ、コマドリの3種は、日本三鳴鳥として古くから日本人に親しまれてきている。

鳴くことで意思表示を行うとは言うものの、時々何故今頃、または何故このタイミングで鳴くのか、という疑問になるケースも散見される。

繁殖の前期に鳴けば求愛であることが多く、繁殖中であれば警戒と言った判断もあるが、繁殖も一段落したあとでも縄張りと思しきソングポストで朝から延々とさえずっている種もいる。

繁殖に失敗したか、ペアリング出来ずに独り身を嘆くのか定かではないが、聞いている側からすると求愛期のそれと変わらないので、何とも心情がうかがい知れずだ。

20160616

子育てが一段落したホオジロが、朝から林縁で「イッピツケイジョーツカマツリソーロー(一筆啓上仕り候)」と鳴いている。

ホオジロは夏の盛りのうちでもよく鳴いているので、求愛とか警戒とかそんな理屈とは別の理由があるように思えてならない。

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輝くガス

2016/6/14

北アの麓に滞在中。予報では晴れだったが、昨日の雨雲が本州を分かつ3000m級の稜線に引っ掛かって停滞し、朝の内はやや視界不良。ただ、朝日が渦巻くガスを透過する時間帯は、ほんの僅かなれど神々しく輝いて魅せてくれた。

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カテゴリ:季節感

空梅雨か

2016/6/12

梅雨に入ったらしいのだが、一向に雨が降る気配がない。このまま空梅雨が続くようだと農作物に影響が出るのは必定。

となると乾いた農地に散水せざるをなくなるわけだが、上流のダム湖など肝心の水瓶が水不足でそれさえもピンチとなりそうな話である。

明日は久しぶりにまとまった雨のようだが、南岸ではなく上越国境の山間に集中して降ってほしいものだ。

20160612

乾ききって砂塵が舞いそうな近所の畑だが、美しくまっすぐにうなってある様はまさにプロの仕業。スマホ片手にトラクターを回したり、にわか農家にはなかなかこうはいかない。

そんな美しい畑に無遠慮にプリントしている輩がいるが、オープンエリアを堂々と横切って行く度胸は恐らく野良ネコの所業。夜間である限りキツネもこんな感じで歩く傾向があるが、歩幅はネコのそれである。

カテゴリ:季節感

山手線内で定位置ともいうべきドア近くのスペースに立ち、車窓を流れるメトロポリタンな眺めを流し見ていると、背後でヒソヒソとうら若きガールズの笑い声が聞こえてくる。

二駅同じ状況が続いたのでやおら背後を振り返ると、5人のJKが目に入ったが、途端にあちらは含み笑いをしつつ視線を外す。む、これは明らかにこの田舎者を笑っているなと我が身を振り返るも、まあこれといって思い当たるフシはない。

箸が転んでもおかしい年頃、自分にも経験があるよなぁと懐深くその場はそれでやり過ごしたのだが、夜、宿に入って脱いだシャツを見て昼間の笑劇に我納得セリ。先月某量販店で買ってきた安物のシャツの襟に、タグが付きっぱなしであった..

今思えば、注文取りに来た飲み屋のオネイサンも、どことなく笑顔が過剰だったよなぁ。懐が深いどころか思慮が浅かったな(苦笑)。

20160611

赤城のバックカントリーから東京ベイエリアまで、標高700mから海抜0mへ。広大な関東平野を百数十km移動の果てなので、その数字ほどの高度差を感じることはない。

ただ、大都会にひしめく構造物や建築物などどれひとつとっても、なかなかフォトジェニックに目に映る。

その昔、バブル期に東京で活動していた時期があるのだが、その時には写真に撮りたいなどと思ったことはついぞなかった。それが今目の前の光景にそのように感じるということは、歳を取ったのか感性が変わったのか。

時々はこんな景色にレンズを向けてみるのも悪くはないな、というのは正直なところかな。

カテゴリ:独り言

今年も電線カッコウの季節がやって来た。例のごとく朝から枕元で「カカカカッコー」「ピョポポポポー」などといやはや何ともやかましいことこの上ない。

そのトケン類の托卵シーンを撮影したいと思って、庭先や隣家の生け垣に巣を構えるモズとセグロセキレイを毎年注意して観察している。しかし、終日監視しているわけにもいかず、GoProやロボットカメラでも仕掛けないと人力ではまず無理だろう。

今日も庭先でモズに追いかけられて右往左往している姿を何度か見かけた。逃げまわっているようでいて、実はそれは雄による陽動であり、そんなタイミングで留守になった仮親の巣に雌が産卵するのがカッコウの作戦のようである。

20160609

誰を狙って、そしていつ任務遂行されるのか、それはカッコウのみぞ知るということか。

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ニアミス

2016/6/7

夜、寄り合いの帰り道、牧草地の脇を通りがかった際に、ヘッドライトの光芒に大きな真っ黒い物体が浮かび上がってビックリ。

思わず慌てて急ブレーキを踏んでしまったが、あちらはもっと驚いたようで、路上をその場でクルクルと2回転程度したかと思うと、スタコラ牧草地に飛び込みそのまま草をかき分けて姿を消した。

しばらく周囲の様子をうかがってから車外に出てみると、ガサガサと草をかき分け遠ざかって行く音がしばらく闇夜に響いていた。

やがてその音も、不意に鳴き始めたホトトギスの血を吐くような叫び声にかき消されてしまった..

20160607

翌朝、真っ黒い大きな物体が逃げていった場所を確認。

傍らのうちの駄犬は興味津々といった感じで執拗に匂いを嗅いで、痕跡を辿ろうとアイコンタクトを取ってくるが、ここは年中シカが出るのでダニが多く、さすがに追跡は遠慮しておいた。

カテゴリ:ほ乳類|タグ:

駐車場の片隅に芽を出して以来10年。徐々に株分けと移植を繰り返して勢力を拡大した結果、毎年この時期はイチゴの収穫ラッシュとなっいる。

どうして駐車場の砂利の間で芽を出したのかは今だ不明だが、品種は群馬名産のやよいひめ。近所にイチゴ農家があってその時期に家人が手伝いに行っていたのは事実なので、その関係かとは思うがどうやってかという部分は謎のままである。

素性は確かなれど、ろくに手入れもしない完全露地物のワイルドベリー状態なので、形も色もよろしくないが、味は紛れも無くやよいひめそのものである。

20160606

どうしてどうして立派に赤いではないかと言うなかれ。撮って出しjpegがビビッドカラーに設定されているだけなのさ(笑)。

カテゴリ:花・植物|タグ:

今日は二十四節気の芒種。旧暦で言うところの種まき..それもイネ科の種まきを指す..の季節だが、灌漑や用水の発達した現代では実際の種まきはもっと早い。

さらに今日は平年より3日早く関東甲信越が梅雨入りしたとのこと。やはり農事は水次第であることは明白であり、梅雨の頃合いを見計らっての習わしなのだろう。

その水も雨頼みではあるが、5月に期待を裏切ってほとんど降らなかったせいで、関東の水瓶たる奥利根の矢木沢ダムの貯水率はわずか25%と深刻な状態にある。外仕事で雨は正直疎ましいものだが、さすがにそうも言っていられない状況のようだ。

20160605

南関東の雨模様とは裏腹に、北関東は今日も晴れ。今年2回目となる草刈りを行ったが、庭の畑もパサパサで乾ききっていた。

と言いつつも、汗を流しながらの草刈り&庭仕事で、ビールが旨い季節になってきたなと実感。

カテゴリ:季節感

キツネ現る

2016/6/3

今年も雪国の奥山にキツネが現れた。山でキツネは当たり前の話だが、いわゆるけものではなく雪形の話である。

雪形は多雪地帯ではどの地方でも昔から認識されており、特に春から初夏にかけて見られることから、田起こしや引水、田植えの時期の見定めに利用されることが多いようである。

有名なところでは信州の白馬村から見える北アルプスの代掻き馬..白馬岳の由来と言われている..がよく知られているが、同じ北アルプスでは常念岳の常念坊や、蝶ヶ岳の蝶、五竜岳の武田菱などもある。

雪形がどのように見えるかは人によって異なるかもしれないが、夜空に広がる星座同様に、昔から共通認識されてきたものについては、現代ほど様々なものを見聞きできる時代ではないので、そう言われればそう見えるかな的なものが多いのではなかろうか。

20160603

さて、どこにキツネがいるかは見た人それぞれにお任せしよう。もちろん見えなくてもそれも良しだ。

カテゴリ:季節感, |タグ:

貸し出していたパナの超望遠ズームがようやく手元に戻ってきた。4月に一旦は手に入れたものの、依頼している仕事の都合ですぐに仲間に貸し出してしまったため、数日、それもテスト撮影でしか使ってなかったのだ。

実は2本注文したうちの1本だけが先に届いて、もう1本はつい先日出荷されてきたのである。注文したタイミングがほんの3日遅れただけ..なのですぐに次のも届くだろうと考えたのが甘かった(苦笑)..で、受注生産ということでこの有様である。新緑の良い季節に何ともはた迷惑な話ではあったが、これでシグマ150-600とEFアダプターという変態セットとはおさらばである(笑)。

LEICA銘の付いたVARIO-ELMARの100-400mmズームは、m4/3では実質200-800mmの超望遠レンズで、その筋の方々が心待ちにしていた焦点距離である。そのせいで注文殺到だったのは想像に難くないが、ブランドによる品質チェックは相当に厳しいとみえ、月産は200本程度とかなり少数ロットらしい。

ま、そんなもんでは確かに時間がかかっても仕方ないし、当初欲しい人達に一通り行き渡るまではこの状況が続くのは間違いないだろうが、m4/3としては唯一無二の立ち位置だけに、他に浮気することは難しいのが何とも悩ましい。よく比較されるオリの300mm..画質はこっちのほうが良い..は値段が値段だしね。

20160602

さて、明日の朝は6月としてはかなり冷え込むらしい。

低気圧が近づいている北海道の標高の高いところでは雪になるとのことで、新緑と積雪という何ともミスマッチでフォトジェニックな被写体に出会えそうで羨ましい。