サトイモ畑に張られたマルチの上を歩くコチドリ1羽。
右に左にとおぼつかない足取りを千鳥足に例えるが、雨上がりのマルチの上をそんな足取りで歩く奴はいない。件のコチドリも、足元しっかり真っ直ぐ畝1列を駆け抜けて行った。
一直線に脇目もふらずに歩く甲虫を発見。虫屋ではないが、その紡錘形のシルエットからマイマイカブリであることはすぐに判った。
主にカタツムリを捕食することからその名があるが、特にはその細長い頭部をカタツムリの殻に突っ込む姿を、「マイマイを被っている」と見立ててのことだそうだ。名前はよく知られた昆虫だが、基本的に夜行性なので普段目にする機会はほとんどない。
実際にカタツムリを食べているところを見たことはないのだが、写真や動画で見る限り、相手の家に土足?で踏み込んで襲い、消化液で溶かして食べるというあたり、結構えげつない。ま、動物食の昆虫は総じてそんなものではあるけどね。
それとこれは知らなかったが、本種は分化した亜種が沢山確認されているものの、種としては日本固有種なんだとか。生態からして海外のコレクターとかには人気がありそうな感じだね。
昆虫少年だった頃の拙い記憶に基づけば、捕まえると結構強烈な刺激臭?を発するのでうっかり手を出せない。レンズを向けると向きを変えて逃げていくので、最後まで正面から撮らせてくれなかった。
以下は忘備録。カッコウが一昨日から赤城高原をうろつき始めた。昨日はほぼ終日鳴いていたので、これで残すはホトトギスだけとなった。
家の前のうなったばかりの畑にノウサギの足跡が付いていた。冬の積雪期だと日常的な景色だが、この時期に足跡が残るのは珍しい。
ノウサギは場所によっては数が少なくなっているが、ここ赤城高原ではそういった印象はない。だが、姿を見かけるかと言われればそれはまた別の話で、夜に寄り合いでもあってその行き帰りのヘッドライトの光芒に浮かび上がることもあるが、シカやカモシカほどは頻度は少ない。
以前、トラップカメラを仕掛けて近所の動物の生息状況を調べたことがあるが、その際もノウサギが映ったのは数回程度であった。
なのでこういった足跡でその存在を意識するわけである。ただ、作物が育ち始めると畑でも足跡を見つけるのはなかなか困難なことなので、うなった直後などタイミング次第といったところではある。
写真手前から奥に向かって小走りに走っていった様子が判る。奥はキツネのものだが、お互いに干渉していないので、キツネが先に歩き、時間差を置いてノウサギが通ったと考えられる。
これが逆の場合、キツネはノウサギの足跡に沿って歩くのである。