月別アーカイブ : 2016/05

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春咲山芥子

2016/5/16

菜の花というのはアブラナ科の仲間を総称する言葉で、アブラナの他、水菜や小松菜、ブロッコリーやケール、それにキャベツ辺りも遠縁である。ちなみによく勘違いされるが、レタスはキク科だ。

菜の花の仲間は、春から夏にかけて小さな黄色い花を咲かせ、休耕田や草地、河原などでよく見かけるが、人為的な生産物でない限り、多くは外来移入種として勢力を拡大しているハルザキヤマガラシであることが多い。

ハルザキヤマガラシは群馬の神津牧場が最初の定着地と聞いたことがあるが、原産は欧州だそうだ。うちの近所では食用にしており、名前の通り辛味が強くてクレソンによく似た食感である。

20160516

近所の牧草地に群生するハルザキヤマガラシに、蜜吸目的でベニシジミなど蝶が集まっていた。

繁殖に勢いのある種というのにはそれなりに理由があるものだ。ハルザキヤマガラシに限った話ではないが、植物の多くは昆虫が集まりやすい何らかの物質を発散するなどして、花粉を媒介してもらうという他人任せの戦略をとっている。

モンシロチョウがキャベツなどアブラナ科を好むのも同じ理由である。

少し古い話で恐縮だが、春先に映画「エヴェレスト 神々の山嶺(原作:夢枕獏)」を観た。

主人公が懐かしきCanon New F-1を使っていたのは、1980年代という時代背景からして当然だろうか。当時の実際の山岳シーンなら、Nikon F2とかだろうけどね。

20160514

フィルム時代のマニュアルカメラを用意したのは良いが、残念な点というかあと一歩というか、そこまで小道具にこだわったのなら、是非ともクランクノブは回して欲しかった。主人公が一生懸命巻き上げレバーを操作するのだが、軍艦部のクランクが回らないため、フィルム入ってねぇじゃんって、ついつい突っ込んでしまうのである(苦笑)。

まあ今どきのデジタルカメラしか知らない若い人には何の話か判らないかもしれないが。

それとこれはまあ昔から映画やドラマではお約束というか、単焦点レンズを使っているのにファインダー像がズームアップしたりね(苦笑)。山行取材で望遠レンズにレフレックスミラーの500mmを交換するまでは良いんだけど。

余談だが、劇中アベちゃんがエヴェレストの山頂に立つシーンあり、思わず「8850mになったぞ」とつぶやいてしまった。主人公の俳優はちっちゃい人だったが、阿部寛はデカイよね(笑)。

三白眼なクマ

2016/5/13

20160513

クマ看板コレクションにまたひとつ。それにしてもやけに三白眼なクマ。劇画タッチでなんかとってもシュールなんですけど(笑)。

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雪国の初夏

2016/5/12

タニウツギ咲き乱れ、エゾハルゼミ鳴き、桐が青く咲き誇る雪国の初夏。昨日の雨も上がり、午後は一気に気温も急上昇。周辺では田んぼに水入れも始まり、季節は夏へと動き出す。

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カテゴリ:季節感|タグ:,

甘野老

2016/5/11

アマドコロはユリ科の多年草。雨処ではなく甘野老と漢字を当てる。東北では山菜として食べるらしく、根?にサトイモのような甘みがあることからその名前が付いたようだ。

写真は実ではなく花のつぼみで、花は長細いが実は梅のように丸い。先日のマムシグサ同様に、この季節になると雑木林の林縁部でよく見掛ける。

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今日は甘野老でなく雨処というくらい終日の雨模様であった。水不足が騒がれる春なので、山には雨が降ったほう良い。

カテゴリ:花・植物|タグ:

不意にどこからかピッコロ、ピッコロとキビタキのさえずりが聞こえてきた。

仕事場にいて聞こえるということは、当然家の近くにいるということで、家中の窓辺という窓辺を見て回ると、隣家である長老宅の空き地脇の雑木林に黄色い物体を発見、双眼鏡でキビタキであると確認した。近所の雑木林には毎年渡ってくるが、ここまで家の近くに姿を見せたのは初めてのことである。

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早々に記念写真をと思ったが、あいにく長玉はすべてクルマに積みっぱなしで、手元にあるのは300mmのみ。少々厳しいが、ま、辛うじて証拠写真程度にはなった(笑)。

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蝮草

2016/5/9
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林縁部の路傍にニョッキと立つのはマムシグサ。多年草なので毎年同じ場所に顔を出すが、その風変わりな見た目に誘われ、ついついレンズを向けてしまうフォトジェニック?な草本だ。

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見たことのないピンクの花だと思って近づけば、ヤエザクラの一房に飾られたマムシグサだった。秋にはド派手な実をつけ衣替えするが、さすがにこの季節は他の草本同様に地味である。

カテゴリ:花・植物|タグ:
20160508

岩櫃山からこんにちわ。ブログ記事をFacebookにも飛ばしているので、たまにはドーンと本人登場。でも流行りの自撮りじゃないよ(笑)。

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山頂からの眺めはなかなか絶景だ。標高で言えば大したことはないのだが、何しろ山頂直下は断崖絶壁であるため、実際の高度感はヒシヒシと感じる。眼下に広がるは東吾妻町の郷原などの集落。写真中央奥が浅間山、右奥のなだらかな山容が四阿山(あずまやさん)で、いずれも長野との県境である。

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山頂を隣のピークから眺めるとこんな感じ。鎖とハシゴで狭いピークに立つ辺り、さながらミニ槍ヶ岳といった風情だ。混雑時はピーク下で順番待ちとなる点でもよく似ている。

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麓から眺める岩櫃山。標高は802mと決して高い山ではないが、安山岩が風化して削られたその山容の荒々しさは、西上州の妙義山同様に景勝地として人気がある。

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現在の岩櫃城本丸跡地。いわゆる山城であるため、お堀や石垣のような遺構は残されておらず、500年の月日を経て今は雑木林の中である。

岩櫃山と言えば岩櫃城、岩櫃城と言えば上州真田氏、真田氏といえば真田丸。真田の長男である大泉洋、もとい真田信幸は沼田城と岩櫃城の城主で、沼田界隈同様にここ吾妻も真田丸に便乗中。でも舞台は大阪編へと変わってしまい、少々トーンダウン気味であるのは否めない(苦笑)。

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巨星墜つ

2016/5/7

すでに主要なメディアでは報道されているが、日本の動物写真のパイオニアとして半世紀以上活躍されてきた、田中光常先生が亡くなられた。享年91歳とのことである。

最近の若いカメラマンは知らないが、我々世代から上の動物カメラマンで田中先生と縁のなかった人はそうはいないのではないだろうか。直接の弟子でなくても、事務所のアシスタント的に関わった人も多い。アラスカで活動していた星野道夫氏(故人)は、3番目の助手だったと聞いている。

個人的に最後にお会いしたのはその星野氏の写真展だったと記憶しており、当時すでに80歳を越えておられたのに声もよく通り背筋もビシっとされ、フロリダでマナティの水中撮影をしていると話をされていたのが印象深い。

田中先生は、それこそ私などまだ生まれていない時代、プロの写真家という職業自体まだおぼつかなった頃から生きものの写真を撮ってこられた方で、ろくな機材などまだ無い時代、手探りの中で様々な撮影方法を考案してこられた。そうして野生動物写真というニッチなジャンルを切り開かれたのは、紛れも無く田中先生なのである。

この春、埴沙萠先生の訃報があったばかりで、こう悲しい話が続くと正直落胆の色を隠せないのだが、まずは長い間お疲れ様でしたと言葉を贈りたい。ご冥福をお祈りします。

20160507

この写真を見て月夜だと思った人がいるかもしれないが、これは紛れも無く日中の太陽である。何より今日は新月なのでそもそも月は見えない。

写真とはつくづく面白い。撮り方と見る側の思い込み次第でいかようにも印象が変わるのだ。

カテゴリ:写真家

この連休前より、合間を見てチマチマWindowsアプリ..正確にはサンプルコードだけど..を開発中である。

フリーになってしばらくはVB6(時代が判るというものだね)、その後はDelphiでObject Pascalをやっていたが、Microsoftが.NETに力を入れ出してからはASPが主流であった。

インターネットとスマホ台頭により、近年はエンタープライズ系よりもスマートデバイス向けやWebアプリの開発にシフトし、JavaにObjective-C、それにPHPばかりであったが、久しぶりにVisual Studioを起動してC#でゴリゴリコードを書く日々である。

WPFだと未だにWebBrowserコントロールがIE7相当というのには辟易するが、多少の制限はあるものの、Visual Studioの最新版が無料で使えるというのは、時代が変わったものだと感心しきりである。もっとも、XCODEもAndroid Studioも無料配布なので、天下のMicrosoftのビジネスモデル自体、もう時代遅れなのだ。

余談だが、私はサラリーマン時代はオフィスコンピュータ(通称オフコン)のプログラマー兼システムエンジニアであった。まだパーソナルコンピュータ(通称パソコン)がホビー用途で、NECがPC-8801..PC-98ではないぞ!..を発売していた頃の話である。当時はマイナーな言語を除けばBASICやCOBOLが主流であり、ご多分に漏れず当方もコボラーだったのである。

就職して最初の頃のコンピュータの記憶装置はフロッピーディスク..ドクター中松が発明したと主張しているのは業界では有名..であった。8インチサイズで容量1MBと聞けば、今どきの若い人には信じられない話だろうが、その1MBの中に実行形式のプログラムと入るだけのデータを記録していたのである。

今この記事を書きながら、すぐ脇で映像データの定期バックアップが進行中だが、バックアップ先のHDDは1台4TBである。前述の8インチフロッピーディスクに置き換えると約400万枚と同等であり、それはまさに隔世の感ありだ。

20160506

今朝はヘイズもなく久しぶりに上越国境がクリアに望めた。稜線部の谷筋の残雪だけなら梅雨時かと見紛うほどだ。

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