カテゴリ : 猛禽

portfolio

朝から山間の渓谷内を行ったり来たりして忙しそうにしていたミサゴ。

目的の種ではないのでチラ見程度だけど、営巣木の位置は何となく判る動きだった。下から見上げでは見えない尾根筋の高い場所と思われる。

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA

午後には目の前を餌持ちで飛んできて、高度を上げて推定営巣ポイント付近で尾根陰でロスト。直後に一瞬だけ羽ばたきの影がチラッと見えたので、概ね位置は合ってそう。

ミサゴの多くは季節移動する漂鳥や冬鳥なので、SNSなどでは撮影しやすい冬しか情報が流れてこないが、繁殖期は奥山でも結構見掛ける。

もちろん営巣環境にそれなりの湖沼や水系が必要ではあるが。

カテゴリ:猛禽, |タグ:

チラッ

2023/5/25

渡ってきた直後は各々がテリトリーを主張し合うので、それこそ朝から日がな一日ピックィーと鳴いて賑やかなサシバだが、ペアリングが済んで営巣に入るとあまり鳴かなくなる。

営巣林に近付く若い個体や、近隣で同じく営巣中の他種を見掛けるとひたすら無言で追尾して追い回す排斥行動は相変わらずだけど。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-14

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-14

頭上を旋回するサシバに気が付いたのは、目の前の休耕地を行ったり来たりしていたハクセキレイが、不意に止まってチラッと空を見上げたから。

サシバが積極的に小鳥を襲うことは滅多にないが、ハクセキレイからしてみれば上空に天敵のタカが現れればそれは気になるところ。

でもハクセキレイもサシバは安全パイと知っている?ので、すぐに再び餌探しに戻ったけどね。これがオオタカやハイタカだとそううかうかもしていられない。

カテゴリ:猛禽, |タグ:,

サシバ

2023/5/9

GW明けてから南東北へ遠征してきているが、こちらでは奥山へ続く谷筋でサシバが営巣中で賑やか。

こちらが探すより先に目的の猛禽を鳴きながら追いかけ回すので、発見する手伝いとなってありがたい。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

サシバと言えば、先月関東平野で観た谷戸の個体(写真)も営巣入れたかな。

カテゴリ:猛禽, |タグ:

里のサシバを護るには、まずは狩場環境の保全が優先されなればならないのはイヌワシとよく似ている。

平野部で主な狩場となる谷戸は、湿地と違って人の生産活動に直接関わっているので今のところ辛うじて保全されているが、問題は周辺の営巣林適地。

サシバはオオタカほど営巣林にこだわりはないようだが、それでも太陽光発電で周辺の林が軒並み伐られてしまうと、餌は確保できても巣を架けられずに子育てできない事態となる。

iPhone 13 mini

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-14

雄は相方探しの合間に侵入雄の排斥行動で大忙し。ピックィーピックィーと警笛響かせながら現れるので存在はすぐ判る。

まだ田起こしなど一部しか始まってないが、農繁期を迎えつつあるこの時期は誰かしら農作業従事者がいるので、谷戸内に人影があるのはまったく気にしない。

と言いつつ、「またアイツか」的に頭上からこちらをチラ見して行くときもある。

カテゴリ:猛禽|タグ:,

谷地でサシバ

2023/4/18

今週は春の関東平野ラウンド。昨日からイイ感じの谷地を踏査中。

iPhone 13 mini

早速ピックィーとサシバが出迎えてくれる。こちらは先日の山サシバに対して里サシバということになるか。

カテゴリ:猛禽|タグ:,

先週の後半は黄砂の襲来で視程が得られず、商売上がったりといったところ。

すぐその辺なら双眼鏡でも辛うじて視えなくもないが、スコープやコリメートだとほぼ絶望的。何せ大気の層を圧縮して眺めているので、ヘイズなど浮遊物が多いほど視界が効かなくなる。

それに野外に終日突っ立ているのもいかにも体に悪そうな空気で、花粉対策も兼ねて二重のマスクは必要だ。

LUMIX GH6 / Super Telephoto System / 4K120P静止画切り出し

条件が良ければ2km少々離れていてもこのくらいの個体情報は得られる。この日は気温も低く午前中は陽炎の影響も少なかったのが功を奏した。

飛んでいるのはクマタカで背景は富士山の残雪。

カテゴリ:季節感, 猛禽|タグ:

山サシバ

2023/4/15

ピックィーという他の猛禽類とは明らかに異なる独特な鳴き声が、まだ田起こし前の田んぼが広がる山里周辺に響き渡る。

サシバは先月末に南関東で今シーズンの初見しているが、東北や北陸などにも続々渡ってきているのを観察している。

ペアが形成され本格的に営巣に入るまでは、渡来したての今の時期は縄張り争いで賑やかだ。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-14

サシバは里山の猛禽のイメージが定着しているが、意外に雪深い奥山の渓谷沿いでも繁殖しており、特に日本海側のイヌワシ生息地ではイヌワシにまとわり付く姿をよく見掛ける。

我々ワシ屋の間ではそんな個体群を山サシバと呼んでいる。

カテゴリ:猛禽|タグ:,

30年前に国を相手取って、誤った植林政策によるスギ花粉被害の裁判が起こされたことがあったそうで、その後に原告が取り下げたので裁判自体の白黒は付いてないという主旨のニュースを目にした。

取り下げの理由は因果関係の立証や、原告の数など含め色々あるようだが、今なら国民3人に1人と言われる発症者全員が被告で集団訴訟すれば、彼の国のように勝てるのではないだろうか。

で、勝訴のあかつきには金銭的な補償より、放置しっぱなしで荒れ放題の林野を国有民有問わず、問答言わせず順次植え替えさせればどうか。

それに戦後の拡大造林事業の被害者は人だけではない。特にイヌワシはその最大級の被害者と言ってよい。植林事業が活性化すればイヌワシは狩場創出の恩恵を受けることになるので、花粉症対策との一石二鳥と言える。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

先週出張った県南の天狗フィールドでは、流石に目のかゆみを感じるようになった。これはいよいよ花粉症の症状が本格化するのかと戦々恐々である。

視界の範囲で杉の植林は殆どなかったが、ゴヨウマツの立つ尾根上で風に吹かれていたので、どこからか花粉が運ばれてきていたのだろう。

取り敢えず花粉ガードのスプレーで防御しつつマスクでしのいで観察を終えたが、今週は県北のフィールドにしたほうが良いかと思案中。

カテゴリ:独り言, 猛禽|タグ:

ひたすら尾根向こうの山並みを眺めている合間、時折眼下を見下ろしていて、谷の中に幾筋ものノウサギの足跡を見つけた。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

ノウサギは谷の左岸側から降りてきて一度灌木に立ち寄ってから走って右岸側へ移動している。灌木では採餌した可能性もあるが一度身を隠したと思われる。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

イヌワシの生息地で晴天下の日中にこの行動は命取りになるので、トレース自体は夜間のものだ。それ故に足跡も急いではいないのが分かる。

イヌワシはクマタカのように止まって餌を探すこともあるが、多くは飛翔を伴う探餌を行う。

写真のような谷地形の上を時間を空けて繰り返し旋回することで自身の姿を晒し、獲物が慌てて飛び出してくるのを狙う。

イヌワシがペアで狩りを行うのも他の猛禽類にはない特徴。

谷の上を通り過ぎる先行個体をやり過ごし、獲物が安心して姿を現したところへ時間差でやって来る背後の個体が襲いかかるという連携プレーを見せる。

iPhone 13 mini

日当たりの良いオープンな場所はノウサギの採餌適地でもあるが、危険も多い場所でもある。

ハイタカ

2023/1/18

尾根に立っていたところ、少し離れた林の中がにわかににぎやかになった。ちょっと前に目の前をカラ類の混群が通り過ぎていったが、鳴き声からしてその連中が騒いでいるようである。

喧騒の辺りを凝視していると林の中から先ほどのコガラやシジュウカラ、エナガなどが出てくるのが見えたので周囲に視線を巡らせていると、眼下の谷中にハイタカが飛び出していくのがわかった。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

ハイタカは少し若い雄で狩りには失敗したようで、ゆっくり旋回上昇してから何を思ったかこちらの頭上までやって来てまた谷の方へ戻っていった。

頭上まで来たタイミングでOM-1を振り上げて枝越しに連写してみたが、手前の障害物に引っ張られることなく、最初に捕捉した被写体にピンが来たままなのはやはり新ファームの恩恵と言ったところ。

OM-1もX-H2Sもファームアップで期待した以上の性能になったのは良き。

カテゴリ:写真・カメラ, 猛禽|タグ:,