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今年の12月から始まるBS/CSの4K放送に向けて、各局ともBS放送の帯域制限を始めた。まずは1月中に放送解像度が横1920ドットのFHDから地上波と同じ1440ドットに減ることになる。これはつまり横方向に関しては画素補完するということに他ならない。

各局ともエンコーダの設定を調整して従来と遜色ない品質に留めるとのことだが、これまでBS放送は地デジより高画質だと説明してきたことの優位性が薄れ、放送コンテンツによっては地上波と何ら変わらない可能性も出てきた。

その点で、NHK BSプレミアムは4Kに変わることを想定してか、解像度は従来通り1920ドットのままで、NHK同様に有料放送のWOWOWも帯域制限はしないとのこと。

いよいよと言うかようやくと言うか、4Kの本放送が現実味を帯びてきて、恐らく今年の秋商線で一気に4Kテレビの裾野が広がると見る。ただ、現在売っている、もしくはすでに4Kテレビを買ってしまった人は注意が必要だ。本放送時には別途専用チューナーを手に入れる必要があるからね。

素材フッテージ屋としては粛々と4Kコンテンツの品揃えを増やしていくことになるが、それでもまだしばらく売れ線はFHDであることに変わりはないだろう。ちなみに8K放送なんて話もあるが、そんな限られたアウトプットの分野はそれこそ我々には関係ない話である。

が、8K規格(約3300万画素)の登場で実質的に写真と動画の壁が取り払われると、個人的には予想している。特に自然科学の分野では古臭いカビの生えたような考えの写真家は淘汰され、ビデオグラファー的な新発想の人たちが台頭してくるだろう。

そしてその時こそ、フルサイズとか静止画を秒間何コマ撮れるとか、そんなことは映像表現には何の意味もないことが判るはずだ。

FUJIFILM X-T2 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR
FUJIFILM X-T2 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR

冷え冷え週間が明けたら、今度は一転早春の陽気に。このまま一気に雪解けと言いたいところだが、いやいやまだまだ寒波は続くと春までは、である。

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赤と白の競演

2017/11/29

週末に上映する短編の映像編集で久しぶりにFinal Cut Pro Xを使う。仕事ではPremiere Pro一択だが、時間を掛けずにちゃっちゃと済ますにはFCPX(またはiMovie)がお手軽で良い。

正味2時間ほどでフッテージの洗い出し..これが一番面倒だったりするw..と粗編まで済んで、後は少し尺の調整とディゾルブを入れる程度で済ます予定。業務の成果物でないし、そもそも月末なんで今日の昼前しか時間が取れないのでね。

FUJIFILM X-T2 / XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR

三峰の赤と谷川の白の競演はこの時期限定の眺め。

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イッカクは中世ヨーロッパの伝説上の生きものであるユニコーンのモデルで知られるハクジラの仲間で、北極海を回遊しながら生活している。

その特徴は何と言っても雄のみが有するその長い角であるが、実際はシカの仲間の角のような性質のものではなく、上顎の2本の歯のうち左側だけが長く伸びた、いわゆる牙なのである。

まあどちらにせよ、角でも牙でもそれ自体は実用性に乏しく、以前にテレビ番組で観た際には、雄が雌を巡って争う時により高く突き上げる仕草をすることから、繁殖期のシカの角のような役割があると伝えていた。

ところが、上記映像を見る限り狩りの道具として使っている..角で魚を叩いて気絶させて捕食している..のが観て取れ、実用性に乏しいどころから思いっきり道具として有効的に利用しているのが判ったとのことだ。

こんなシーンは陸上からの遠望や船上からでは到底確認することは難しい。長らく謎であったことがしっかり映像として撮れたのも、小型ドローンのお陰であろう。

FUJIFILM X-T2 / XF18-135mm F3.5-5.6 R LM OIS WR

今日は湿気が地上付近に滞留してなかなか蒸発しない感じで、終日蒸し暑い一日であった。そんなことで、夕方には今シーズン初のカナカナ(ヒグラシ)が鳴いた。

県北の標高の高い尾根へ上がってエアリアル。朝の内は何とか飛ばせたが、昼前には風が強くなってしまって早々に下山してきた。

それにしても、今の季節は残雪が腐っていて歩きづらいことこの上ない。下から見ていて雪があるのは判っていたので、長靴に軽アイゼンで登攀したが、そもそもズブズブ..品のない言い回しだとか国会でエラそうに能書き垂れていたが、お前が言うなってね..なんで滑る以前の問題だったw

稜線部ではルリビタキがさえずっていて、尾根を渡る風が気持ちいい。アカヤシオが点々とピンクの花をつける谷筋からは、コマドリのヒンカララも聞こえてきて、いよいよ野外活動に適した季節になってきたと感じる。

ん?何を撮ったんだ?あれ、クジラ?どうやって撮ったんだろう?なんて、少しでも観てる側に思わせれば、カメラマンとすればしめたものだ。どうせドローンを飛ばすならこんな映像を狙いたいね。

それにしてもシロナガスクジラはデカいなぁ。比べるものが何もない海原のシーンなのに、その巨大さを感じられるのは素晴らしい。

冬季休業中に映画2本鑑賞。ネタバレ含むのでこれから観る人は要注意。

一つは本命「ローグ・ワン」。世の中の評判通り、エピソード7よりも面白かったのはスター・ウォーズファンとして同意見。

スター・ウォーズの本編はスペース・オペラとして描かれているが、本作は今後増えていくであろうスピンオフの一発目として、よりニッチなシチュエーションが舞台..ローグ・ワンは末端のゲリラ活動が舞台..となっている。

エピソード4の10分前までを描いているため、本編から登場するお馴染みの顔はターキン提督とダース・ベイダー、それにC-3POとR2-D2がチラッと登場..細かいこと言うとジンが人混みで絡まれるシーンは4でルークが酒場で絡まれるシーンのオマージュだ..する。そのダース・ベイダーの強さが過去のどの作品よりも象徴的に描かれていたのはファンサービスなのだろう。

そして何より、先日急逝してしまったキャリー・フィッシャー扮するレイア姫が登場するシーンは感涙もの。過去映像をCGで被せているのだが、映画館のスクリーンで観るとそう違和感はないのは凄い。

ついでに言えば、キャリー・フィッシャーに関してはこの夏公開予定のエピソード8が遺作になるようだ。レイア・オーガナに合掌。

二つ目は、倅に押されて「君の名は。」を何を今さらの鑑賞。多分観ないよと公言していただけに、新年早々に言行不一致となったが、想像していたよりも意外に面白かったと思ってしまったのは思うつぼかw

でもやはりツッコミどころはチラホラ。まず、あの勢いで彗星落ちたら、あの程度の穴では済まず、多分、飛騨地方はそっくり蒸発すると思うぞ。セカンドインパクトだって。

そもそもお互いスマホ持ってメッセージングしてるんだから、名前と住所交換すればイイじゃんとか、メモアプリにメモっとけよとか思ってしまったのは仕事柄か。ま、それやったら君の名はなんてタイトル成立しないけど。

あと時間軸がテーマの一つのわりに、そのあたりかなり無理があるプロットだったかな。タイム・パラドックスは致し方ないとしても、飛騨の山奥から日帰りで上京して帰るとか、午後遅く山に登って明るいうちに下りてくるとか、何と言っても彗星が移動しているのが目で追えるって、それどんだけ地球に近いんだってw

最後に生きもの考証的に一点。紅葉の森でコジュケイ鳴かせるの、アレ無しでお願いしますw

でも、全編を通してアニメとは思えぬ風景描写と季節感は、なかなか評判通りの美しいものだったね。

北から冬型が近づいて、赤城高原がちょうど境目になっている。三が日は異常なほど暖かかったが、そろそろ冬に戻る頃合いだ。

映画の後は久しぶりに高崎の正道軒へ。我が胃の腑の友であった東龍が閉店してしまったため、正統派中華麺とパラパラ炒飯を食すなら今はここだね。

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北関取り壊し

2016/12/23

クリスマスイブイブ、ホテルの部屋の窓から見下ろす前橋市内。

月初に泊まった宿からは北の赤城山を望んだが、今回は西向きだったので荒船山から妙義山の西上州の山並みと、前橋県庁を一望。

映画「クライマーズハイ」に登場した、北関東新聞社..モデルは地元J新聞社..のロケビルが取り壊されていた。

前橋はフィルムコミッションに力を入れているので、市内の商店街など意外に映画やドラマのロケ地になっている。

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今年は仕事の都合で新作を観るのが尽く後手に回っていたが、ここに来て何とか追いついてきた。

20161017

ということで、前3部作は当然観ているファンとしては、ジェイソン・ボーンは外せない。大ヒット御礼中のチャラチャラしたアニメなどどうでもよく、やはり男は硬派にサスペンス・アクションを観ないとね。

テイストはまったくそのままに、10歳年季を重ねたマットのアクションシーンは健在。スタビライザー無しの独特のカメラワークと、これまたジェイソン・ボーンならではのカット割りは素晴らしい。

前作ボーン・アルティメイタムは2007年公開で、同年に初代iPhoneが発売されたこともあって、時代背景的にスマホがなかったのだが、本作品では情報端末としてiPhoneも登場している。

さらに、Facebookをモデルにしていると思われるSNSサービスの登場や、エドワード・スノーデンによるリーク事件を示唆するような会話もあり、派手な格闘シーン..と言っても決してオーバーアクションでない実戦的なものだ..やカーチェイスに埋没すること無く、スパイ映画としてのハッキングシーンも秀逸だ。

このシリーズはもともとはロバート・ラドラム著なのだが、同氏が2001年に無くなってからは、エリック・ヴァン・ラストベーダーが筆を引き継いでいる。原作自体は歳を重ねたジェイソン・ボーンで舞台が続いているので、是非ともマットにはこのまま続編を続けてほしいと思う。

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ほぼ一年前になるが、C社より超高感度の動画撮影に特化した多目的カメラME20F-SHが発売された。EOSともCINEMA EOSとも付かないので、完全に業務機のカテゴリである。

お値段300万円、外部レコーダー無くして単体では記録すらできないシロモノだが、EFマウントでレンズ交換でき、最大でISO感度400万の1080Pを外部出力できる。

値段と仕様からして必然的に特殊用途であり、一般的ではないので忘却の彼方であったが、仕事仲間からC社のサイト以外でME20F-SHを使って制作されたムービーを見つけたと連絡あったので、早速視聴してみた。

撮影感度はISO40万らしいが、星空をしかも動画でここまで記録できるのは凄いことである。

静止画なら長時間露光して軌跡を写し止めたり、今どきならインターバル撮影の合成によるタイムラプスがあり、画質面では比較にならないが、件の映像は無灯火の暗闇での撮影なのである。

人物が話すシーンでは演出で弱いライトを当てているものの、それとて相当に明るさを抑えているのが判る。何よりその背景にはちゃんと天の川や流れ星が映り込んでおり、フォーカス送りでの演出も効果的に活きている。それに動画なので音声も同時収録できており、これは映像表現として大きい要素だ。

ノイズが多いって?いやいや忘れてはいけない。この映像は漆黒の闇を、それも動画で撮影したものだ。

あまりに地味過ぎあまりに光学、いや高額過ぎると世界中から批判の雨あられの5D4だが、こういった地道な基礎研究の発展を商品化してくるC社の底力は大したものである。あとはこの技術を以下に早くコンシューマに落としてくるか、期待したいものだ。

と少し褒め称えた途端、今日発表されたEOS M5の動画スペックを見てガッカリ。おいおい、今どき4Kも撮れねぇのかよ。一体何週遅れだっつーの..

20160915

今日は15日で十五夜、中秋の名月である。東の空には雲がかかっていたが、少し様子を見ていたら雲間に満月を何とか拝めた。

m4/3だとフルサイズセンサー機の高感度性能には及びもしないが、まあ餅は餅屋ってことで、こういうシーンはX-Transセンサーにお任せ。

シン・ゴジラ

2016/8/16

遅まきながらようやく劇場に足を運び、噂の「シン・ゴジラ」を観てきたが、いや実に面白い作品である。SFでありながらここまで突っ込みどころの少ない作品も珍しい。

フルCGのゴジラは日本の本家では初めてらしいが、逆にお家芸の被り物ではここまでリアリティは出せなかったろう。

いつも思うことだが、大半の邦画はカット割りが今一つの作品が多い。その点、総監督である庵野秀明は漫画も書くアニメータなので、1カット1カットがしっかり作り込まれており、違和感なく安心して見ていられた。

エンドロールを見ていて編集にも庵野の名前があって、その点はやはりねと裏付けられた形である。

その他、ネタバレはご法度なので当り障りのない点だけ言うと、ジャニタレ、AKB、EXILEが一切出ていないのは◎。チャラチャラした家族愛や恋愛絡みが一切無いのも◎。1カット数カットしか登場シーンがないにもかかわらず、チョイ役的に出演していた脇役陣が◎。しかもそれらが友情出演でないのも◎。

事前の情報通り、シン・ゴジラは怪獣映画の類でなく、社会派政治群像劇という出来栄えである。しかし、ネット上にはネタバレ情報が散乱しており、それらに触れないようにするのに苦労した(笑)。

20160816

家の前の電線でツバメが集団で休んでいる。

ちょっと前まで子供が親に餌をねだる姿が見られたが、もうそれも見ることもない。南へ渡る前に下界へ降りるのももうすぐだ。

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リスの仲間は見た目や仕草が愛くるしいので、見るのも撮るのも根強い人気がある。

ただ、欧米の都市公園辺りと異なり、国内で野生の個体を撮影するとなると途端にハードルは高くなり、いやらしい話だが餌付けでもしない限り、簡単には撮らせてはくれない。

実際、北海道のエゾリスやシマリス、本州ならホンドリスでよく知られた場所のそのほとんどでは、連日のようにカメラマンによる餌付けが行われており、プロもアマも挙ってどこかで見たような写真を量産している。

そんな野生動物への餌付けの良し悪しはともかく、人がカメラを構えて狙う限り、どんなに手を尽くそうともこんな自撮りには敵うまい、そう思わずにはいられない映像が公開されていた。

GoProのこの手の自撮り映像は他にもいくつか知られているが、偶然とは言え、あたかも本人の意志でカメラを構えて撮ったかのような視点、アングルであるのが面白い。

自動撮影装置同様、この手の映像はカメラマン自身の手によるものではないので批判があるのも事実だが、ここに至るまでの準備には相当な仕込みと失敗があり、逆にそこは餌付けてダラダラ撮影しているのとは一線を画す。

ま、そもそも狙って撮れるものでもないので、相当気が長くないと、経験的に撮影そのものを続けるのは難しいだろうね。

20160813

お盆を前に今日は庭と畑の草刈りに従事。本来の予定では先週末だったのだが、仕事が立て込んで思うように時間が取れなかった。

夏草は正直で、庭木が繁茂するこの時期は木陰にはほとんど生えていない。が、その分日の当たるオープンな場所での成長力は強力である。

追っ付け刈払機のスロットも開き気味となり、燃費がかなり悪くなるが、ビール同様夏場の経済効果に少しは貢献していると言ってもいいかな?

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