こうした足跡を観ていると、キツネは平地から亜高山帯までどこにでも暮らしているのがよく判る。
シカやサルと違って季節で移動することはあまりせずに厳冬期でも山に留まる。それだけネズミやノウサギなど餌動物も多いということだ。
1枚目は標高2000m付近で、2枚目は1300m付近。そしてうちの庭にも姿を見せるし、平地なら尚更だ。
そろそろ周辺の積雪が無くなり始めており、動物たちの足跡という可視化された情報を追うのも難しくなってきている。
小生が引っ越すに当たり、生活に影響のない範囲で雪が積もることを条件で探して今の場所に住んでいるのも、そんなことが理由の一つだったりする。
足跡が消えるそれはつまり春が近いことでもある。
ひたすら尾根向こうの山並みを眺めている合間、時折眼下を見下ろしていて、谷の中に幾筋ものノウサギの足跡を見つけた。
ノウサギは谷の左岸側から降りてきて一度灌木に立ち寄ってから走って右岸側へ移動している。灌木では採餌した可能性もあるが一度身を隠したと思われる。
イヌワシの生息地で晴天下の日中にこの行動は命取りになるので、トレース自体は夜間のものだ。それ故に足跡も急いではいないのが分かる。
イヌワシはクマタカのように止まって餌を探すこともあるが、多くは飛翔を伴う探餌を行う。
写真のような谷地形の上を時間を空けて繰り返し旋回することで自身の姿を晒し、獲物が慌てて飛び出してくるのを狙う。
イヌワシがペアで狩りを行うのも他の猛禽類にはない特徴。
谷の上を通り過ぎる先行個体をやり過ごし、獲物が安心して姿を現したところへ時間差でやって来る背後の個体が襲いかかるという連携プレーを見せる。
日当たりの良いオープンな場所はノウサギの採餌適地でもあるが、危険も多い場所でもある。
先週X-H2Sの新ファームが公開された。
AIによる被写体認識精度とAF-Cの動体予測アルゴリズムが向上しているとのことで、Ver.2.10→3.00とメジャーバージョンも上がってメーカー側の自身のほどがうかがえる。
PVを観る限り確かにイイ感じに仕上がっているようで、特に対逆光性能は期待できそう。
それに自動認識される被写体に昆虫とドローンが加わったのも特筆。特に昆虫はOMDSに先駆けてであり、PVでは蝶を認識していたが、どの程度の種類が有効になるのか気になるところ。
ま、この点は当地では春を待たねば検証できないけど。
画面内に占める割合が小さい物体でも認識率が上がったのことで、かなり遠くを飛ぶ鳥(ハシブトガラス)にも小さい認識枠が現れ捕捉し続け、拡大して見てもバチピンである。
ピンの合ってないぼやけたアウトフォーカス状態でAFオンで、枝被り状態の鳥を認識、こちらも拡大して見てツグミの目にバチピンである。
150m以上離れた先をゆっくり歩くキツネをAF-Cで狙ったが、これも終始キツネを捕捉し続ける認識枠が表示され、ピンもしっかり来ていた。
4K120Pの動画に切り替えたのがこちら。更に180mほど離れキツネと背景に距離差がないのでピンは許容範囲ということになるが、動画でも写真と変わりなく終始キツネを捕捉し続ける認識枠が表示されていた。
この距離感で背景があってもキツネを捕捉し続けるのは素直にスゴイ。
PVでは激しく動き回るバスケットプレーヤーなども難なく捕捉していたので、OM-1の新ファーム同様に当方が使う程度の状況なら特に不満のない性能ではないだろうか。
今月は業務で平野部に出張る機会があるので、その際に時間があればもう少し動体を狙ってみたい。
赤城高原では夜な夜なノウサギが森から畑へ採餌に出てくるので、雪上にはおなじみのケンケンパの足跡が残されている。
のだが、よく見てみると時折どうやったら足跡がこの付き方になるのか不思議に思う場合がある。
畑から畑に移動する際は一旦農道を渡ることになるので、上の写真のように素直に電柵の下を通り抜けることになる。
問題はこの写真。農道から来たのは間違いないのだが、道から最初の足跡までが離れているのが気になる。
ノウサギの跳躍力を考えればわけはない距離ではあるが、手前に丁度いい高さで有刺鉄線と電柵が張られているので、そうスンナリ飛び越せるのかという純粋な疑問が。
走ってきて上手い具合に間を通り抜けた考えるべきなのだろうが、それにしてもちょっと不思議な感じではある。
ナイコンZ9がまたまたファームアップしたらしく、仕事仲間でZ9..手に入れるのに苦節8ヶ月待ったらしいw..使い曰く登場時のアナウンス内容とは別物となりつつあるとのこと。
ハードウエア的にまだ余裕があるとメーカーも公式でアナウンスしていたので、エレキカメラがソフトウエアの改修で性能アップしていくさまはまさにイマドキ感ある。
個人的には単に発売日に間に合わなかっただけじゃねぇーの?と勘ぐってみていたが、さすがに度重なるファームアップでここまで機能を追加を盛り込んでくるのは、逆に最初からそのつもりで世に送り出したのは間違いないなと思い直しているところ。
正直なところ一眼レフ時代のナイコンには殿様商売のイメージしかなかった。釣った魚には決して餌をやらんとばかりに、バグフィクス程度しかファームアップしていた印象がなかったので、Z9のこの動きは意外である。
前述の通りデジタルカメラはソフトウエアの塊..Z9に関して言えばミラー機構さえ無いしね..なので、後で機能追加できるように仕様を定義してあれば、ファームアップで更新されていくのはPCのOSと考え方は同じである。
デジタルカメラの場合はPCほどの汎用性はないので何れ限界は来るが、Z9はその伸びしろの部分に相当に余裕がある感じ。
ソニーのように大量にセンサーが売れないと困る企業はともかく、次から次へと新型を定期に発売していくビジネスモデルは徐々に終焉を迎え、一つのモデルを一定期間ファームアップ熟成・進化させていくビジネスモデルが出てきても良い頃合いだろう。
このところ明け方は連日のようにシカのラッティングコールが聞こえてくる。
近いときは家の前の畑に出てきているようで、収穫が済んだこんにゃく畑に足跡が多数残っていることからそれが分かる。
少しずつ下がっている日中の気温もさることながら、シカの動きでも秋が深まってゆくのを感じる。