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ところで、パナのフルサイズ機の話で気になるのはマウントがどうなるのかであろう。

パナはマイクロフォーサーズからレンズ交換式カメラの分野に入ってきたので、独自のマウント文化を持っていない。それ故、今のところ何を言っても想像でしかないのだが、噂では協業しているライカのSLマウントではないかと囁かれている。

マイクロフォーサーズでライカのブランドを冠したレンズをラインアップしたり、ライカ社自体にコンパクトカメラをOEMしたり、昔からビデオカメラの分野でもその関係は深いので、SLマウントという線はあるかもしれない。ただ、ライカSLマウントレンズは一般人においそれと手を出せる価格帯ではないので、言葉は悪いが家電屋のカメラにはちと不釣り合いの印象はある。

また、パナはレンズを自社で生産する工場を持っているので、マイクロフォーサーズと上位互換の新たな独自マウントという線も当然ありうる。その際、N・C・Sの他のフルサイズ機メーカーと異なり一眼レフ用のレンズを持っていないので、当初のレンズラインナップが寂しい..専用を出せても例のごと3本とかそんなもんだろうからね..ことになるので、既存のマイクロフォーサーズ用レンズをクロップで使用できるようにする荒技は必要だろう。

そしてここにオリンパスが絡んでくると更に面白くなる。現状でもマイクロフォーサーズで共闘しているし、オリにも来年E-M1の上位機を出す噂があるので、これはあながち考えられない話ではない。

さらにこれは余談だが、ちょっと前にVARICAM LTという業務用のシネマカメラを製品化..この時のセンサーはスーパー35だ..した際、標準でEFマウントを採用しているので、もしかしてRFマウントという可能性もあるかも?などと個人的には夢想したりしている。まあこの線の可能性は著しく低いけどねw

パナの強みは動画なので、ベクトルとしてその方向に向いたカメラ..8Kを実現するためのフルサイズ参入と考えるのが自然だ..になるのは間違いない。その際の直接の競合はソニーということになるので、一部に噂のあるEマウントということはまずないだろう。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia

赤城高原では昼前から東風が強く吹き出したが、ここ20年でこれだけ強風なのは記憶にない。まさに今世紀最強の呼び声高い大型台風だ。

この記事を書いている時点ではまだ風だけで雨はほとんど降っていないが、これから夜半まで雨も強く振りそうだ。

自分で書いておいてアレだけど、今日はパナの進む道より台風21号の進む道が心配であるw

屁に糞とは

2018/9/3

ヒルガオに混ざって、林縁でヘクソカズラが花を付けている。ヘクソカズラは夏から秋にかけて花を付けるが、赤城高原では晩夏のイメージが強い、いわゆる雑草(多年草)だ。

それにしても屁糞葛とは人前で名乗るに何とも恥ずかしい名前を付けられたものである。漢字で表記する通りその独特な匂いが名前の由来だが、臭気は昆虫たちへの忌避としてであり、葉っぱを揉んだり気づけたりしない限りは臭気を放つことはない。

臭気の原因はメルカプタンというスカンクの放つ刺激物と同じ成分らしいので、そう言われると相当に臭いイメージがあるが、野に生えているだけではそんなことはまったくない。

そしてその名前からくる印象とは別に、乾燥した実は生薬や化粧品の材料としても使われるので、意外に昔から人との関わりは深いようである。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA

このヘクソカズラ以外にも、生きものや植物の名前には本人が聞いたらとても許容できそうにないものがある。

例えばアホウドリ、ナマケモノなどはその代表例だろう。前者は決してアホな鳥ではないし、後者も動きが遅いだけで怠けているわけでもない。

ちょっと前に海野先生の昆虫写真を眺めていて気が付いたのに、クズノチビタマムシ(屑でチビのタマムシか?)とか、ゴミムシダマシ(ゴミ虫を騙す?)なんてのもいたっけ。

その他、昆虫などに見られる他の種に擬態する生きものにニセxxと付くケースがあるが、進化の過程で本家に似せることで利益を得ているので、それはまあ分からなくもないかな。

古の時代から人に馴染みのあった生きものには、往々にして風情のある名前がつくものの、近代になってから分類上の都合で命名された生きものたちは、その見た目や行動などから機械的に名前が付けられてケースが多い。

前述のアホウドリなどは希少さも手伝って、名前の見直しの動きもある。アホウドリ研究の第一人者である長谷川先生は、大海原をグライダーのように優雅に飛ぶ姿を現して、長崎界隈で古くからの呼び名であるオキノタユウ(沖の太夫)を提唱している。

先日のCとPの話から、今後しばらくのカメラ業界・写真業界の動向・趨勢はおおよそ見えてきたと言って良いだろう。

フィルムからデジタルへ、一眼レフからミラーレスへと、イノベーションとともに時代を移り変わる写真の世界。所詮カメラは写真を撮る道具なれど、その写真機なくして写真は撮れずなので、時代のうねりに巻き込まれるのはこれ必定なり。

それにユーザーとしてメーカーの製品アナウンスに一喜一憂するのは心理である。それぞれお気に入りのメーカーの戦略に心躍らせて、好みのカメラの登場を心待ちにする。カメラは実用的な道具であると同時に、趣味性の高い商品であるからだ。

道具だから写真が撮れればそれで良い、カメラなど何でも同じだと強弁する向きもあろうが、ユーザーのファン心理とはそういうものであり、その市場動向というユーザーの意向なくして、資本主義経済におけるメーカーの製品に対するイノベーションも成立しないのである。

逆に見れば、理由はどうあれ多くのユーザーから支持される製品を作れるメーカーがあるからこそ、「道具だからカメラなど何でも良い」という考え方ができるのであって、決してそこを忘れてはならないだろう。

かくいう拙者の場合、以前は特定のメーカーに依存していた時期もあったが、ここ10年ほどは特定メーカーへのこだわりはない。つまりは「道具だからカメラなど何でも良い」に近い考え方だったりするのだが、特定の目的のために使っているメーカーもあるので、一切がそこに同調するというわけでもない。

まあ何にせよ、沢山の選択肢の中から色々選べ、恐らく何れどれを使ってもそう大きく外れることのないというのは良いことだ。あとはそれこそお気に入りのメーカーやブランドからチョイスすれば良いだけである。フィルムカメラの頃から見れば、つくづく良い時代になったもんだと感慨深いね..

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia

今日は朝から雨だったが、昼頃にはその雨も一旦止んだ。

秋雨前線が南下していてそこに台風21号がやって来るので、週明けはまた雨が強く振りそうだ。コースが前回の20号に近いので、例の線状降水帯の影響で東の関東でも要注意だろう。

カテゴリ:独り言

9月に入るやいなや、夜も明けぬうちにまたまたカメラ業界が賑やかになってきた。先月のナイコンZの狂想曲も覚めやらぬうちに、今度はキヤノンとパナが渦中の人となっている。

CのフルサイズミラーレスはEOS R?

ネットの情報サイトよれば、キヤノンはかねてからの噂..と言いつつすでに本物っぽい画像出回っているぞw..通り、近々フルサイズミラーレスを発表するようだ。

詳細は追々だが、新ボディの名称は「EOS R」で、デュアルピクセルCMOS AFの3030万画素センサー搭載、4K動画..フレームレートは不明だがまあ30Pが順当だろう..に-6EV(!)という低照度対応のAF、バッテリーはLP-E6互換とのことだ。

サイズ感はEOS M系より一回り大きいが、重量が約580gというのはかなり軽量ではないだろうか。

画素数からしてナイコンZ6やソニーα7IIIの競合機のようだ..5D4のセンサーを流用した上位機がでるかもね..が、気になるのはボディ内手ぶれ補正の有無と、ナイコンZが叩かれまくっているメディアのスロット数だろう。

そして最も関心の高いマウントであるが、RFマウントという新マウントでリリースされるようだ。内径54mmということで、これは想像通りEFマウントと同じと思われるが、当然のようにフランジバックはミラーレス仕様で20mmと短い..EF-Mと非互換みたい..ため、物理的にEFレンズの装着はできないだろう。

既存のEFレンズは他社同様に専用のマウントアダプタを介して装着できるが、このアダプタ類が複数用意されており、未確認ながらなかなか面白そうなギミックを搭載しているようだ。目を引くのは、何らかの機能を設定できそうなリング状のコントローラを装備したものや、ドロップインフィルタを挿入できるようなアダプタもある感じ。後者などは動画撮影時のNDフィルタ問題を解決してくれそうな予感ありだね。

当初予定されている専用のRFレンズは、ナイコン同様に数は少ないのだが、ナイコンと違うのはユーザーの思いをよく分かっている点だろう。標準ズームは将来出るであろう24-70mm F2.8と被らないよう24-105mm F4であるし、テーブルフォト系で活躍しそうな35mm F1.8という大口径の広角マクロレンズを用意しているのはさすがだ。

さて、これ以外に何か隠し玉があるのかは不明だが、もしボディ内手ぶれ補正とメディアのダブルスロットが未搭載なら、先日書いた通り「出し惜しみ番長」と揶揄されるのは必定。逆にその期待を裏切るようなスペックであれば、先日書いたことは撤回しなければなるまいぞ。

Pがとうとうフルサイズ参入?

そしてパナに関しては、事の真偽はまだ不明だが、パナもとうとうフルサイズに手を出すという話が出回っている。

パナはGH4に4Kを搭載した際、東京五輪の頃までに8Kを目指しているような話をしていたが、個人的にマイクロフォーサーズのセンサーに8Kを詰め込むのは相当厳しいと見ていたので、フルサイズ市場への参入..当時はスーパー35かなと思っていた..はそれほど意外ではない。むしろ、高級機路線ならライカブランドのレンズをさらに活かせるはずなので、戦略としては間違ってないと思われる。

ただ、今すぐにではないにしても、ここまで市場を作り上げてきたマイクロフォーサーズから手を引くのかどうかが気掛かりだ。製品ラインナップを整理するような話も聞いているが、システムとして小型軽量であることはフルサイズに対する優位点なので、オリンパスともどもその動向は注視せねばなるまい。

そのオリンパスも来年上位機を、みたいな噂も出ているし、この秋以降来春まで、カメラ業界は話題に事欠かないようだ。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia

天気がすっきりしない。さすがに真夏のような暑さはもうないが、とにかく湿気ぽっくていかん。早く秋の清々しい空気感になってほしいね。

先日、ぐんま県境稜線トレイルの全線が赤城高原すべて見渡せると書いたところ、「いやいや、TMさん見えないでしょ」と訂正ツッコミが入ったw

そう、うっかりしていたが、草津白根山から西のルートのことをすっかり失念していた。該当の万座・鹿沢エリアは、子持山の陰で赤城高原からは見えてなかった。Sさんご指摘サンクスw

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA / パノラマモード

ということで、赤城高原から見えている範囲は上のパノラマの通り、みなかみの白毛門・朝日岳から草津の本白根山までの総延長の四分の三である。

ちなみに赤字がトレイル上の指標物で、青字がその周辺である。おっと、本白根山と湯釜は青字にすべきだったか..

NIKON Zと一緒に何気に発表されたのは、噂のあったフレネルレンズを使用したコンパクトな500mm、AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VRだ。

500mmと言えばゴーヨンの愛称で呼ばれているF4が一般的で、口径がひと回り小さいF5.6というのは珍しい。記憶では以前トキナーのAT-Xシリーズにあったと思ったが、そのさらに昔の某C社FLレンズ時代にもあったかもしれない。

さて、このフレネル500mm、重さがPFでない通常のゴーヨンの半分程度の1.5kgという70-200 F2.8クラスと同等の軽さが何ともそそる。APS-C機では動体撮影最強と言われているD500との組み合わせで、換算750mm相当でバンバン手持ちで振り回せてしまうぞ。

ナイコンにはすでに200-500mm F5.6という人気レンズがあるが、それと比べても約800gほど軽いので、200-500mmで望遠端しか使わない人には大いに意味がある。モータースポーツや飛行機、それに鉄ちゃんなどにはズームのほうが利便性は高いが、鳥だとまず望遠端しか使わないしね。

拙者は某C社のDOレンズでフレネルレンズは懲りているのだが、あれから月日も経ちコーディング技術も向上していると思うので、ちょっとグラっと来ている自分が怖いw

それに望遠系ならNIKON Zにマウントアダプタで使える..というかZマウント専用の超望遠レンズは当分出ないと見ている..ので、投資として無駄にならないかも、と考えている時点で沼のほとりに立っているわけだなw

Z7には費用対効果の面で今のところ食指が動かないが、D500を上回る秒間12コマ連写が可能なZ6なら、低画素フルサイズで高感度性能も期待できて良い組み合わせではなかろうか。もちろんZ6のAF性能次第だが、D500と比べて遜色なければ、選択肢としてはアリだと思う。

と、ここまで書いてから何とZ6はローパスレスではないことが判明。何だよ今時そんなアリかね..

16年前の取材中の写真を発掘。構えているのは某C社EOS-1V+ヨンヨンDOである。

400mm F4でこのサイズは当時は確かに武器だった。まだフィルムカメラがメインの時代..この前年に初代EOS-1Dを使い始めてはいたが..なので、今のように暗いレンズでもISO感度を上げて対応、とはいかない時代だったからね。

当時はとにかく一つでもF値が明るいほうが正義だったので、超望遠レンズも大口径にこだわっていたが、ISO1600とかISO3200が常用できるデジタルカメラになってからは、通常の撮影領域ではまったくその必要性を感じることはない。

レンズ、特に超望遠域について言うなら今の正義は小型軽量、そこに尽きる。

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NIKON Zの発表を受けて、業界で目下の話題はキヤノンがEFマウント..正確には言えばここではEFレンズの意..を変えてくるかどうかということ。

EFマウントは口径が54mm..ナイコンのZマウントが55mmなのは1mmでもキヤノンを超えたかったからだろうw..とすでに十分な大きさがあり、ナイコンのようにレガシーに縛られること無く完全電子マウントなので、実はそのままでも大きな問題はない。

ただ、現行のEFレンズ群はミラーがあることを前提に設計されているため、少しでもボディの厚みを抑えてミラーレスカメラの恩恵を受けたくば、EF-Mのようにショートフランジバックに設計し直す必要があり、何よりレンズ設計の面でもその恩恵は計り知れない。ナイコンが開発発表している「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」などはその良い例..他に先に作るレンズあるだろう!って突っ込まれているけど..だろう。

ここでキヤノンのジレンマは、たとえEFマウントのままであってもショートフランジバックに設計し直したのでは、今まさにナイコンがZマウントで直面しているマーケティング上の問題..当面専用レンズをラインナップできない..と同じ悩みを抱えることになる。

キヤノンはナイコンと異なり、すでに先行してEF-Mマウントのミラーレス機を市場に投入している..あ、ニコワンは黒歴史らしいので見なかったことにw..が、同社の一眼レフ機に遠慮したかのような仕様であること、センサーがAPS-Cということで、プロやハイアマをターゲットとしていないことは明白であるため、自社の製品ヒエラルキーの思想からしても、ナイコン同様にフルサイズミラーレス機を投入する必要がある。

ちなみにそのEF-MマウントにEFレンズを装着するためにマウントアダプター EF-EOS Mが用意されており、そこはナイコンと同じというか、メーカーとしてマーケティング的に当たり前のことであるが、前述の通りAPS-Cであることと、そもそもマウントアダプタは強度的な制約など所詮は付け焼き刃的なものなので、いつまでもそんな子供騙しでユーザーを大人しくさせておくことは不可能だ。

30年前、FDマウントからEFマウントへドラスティックに変更し、ユーザー切り捨てとか未来を見据えての英断とか、その酸いも甘いも噛み分けてきたキヤノンだけに、果たしてどのように英断を下すのか、お手並み拝見である。

FDマウント最後のカメラはT-90だが、どちらかと言うとT-90はその後のEOSへのチェンジを暗示するようなカメラで、個人的にはこのNew F-1を挙げたい。

と言いつつ、装着されているレンズがLEICA ELMARIT-R 28mm/f2.8というのはご愛嬌。New F-1は高校時代にアルバイトで苦労して手に入れたカメラで、拙者が所有するカメラでは最も古いものである。

New FD500mm F4.5Lや同800mm F5.6Lと一緒に日本各地を旅して鳥の撮影に活躍してくれたが、EOSがメインになってから現在に至るまで、 LEICAやZEISSレンズの母艦として余生を過ごしている。

カテゴリ:写真・カメラ

先日、新しいラインなので最初はレンズが揃ってないのは仕方なしとは書いたが、やはり現在のナイコンが置かれた状況からすると厳しい..案の定ソニーがαのキャンペーン始めちゃったしw..のは想像に難くない。

Zマウントは従来のFマウントのトラウマなのか、とにかく35mmフルサイズとしてはマウント径が大きい。当然、マウントアダプタを介さないとFマウントレンズは使えないので、専用となるZマウントレンズの登場を待つしか無いが、当面はズーム1本、単焦点2本という虚しさで何をか言わんやであろう。

そして新マウントであることで問題になるのが、シグマやタムロン、トキナーなどレンズメーカーの動向なのだが、先日の発表会でナイコン役員はZマウントの仕様は外部公開しないと言い切っていた。そもそもFマウントも公開していないのでそこはまあ今さらなのだが..

これはつまり、レンズメーカー各社が独自にZマウントをリバースエンジニアリングして解析する必要があることを意味し、コスト抑えた低価格のZマウントレンズが市場に出てくるには、まだそれなりに時間が掛かるというわけだ。

ソニーはEマウントの仕様を公開し、レンズメーカーに自由にレンズを作ってねという戦略を取った。それ故、今や市場にはEマウントレンズが潤沢に溢れている状況である。これはレンズ交換式カメラでは後追いであることと、ソニー自体がセンサーやバッテリーなどのデバイスメーカー&サプライヤーとしての性格を持ち合わせていることが大きいだろう。

ナイコンはその供給を受ける側のメーカーであるし、旧態然とした古い囲い込み体質で懐広く構えられないというのがあるのだろうが、今このタイミングで新しいラインを発表しておいて、そのうちレンズは揃えるから待っててねでは、そりゃ叩かれるわな。

NIKON Z欲しさにまさかFマウントレンズをこれから揃えるマヌケもいないだろうから、早晩サードパーティからZマウントレンズが登場しない限り、NIKON Zは現ナイコンユーザーにしか響かない商品ということになる。それか、ナイコンからソニーαに浮気して出戻るヤツとかねw

Zマウントレンズは技術の粋を集めた革新のシステムだと声高に叫べば叫ぶほど、欲しいレンズはどこにあると市場からは叩かれ、それでいて栄光のFマウントレンズは過去のレガシーだと自分たちで証明することになり、結果自分たちの首を絞めることになる。

今のナイコンはマーケティング上で相当なジレンマと戦っていることだろう。自前で数を揃えられない以上、ここはやはりソニーの戦略を見習うべきではなかろうか。

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR x1.4 / Velvia

この写真が日の出に見えるか、それも落日に見えるか、それは見た人の心理で変わるかも。もちろん、Zマウントには栄光のライジングサンであって欲いし、もし落日に見えても陽はまた昇るとも言うしねw

で、ちなみにこれは上信越国境に沈む晩夏の落日(って結局沈んでるかい!)。

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NIKON Zはまだ発売されてはいないが、市場価格を調べるとZ7がボデのみ約40万、Z6が同25万となっている。

専用のZマウントレンズは当面3本しか予定がないので、マウントアダプタでFマウントレンズを付けるしかない現状では、特にZ7のコストパフォーマンスの悪さが際立ってしまう。そもそもFマウントレンズを使う前提であれば、D850の約32万というのが一番幸せになれそうな感じがしないでもない..

とにかく新しいカメラが好きとか、24-70mmですべての撮影をまかなえる人か、撮影データのバックアップなんか無くてもOKな人とか、「ナイコンのフルサイズミラーレスカメラを待っていた!」人にしか響かないのが、当面のNIKON Zの立ち位置ということになろう。

しつこいようだが、天下のナイコン様である。ボディと同時に専用の大三元を年内発売するくらいの意気込みが欲しかったね。そうすればソニーαをダッシュで抜き去って、一気にフルサイズミラーレスのカテゴリでトップに立てたはずである。逆に単焦点なんて後から出しても遅くないのだよ。

ちなみに、ガチンコするソニーのα7RIIIとα7IIIは市場価格がそこそここなれてきて、それぞれ約30万と約23万。こう見るとα7IIIが売れている理由がよく分かるが、Z6はそのボリュームゾーンにぶつけてきているというのも逆によく分かる。

で、未だダンマリで音沙汰なしのキヤノンだが、こちらもそろそろアナウンスはあるだろうと言われている。ナイコン贔屓のメディアや論客が多い中、同じ月にガチンコで発表したのでは不利なことは明白なので、恐らくキヤノンの発表はフォトキナの直前だろう。

そしてこれは推論の域を出ていないが、商売上手なキヤノンがまず投入するのは前述のα7IIIやZ6と同じボリュームゾーンで、EOS M5の上位機だと思われ、これはあながち間違いでないとも思っている。

と、こういう書き方をするといかにもキヤノンなら上手くやりそうな雰囲気だが、某C社がナイコン以上に市場の空気が読めてない..というか意図的に無視している?..メーカーだということを忘れてはならない。今回も盛大に出し惜しみ番長の面目躍如となるのは、案外既定路線かもしれないw

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA

早朝に農道を歩くと、路傍から一斉にアキアカネが飛び立って右往左往する。

一時期より数も増えて、電柵に列をなして留まっているが、警戒心が敏感でちょっとでも影が近づくとこれまた一斉に飛び立ってしまう。

NIKON Zを実際に触ったわけではないが、エレキカメラ然としたソニーαと違って、カメラとしての作り込みや操作フィーリングに関しては問題はないと思われる。と言うか、Zマウントレンズの高画質さ含めそこを期待しているナイコンユーザーが相当数いるはずので、さすがにそこは裏切らないでしょ。

そのNIKON Zの発表会をネットのライブ放送で観ていたが、新製品発表に伴う明るい未来志向的なものがあまり感じられず、何かこう悲壮感の漂う背水の陣のような雰囲気が漂っていたと思ったのは、何も拙者だけではあるまい。

ピッチへの登壇で比較の引き合いに出される代表格は、何と言ってもApple社の元カリスマCEOであった故スティーブ・ジョブズであろう。聴衆を引き込む無駄のないシンプルなメッセージの発信は、業種を問わず参考になるものである。

日本人はとかく自己表現が下手と言われており、社風からして旧態然としていそうな三菱グループのナイコン社社長や役員に、ジョブズ並みのアジを求めるのは詮無きことだが、それにしてもあのカンペ棒読みのお通夜のような発表は、日本を代表する映像機器カンパニーとして残念至極であり、海外に向けてやや恥ずかしい感ありである。

背水の陣のようなと先に書いたが、某C社の背中を追いかけつつ背後にはソニーが迫ってきている現在、実際のところナイコン社の内部はそんな感じだろうとは想像できる。ニコ爺..ニコZィか?..こと盲目的ナイコンユーザーを除けば、すでにあちこちから叩かれている通り、市場が期待していた製品とはやや乖離した部分が見受けられ、恐らくガッチリ競合するであろうソニーの関係者は密かにほくそ笑んでいることだろう。

新規のラインアップなのでZマウントレンズが揃ってないことはある意味仕方ないとは言え、ボディ単体で40万を超えるような高価格な製品..特にZ7のほうね..なのに、メディアはシングルスロットの上にSDカードでなくXQDであるとか、専用のバッテリーグリップは開発が間に合わなかったとか、にわかに信じられない話である。バックアップの撮れない時点で報道やブライダルの分野はお呼びでない感じだ。

同時にZマウントレンズのロードマップも発表されているが、14-24・24-70・70-200の大三元が揃うのは2020年とか呑気な話になっていて笑える。レンズが揃ってないとか何とか叩かれていたソニーαの当初の醜聞をまったく糧にしてないのが、いかにも我が道を往く天下のナイコンらしい。

それにしてもだ、ソニーがα7を出した5年前ならいざしらず、このタイミングでやや中途半端感漂う製品..あくまで個人的感想ねw..を世に放つには相応の理由があると推察するが、ユーザーというより市場、つまり株主に向けたメッセージが強いのかなと勘ぐってみるw

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

庭先のヤマボウシの実を求めて、オナガの群れが連日のようにやって来る。群れは今年生まれの若鳥が中心のようだが、やたらと警戒心が強くてなかなか撮影を許してくれない。上の写真は網戸越し..

オナガはうちの辺りでは夏の繁殖期に見かけるだけで、ムクドリと同様に秋が深まると里に降りてしまう、いわゆる漂鳥である。通年庭に居着いているいつも賑やかなヒヨドリからすれば余所者なのだが、多勢に無勢なのかオナガがやって来るとヒヨドリは静かなもんである。

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