年別アーカイブ : 2020

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一言で写真を評価すると言うが、実はそこには「誰もが共感し納得できる定量的な指標」など存在しないのである。

プロと呼ばれる写真家A氏の作品があったとして、第三者に「良い写真ですね!」と評価されるとき、それは間違いなく「A氏が撮った作品」というフィルタを通しての評価となり、第三者がA氏のファンであれば尚のことそのフィルタ効果が強くなる。

つまり作品そのものの良し悪しの評価の前に、誰が撮ったかが重要なファクタになるということで、それ自体は人が常にどこかのグループに属していたい..心とか思いの拠り所だな..という願望の延長にあると見ていいだろう。あばたもえくぼという心理状態などまさにそれな、である。

この辺りはお気に入りのアーティストのファンクラブ的なものを想像すればわかりやすいかな。SNSで異様なまでにフォロワーの数を求めたり競ったりするのもまったく同じ心理だろう。

もちろん音楽や美術と同じで、自分の作品を発表してその評価を沢山得たいとすればファンを増やすことは大事なので、その事自体は何の問題もない。ただ、決して「作品自体の良し悪しを絶対的に現すものではない」ことは理解しておいたほうが良いかも。

ではフォトコンテストでの評価はどうだろうか。どちらかと言うとフォトコンはアマチュアカメラマン..世間では無名の意味で..が応募して競い合う場なので、「誰が撮ったか」という評価軸は存在しない。まさしく作品だけの良し悪しで評価が決まることになる。

だが、フォトコンの多くは評価者にプロの写真家やカメラマンを登用するので、実は選ぶ側の主観、つまり選者の好みに大きく左右されるという落とし穴があるのだ。

もちろん選者は写真で生計を立てている人たちなので、ある程度の技術を評価点として良し悪しを決定しているはずだが、そこはやはり人なので、自身の持つ理想や経験則にどうしても引っ張られる傾向が強いのは否めないのだ。

つまりフォトコンテストで賞を取りたければ、「誰もが共感し納得できる定量的な指標」を目指すのではなく、「選者の好みに則った作品」で応募すべきであり、それでトップを取ったからと言って、これまた「作品自体の良し悪しを絶対的に現すものではない」ということは理解すべきだ。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO

この時期はシカもキツネも見かけない。

鳥は巣立ち雛がもう自由に動き回っているので数はそこそこいるが、木々が繁茂していて姿はほとんど見かけない。

これから秋口までしばらくは、近所の森で野生の生きものに出会うのは難しい端境期といったところだな。

カテゴリ:季節感|タグ:

先日EOS R5を発表したキヤノンが5DMk4の後継機を出さないことを認めているが、デジタルカメラ市場はほぼミラーレスカメラに集約されつつあり、現時点でコンシューマ市場はソニー1強の状態であることは疑いようがないだろう。

それでもプロフェッショナルな報道系の分野では洋の東西を問わずまだ一眼レフが求められているので、こちらは未だキヤノン・ニコンの2強の存在感が強い。

そんな中、すでに米dpreviewに掲載されているが、米大手通信社であるAP通信が、オフィシャルなカメラとしてソニーと提携したとのことである。

独占契約ということになるようなので、世界を駆け巡るAPのカメラマンや記者はすべてソニー機を使うことになり、ビデオジャーナリストも対象となっているので、EマウントのαだけでなくXDCAMカムコーダーも契約対象になるらしい。

同一メーカーの機材に統一することでボディ・レンズ・バッテリーなどが共有でき、画像の色調やビデオコーデック、それに5Gを見据えたネットワークを含むワークフローを統一できるのは、世界規模で活動する通信社にとっては計り知れないメリットがある。

キヤノンは8Kなどと同社らしくない飛び道具で巻き返しを図り、ニコンは低価格機の投入でマーケットでの埋没感を正してブランディングの復権に躍起だが、両社の攻勢を受け立つソニーはすでに安定期に入っており、地味だが堅実なブラッシュアップを着々と進めている感がある。

APでは今回のソニーとの提携をゲームチェンジャーと呼んでいる。コンシューマ市場を制し、プロ市場の牙城の一角も切り崩し始めたソニーの快進撃はとどまるを知らない。

FUJIFILM X-T4 / XF16-80mmF4 R OIS WR / Classic Nega.

拙者の周辺で言うと、仕事関係ではキヤノンとニコンで半々だが、遅々としてミラーレス化が進まなかった両社に見切りをつけ、ほぼ全員がソニーαに手を出している。

ただ、面白いものでソニーに完全に乗り換えたのはキヤノン使いだけ..残りはR5で戻るようだが..で、ニコン使いは一昨年のZの登場で全員がニコンに戻っている。まあどちらのケースもレンズはEマウントに変換して使っていたようだけどね。

知り合いの手伝いで時々写真教室に顔を出しているが、そこでは市場の状況を見事に映し出していて、ソニーαが多いかな。ぶっちゃけた話、年寄はニコキヤノが圧倒的だが、若い世代にはソニーαが多く、女子にチラホラとオリンパスがいる程度かなぁ。

個人的にはソニー..正直好きなメーカーではないwので..を使うことは想定していないが、それでも月末に発表が予定されているα7SIIIは注視している。

カテゴリ:写真・カメラ

順序が逆だ

2020/7/23

世界の状況を眺めていれば、今日明日に急に感染拡大が止まるとなどは到底思えないので、連日報道される国内の感染者数を聞いて一喜一憂するのもなぁと思っていたが、まあ見事というか順調に増え続けているようだな。

重傷者と死者が少ないので騒ぐことはないという意見もあるが、症状があろうとなかろうと、重症化して命を落とすかも知れない人への感染リスクが増すことについては、どう言い繕っても言い逃れはできまい。

経済を回さないといかんというのはまったくもってその通りだが、そもそも順序ってものがあるだろう。

GoToトラベルで観光地が賑わい、その結果感染拡大が広がれば、その対応に迫られるのは感染者を受け入れる医療機関ということになる。前者には巨額な税金が投入されるのに、後者はろくにボーナスも支給されずに昼夜の対応を迫られるのである。

考えてみれば分かるが、金かけて旅行に出掛けても行く先々で感染に怯えながらびくびく行動し、帰ってきても2周間は感染したかもと気を使う生活など果たして楽しいのかって話だ。ましてや旅行者を受け入れる地方に至ってはなおさらだぞ。

感染拡大を横目に見つつ経済を回すのではなく、まずは誰でもいつでもどこでもPCR検査をできるようにし、国民の行動の安全が担保できるような支援と対策が早急に必要だと思うぞ。ってか、春先に1日2万件を目指すとか何とか、アレが威勢の良いこと言ってなかったか?

収束を見ればキャンペーンなどせずとも黙っていても旅行者は増えるに決まっている。与党に献金してくれるような大手旅行会社だけが潤うような事業に使う予算など、即刻医療機関と医療従事者、それに検査機関に回すべきだ。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

東京はGoToトラベルの対象外だというのに、沼田界隈の街道沿いは東京ナンバーが結構走っている。

結局の所、キャンペーンなどしようがしまいが、連休になれば出掛ける人は普通に出掛けるのである。

やはり金の使い方と対策の順序がおかしいとしか言えないな。

カテゴリ:独り言

先日、英科学誌Nature Climate Changeに衝撃的な論文が発表された。

今のまま気候変動が進行すると、2100年までに野生のホッキョクグマが絶滅すると予測しているのである。

Nikon COOLPIX5000 / アラスカ大学(UAF)博物館

ホッキョクグマの主な餌動物はアザラシなど海獣類だが、彼らを狩るためには海の沖合まで出なければならない。

海のクマと呼ばれるホッキョクグマ..学名Ursus maritimusは海のクマを現す..はかなり泳ぎに長けているが、それでも延々と泳ぎ続けられるわけではない。沖合に出るためには広大な海氷が必要となるのだ。

冬季は海が結氷するのでアザラシを捕食して餌にありつけるが、夏季は沖合に出られないため、ほとんどの個体が食うや食わずの絶食状態で過ごし、一日も早い冬の訪れを待ち望む生活をしているのである。

それが気候変動で温暖化が進み、冬の訪れが遅くなっている上に肝心の結氷期間が短くなっているため、餌にありつけずに餓死する個体が出てきているのである。

全地球規模で温暖化は進んでいるが、北極圏の進行速度はその2倍と言われていおり、すでに夏季の海氷は2030年までに消滅するという研究結果も出ている。地球温暖化が北極圏の生態系に与える影響は深刻なものなのだ。

Canon EOS 5D / EF28-300mm F3.5-5.6L IS USM / 旭山動物園

死ぬまでに野生下で観てみたい生きものを論えばそりゃきりがないのだが、その中でも筆頭なのがホッキョクグマだ。各地の動物園に出向けば、結構な時間をホッキョクグマの展示の前に割いている。

もちろん2100年までには拙者の命など果てているのはわかりきった話だが、現代を生きる我々が後世の人類にホッキョクグマの姿を残せないことのほうが大いに問題で、悲しい現実ではないだろうか。

産業革命以降続くこの気候変動に歯止めをかけるのは一朝一夕ではいかないことは分かっているが、まずは地球温暖化などフェイクだと言ってはばからない米の花札野郎の再選に待ったをかけねばなるまい。

日本沈没

2020/7/21

Netflixの「日本沈没2020」を観た。

現代が舞台なので原作とかなり異なる設定もあってか、実写版の旧作を知っているがゆえに終始これじゃない感が漂っていたのが正直な感想だ。

登場人物が見ていないものは描かない今風?の展開なので、プレートに引きずり込まれ沈みゆく列島の惨状など、状況の説明シーンがほとんどないのが評価分かれるかな。

ご都合主義的な登場人物の演出が散見されるが、そこはフィクションたる創作の世界なので、目くじら立てるほどのこともあるまい。いちいちそこにツッコミ入れていたんでは、巨大ロボットが二足歩行したり、戦艦が宇宙へ飛び立ったり、怪獣がが口から熱戦を吐くアニメにもエビデンスが必要になるぞw

それと日頃から日本人スゴイ!とか民度が高い!とか言われている..というか日本人自身が勝手にそう思っている?..せいか、日本人の描かれ方が酷いとかなんとか、SNSでは反日のレッテルが貼られているようだが、いざとなればあんなもんじゃね?と個人的には思っている。

人によっては日本列島が海の底に沈んで無くなるというSF設定自体が反日っぽく感じるだろうし、そもそもそんな状況下で果たして行儀の良い日本人を演じていられるものか、そこは疑問符が付くところだ。

それより実世界で永田町や霞が関界隈に頭の悪い船頭が多すぎて、本当に日本が沈没しそうでそっちの方が怖いわw

FUJIFILM X-T4 / XF16-80mmF4 R OIS WR / ETERNA BLEACH BYPASS

蒸し暑いって言えば蒸し暑いのだが、汗だくだくの猛暑かって言えば今のところそんこともなく、つくづく今年五輪やれていれば暑さ対策に苦労する必要がなかったなと。

そんな東京五輪も今のところライカ、いや来夏に開催すると粋がっているが、まあまず無理だろう。出場を目指している選手にはアレだが、早めに諦めたほうがそれだけ無駄な金使わなくて済むので、決断は早いほうが良い。

金を使うべきは今はそこではない。それだけは確かだ。

そう言えば、日本沈没2020もこの夏に東京五輪が開催される前提だったっぽい構成だったな..

カテゴリ:映画・映像

もうシッチャカメッチャカのGoToトラベルキャンペーン。

最初の話では8月開始のはずだったが、ろくに各県とコンセンサスを一致させずに突然7月22日から前倒しでやるとなり、こんな新コロナの感染者数の拡大中になぜ今?と批判の嵐を受けるザマに。

本当にやるのかやらないのか、政府関係者はどいつもこいつもゴニョゴニョと歯切れ悪く、今度は思いついたように感染者の多い東京発着は対象外にすると。しかも予約のキャンセル料は補償せず。

当然のように予約済みの東京都民からは非難轟々、それを受けて慌ててやっぱりキャンセル料は補償しますとなって..←今ここな

こうしたらああなるだろう、ああなったらこうしようと、何通りものパターンをシミュレートして緻密に計画を立て、慎重に事を運ぶとかできねぇのかこの国は。どんだけバカが船頭やってんだって話で、もうまさにGoToトラブル状態だな。

予定納税に事業税、消費税などこんな新コロナ禍でも国民は税金をせっせと納めているというのに、どんだけ無駄に金を使ってくれてんだよ。

直前まで煽るだけ煽っておいてやっぱりやめたとハシゴを外す。多分これ、来年予定の五輪でも同じことをやらかすだろうな。

FUJIFILM X-T4 / XF16-80mmF4 R OIS WR / ETERNA BLEACH BYPASS

昨日は久しぶりに青空が広がって、このまま一気に梅雨明け!となって欲しいところだが、どうやら今週はまだ雨模様が続きそう。

それでも家の周囲でヒグラシが鳴き始めたので、暑い夏はそこまで来ていると信じているぞ。

そう言えば、晴れたのでもしかしたら噂のネオワイズ彗星が狙えるかと夕方から準備していたものの、西の空はどんより厚い雲に覆われて期待はずれ。それでも次の機会は5千年後というから、今からしっかり準備して備えておこうw

カテゴリ:季節感, 独り言

社会人になって車に乗り出した頃、「いつかはクラウン」という言葉が流行ったことがある。もちろんトヨタのCMでのキャッチコピーだが、確かナレーションは石坂浩二だったように記憶。

今でこそ同社のハイエンドはレクサスだが、当時流行ったハイソカーの頂点はクラウンで、会社の同僚や先輩もこぞってクラウンを目指す雰囲気に満ち満ちていたように思う。ま、それがいわゆるバブル経済真っ只中ってやつだw

カメラは職業カメラマン的には仕事道具であるが、スマホで誰しも自在に撮影ができてしまう現代においては、もはやカメラ自体が家電などと同じで一般人にも普通に馴染みのあるプロダクツであろう。

ただ、高度経済成長時代がそれにあたるカメラ黎明期では、どちらかと言うと高価な嗜好品として扱われていて、その頃の名残でドイツの名門ライカはそのブランド力を現在においても維持しているのは素直にスゴイと思う。

それこそ先のハイソカーになぞらえれば、「いつかはライカ」というのは今でもカメクラ界隈には十分通ずるものがあるようだ。

個人的にフィルムカメラ時代の後期にR型ライカを使っていたことがある。APO-MACRO-ELMARIT-R(通称AME)の溶けるようなボケにあこがれて手を出したのが運の尽きで、その後は沼へ落ちてしまったのは言うまでもないw

Leica R6.2 + Motor Drive R / ELMARIT-R 28mm f2.8(Type II)

Leica R6.2 + Motor Drive R / APO-ELMARIT-R 180mm f2.8

Leica R9 + Motor Drive R9 / APO-MACRO-ELMARIT-R 100mm f2.8(R9に装着) / APO-ELMARIT-R 180mm f2.8(右)

Leica R9 + Motor Drive R9 / APO-TELYT-R 280mm f4

時期的にちょうどハイビジョンのDVカメラで動画の仕事をするようになった頃なので、最後のほうはマウントアダプタを介してNew F-1に付けたり、逆にFD500をR6.2に付けたりして遊んでいたな。

Canon New F-1 / ELMARIT-R 28mm f2.8(Type II)

Leica R6.2 + Motor Drive R / Canon New FD500mm F4.5L(Rマウント改)

なんで突然ライカの話になったのかと言えば、先日カメラ好きのクライアントの担当者からライカには興味ないの?と聞かれて、おっとそう言えばと思い出したという流れだったりするw

そのライカの話というのが、先日発表された4000万画素のM型ライカM10-Rのことで、お値段はなんと税込み105万円なり。

今どきAFはできない、8Kどころか当然のように動画撮影にも対応していないという前時代的な仕様のデジタルカメラに、百万円も値付けできる強気のマーケティングはさすがのブランド力といったところ。どう逆立ちしても国内のカメラメーカーには真似できないな。

今となっては不便さを前面に押し出したようなレンジファインダーのMFカメラでは、こちらが狙っているものが撮れないのでそっちの世界観に浸るつもりはさらさらなく、ライカはライカでもパナライカ止まりwがせいぜいで、そもそもお金を生み出さない機材は今の拙者の価値観の外だったりする。

しかしそう考えるとだ。同じ百万の値ごろ感で言えばやはりブラックマジックデザインのURSA Mini Pro 12Kは安いと考えてしまう自分が怖い。

動画の撮影と映像制作を主な生業としていた10年前なら、迷うことなく手を出している姿が目に浮かぶぞw

カテゴリ:写真・カメラ|タグ:

よくグンマーは都会もんから山だ田舎だと小バカにされる..個人的には褒め言葉と思っているw..が、行ってみると分かるが四国も全島を挙げてなかなかに山の土地柄である。

今でこそ4県をまたぐ高速道路が横断しているが、そうでなければ山間を流れる谷に沿って細い道をくねくねと移動しなければならず、古来より人や物資の往来には難儀していたはずだ。平家の落人伝説が多いのもそんな事情とは切り離せまい。

実際、拙者も若い頃に単車を駆って四国へツーリングで訪れたことがあるが、徳島から高知へ移動する際にR195?で発破工事中の通行止めに遭遇、迂回路もなく1時間近く待たされた記憶がある。まだ今のように高速道路網がなかった時代の話だ。

人工林が尾根近くまで侵食しているのが分かる(剣山周辺)

山深いという表現が言い得て妙だが、人の生活圏がかなり奥山まで入り込み、尚且その麓の多くの森が人工林であり、標高の高いところや急峻な谷などにわずかに自然林が残るのみのようだ。

そんな四国ではツキノワグマと並んでニホンカモシカも「絶滅のおそれがある地域個体群」としてレッドデータ扱いになっていて、中でもニホンカモシカは愛媛では長らく県内絶滅扱いであったのが、先月50年ぶりにその姿がカメラに記録された..2018年にも記録あるらしい..と話題になった。

カモシカは古来より毛皮と食料目的の狩猟獣であったが、特に戦後の拡大造林期に劇的にその数を減らしている。その後は特別天然記念物に指定されるなど狩猟対象から外されたため、今では逆に林業に被害を与えるまで本州では個体数が回復している。北関東にある我が村でも、農道上で農作業車がぶつかりそうになったなどと時々話題になるほどだ。

近年シカやイノシシがその活動範囲を広げつつあるが、カモシカはシカと違って一定の縄張りを持って生活しているので、彼らのように自ら移動して分布を広げることがほとんどない。それ故に急激に個体数が増えるようなことはないが、天敵もおらず狩られる機会がない現代においては、ゆるやかではあるが増えることはあっても減ることはまずないと思われる。

今回の愛媛の例も山や森が突然豊かになったとかそういう話ではなく、個体回復というほど数は多くはないが、ほそぼそと生きながらえている個体群が四国山地にいることの証なのだろう。

Nikon COOLPIX P900 / 本州中部(夏)

Canon EOS-1D Mark III / EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM / 北関東(春)

Canon EOS 7D / EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM / 北東北(春)

Canon EOS 7D / EF500mm F4L IS USM / 北関東(冬)

北海道を除けば、東日本の山や森でカモシカに出会うのはそう珍しいことではない。シカとイノシシ、それにクマは人を見かければ速攻で遁走するが、カモシカはそこまで人を恐れているふうはない。

では温厚な性格かと言えば決してそんなこともなく、雄の成獣はなかなか気が荒い個体が多く、かくいう拙者も出会い頭に威嚇されたことは数知れずだ。

夏毛は黒々としている個体が多い。冬毛はチャコールグレーが多いが、多雪地帯では白っぽい個体が多いという印象である。

カテゴリ:ほ乳類|タグ:

昨日だけでも、迷走極まるGoTo某やら、高校生プロ藤井聡太七段の最年少タイトル獲得やらとネタ話豊作だったが、中でも業界のその筋で話題沸騰はブラックマジックデザインだ。

昨日発表されたBlackmagic URSA Mini Pro 12Kはその名の通り12Kで記録できるシネマカメラで、センサーは8000万画素(12288×6480)スーパー35、14ストップのダイナミックレンジの12Kを60fpsで記録できるという代物だ。

しかも8Kなら110fps、クロップされるが4Kスーパー16(UHD)なら220fpsというバケモノ仕様である。

8000万画素という時点ですでに一般的なデジタルカメラの画素数を軽く超えているが、そのデータをRAWで記録できるので、事実上8000万画素のスチル画像を60枚/秒で連写できるのと同意である。

カラーグレーディング..デジタルカメラでいうところのレタッチ..が前提ということになるが、ここまで来るともはやデジタルスチルカメラを含めても最強の性能と言っても過言ではないだろう。

先日発表されたばかりの最新型EOS R5が、ろくに満足に撮れそうにない8Kを喧伝するあたり、いかに同機がいつものスペック番長でしかないことがよく分かる。8K記録というスペックだけ見れば、そこはまったく勝負にもなっていないぞw

しかも驚きはそれだけはない。RAWフォーマットはポスプロで扱いやすいと評判の良い同社自慢のBRAWなので、ノートPC..ここでは恐らく最新型のMacBook Proを想定..でも12K BRAWを編集できるという軽さがウリのようだ。

EOS R5の8Kはi9でも再生が困難という話もあって一般にはほぼ実用的でないようなので、ここにきて独自のBRAWを推し進めてきたブラックマジックデザインの戦略が功を奏していることになる。

映像は撮っただけでは何の意味もない。自在に効率よく編集できてこそ活きてくることを体現できるあたり、長年ポスプロ向けに製品を練ってきた同社の強みが活かされているということにほかならないな。

で、肝心のお値段だが、国内では税込みで約125万ということで、フジの1億画素カメラGFX100の約120万と比べても、動画性能を考えたら破格のバーゲンプライスと言って良い。

何よりEOS R5に8Kを期待して50万も払うのであれば、動画目的の業務用ならURSA Mini Pro 12Kのほうがコストパフォーマンスは高いだろうな。

こうなると月末に発表予定のソニーα7S3がどんな感じで仕上がってくるのか楽しみであるが、昨晩のブラックマジックデザインの発表を見て一番驚いているのは、何よりそのソニーとキヤノン、そしてパナソニックだろう。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / 日光白根山

昨年あたりからシグマfpとの比較対象として、カートに入れては削除したりを繰り返しているBlackmagic Pocket Cinema Camera 4K。

通称ポケシネ4Kはマイクロフォーサーズのレンズ群がそのまま使えるので、実は登場以来ずーっと気になっている存在だ。

ここにきて品薄も解消され価格もこなれてきているので、DaVinci Resolveでのカラーグレーディングの勉強も兼ねて、いよいよ手を出すことになるか、俄然現実味を帯びてきたぞw

カテゴリ:写真・カメラ

EOS R5のAFだが、海外の情報を眺めていると、コンティニュアスAFがかなり進化しているという話である。

コンティニュアスAFはAF-Cとも呼ばれているAF動作のことで、風景とかスナップ系の人はほとんど使わないと思うが、スポーツや乗り物、それに生きものなど動体撮影になくてはならないAFである。

キヤノンは以前はAIサーボAFという表記を使っていたが、ミラーレスになって動体予測駆動をする必要がなくなった..露光中もピントを追えるので予測する必要がない..ので、R5ではAIフォーカスAFという呼称に変わっている。

AF-Cは一般的には一番近いそれらしい場所にピンがくるケースが多いが、AIを利用して被写体をオブジェクトとして認識できるようになると、距離に関係なく対象を捕捉し続けることが可能になる。

この辺りの認識性能はソニーαが一日の長があるが、R5でも犬・猫・鳥を全身・顔・瞳でそれぞれ認識できるようになっている。とりわけ鳥は犬猫と違って種ごとにフォルムが異なるので、それこそAIの力を借りないと認識は難しかったと思われる。

さらにR5は撮像面の100%で位相差AFが有効らしく、サンプル映像をいくつか観た限り、画面の端に寄った被写体でも追い続けることができるようで、これはなかなか優れものと言えよう。

オリンパスもE-M1XのインテリジェントAFに鳥認識を追加するとアナウンスしているが、果たしてR5と同じレベルにもって来れるか見ものであるな。

FUJIFILM X-T4 / XF16-80mmF4 R OIS WR / Classic Nega.

最近のカメラは便利になり過ぎてつまらないという意見をSNSで見かけたが、必要なければ便利な機能は使わなければよいだけなので、撮影領域を広げる機能であればドンドンやれば良いと思うぞ。

もちろんそれでコストが跳ね上がるのであれば本末転倒ではあるが、デジタルカメラの場合その機能のほとんどはソフトウェアでカバーできるので、ハードウェアの物理コストにはさほど影響はないはずだ。

カメラ自体が趣味の人もいるので不便さを享受することにこだわるのもありだが、やはりカメラは写真機なので写真を撮ってなんぼ。その手間がギリギリまで自動化されて困ることなど何もあるまいて。

カテゴリ:写真・カメラ|タグ: