雪国はまだ雪だったが、赤城高原はまた雪が降った。
心なしか、桜もコブシもこの寒さに蕾が身をすくめ、ようやく花を付けた玄関脇のスイセンも、雪の布団を羽織って寒さをしのぐかのようだ。
東北の特に日本海側の山村では、低標高の人里であっても周囲がブナ林に囲まれていることが多い。戦後の拡大造林期には杉の植林地に置き換えられてしまった地域もあるが、過疎地の山村ではそれなりに生き残っている。
ブナは高木であっても曲がりやすく、漢字で「木が無い」という文字を当てられるほど建材には不向きであるが、逆にその特性を活かした加工品には昔から利用されてきた。
当然薪にも使用されてきたので、そういう意味でも集落の周囲に残されているのには意味がある。
何かに見られているようなそんな気配に気づき、視線を周囲を走らせると、すでにその気配はその場をサルところであった。
外界で少し春を先取り。
青はオオイヌノフグリ。漢字で書くと「大犬の陰嚢」で、実が犬のキン◯マに似ているのでその名前があるというが、似ているのはただのイヌノフグリのほうで、本種の実は似ていないぞ。
赤はホトケノザ。オオイヌノフグリも小さいが、この花も小さい。でもアップで見るとなかなか凝った造形だ。
黄は菜の花。これは多分カラシナかな。早くもセイヨウミツバチがやって来て蜜を集めていたが、何とも春らしい光景だね。
緑はライ麦。これは鋤き込んで緑肥となる。蒸散作用の朝露が美しい。
沖縄・八重山地方の桜と言えばカンヒザクラだが、本州で早咲きと言えばカワヅザクラだ。お馴染みのソメイヨシノに先行すること一ヶ月、静岡や神奈川など暖地では二ヶ月近く早く花を咲かせる。
早咲きではあるが、南関東に比べれば榛名山麓はさすがに一ヶ月遅い。先週の時点ではまだ五分咲き程度といったところ。
フィルムシミュレーションにうっかりVelviaを選択してしまうとけばけばしい感じになってしまって、春らしい淡いパステル調の色合いが台無しなので、春の花にはPRO Neg.かASTIAが良い。
同じバラ科でも梅と桜では撮り方に違いがある。
桜は梅に比べて高木に成長し、花も密生して一斉に咲くので、桜の木そのものを撮るのが定番だろう。
その点、梅は幹があまり高く成長せず、どちらかと言うと枝が水平に張り出し、花の密度も桜ほど高くはないので、広がりのある枝ぶりを強調するように撮るのが良い。
これは桜が主に鑑賞目的の園芸種として植えられているの対し、梅は実を収穫する農産物という側面があって、品種改良の結果とも言えよう。
桜を撮るときは、少し距離をとって望遠レンズで木全体を切り取るように撮ることが多いが、梅の場合は懐に入って広角レンズでガバっと写し込む。
XF10-24は開放だと周辺がやや流れるが、F8まで絞り込むと四隅までしっかり解像してキリッとした写りになる。
先週末辺りから庭のロウバイがボチボチ咲き始めた。平野部に比べて2ヶ月近く遅いが、それでも我が家の庭木で最初に花をつけることに変わりはない。
故あって手元に巡ってきたフジのエクステンションチューブMCEX-11を早々に試す。事前に手持ちのレンズをすべて試したが、実用になりそうなのはXF35とXF55-200かな。
ワーキングディスタンスを考えるとXF35(レンズ前約7cmで撮影倍率0.47倍)は使う場面が限定されるが、XF55-200はレンズ前約20cmから約66cmの範囲で撮影倍率0.25倍(APS-C)を維持するので、ちょっとした近接専用のレンズとして使えそうだ。
特にXF55-200は手ぶれ補正が付いているので、マクロ撮影時の歩留まりが上がる。XF50-140とXF100-400も同じように使えなくもないが、レンズ自体が重いので、軽量なXF55-200が一番使い勝手が良い。
今朝はウグイスの今シーズン初鳴きを確認したが、そこそこ上手にホーホケキョと鳴いていたので、本当の意味での初鳴きはもっと早かったと思われる。
と言ってもこれは南関東での話。地元赤城高原における初鳴きは、例年並みならまだ一ヶ月程度先になりそうだ。
それと、拙者は今のところまださほど花粉の影響を受ける状況にないが、今日は風が吹くたびに周囲の杉から花粉が飛散する様が見て取れた。
午後遅くには視界が靄がかかったように白くなって、飛散量の多さを視覚的に体感できた。花粉症の症状がひどい人たちにはまさに目に毒の眺めであったことだろう。
鶯とくれば梅。南関東では梅も今まさに満開である。
朝夕に近所でフクロウの調査を実施中。今は彼らの求愛期なので、割と行動が大胆になっているのだ。
夕方は日が落ちる時間帯を狙って林縁を見て回り、朝は声を目当てに日の出ちょっと前の森の中を歩き回っている。今朝も2ペア4個体の鳴き交わしを確認しており、このうち1ペアはうちのすぐ近所に縄張りがあることは判っている。
谷を挟んだ隣の地区にも2ペアいるっぽいので、こちらは夕方に配り物を届ける..今期は地元の区長なんぞ仰せつかってるもんでね..時にちょっと寄り道して痕跡探しである。
すでに紅葉も終わった標高600m付近の里山で、桜が咲いているのを見つけた。冬桜の一種のようだが、ジュウガツザクラとは花弁の数も付き方も違う。
まあ何れ観賞用の園芸種だとは思うが、それにしてもこの寒空に咲く桜の花というのも不思議な感じがする。