光の森
2019/7/30
スギナが魅せる小さな光の森。
場所によっては地獄草などと芳しくない別名のあるスギナだが、早朝の時間帯に蒸散作用で発散する水滴が逆光でフォトジェニックである。
先日、某フラワー公園のロケ中に霧吹きとペットボトルを抱えたカメラマンの一群を見かけた。霧吹きを使って水滴が付着した写真を撮っていたようだが、植物の基本的な生態を知っていれば、ほんの少しの早起きで造作なく撮ることができる。
スタジオで物撮りする時は絵を作り込む必要があるので、そういった小細工を否定するつもりはないが、屋外で撮るなら可能な限り知識と目の前の状況すべてで完結したい。
まあ自然写真って言うくらいだからね。
FUJIFILM X-T3 / XF35mm F1.4 R / ETERNA
対象や環境、それに周囲にいる人に迷惑をかけない限り、創意工夫をすることは良いことだ。
だが、知識として知っているのと知らないのとでは、撮影結果に意図しない不自然さが生まれてしまう可能性がある。
もちろんファンタジーやSFの世界観をもって、それらを演出として表現する限りは何でもありだが、不自然さを抱えたままでは自然写真と呼べないの自明の理だ。