シグマに見る夢
先日発表されたシグマのfpだが、単体でも機能する上に、ああいった本格的なモジュラー構造のカメラというのは今までありそうでなかった。
正確にはリコーがGXRという似たようなモジュラー式のカメラを作っていたが、レンズとセンサーが一体であったのと、残念ながらあの時は時代が発想に追いついておらず、商業的には失敗であった。
fpはライカとパナという二大ブランドとのアライアンスによるマーケットへのインパクトと、何よりコアなファン層を抱えるシグマ自身が、世界最大の交換レンズメーカーという点で、恐らく商売としては成功すると予想する。
fpのような考え方は、キヤノンやニコンではまず無理だろう。前者は自社で動画専用のカメラをラインナップしているし、後者にはそんな博打を打つような経営上の余裕はない。
強いて言えばソニーが一番可能性が高いが、同社の場合は一回限りのアニバーサリーモデルで終わってしまって、ユーザーが見捨てられること請け合いだ。歴史は繰り返されるのであるw
fpはそれ自体紛れもなく35mmフルサイズのデジタルカメラだが、その世界最小という意匠からくる印象が、モジュラーシステムのコアパーツを想像させる。
何れラインナップもしくは次機種において、4K60Pや480Pのハイスピード、8Kと言ったバリエーションが登場し、カメラ本体を入れ替えることでシステム全体がアップグレードしていくかのような夢を見ることができる..実際はカメラボディの買い替えだが..のだ。
シュリンクし始めたと見られているカメラ市場において、先日のGFX100の発表会で富士フイルムの代表が「新たな提案が出来ればまだまだ市場が拡大する余地がある」ような話をしていたが、GFX100はともかく、シグマの試みこそそんなふうに思えてならない。
今年はオカトラノオが少ない感じ。やはり日照時間不足の影響だろうか。