仕事場の窓から見える浅間山が白くなっていた。
すでにほとんど残雪は無くなっていたが、週末の前線通過に伴い再び雪化粧を施したようだ。
先週は隣県で今シーズン初のサシバを観ているが、近所にもそろそろクロツグミ辺りが到着しても良い頃合いだ。
今週からようやく春らしい気温に戻るということだから、気分を入れ換えたいところである。
久しぶりに裏仕事で県外へ出張。
年度末にきて人様のお手伝いなどしていられる状況にないのだが、まあ裏仕事の業務内容的にシーズン突入なのでやむ無しだな。
で、指定の場所が高台の富士山ビューポイントだったため、天気が良かったこともあって終日日本を代表する霊峰を拝むことになった。
天気は良かったが西寄りの風が猛烈に強く吹いたため、暖かいのか寒いのかよくわからない状況だったが、富士山には入れ代わり立ち代わり独特の雲が湧いていた。
折しも東京で桜の開花宣言が出ていて、このエリアでも平地では車窓を流れる景色の中に桜が花をつけているのを見かけた。昨年は暖冬で記録的に早かった記憶があるが、今年も同様の最速記録のようである。
それと地元ではまだこれからだが、ウグイスの初鳴きも個人的には今シーズン初。
そんな春告魚がホーホケキョとそこかしこで鳴き交わす中、越冬中のリュウキュウサンショウクイが鳴きながら飛び回っていたのはいかにも季節の変わり目といった風情。
分かりきっていたことだが、1億画素ともなるとそのデータサイズは半端ではない。
X-T4(APS-C 約2600万画素)と同じようなシーンを撮ると、X-T4ではJPEG一枚あたり約10〜15MB前後なのに対し、GFX100Sでは約45〜60MBと巨大なファイルとなる。
当然RAWだと100MBを超えるケースもあるので、従来はSDカードを32〜64GBのタイプを必要に応じて入れ替えて使っていた..万一の破損に備えて単位あたり大きいのは避けていた..が、GFX100Sには初めて128GBのタイプを挿すことにした。
ちなみにSDカードは以前はSanDiskを好んで使っていたが、最近はProGradeのUHS-IIのタイプを使っている。
Webで見る限り、画素数が多いからといって画質に特段の変化があるわけではないが、モニターで拡大表示してみて改めてその高精細さに驚く。
早朝なら赤城高原から直線距離で30km離れた天神尾根を歩く登山者まで見えそうなほどだ。
それに大判プリントを前提にすれば階調表現の豊かさなどさすがに比類なきものがあるが、先日も書いた通り1億画素の最大の恩恵はトリミングの自在さにある。
何しろ200mmで撮って400mm相当までトリミングしても、画素数はまだX-T4と同程度あるのだから。
そう、画素の無駄遣いがGFX100Sの使い方の真骨頂と言えるかもしれないね。
連日の新製品発表が続いているが、今度は富士フィルムから例の1億画素カメラの新型(GFX100S)が出てくるそうな。
35mmフルサイズ比で約1.7倍の大型センサーにも関わらず、GFX100の2/3程度まで小型にパッケージングしてきたのは素直にすごい。何しろ35mmフルサイズのパナS1より軽いのだから。
ソニーのa1の90万円を見た後だとどんなカメラの価格も安く見えてしまう危うい状況にあるが、GFX100の120万円から大幅に下がったとは言っても冷静に考えれば70万はやはり相当に高いよねw
それにしても最近の富士フィルムは元気が良い。今年はいよいよ中判カメラ(ラージフォーマット)で打って出る対フルサイズ作戦を仕掛けてくるらしいので、どんな展開となるか興味深い。
県南の天狗フィールドから上州のテーブルマウンテンと呼ばれる荒船山を望む。見事なまでに平らな山容は、まさに荒波を越えて進む船のようである。
それにしても昨日から打って変わって今日はまた寒い一日だった。視界がさほど悪くはなかったが、終日どんよりした天気だったな。
この冬は富士山に雪がないので全然絵にならないと知り合いの風景屋たちが嘆いているが、そういう意味では浅間山も今年は似たようなものである。
県境付近に雪雲が流れてきた直後は雪化粧となるが、基本的に降雪量が少ないのですぐに解けてしまう。
先週(上)と今日現在(下)の浅間山の様子。それぞれ撮影時の場所は異なるが、どちらも標高は1000mは越えているので、遮るものなく西の県境方向がよく見える。
今日は小天狗のほうが出ずっぱりで求愛やっていたので、目的の天狗様は付近にいないことが判明。2時間も掛けて登ってきたのに..
世界で二番目の高峰(8611m)にして意外にもエベレストほど知られていないK2。
パキスタンの奥地、新疆ウイグルとの国境に位置するカラコルム山脈の一角をなすため、19世紀後半までその存在を知られてこなかった。
K2という名称は英国統治時代のインドがカラコルム山脈で測量を行った際の順番がそのまま残ったもので、Kはカラコルムの頭文字である。
何しろ山頂アタック以前に山麓にアプローチするまでが相当に大変..エベレストはアプローチルートが商業的に確立されている..な地域であるため、これまで夏季の登頂記録はあっても冬季に成功した例はなかった。
そんな冬季未踏峰のK2の登頂に、シェルパ族のネパール人登山グループが成功したという知らせが全世界を駆け巡ったのは昨日のこと。
近代登山の道具の進歩と、それに伴う登攀技術の向上があれば何れ誰かが成し遂げると思われていたが、80年代後半に初めてチャレンジされ以降、これまで成功例がまったくなかった..地域の政情不安も原因の一つ..ことを考えるとまさに偉業と言えるだろう。
と、素直に祝福すべき話なのは間違いないのだが、Seven Summit Treksが配信したニュース中の写真を見た第一印象って、K2の山頂って意外に平らで広いのね、って思ったのはここだけの話だぞw
厳冬のK2の山頂って気温は何度ぐらいだろうなどど考えつつ、氷点下9℃などで寒いなどと言うのは失礼千万だなと、夜明け前の上越国境を眺めながら思ったり。
おっと、背後の林でキツネの鳴き声がしているな。あっちは熱い恋の季節の真っ最中か。
先日の大雪の後に県境付近を訪れてみた。
深々と雪が舞う空模様だと寒々しい雪国の景色そのものだが、ひとたび好天に恵まれれば、上越国境の峰々はまさに白銀と呼ぶにふさわしい装いとなる。
最近オンラインでもリアルでも、会う人会う人に「ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」は予約したかと聞かれるが、いや誰も買うなんて一言も言ってないしw
仕事で使うのでもない限り、レンズに百万円もの大金を掛けるほど酔狂ではないので、さすがに元が取れそうにない投資はしないぞw