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危うく出る出る詐欺になりかけていたオリンパスの「ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」が、ようやく発売にこぎ着けたようだ。開発発表はE-M1Xと同じくらいの時期だったと思うが、ここに至るまでに相当な紆余曲折があったと推察する。

もしカメラ事業が譲渡されずオリンパス本体に残っていたら、事業自体の縮小は目に見えていたわけで、とても数がさばけそうにない当該レンズは逆に中止になっていた可能性が高く、今回の動きは結果的に身売り話の賜物かもしれない。

正直、生来の望遠野郎としては気になるレンズであるのは間違いないが、何しろお値段百万円を超える代物だからね。その予算を投じるならGFX100がとか、ブラマ12Kがとか考えてしまうので悩ましいw

実売は80万をやや切っているので、CやNそれにSの似たようなハイエンドレンズに比べれば安いものだが、どうしてもオリンパスであることと、マイクロフォーサーズであることが要らぬ心配を生む足かせ的な要因なのか。

ま、一番躊躇する理由はやはり現在進行中のその新生オリンパスの動向なので、今々軽々に手を出すわけにはいかない。新型のセンサーとEVFを積んだE-M1Xの後継機でも発表されていれば検討の余地はあるけどね。

ED150-400mm F4.5 IS PROは、CやNの望遠ズームそれに放送用レンズが実現しているテレコン内蔵型のレンズで、レバー操作で180-500mm F5.6に変化するギミック感満載仕様だ。

このレンズの購買層..国内ならほとんどが鳥屋のアマだろう..からすればどう考えても常に180-500mm F5.6として使うのは目に見えているので、テレコン内蔵なんて言ってしまえばオリの技術力の誇示的な意味合いと、ハイエンドレンズのラインナップの拡充、何より販売価格の底上げ的な目論見が透けて見えているな。

外付けのテレコンだと画質低下の要因のイメージが付いて回るが、内臓式なので画質に影響がない..そこまで含めたレンズ設計ということだ..のは担保されていると見て良いだろう。そういう部分は同社のPROレンズの性能を見ていれば、値段なりの性能であろうことは容易に想像できる。

180-500mm F5.6は35mm版換算で360-1000mm F5.6だが、そこにさらに各テレコンを組み合わせるとMC-14付きで500-1400mm F8、MC-20付きで750-2000mm F11というレンジになって、この仕様こそがオリンパスのマイクロフォーサーズというアドバンテージと言うこともできるので、前述した買うのに躊躇する理由と相反する部分でもあるので、このレンズを欲する購買層のこれまた悩ましい部分だろうか。

尚、個人的にはED300mm F4 PROの系統で、ED500mm F5.6 PROを1.5kgで実売40万くらいならと思っているが、どうだろうね新生オリンパスさん。何ならED600mm F8 PROで1.8kgなんて仕様でも良いかもw

さすがにE-M1Xの後継機はまだその気がないようだが、春頃に事前にアナウンスのあった鳥認識AF対応のファームアップは行われるとのことで、これについては非常に気になっているところだ。

何しろかねてから公言している通りE-M1Xの身の振り方に関わってくる問題なんでねw

サンプル映像だと最初にAIで鳥自体を大まかに認識し、その後のAFオン動作で顔もしくは目にピンが来るような感じである。

自分の使い方に合うのかは実際にフィールドで試さないとまだ何とも言えないが、映像だけ見れば使えそうなレベルにありそうではある。少なくてもキツツキとアオサギ、飛んでいるタンチョウのシーン辺りは無難にこなしているのではないだろうか。

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / PROVIA

ツグミもこの冬の越冬個体が定着し始めてきているようで、まとまって行動していた一時よりは数が少なくなってきている。

ただ、まだドライフルーツ的に木の実が得られるようで、なかなか樹冠付近から地面に降りてこないけど。

さて、件のE-M1Xの鳥認識AFが上のような状況で使えるのか気になるね。サンプル映像のキツツキやアオサギは同様に背景があるものの、鳥との間が離れていたり、背景の絵柄自体はそこまで込み入ってないので、現段階では割り引いて見る必要があるかな。

まあ被写体の認識にAIを用いているなら問題ないと思うけども、こればかりは実際に試さないとね。