カテゴリ : 写真・カメラ

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EOS R5の熱問題は熱だけに未だにくすぶっているようである。

海外サイトの検証で、常温での動画撮影時にボディ内の温度が上がって停止するのは実際その通りだが、なんと冷蔵庫内でインターバル撮影を行っても、一定の時間に達すると問答無用で停止してしまうという話である。

当然ながらこの時はボディの温度が高いということもないので、どうやら熱暴走自体とは関係なく、ソフトウエア的にタイマー制御で勝手に撮影を止める、またはできなくしているようだ。

良い意味に捉えれば、熱暴走でハードに負荷がかかって最悪破損するのを防いでいるとも取れるが、穿った見方をすれば上位機..この場合は専用機であるCINEMA EOSだ..に気を使って、必要以上に制限を課しているとも受け取れるな。

自社のラインナップに専用機があるのでそこに忖度するのはわからないでもないが、であればやはり何故に8Kで撮れることを必要以上にアピールしてしまったのか、という素朴な疑問に行き着く。

動画はやらない、写真しか撮らないという人は見て見ぬ振りしているかもしれんが、50万もする高級カメラがまともな製品仕様になっていないのはにわかに信じられんな。

主に海外で騒がれているのは、あちらには写真と動画の垣根なく映像クリエイター的に活動しているコマーシャル系のカメラマンが多く、明らかに国内とは事情が異なることも大きいだろうね。何しろR5はCINEMA EOSと併用するのに適しているとかなんとか喧伝していたので、そこに期待していた人はふつうは怒るよな。

動体に対するAF性能がずば抜けて素晴らしいという評価だけに、動画周りでケチが付いたのは残念だが、現在はどこも入荷未定状態らしいので、何となくセカンドロット..ファーストロットを買った人は人柱だなw..は何らかの対策を施している最中ではないか?と勘ぐっている。

FUJIFILM X-T3 / XF16mm F1.4 R WR / CLASSIC CHROME

月末近くになると細かい仕事が飛び込んでくるので気が抜けない。Web系、デスクトップ系、サーバー系が入り乱れてくると、上手く頭を切り替えないと危険だ。

いざ蓋を開けてみると、これって何で今まで放っておいたのさって思うような案件が多くも、まあこれも新コロナ禍の影響なんだろうなと納得せざるを得ないのは、しがない末端フリーランサーの立場故かw

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Hが好き

2020/8/22

目下X-T4を買い増そうか検討中である。

X-T3はちょっと前に引き合いがあって手放しているので、現行ではX-H1がサブとして残っている状態。X-H1自体を単体で見るとさほど問題はないのだが、X-T4との併用時にはさすがに二世代も差があると不満のほうが目立ってくるものだ。特にクラシックネガが使えないのは痛い。

当初は仔細な点で異なるX-T3との併用のほうがアレかなと思っていたが、先のフィルムシミュレーションの例のように実際はX-T4と比べてX-H1で「できない点」のほうが目立ってしまうという事態に。

X-T4の動画マシン化でX-H系統は無くなるという噂があったものの、現状X-H2の登場は既定路線の様子。それでも早くても2021年以降との話なので、X-T4の2台体制で当分OKという判断ができそうだ。

当初はパナみたいにX-T系は写真、X-H系は動画みたいに住み分けるのかと思いきや、X-T系もヒエラルキーを無視して思いっきり動画にも振ってきているので、その辺り差別化が難しそうだと思っているが、現状のボディサイズやグリップ周りを勘案すると、ユーザーインターフェースをGFX100と同じにしてくる..つまりダイヤルインターフェイスの廃止..のではないかと想像する。

センサーは3300万画素を超えたもの..ソニー製4000万画素の裏面照射型?..を積んで、動画は8K30Pと4K120Pを実現するとも予想。もちろん手ブレ補正もX-T4と同じ軽量タイプに更新されるであろうし、当然バッテリーも新型(NP-W235)に変えてくるだろう。それに8KをやるならメディアはCFexpressに置き換える必要もあるしね。

X-T4があるのでボディはもう少し大きくなっても問題ないので、EOS R5のように熱問題が起きないよう、パナのS1H型のヒートシンクを積む可能性も否定はできないなと、一応は言ってみるw

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / ブリーチバイパス

ついでに要望として、仮に8Kを実現できるなら、再生中に任意のコマを簡単にJPEGに切り出せる機能..当然フィルムシミュレーションにも対応..は是非欲しい。そうなればプリ連写と合わせて、高速連写機として他社との差別化が可能になる。

あと贅沢を言えば、オリパナ同様のハイレゾショットも欲しいところ。3000万画素以上あればGFX100並の1億画素の高画素も夢ではない?

その昔、出版業界に勢いがあった時代、アルバイトしながら食うや食わずで作品を撮りため、編集者に見初められて一気にデビューみたいな夢物語があったのは事実だ。

生きもの系の分野で言えば、当時登竜門とまで言われていた平凡社のアニマなどまさにその一つの例だが、そういった写真を必要としていた肝心のグラビア系のプラットホームが凋落し、時代は一気にインターネットの無料メディアへと変わった。

誰でも作品を世の中に発表できるようになった反面、デジタルカメラの進歩とともに写真撮影の敷居が下がり、同時にライバルも増え、右を見ても左を見ても誰が撮っても同じような、どこかで観たような作風の作品ばかりが量産されているのである。

1億総カメラマン時代の到来で底辺プロの需要が低くなり、それに代わって誰かを模したようなオリジナリティが薄れた作品で業界は溢れているわけだ。

生きもの系の写真の場合はさらに深刻で、シャッターチャンスの数から言えば、在野の研究者や数多のアマチュアカメラマンに分があるのは自明の理であり、各自が自由に自身のコンテンツとしてネットを介して世に発表できる時点で、プロの存在意義がより希薄になってしまった。

デジタルカメラの進歩で写真を趣味にするには良い時代になったが、写真で飯を食うには難儀する時代への変移であり、これはもはや押し留めようもない潮流なのである。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA / Dレンジ優先

涼しいうちにと思って日の出前に山へ入り、少し回り道して支線を辿って里まで降りてきた。

稜線から日が差し込み始めたばかりだが、里山界隈は昨夜の熱気が残っているので、日陰にいてもすでにムッとする感じ。

休耕田脇のあぜ道にタチアオイが咲いていたが、てっきり初夏の花かと思ったけど、この長梅雨で調子でも狂ったかな。

デジタデジタルカメラ市場はスマホに押されて縮小傾向にあるのは昨日今日始まった話ではないが、この状況を想像できてなかったメーカーはどこも苦しいお家事情のようだ。

キヤノンはすでに報道で四半期決算が約180億円の赤字と言われている。市場で人気のキヤノン株ですら、年頭からみれば50%近くも株価が下落していて、この半期だけでも時価総額で2兆円近く消えて無くなった計算になる。

直近で見れば新コロナ渦の影響が多大..在宅ワークの広がりでオフィス機器の需要が下落中..であるという言い訳はもっともらしくわかりやすいが、それ以前から事業の構造的問題に起因しているのは明らかであろう。

メーカー各社の市場シェアは新製品の発表タイミングやキャンペーンの動向に左右されるので、一概にこれといった数字を出すのは難しいが、ここ2年ほどのデータだと次のようになっている。

販売台数別シェア
デジタルカメラ全体 ミラーレスカメラ
1 キヤノン 37.3% 1 ソニー 42.5%
2 ニコン 26.7% 2 キヤノン 19.8%
3 ソニー 13.1% 3 富士フイルム 17.5%
4 オリンパス 6% 4 オリンパス 8.4%
5 富士フイルム 5.8% 5 パナソニック 7%
6 その他 11.2% 6 ニコン 4.6%
BCNランキング(2018年4月〜2019年3月) テクノ・システム・リサーチ(2018年度)

一眼レフとコンパクトカメラまで含めると従来からあるシェアの印象通りといったイメージだが、ミラーレスカメラに限定すると動きが出てくる。

2018年はキヤノンとニコンが本格的に35mmフルサイズのミラーレスカメラを市場に送り込んできた年なので、直近のシェア感覚と異なるイメージだが、それでもソニーのシェアは圧倒的だ。

ほとんどのカメラメーカーはデジタルカメラとレンズだけ作っているわけではないので、一般的に我々ユーザーがイメージするメーカーの市場シェアが企業の価値を決めているわけではないことは知っておいたほうが良い。

メーカー各社のデジタルカメラ関連事業のセグメント別割合を調べてみたが、各社とも純粋な数字や割合を公表しておらず、映像事業全体みたいな括りで表現しているので、なかなか正確な数字にならないが、近年は概ね次のような割合になっている。

デジタルカメラ事業の割合
ニコン 約38%  
ソニー 約24% イメージセンサー事業を含む
キヤノン 約23%  
パナソニック 約14% デジタルカメラだけの数値は不明
富士フイルム 約14%  
リコー&ペンタックス 約10% デジタルカメラだけの数値は不明
オリンパス 約6%  
注:数字は各社公表のセグメント別売上から類推

ソニーは堅調なイメージセンサーを含んだ数字で、純粋なデジタルカメラ事業の割合は不明。

パナとリコーも同じく純粋な割合は不明だが、両者とも本業は別にあるので、実際のデジタルカメラ事業の占める割はもっと少ないと思われる。特にパナの事業が多種多様なのはよく知られた通り。

これに各メーカーの直近(2020年3月通期の連結)の売上高を合わせて見てみると。

売上高
ソニー 約8兆3000億円  
パナソニック 約7兆5000億円  
キヤノン 約3兆6000億円 2019年12月通期 連結
富士フイルム 約2兆3200億円  
リコー 約2兆円  
オリンパス 約8000億円  
ニコン 約6000億円  

企業規模でソニーとパナが別格なのは言わずもがなだが、特にソニーはメーカーというより金融会社と言ったほうがもはや適切なほど、その筋の人から見たらデジタルカメラのイメージは希薄だろう。

そして企業全体の同期の利益率となるとさらに興味深い数値が..

利益率
オリンパス 10.5% 自己資本比率 36.5%
ソニー 10.2% 自己資本比率 20.8%
富士フイルム 8.1% 自己資本比率 60%
キヤノン 4.9% 自己資本比率 60.6%
パナソニック 3.9% 自己資本比率 32%
リコー 3.9% 自己資本比率 32%
ニコン 1.1% 自己資本比率 54%

売上高はその企業の規模を現すわかりやすい数字となるが、実際の企業体力は財務力といかに利益を生み出せる体質であるかにかかっており、利益率が高いというのは重要な要素の一つだ。

最も利益率の高いオリンパスが最も早くデジタルカメラ事業を手放しているのは面白い。自己資本比率が低いことからも分かる通り、それだけ株主の声が強く、デジタルカメラ以外の事業が優良且つ堅調で将来性が高いということを現していると言っていいだろう。

こうして数字で見てみると、オリンパスが赤字続きのデジタルカメラ事業を手放したのは株式会社として至極当たり前の判断であって、決して企業全体の業績不振が理由ではないことがわかる。

そしてもうお気付きだろうが、オリンパスとは逆にデジタルカメラ事業の割合が圧倒的に高いのに、利益率がかなり低いのが、かつての業界の雄であったニコンだ。

FUJIFILM X-T4 / XF16-80mmF4 R OIS WR / Classic Nega.

実際、ニコンの今年度の通期は500億円近い赤字の見通しとなることが分かっている。この上四半期だけですでに前年同期比約60%の減なので、新コロナの影響をモロに被ってしまっている。

オリンパスの身売り話を対岸の火事と思っている他のメーカーブランドのユーザーは多いが、実は今一番危うい状況に置かれているのがニコンで、第二のオリンパスの可能性が囁かれているのも同社という話だ。

実際のところ、オリンパスのデジタルカメラ事業割合は切り離しても本業にそれほど影響はなく、むしろ有望な事業に集中できるのだが、事業割合が圧倒的に高いニコンにはその同じ手が使えないのが、投資家から見たら不安材料でしかないということになる。

企業経営は選択と集中の見極めが大事と言われるが、そういう意味でオリンパスとニコンは明暗を分けた感があるな。

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オリンパスから事前のアナウンス通りED100-400mm F5.0-6.3 IS(35mmフルサイズ換算で200-800mm相当)と、ローエンドのカメラボディが発売される。

身売りが決まってから矢継ぎ早、と言いたいところだが、身売り話以前から決まっていたプロダクツだからまあ予定通りといったところか。

ローエンド機はおいといて、100-400に関しては似たようなレンジでED150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROという大物が年末に控えており、安いほうを先に出すのはマーケ的にセオリー無視..例えば安い方のEOS R6はR5より後に発売など..な気もするが、150-400はお値段が相当に張ると想像できるので、市場でカニバリズムはないと考えているのだろう。

マイクロフォーサーズではパナライカにほぼ同じスペックのレンズがあるが、こちらはテレコン対応である点がかなり魅力的である。パナライカの100-400は同社製のテレコンに非対応なのが残念なのでね。

価格的に意外に低価格に押さえられているし、PROレンズにカテゴライズされていないので性能的にどんなものか気になるが、望遠端400mmとED300PRO+TC-14の約420mmがMTF上では拮抗しており、なかなか良いのではないかという印象。

ただ、オリンパスご自慢のシンクロ5軸手ブレ補正に対応していない..それ故にPROレンズではないらしい..ので、スペック上は3段分の補正に留まっているのがやや残念。ややというのは、サンプル動画の補正を見る限りその数字以上にピタリと止まっているので、実質的な性能は気にするほどのこともないのかも。

パナライカを使っているので正直微妙だが、テレコンが使用できるのとE-M1系のカメラ内深度合成に対応するのは魅力的ではある。ただ100g少々の重量増と全長が3cm長いのを許容できればの話だけど。

ちなみに興味深いのがレンズ構成。ちょっと前に先行発売されたシグマの100-400ライトバズーカと、特殊低分散レンズの配置含め瓜二つなのである。センサーサイズとの関係からか後玉が若干小さいが、恐らく光学系はシグマのOEMかなと。それなら5軸手ブレ補正に対応していないのは何となく納得。

望遠ズームと言えば70-200mm F2.8クラスが人気だが、そのシグマの影響もあって最近は100-400mmクラスが主戦場っぽいね。先ごろキヤノンが発表したRFにも100-500mmが用意されているように、写真撮影の主役の座を奪いつつあるスマホとの差別化という意味で、超望遠レンジはこれからますますホットになるかもね。

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / CLASSIC CHROME

朝からうるさいセミたちに負けじと、仕事場の窓辺でウグイスがホーホケキョ。

こんな時期に鳴くのも珍しいと思いつつ、XFの超望遠ズームで網戸越しに撮影。さらにもう1歩踏み込んだところで気が付かれて逃げられた。

先日の話に関連するが、写真で生計を立てていくにはどうしたら良いか?という質問も時々受ける。

今の時代ならSNSに作品をアップしてイイネを沢山もらったり、フォロワーを増やせば仕事の依頼が沢山くる!と思い込んでいる脳天気な若い人が多い。自分のタイムラインに盛りに盛った彩度高目の写真を並べて、イイネしてください!とやってるあれだ。

しかしそこには、あなたの撮ったその写真、どこの誰が必要としていて、そして誰が対価としてお金を払ってくれるのか、という視点が抜け落ちているのである。

自分の好きなものだけ好きなように撮って飯が食えるなどというのは、ほんの一部の才能のある人..写真が上手いとかフォロワー数の多さではなく、営業的なセンスとでも言えば良いかな..を除けば、夢物語でしかないということは理解しなければならない。

欧米には美術品と同様に写真を買って部屋に飾る文化があるが、残念ながら日本にはそんな文化は定着していない。写真はタダ、イイネはくれても使いみちのない写真に金を払う人などいないのである。

ではどうやって収入を得たら良いか?それは他の多くの業種と同じで、お客様から頂く以外に方法はない。つまり、依頼されて写真を撮るという、職業カメラマン的には至極当たり前の原点に立つしかないということだ。

そして商業的に依頼されて撮る以上、撮影対象に好みを言える立場ではない。地元で地道に営業活動を繰り返し、同時に何でも撮るという気概と技術が必要なので、最低でも営業トークとスタジオでのライティングワークは必須だ。お客様から対価を得るということはそういうことである。

自慢の35mmフルサイズデジタルカメラを舶来の三脚に載せ、週末のたびにワイワイ皆と一緒になってインスタ映えする景色を撮っても、イイねはもらえても金はもらえないぞ。

繰り返しになるが、写真で飯を食っていきたかったら、必要としている人から依頼されて撮るか、世の中にニーズがある写真..これは実は前者と意味は同じだけどね..を撮りためる、この2択しか選択の余地はない。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20

6月の満月をストロベリームーンと呼ぶように、英語圏では8月の満月にも「スタージャンムーン」という別名があるそうだ。イチゴは日本でも普通に馴染みがあるので何となく知っていたが、チョウザメ(英名でSturgeon)の漁期に合わせた名前になっているとは知らなんだ。

昨晩の撮影時間帯はあいにく薄っすらと雲が掛かっていたので条件が良くなかったが、とりあえず1200mm相当の手持ちハイレゾショット(約5000万画素)で記録しておいた。

それと余談になるが、この夏噂になっていたネオワイズ彗星。早くから撮影する気満々だったのだが、当地では長梅雨の影響で夜空が満足に開けることがなく、梅雨明けてすぐに西北西の低い高度に辛うじて双眼鏡で確認しただけであった。

残念ながらすでに6〜7等級程度の暗さで肉眼での目視は厳しく、当日も結局雲が多くて撮影自体不可であった。

EOS R5は相当なバックオーダーが入っているようだ。拙者の周りでは事前に3人が買うと言っていたが、珍しく今回は誰も手に入れられずに次回入荷未定だと意気消沈していたw

何よりみんな新コロナの影響でろくに仕事もしてねぇのに、よくまあ50万もするカメラをホイホイ買うもんだと感心するぞ。しかも御三方全員がEFマウントしか持ってないので今回はRFレンズも手に入れるらしいが、結果例外なく100万円コースっぽいw

今期はイメージング事業が大赤字決定のC社..業績悪化はカメラメーカーに限った話ではないけどね..にとっては嬉しい悲鳴だと思われるが、事前に周到なマーケティング調査を行っているのは間違いないので、在庫がない=売れている感のアピールは新製品ではよくある営業戦略の一手である。

特に発売前に「注文を多く頂いて発売日にお手元に届かないかも」みたいな事前アナウンスが出た場合は要注意だw

ただそれにしても初回ロットの少なさはちょっと異常だな。新コロナの影響で工場の生産に影響が出ていることが大きな理由の一つだと思うが、C社にしては珍しくかなり早くからプロモーション仕掛けていたので、事前に相当数を用意していてもおかしくないのにな。

恐らく春前にCP+で華々しくお披露目デビュー、情報小出しでせっせと期待感を煽り、記念すべき東京五輪で使いたい人たちに向けて..DOの超望遠単焦点はまさにそれだ..夏のボーナスシーズンに合わせて発売、というシナリオだったろうと想像している。

なので、新コロナの影響で潤沢に初回ロットを用意できなかったというのなら仕方ないが、例の動画の熱問題で何か対策してくるのではないかとゲスの勘ぐりしてみたりw

FUJIFILM X-T4 / XF16-80mmF4 R OIS WR / Classic Nega.

7月はあっと言う間に過ぎてしまった。自宅兼仕事場なので新コロナの影響はまったくないのだが、天気が悪くほとんどフィールドに出ておらず、デスクワークに集中した月間だったのが大きいな。

8月もお盆を過ぎれば秋風が吹き始める高原なので、いっそ暑さを通り越してこのまま秋に突入でも良いかもw

隙がないα

2020/7/30

予告通りソニーのα7SIIIが発表された。一応注視はしていたが、事前に情報がダダ漏れだったのと、EOS R5ほどには興味がなかったので、あまりネタ話にもならずかなw

C社同様にソニーもプロシューマー向けにカムコーダーラインナップしているが、C社と違って相変わらずそのヒエラルキーには遠慮していないって点で評価できるぞ。

今回は熱対策も行ったようで、4K60Pを1時間連続で撮れるとのこと。ただ、前モデルに比べて確かに放熱構造にはなっているようだが、パナのS1Hやシグマfpのような積極的な冷却システムを採用していないので、この連続撮影時間は恐らく眉唾だろうな。かなり外気温に左右されると見て良いだろう。

あの筐体サイズにこだわる限り物理的な冷却システムを組み込むのは無理だと思うが、そもそもここまで動画に特化しているのに、なぜスチルカメラの形を模していなければならないのかは謎だな。

4Kで120P、FHDなら240Pも4:2:2 10bitの内部記録OK。業界で人気のないXAVC採用は相変わらず諦めが悪いwが、今回はMPEG-H HEVC/H.265も採用してきたのは評価高いかも。

それとEVFが944万ドットというのはスゴイね。これについては実機をすぐにでも覗いてみたい。ただ、このモデルの運用形態はリグに載せて外付けモニターというのが一般的なので、その恩恵に預かるカメラマンはほとんどいないのではないだろうかw

それにしても今更ながらαのラインナップはよく考えられていて、動体撮影に特化した9、高画素センサーの7R、普及モデルの7に、高感度と動画向けの7Sと、ほぼスキが見当たらないと思う。

この後、万が一にもα5的な廉価モデル..C社で言うところのkiss相当だな..をタダ7の下に持ってきた日には、ちょっと他の35mmフルサイズメーカーは太刀打ちできないかもね。

あと、どのモデルもほとんどデザインが同じってのも意外に評判が良いらしい。新型に買い換えたり、新たに追加しても同時に並べておかない限りヨメにバレる心配が無いって、仕事仲間のKさんが言ってたwww

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / CLASSIC CHROME

えらい久しぶりに緊急地震警報が届いてビックリした。が、全然揺れが来ないので居間のテレビを付けたが、どうも誤報っぽい感じだったな。

ま、取り敢えずシステム自体が生きていることだけは分かって良かったw

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今月中に出荷開始されるEOS R5だが、すでに話題沸騰中の8K熱問題同様に、4Kですら問題を抱えているという話で、動画撮影を目的でR5を使うのは地雷になりそうな予感。

初号機のRの諸問題をクリアした上での登場なので、4500万画素35mmフルサイズのスチルカメラとして見れば良い製品であることは間違いないが、こと動画性能だけ見ればスペック十分、実戦不十分といった印象で、まさにスペック番長と揶揄され続けてきたC社の面目躍如であるw

「写真しか撮らないから熱暴走なんて関係ない」「動画を長尺撮らないから問題ない」というユーザーもいるようだが、問題はそこではない。かなり前から搭載スペックをチラ見せするティザー戦略でプロモーションを仕掛け、その過程で8Kをジワリ喧伝してきたのが問題なのだ。

他社でできないことをあたかもできる..現場の実戦で使えるの意ね..と謳ってしまえば、そりゃ皆んな期待するに決まっている。

「制限あってもできないよりはできたほうが良い」という意見には個人的には賛同するが、では今どき満足に動画撮影もできない製品に50万も払うのかっていう話でもあるぞ。

そもそもノンクロップ4K60Pの確実な動作保証の上で、最初から気温24℃で10分までなら8Kでも撮れます、後でファームアップで条件付きながらRAWもできます、ってな感じに留めておけば良かったってこと。

先行するソニーαに追いつけ追い越せと焦ったか、いかにも技術部が営業部に押し切られてしまった感アリアリな、お粗末マーケティングだったってことに帰結する話だな。

レンズ交換式のスチルカメラに実践的な動画機能を搭載したのはC社なれど、同時にCINEMA EOSを製品ラインに並べている同社にとって、スチルカメラの動画機能のスペック決めは、今となっては明らかに足かせとなっているのは間違いないだろう。

ま、どこかで製品ラインを統合するか、マーケ的に割り切るか、C社は何れ判断せざるを得ないだろうね。

個人的には今回のR5がそういう位置付けになるのかと思っていて、同社特有の押し付けがましさを押さえた振り切った製品であったならEOSに戻ることも検討したが、そこについては期待はずれだったと言わざるを得ない。

FUJIFILM X-T4 / XF16-80mmF4 R OIS WR / Classic Nega.

近所の農家と今年は台風の話を聞かないねぇなどと立ち話をしたばかりだが、どうやら観測史上初めて台風が一つも発生しない7月になりそうだ。

公式発表はまだないが今年はラニーニャっぽい話もあって、今のところ長梅雨で冷夏っぽい雰囲気があるが、そうなると冷夏どころかこの後は暑夏に向かう展開ということになる。

関東の梅雨明けは8月にずれ込みそうだが、その後は猛烈に暑くなるということか..

先日EOS R5を発表したキヤノンが5DMk4の後継機を出さないことを認めているが、デジタルカメラ市場はほぼミラーレスカメラに集約されつつあり、現時点でコンシューマ市場はソニー1強の状態であることは疑いようがないだろう。

それでもプロフェッショナルな報道系の分野では洋の東西を問わずまだ一眼レフが求められているので、こちらは未だキヤノン・ニコンの2強の存在感が強い。

そんな中、すでに米dpreviewに掲載されているが、米大手通信社であるAP通信が、オフィシャルなカメラとしてソニーと提携したとのことである。

独占契約ということになるようなので、世界を駆け巡るAPのカメラマンや記者はすべてソニー機を使うことになり、ビデオジャーナリストも対象となっているので、EマウントのαだけでなくXDCAMカムコーダーも契約対象になるらしい。

同一メーカーの機材に統一することでボディ・レンズ・バッテリーなどが共有でき、画像の色調やビデオコーデック、それに5Gを見据えたネットワークを含むワークフローを統一できるのは、世界規模で活動する通信社にとっては計り知れないメリットがある。

キヤノンは8Kなどと同社らしくない飛び道具で巻き返しを図り、ニコンは低価格機の投入でマーケットでの埋没感を正してブランディングの復権に躍起だが、両社の攻勢を受け立つソニーはすでに安定期に入っており、地味だが堅実なブラッシュアップを着々と進めている感がある。

APでは今回のソニーとの提携をゲームチェンジャーと呼んでいる。コンシューマ市場を制し、プロ市場の牙城の一角も切り崩し始めたソニーの快進撃はとどまるを知らない。

FUJIFILM X-T4 / XF16-80mmF4 R OIS WR / Classic Nega.

拙者の周辺で言うと、仕事関係ではキヤノンとニコンで半々だが、遅々としてミラーレス化が進まなかった両社に見切りをつけ、ほぼ全員がソニーαに手を出している。

ただ、面白いものでソニーに完全に乗り換えたのはキヤノン使いだけ..残りはR5で戻るようだが..で、ニコン使いは一昨年のZの登場で全員がニコンに戻っている。まあどちらのケースもレンズはEマウントに変換して使っていたようだけどね。

知り合いの手伝いで時々写真教室に顔を出しているが、そこでは市場の状況を見事に映し出していて、ソニーαが多いかな。ぶっちゃけた話、年寄はニコキヤノが圧倒的だが、若い世代にはソニーαが多く、女子にチラホラとオリンパスがいる程度かなぁ。

個人的にはソニー..正直好きなメーカーではないwので..を使うことは想定していないが、それでも月末に発表が予定されているα7SIIIは注視している。

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