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家の前のうなったばかりの畑にノウサギの足跡が付いていた。冬の積雪期だと日常的な景色だが、この時期に足跡が残るのは珍しい。

ノウサギは場所によっては数が少なくなっているが、ここ赤城高原ではそういった印象はない。だが、姿を見かけるかと言われればそれはまた別の話で、夜に寄り合いでもあってその行き帰りのヘッドライトの光芒に浮かび上がることもあるが、シカやカモシカほどは頻度は少ない。

以前、トラップカメラを仕掛けて近所の動物の生息状況を調べたことがあるが、その際もノウサギが映ったのは数回程度であった。

なのでこういった足跡でその存在を意識するわけである。ただ、作物が育ち始めると畑でも足跡を見つけるのはなかなか困難なことなので、うなった直後などタイミング次第といったところではある。

20160519

写真手前から奥に向かって小走りに走っていった様子が判る。奥はキツネのものだが、お互いに干渉していないので、キツネが先に歩き、時間差を置いてノウサギが通ったと考えられる。

これが逆の場合、キツネはノウサギの足跡に沿って歩くのである。

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今日は前線一過で快晴の一日。昨日の寒さはどこ吹く風で、朝からTシャツでオッケーな快適さ。そしてもそれも昼前には暑さへと変わり、日傘で日陰を作らないと立ち仕事もままならずであった。

20160518

GWの穂高での遭難騒ぎの映像を観ていて想像はしていたが、やはり今年は北アルプスも雪が少ない。この時期この山域で雪形にもなっていないのは驚きである。

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皐月にダウン

2016/5/17

本州中部の名の知れたとある温泉地に滞在中。

標高は850m前後でそんなにうちの村の上段と変わらないのだが、雨が上がっても寒冷前線でも通過したかのような寒さに震え、山岳用のインナーダウンとフリースの手袋、首にはタオルを巻いて防寒させられる状況に陥った。

5月も中旬を過ぎたのに的な安っぽい表現は使いたくはないが、さすがにアルプスに隣接する地域は気候も違う。

20160517

巻いていたガスが上がり始めると、新緑に萌える美しい山肌に心が洗われる。

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春咲山芥子

2016/5/16

菜の花というのはアブラナ科の仲間を総称する言葉で、アブラナの他、水菜や小松菜、ブロッコリーやケール、それにキャベツ辺りも遠縁である。ちなみによく勘違いされるが、レタスはキク科だ。

菜の花の仲間は、春から夏にかけて小さな黄色い花を咲かせ、休耕田や草地、河原などでよく見かけるが、人為的な生産物でない限り、多くは外来移入種として勢力を拡大しているハルザキヤマガラシであることが多い。

ハルザキヤマガラシは群馬の神津牧場が最初の定着地と聞いたことがあるが、原産は欧州だそうだ。うちの近所では食用にしており、名前の通り辛味が強くてクレソンによく似た食感である。

20160516

近所の牧草地に群生するハルザキヤマガラシに、蜜吸目的でベニシジミなど蝶が集まっていた。

繁殖に勢いのある種というのにはそれなりに理由があるものだ。ハルザキヤマガラシに限った話ではないが、植物の多くは昆虫が集まりやすい何らかの物質を発散するなどして、花粉を媒介してもらうという他人任せの戦略をとっている。

モンシロチョウがキャベツなどアブラナ科を好むのも同じ理由である。

少し古い話で恐縮だが、春先に映画「エヴェレスト 神々の山嶺(原作:夢枕獏)」を観た。

主人公が懐かしきCanon New F-1を使っていたのは、1980年代という時代背景からして当然だろうか。当時の実際の山岳シーンなら、Nikon F2とかだろうけどね。

20160514

フィルム時代のマニュアルカメラを用意したのは良いが、残念な点というかあと一歩というか、そこまで小道具にこだわったのなら、是非ともクランクノブは回して欲しかった。主人公が一生懸命巻き上げレバーを操作するのだが、軍艦部のクランクが回らないため、フィルム入ってねぇじゃんって、ついつい突っ込んでしまうのである(苦笑)。

まあ今どきのデジタルカメラしか知らない若い人には何の話か判らないかもしれないが。

それとこれはまあ昔から映画やドラマではお約束というか、単焦点レンズを使っているのにファインダー像がズームアップしたりね(苦笑)。山行取材で望遠レンズにレフレックスミラーの500mmを交換するまでは良いんだけど。

余談だが、劇中アベちゃんがエヴェレストの山頂に立つシーンあり、思わず「8850mになったぞ」とつぶやいてしまった。主人公の俳優はちっちゃい人だったが、阿部寛はデカイよね(笑)。

三白眼なクマ

2016/5/13

20160513

クマ看板コレクションにまたひとつ。それにしてもやけに三白眼なクマ。劇画タッチでなんかとってもシュールなんですけど(笑)。

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雪国の初夏

2016/5/12

タニウツギ咲き乱れ、エゾハルゼミ鳴き、桐が青く咲き誇る雪国の初夏。昨日の雨も上がり、午後は一気に気温も急上昇。周辺では田んぼに水入れも始まり、季節は夏へと動き出す。

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甘野老

2016/5/11

アマドコロはユリ科の多年草。雨処ではなく甘野老と漢字を当てる。東北では山菜として食べるらしく、根?にサトイモのような甘みがあることからその名前が付いたようだ。

写真は実ではなく花のつぼみで、花は長細いが実は梅のように丸い。先日のマムシグサ同様に、この季節になると雑木林の林縁部でよく見掛ける。

20160511

今日は甘野老でなく雨処というくらい終日の雨模様であった。水不足が騒がれる春なので、山には雨が降ったほう良い。

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不意にどこからかピッコロ、ピッコロとキビタキのさえずりが聞こえてきた。

仕事場にいて聞こえるということは、当然家の近くにいるということで、家中の窓辺という窓辺を見て回ると、隣家である長老宅の空き地脇の雑木林に黄色い物体を発見、双眼鏡でキビタキであると確認した。近所の雑木林には毎年渡ってくるが、ここまで家の近くに姿を見せたのは初めてのことである。

20160510

早々に記念写真をと思ったが、あいにく長玉はすべてクルマに積みっぱなしで、手元にあるのは300mmのみ。少々厳しいが、ま、辛うじて証拠写真程度にはなった(笑)。

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蝮草

2016/5/9
20160509

林縁部の路傍にニョッキと立つのはマムシグサ。多年草なので毎年同じ場所に顔を出すが、その風変わりな見た目に誘われ、ついついレンズを向けてしまうフォトジェニック?な草本だ。

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見たことのないピンクの花だと思って近づけば、ヤエザクラの一房に飾られたマムシグサだった。秋にはド派手な実をつけ衣替えするが、さすがにこの季節は他の草本同様に地味である。

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