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木こり作業

2019/3/15

赤城高原に住み始めた頃に植えたカラマツが、17年を経て10mを超えるまでに成長した。

元々は沼田の花木センターで叩き売りされていた50cm程度の苗木3本で、1本は割と早い段階で枯れてしまったが、2本は日当たりの良い位置に植え替えてから順調に育った。

それが昨年、赤城山から吹き下ろす台風の大風で今にも倒れそうなシーンを目の当たりにしたことで、大事に至る前..その時は車に倒れるのではないかと冷や汗をかいた..に伐り倒すことにしたのだ。

針葉樹のカラマツは根が浅く横に広がるだけでなので、樹高が増すに連れて倒れやすくなるのは仕方ないことであろう。

別に意図したわけではないが、結果的に遊んでいるような造形になっているw

iPhone 6

樹高は10m以上あったが、実際に使えるのは7〜8mといったところか。高い位置で伐り倒したのにはワケがあるが、それはまた追々..

大量の横枝の処分が厄介だが、それはさておき良い感じの材が2本手に入ったので、さてさて何に使うかな。

カテゴリ:独り言

実は年明け早々に天狗3号が故障した。原因は墜落に近いが、どちらかと言うと落下というのが正しいかな。

雪に埋もれる冬の森を空撮していた際、1クール撮影を終えて帰投させている時のこと。森の中の倒木空間から離陸していたので、自動でそこまで一旦戻し、最後は手動に切り替えて降下に入った。

が、すぐ近くでガサッという物音がしてそちらの方にほんの一瞬気を取られたその刹那、一番注意していたはずの付近で一番高いブナの樹冠付近に引っ掛かってしまったのだ。

これは拙いとすぐに再始動させてプロペラを回すも、枝は揺れるものの飛び立つ気配無し。いずれ大風が吹けば落ちてくる可能性はあるが、そこまで気長に待つのもなぁ、などと考えている間にも繰り返しプロペラを回す。

20回ぐらいチャレンジして諦めかけた時、突然枝のほうが折れ、一緒に天狗3号も落ちてきたのだ。高さは10m近くあったと思うが、下は積雪の上に笹薮が顔を出しているところで、天狗3号はその落下自体の被害は免れた。

すぐにチェックしたところ、プロペラは繰り返し枝と接触したことでボロボロであったが、モーターは無事。プロペラとバッテリーを交換して試しに飛ばそうとしたところ、ジンバルが正常でない云々の警告が出て離陸できず。

これは3回ほど叩いたらw、外れていた部品でもはまったのか離陸できるようになったが、肝心の映像が何も映らない状態に。こっちは叩いても解決しなかったwので、しげしげとジンバルとカメラ周りを観察すると、カメラをつなぐ薄っぺらいケーブルが断線しているのを発見し、この日はやむなくここで撮影終了して下山となった。

空撮用にはPhantomもあるし、うちのカメラマンチームは皆Mavic Proを持っているので、仕事には困らないのでそのまま放置、新型のMavic 2でも手に入れようかと考えつつ、修理の見積もり取ったら2万くらいで直るという話なので、先月修理に出した次第。

Mavic Pro

修理から戻ってきて早速近所でテストフライト。赤城高原の畑はどこも堆肥がすき込まれて黒々し、今シーズンの準備は万全だ。上越国境も数日前に降った雪でつかの間の白さを取り戻している。

それまで墜落こそしていないが、森の中で小枝などにぶつかってジンバル部が怪しい状態だったが、修理前より明らかに画質が安定しているのが判る。

Mavic Pro

利根川の河岸段丘に沿って白く霞がたなびいているが、これは花粉が風で流されている様子である。午後の光が左奥から入ってきているので逆光気味でやや強調されているが、先日の花粉光環同様に光が回折している影響が判る。

そうそう、書き忘れるところであったが、天狗3号の事故のキッカケとなった物音の正体はカモシカ。ドローンの音が気になったのか向こうからわざわざ近づいてきた感じであった。

拙者の存在も途中まで木の陰で気が付かなかったのだろう、慌てて逃げていく際の下枝を折る音であった。

カテゴリ:写真・カメラ|タグ:, ,

花粉に悩まされるこの時期の旬の話題の一つが花粉光環現象だ。

大気中に大量に飛散した花粉によって太陽光線が屈折する..いわゆる回折現象だ..のは虹と同じ理屈で、日中に確認される光環はまさに虹のそれである。

通常は花粉が飛び始める日中に見られるのだが、飛散が数日続くと日の出の時点ですでに光環が現れる場合がある。それだけ大量に花粉が浮遊している証拠と言える。

FUJIFILM X-T3 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR / Velvia

関東平野の北の端っこに、後光が射したような朝日が昇る。

花粉の大量飛散はそれに悩まされる多くの人には迷惑千万な話だが、見方を変えれば季節ならではの気象現象としてフォトジェニックに眺めることができる。

カテゴリ:気象・天体|タグ:

早咲き桜

2019/3/12

沖縄・八重山地方の桜と言えばカンヒザクラだが、本州で早咲きと言えばカワヅザクラだ。お馴染みのソメイヨシノに先行すること一ヶ月、静岡や神奈川など暖地では二ヶ月近く早く花を咲かせる。

早咲きではあるが、南関東に比べれば榛名山麓はさすがに一ヶ月遅い。先週の時点ではまだ五分咲き程度といったところ。

FUJIFILM X-T3/ XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS + MCEX-11 / PRO Neg. Std

FUJIFILM X-T3/ XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS + MCEX-11 / PRO Neg. Std

FUJIFILM X-T3/ XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS + MCEX-11 / ASTIA

FUJIFILM X-T3/ XF10-24mm F4 R OIS / PRO Neg. Std

フィルムシミュレーションにうっかりVelviaを選択してしまうとけばけばしい感じになってしまって、春らしい淡いパステル調の色合いが台無しなので、春の花にはPRO Neg.かASTIAが良い。

同じバラ科でも梅と桜では撮り方に違いがある。

桜は梅に比べて高木に成長し、花も密生して一斉に咲くので、桜の木そのものを撮るのが定番だろう。

その点、梅は幹があまり高く成長せず、どちらかと言うと枝が水平に張り出し、花の密度も桜ほど高くはないので、広がりのある枝ぶりを強調するように撮るのが良い。

これは桜が主に鑑賞目的の園芸種として植えられているの対し、梅は実を収穫する農産物という側面があって、品種改良の結果とも言えよう。

FUJIFILM X-H1 / XF10-24mm F4 R OIS / PROVIA / Dレンジ優先

FUJIFILM X-H1 / XF10-24mm F4 R OIS / PROVIA / Dレンジ優先

FUJIFILM X-H1 / XF10-24mm F4 R OIS / PROVIA / Dレンジ優先

FUJIFILM X-T3/ XF10-24mm F4 R OIS / PROVIA

FUJIFILM X-H1 / XF10-24mm F4 R OIS / Velvia

桜を撮るときは、少し距離をとって望遠レンズで木全体を切り取るように撮ることが多いが、梅の場合は懐に入って広角レンズでガバっと写し込む。

XF10-24は開放だと周辺がやや流れるが、F8まで絞り込むと四隅までしっかり解像してキリッとした写りになる。

春の雪中行軍

2019/3/10

前回は少雪で楽させてもらった北部フィールド。高をくくってさらに奥の谷へ入ってみたが、先日の降雪で積雪が増えていたw

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / CLASSIC CHROME

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / CLASSIC CHROME
iPhone 6

ま、想定の範囲内ではあるが、早々に車での進入は諦めて、スノーシューで機材一式背負ってえっちらおっちら営巣谷を目指した。

谷底からはすでに営巣中であろうカワガラスの鳴き声が盛んに聞こえてきた。

カテゴリ:季節感

関東地方に春一番が吹いたそうだ。

伝聞なのは、群馬では言うほど風が吹いたわけではなく、むしろ昨日のほうが風が強かったという話である。調査でドローンを飛ばしたかったが、風が強くてとてもそんな状況ではなかったらしい。

今日は朝から穏やかに晴れ上がり、昨日の雪で再び雪化粧をまとった谷川連峰がくっきりハッキリ良く見えていた。

FUJIFILM X-T3 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS / CLASSIC CHROME

FUJIFILM X-T3 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia

だがこの好天も三日天下ならぬ二日天下で、明日の晩からはまた雨が強く降るようだ。

カテゴリ:季節感, |タグ:,

三寒四温の早春、冬型の気圧配置が強まったところに寒気が入り、赤城高原では早朝から雪模様。ぼた雪だが家の周囲で約10cmほどの積雪となった。

恐らく雪が降っているのはここだけで、平野部に出れば晴れているのは間違いないので、うっかり朝の天気でワードローブを揃えると痛い目を見るのは、高原あるあるだ。

FUJIFILM X-H1 / XF16mm F1.4 R WR / CLASSIC CHROME

キツネがゆっくり駆けてきて電柵の下を通り抜けた。こんな雪が見せてくれる野生の生きものたちの様子も、また来冬までお預けだ。

ということで、仕事でお江戸へ日帰り出張。案の定、渋川から南の平野部はどピーカンの良い天気であった。

iPhone 6

午後には用事も終わり、昼飯がてら新宿に出て、量販店に気になっていたオリのE-M1Xを弄りに行く。

パット見は確かに某C社フラッグシップ機であるE0S-1D Xクラスに遜色なく、重さもほぼ1kgということで、マイクロフォーサーズ機としては最大である。

ただ、ミラーレス機なのでレフ機に比べて筐体は薄く、手にしてみるとEOS-1D Xのあの重量感を感じることはない。実際に重さもバッテリー分以上に軽いし、グリップの造作が重さを感じさせないというの大きい。恐らくED300mm F4 PRO辺りとのバランスは良いのではないだろうか。

デモ機に付いていたのは25mm F1.2 PROで、そのAFの合焦スピードの速さに驚いた。店内なのでそんなに期待していなかったのだが、至近距離から店の奥まで色々試したところ、小気味よく食いつくのには感心した。

最大7.5段分という前代未聞の強力な手ぶれ補正には興味は惹かれるものの、値札を見ると一気に萎えてしまうのは、これまた前代未聞の30万超えのマイクロフォーサーズ機という点だろうw

それでも店員の話では発売日には結構な数がはけたそうで、先日記事にしたGR同様、さすがにコアなファンが多いオリンパスである。

ただ、同じマイクロフォーサーズ機であるパナのG9 PROとかなりの部分でキャラが被るというのはある。性能的には新しい分だけE-M1Xのほうが分が良いのは判るが、動画性能ではG9 PROに軍配が上がるので、写真素材と並んでフッテージ屋としてはG9のコストパフォーマンスの高さは捨てがたい。

ということで、E-M1Xが4K60Pだったら即買いだったが、ちょっと様子見の状態になっている。まあこれからインプレを色々聞いていくと、先のことは判らないけどねぇw

リコーからGR DIGITALの新型が出るらしい。詳しくはないが、今はDIGITALが取れてただのGRと呼ぶのかな?

昔のココログ時代からの常連さんは覚えているかもしれないが、実は拙者は初代GR DIGITALを使っていたことがある。もっと言えば、フイルム時代のGR1sからのユーザーであった。

当時、野外活動中の記録用に使っていたコンデジがリコーのCaplioシリーズで、GR DIGITALはCaplio同様に接写に強く、その流れで使っていたのだが、最近のGRはセンサーがAPS-Cになって画質面ではレンズ交換式とまったく遜色ないらしい。

しかもあの小さな筐体に手ぶれ補正まで入れたと言うから驚きである。この辺りはペンタを抱き込んだ相乗効果ということだろうか。X-Tシリーズに手ぶれ補正を入れられないでいるフジには是非見習ってほしいものだ。

ということで、GRがちょっと気になっているのだが、元々コンデジを使っていた理由は前述の通り野外活動中の記録用であった。今そのポジションにはスマホが収まっている。画質よりは手軽にメモ代わりに使えることを優先しているのだが、記録したそばからクラウドにアップして即バックアップも完了。

記録である以上、日時と位置情報は非常に重要であることは言うまでもないが、コンデジ時代は日時こそEXIFに残っていても、GPSによる位置情報の記録については、メモ帳と紙の地図が別途必要になり、帰ってからの整理は面倒だった。

素材屋を標榜している以上、大抵のケースでレンズ交換式カメラを携行しているし、スマホになってからは撮るだけでデータ収集と整理が完了してしまうのだから、今やコンデジを使う理由が無くなってしまった。

拙者のような輩らにはGRは立ち位置の難しいカメラになってしまったが、ストリートスナップを中心にコアなファンが沢山いるようなので、その点でGRの未来は明るいだろう。

以下はリコー GR1s DATEにPROVIAを詰め、当時ミノルタのフィルムスキャナでスキャンした画像。特にレタッチせず無補正だが、一部パトローネ部分をカットしているので若干トリミングされている。

撮影時期は何れも1997年〜1998年頃で、デジタル一眼レフカメラが登場するのはニコン D1が1999年、キヤノン D30は2000年、そんな時代の話である。


厳冬期に某所で天狗様待ち。コンパクトカメラなので基本はパンフォーカスで撮っていた。写り込んでいる機材はEOS-1n + EF500mm F4.5L、モノボールB1 + ジッツオG1349である。

ここは今は某自然保護団体の関係で賑やかになっているが、この当時は釣り師と山菜採り、それに我々ぐらいしか出入りしていなかった。


晩秋に某所で天狗様待ち。写り込んでいる機材はEOS-3 + EF600mm F4L、モノボールB2 + ジッツオG1348?である。

GR1sは28mmの単焦点レンズで、それは現在のGRにも受け継がれている。広角と言えどF2.8の開放で撮れば、案外背景もぼかすことができる。


観察適地を探して県内の某山系を踏査中、見晴らしの良い稜線上に出て撮影。

当時愛用していたFoxfireのフィッシングベストの胸ポケットからGR1sを取り出して現況を撮影し、個人輸入したGARMIN製GPSで国土地理院の地図にプロットしていた。


テレマークスキーを履いて知床横断道をトレース中。GR1sを使い始めたのは知床在住であった写真の師匠の影響である。

秋に某所で天狗様待ち。この手の細かい背景もしっかり解像していて、レンズの素性の良さが光る。

それにしても、自分でも驚くがこの頃は若くてまだ体力もあったので、これだけの機材を背負って山の上に上がっていたようだ。600mmが載っているのがアルミ製ジッツオ5型(型不明)というのが泣けるw

カテゴリ:写真・カメラ|タグ:

先週末辺りから庭のロウバイがボチボチ咲き始めた。平野部に比べて2ヶ月近く遅いが、それでも我が家の庭木で最初に花をつけることに変わりはない。

FUJIFILM X-T3 / XF35mm F1.4 R + MCEX-11 / CLASSIC CHROME
FUJIFILM X-T3 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS + MCEX-11 / CLASSIC CHROME

故あって手元に巡ってきたフジのエクステンションチューブMCEX-11を早々に試す。事前に手持ちのレンズをすべて試したが、実用になりそうなのはXF35とXF55-200かな。

ワーキングディスタンスを考えるとXF35(レンズ前約7cmで撮影倍率0.47倍)は使う場面が限定されるが、XF55-200はレンズ前約20cmから約66cmの範囲で撮影倍率0.25倍(APS-C)を維持するので、ちょっとした近接専用のレンズとして使えそうだ。

特にXF55-200は手ぶれ補正が付いているので、マクロ撮影時の歩留まりが上がる。XF50-140とXF100-400も同じように使えなくもないが、レンズ自体が重いので、軽量なXF55-200が一番使い勝手が良い。