村の防災無線がクマ出没中のお知らせに続いて、竜巻警報を鳴らしていた。窓の外に目をやると、上州武尊山方向の空が不気味にどす黒くなっているのが判る。
傍らのiPadで雨雲レーダーを表示して雲の動きを確認すると、赤城高原には流れて来ないのが判ったが、一応庭先に転がっている風で飛びそうなものを物置に仕舞い込んだ。まあ念には念を入れよである。
平野部では雹が降ったとか騒いでいたが、赤城高原は何事もなく今日も無事に日が暮れた。
今日は午後まで、この時期にしては珍しく過ごしやすい一日であった。ここ数日、ジッとしていても汗ばむような陽気続きであったが、高原を吹き抜ける風が文字通り爽やかで心地よい。
屋根の上をヒリリ、ヒリリとサンショウクイが行き交い、近くの雑木林からはヒーフーヒーという素っ頓狂なイカルの声が聞こえてくる。
それでもさすがに午後も中盤に差し掛かると、西風がやや熱気をはらんで気温が上昇、今シーズン初のエゾゼミが鳴き出した。
我が家にはエアコンの類はないが、夜は寝る前に窓を閉めている。明け方はまだ涼しいので、うっかりすると鼻風邪をひいてしまうのだ。
そろそろ関東も梅雨明けとなりそうだが、そうなると高原の我が家でも窓を閉め切って、というのはなくなる。少なくてもお盆の頃まではね。
巷では某世界的動物カメラマンの影響でにわかに猫ブームとのことで、飼い猫のみならず野良猫も被写体として人気を博しているようだ。
ご多分に漏れず、こんな高原地帯の農村部にも野良猫は結構いて、寄ると触るとうちの駄犬がムキになって吠えかかっているが、つながれた身と自由な身では自ずから立ち位置はハッキリしていて、ほとんど相手にもされていない。
今の季節は高い草丈に隠れつつ、相互にあっちの家こっちの家を行き来しているのを時々見かける。が、冬の間は積雪があるせいかほとんど見かけることがない。それぞれが世話になっている..と言うよりは勝手に住み着いているが正しい..農家の納屋や土間で、厳しい冬をやり過ごしているようだ。
隣のSさんちの納屋に住み着いているノラ。親戚筋の同Sさんちまで日勤していくところに遭遇。人の脇を小走りにガン無視して通り過ぎていったが、声をかけると面倒くさそうに振り向くも、興味無さそうにすぐに立ち去っていった。
常日頃から野生動物を撮影対象とはしているが、どうもにも野良猫とは相性が良くないようで、猫合さんのように上手くコミニュケーションが取れない感じ。