月別アーカイブ : 2014/06

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そろそろか

2014/6/19

月初に営巣始めたキジバト。窓の一番東端まで寄ると、ヤマボウシの花と一緒にフレームに収めることができた。

20140619

抱卵期間は2週間ぐらいのはずなので、そろそろ頃合いかと思いつつ、時々様子見。四六時中ビデオを回しているわけではないのだが、抱卵交代をしているシーンが一度も映らないのが不思議。日中もう1羽は近くの電線でデデッポーポーと鳴いているのだが、朝早くとか夕方とかそいうタイミングなのかな。

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転卵のために夜も起きる必要があるので、抱卵中は昼も夜もないのだろう。あとで動画を見返すと、案外うたた寝していることが多い。

GH4以降、物撮りなど仕事でも電子シャッターをよく使うのだが、確かによく写る。動画も4Kデータということを割り引いも、切り出し静止画でここまで羽毛が見分けられるのは驚異的だ。これから、いやすでに写真の世界での仕事の有り様は、急激にそしてドラスティックに変化していくのだろう。

(上の画像は4K動画からの静止画/下は電子シャッター使用)

夏ウサギ

2014/6/15

標高800m付近でもぼちぼち朝採りが始まっている。

先月までなら夜中から煌々と投光機で照らしていたが、日が延びたせいで4時頃にはヘッドランプだけで十分作業ができる。契約農家の場合、朝の開始は出荷時間によるわけだが、付近に棲む動物たちにとって、明け方前に必要以上に明るく且つ騒々しい朝採りは、まあ迷惑以外何ものでもないだろうな。


20140615

朝採り作業から逃げて来たわけではないだろうが、遠ざかるノウサギの足跡を発見。

ノウサギは冬季、積雪によってその存在を知るけものの代表格だが、無雪期でもこうして時々足跡を見かけることがある。乾いた畑や農道だとなかなか痕跡が残らないが、梅雨時の今なら、こうして泥に足を取られる姿を想像するのはそう難しいことでない。

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朝も早よから人の家の枕元でうるさいこと。霧の漂う森の向こうから聞こえてくる分には風情もあるが、三拍子を耳元で連呼されるとさすがにやかましい。

今年は近所に居着いていると先日記事にしたが、近所も近所、2日おきくらいに我が家の周囲をうろついているようなのだ。そう言えば、今年もモズが東側の法面に餌を運んでいるし、隣家との境の生け垣付近ではセグロセキレイが営巣している。現場を見たわけではないが、カッコウが庭先にいるときはやたらとモズの警戒声が響くので、托卵相手として狙っているのかもしれない。

挙句に今日はホトトギスとバトルをしていたので、もしかしてウグイス辺りを巡って争っていた可能性もあるなぁ。

20140614

営巣中のキジバト撮影用に窓辺にセットしてあるGH4をそのまま移動して4K撮影。カッコー、カッコーと調子よく鳴いている時に限って、朝採り農家のトラックが通り過ぎ行ったりする(苦笑)。

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今日は久しぶりに晴れ渡って気温も上がったが、梅雨の今頃はヤマボウシの花の見頃である。

ヤマボウシの花が白いと思っている人が意外に多いが、実はその白い部分は苞(ほう)と呼ばれる葉の一種であり、実際の花は苞の中央に球形状に集まった淡く黄色い部位である。つまりヤマボウシの花は白いのではなく、黄色いが正しい。

その中央の部位が果肉となり、赤く熟すと甘く食べることができる。高木になると花が上の方に付くので、実を集めるのはなかなか大変だが、果実酒として漬けても結構イケる。

20140613

そんなヤマボウシだが、山中に単独で花を付けていると遠目にも目立ち、目印にもなる。

今日、にわかに信じがたい話だが、秋田の山中でヤマボウシの花を墜落した軽飛行機と見間違って消防に通報し、ちょっとした騒動になったらしい。通報者はかなり想像力が豊かとも思えるが、案外、裸眼だとそんなふうに見えてしまうのものだろうか。

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車に積みっぱなしだった装備品を片付けていたところ、無くしたと思っていたCFカードをサルベージした。

4月に撮影で出かけた際、カメラバッグに仕舞ったと思っていてそのまま見つけられずにいたのだが、リアシート下に置いてあったスライダードーリーの収納ケース内に落ちていたのを発見。もはや何が写っているのかさえ忘れていたが、中身を確認したら若いタヌキが写っていた。

20140612

珍しく真っ昼間から民家近くの休耕田をうろついていたのだが、不意に一点を凝視して立ち止まったところをカシャ。しばらく撮影の後、ビデオでも撮っておこうと静かに車から降りたところ、我に返ったように逃げていってしまった。動画撮影では三脚必須なので、こういうタイミングでチャンスをものにするのはなかなか難しい。

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で、タヌキが凝視していた場所に降りてみると、狙っていたのはアオダイショウだったようだ。タヌキの食事の邪魔をしてしまったようで申し訳なかったと思う反面、アオダイショウはひとまず命を拾ったことになるので、まあどっちもどっちかな。

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今週末はいよいよサムライブルーの登場だ。普段サッカーなど観ることはないが、ワールドカップや五輪など国別対抗戦にはやはり熱くなる。

開催地であるブラジルは日本から見て地球のほぼ裏側にあたり、時差も12時間ときりが良い。日本のグループステージは上手い具合に3戦とも午前中に行われるので、前回の南アフリカの時のように睡眠不足になることはないので助かる。

20140611

サムライブルーを彷彿とさせるヒオウギアヤメの青。

近縁種のカキツバタやショウブ..ショウブは分類上は科が異なるが..が湿地に生えるのに対し、ヒオウギアヤメは乾燥地を好む。似たような花が咲くのに不思議なものである。

例年より若干早めに梅雨入りしたようだが、このところの雨は本来の梅雨の雨とは違うものだ。

どうも上空に寒気が居すわっており、そこに南からの暖かい空気が流れ込んで雨を降らせている。梅雨はシトシト降るのが本来の姿だが、こう一気にドッと降られては、オチオチ山にも出掛けていられない。

この時期は、知る人ぞ知る恒例のアレを確認にフィールド巡りをしなければならないのだが、雨の山中を徘徊するのはいささかおっくうなのである。一時期は、その瞬間を捉えようと雨にもめげずブラインドに隠ったこともあったが、近年はデータ取りがメイン..仕事の関係で長居できない諸事情がある..なので、その点用事はすぐ済むのだけど。

問題はニョロニョロした強制献血の勧誘だ。あの連中は雨の前後が一番活発なので、それだけが憂鬱なのである。いる場所といない場所ははっきりと分かれているので、事前に心の準備はできるのだが、どう気を使っても献血ゼロはあり得ないのだ..

20140610

今日は奇跡的?に日中晴れたので、荷物発送のついでにフィールドを一周り。湿気でモワッとする林内を歩いていると、ミョーキン、ミョーキンとエゾハルゼミのシャワーが頭上に降り注いだ。

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今年は久しぶりにカッコウが近所に居着いている。

カッコウはトケンの仲間なので、他の鳥に托卵する習性がある。仮親はオオヨシキリ、ホオジロ、モズ、セキレイ、アオジ、ノビタキなどで、割りと限定的な他のトケンに比べると多岐にわたる。赤城高原にはオオヨシキリとノビタキ以外は普通に生息しているのだが、家の近所に限って言えば、ここ数年は通過していってしまうことが多かった。

託卵する都合上、あくまで仮親の状況に依存するので、カッコウ自身の都合だけでは生息地を選べない。それ故か托卵相手を広げてきているようにも思うが、より少ない仮親を選ぶホトトギスは毎年繁殖していくので、実際の理由はよく判らないものがある。

20140609

カッコー、カッコーと家の前の電線で朝からうるさい。しばらく鳴いていたので、GH4にFD500を装着して4K撮影。どんよりとガスが巻いて条件はよろしくないが、ISO800まで感度を上げてもGH3のようなノイジーな感じはない。

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魅惑の王国

2014/6/8

今更感もあるが、映画「ネイチャー」のことを少々。


20140608

あまり事前に情報を集めず観に行ったのだが、観てすぐに気づいたのは邦題への違和感である。

ネイチャー(自然)などとはあまりにも大仰で抽象的なタイトルだなと思ってはいたが、案の定、大雑把でいい加減な邦題タイトルであった。もちろん邦題なんて日本の配給会社が付けるものだが、日本人をナメてんのかと言いたくなるようなセンスの極みである。原題は「Enchanted Kingdom 3D」なので、「3Dで魅せる魅惑の王国」とかいうのが正しい表現だろうか。

制作はアース、ディープ・ブルーでお馴染みのBBC EARTHで、これでもかってくらい金が掛かっているのがヒシヒシと伝わってくる映像である。滝クリのナレーションとやたら押し付けがましいBGMが少々耳障りではあったが、ハリウッドの3D特撮技術がつぎ込まれているので、ゼログラビティ同様に観るなら絶対3Dがお勧めだ。YouTubeの同チャンネルを普段から観ていると、どこかで見たようなシーンが出てくるが、映画館の大きなスクリーンではやはり迫力が違う。

しかし、ネイチャーなんて聞いて映画館に足を運ぶと、アースのような世界の自然映像が観られると勘違いする人が続出しそう..自分がそうだったからね(苦笑)..だが、映像の舞台はアフリカ大陸とその周辺の海洋である。BBCはアフリカにずいぶんとお金を落としている..元宗主国がいっぱいあるしね..ので、この手の手の込んだ映像制作ならアフリカが一番やり易いだろうと思われる。

鑑賞中はいつもの悪いクセで、これはどうやって撮っている..メイキングを見る限り撮影は4Kカメラを2台並べて撮っているようだ..のか、といった映像制作者の視点につい立ってしまうことが多いが、さすがに4K3Dの美しくそして驚きの映像群には思わず引き込まれてしまう。しかも特撮なので、アングル、時間軸、距離感などは非日常の世界であり、普通に生活している限りまずお目にかかれないシーンの連続である。プロモーションで史上最高の地球旅行と銘打っているが、「地球」の部分を「アフリカ」と置き換えれば、確かにそういった風情の映画である。

ちなみに基本的なストーリーは、生きものが生きるために必要とする要素の一つ、水がテーマとなっている。雨、川、湖沼、海、氷など、そしてそこで繰り広げられる生きものたちの世界が描かれている。

「ネイチャー(原題:Enchanted Kingdom 3D)」予告編

こちらはメイキング映像。映画館ではエンディングロールの後に4分弱のメイキングを観ることができる。

カテゴリ:映画・映像

庭のヤマボウシで初めてキジバトが営巣を始めた。仕事場の窓からブラインド越しに覗きこむと、卵は2つであった。

最近、ヤマボウシによくキジバトが止まって、デデッポーポーと鳴いているのに農作業中の家人が気付いた。庭の畑によく降りているのを見かけていて、巻いた豆が芽を出さないのは連中の仕業ではないかと農夫は勘ぐっているのだが、直接現場を抑えたわけではないので何とも言えない。

農夫の心配の通りハトといえば豆を連想するのが定番ではあるが、キジバトは昆虫なども採餌するので雑食系の鳥である。そんなキジバトが他の鳥と異なる点は、繁殖期がほぼ通年であるということだ。

猛禽類を除けば、一般的に鳥類はタンパク源を昆虫などに頼るため、その昆虫の発生時期である初夏から夏にかけて子育てを行う。ところが、キジバトは雛にピジョンミルクなる自身が分泌する..これは雌だけでなく雄も作り出せる..タンパク質と脂肪を含む栄養素を与えるため、必ずしも餌資源として大量の昆虫を必要としないのである。親さえ餌が採れていれば、仮に真冬でも本州以南であれば子育てができるのである。ちなみにフラミンゴも同様な分泌物を与えて子育てをすることが知られている。

キジバトというか、ハトの仲間が他の鳥と違う点はもう一つあって、それは水の飲み方である。一般的に鳥は嘴に水をすくうと、頭を持ち上げて喉に流し込むという動作を行うが、ハトの仲間は嘴を水につけたまま吸い込むことができるのだ。雛のうちに親鳥の口の中に頭を突っ込んで、前述のピジョンミルクを摂取することから、流動物を吸い込むという動作が普通にできると考えられる。

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仕事場にいる時は、簡易ブラインドを窓に垂らして、4Kカメラでインターバル撮影を試みている。常時シャッターチャンスを狙うほどヒマではないので、この撮影方法はなかなか便利である。以前ならビデオカメラの出番なのだが、静止画の切り出しはそれなりになってしまうので、これからは4Kカメラの出番が増えそうだ。

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