急遽オファーされた仕事の都合で、先週末からスケジュール調整諸々に忙殺されてしまった。そんなわけで、久しぶりにフィールド出撃、天狗詣でなのである。そんな天狗様も、もうそろそろアレかな、って感じ。
月別アーカイブ : 2014/01
久々の雪中行軍
たらっぺ
タラノキは伐採地など開放空間にまっさきに生える、いわゆるパイオニア樹種である。そのたらっぺ(春に伸びる芽)は山菜の王様とも言うべき味わいで、てんぷらにして塩振って食べるのが最高だ。
先日の記事で伐採地巡回をネタにしたが、見まわる理由にはこんな楽しみもあるのだ。林道脇などアプローチがし易い場所は地元愛好家との競争になるが、ちょっと奥まったところであれば、そう急がなくても十分収穫できるのが良い。
写真はタラノキの冬芽。たらっぺとはタラの芽の我が郷土での呼び名である。先端の最初の芽を太郎っぺと呼び、それが訛ってたらっぺに転じたと思われる。順に2番目の芽を次郎っぺ、三番目の芽を三郎っぺと呼ぶわけだが、山菜として収穫していいのは、次郎っぺまで。それ以上に手を出すと翌年は芽が出ないと教わった。
雪少ない
不用心
赤い理由
誇張でも何でもなく、今日は真っ赤っ赤な夕焼けが見られた。
夕焼けが赤く見えるのは、波長の短い光よりも長い光のほうが多く届くからである。波長が短い光とは青系、反対に長い光とは赤系を指す。撮影用語で言えば前者は色温度が高く、後者は色温度が低いとなる。
ではなぜ青よりも赤が多く届くのかと言えば、波長の短い光は大気中の水蒸気や塵で錯乱して遠くまで届かないのに対し、波長の長い光は錯乱の影響が少なくより遠くまで届くからである。プラチナバンドがより繋がりやすい..電波が届きやすい..というあれと同じ理屈だ。
太陽光が上から射す日中は、大気全体に波長の短い光が反射するため、それゆえ空は青く見える。夕方になると太陽光は斜めに射すことになり、より大気の層を厚く透過してくるため、地表近くに浮遊する水蒸気や塵の影響を受けやすく、波長の長い赤がだけが届くことになる。
尚、よく晴れた日よりも、適度な雲量がある方が赤くなりやすい。さらに日中と日没時の気温差が大きいとなお良い。
ところ変えて眺めれば
この写真を見て山名が判る人はかなりのグンマーと言える。沼田界隈の人にはお馴染みの姿だが、引っ張るほどのネタではないので答えを言ってしまえば赤城山だ。赤城を裏側、つまり赤城高原北側から見た姿である。やや西寄りの我が家から見ると、小黒檜の陰で黒檜山(雲がかかっているピーク)がここまで突出しては見えない。
通常、赤城山といえばこちらの姿が一般的だろう。東京方面から関越道で走ってくれば、埼玉の本庄あたりからこの広大な裾を従える山容が眼に入るはずだ。実際、写真でも動画でもニーズがあるのはこちらの眺めで、まあ売れ線のストックといえる。
ちなみに西側の榛名山から望む赤城山はこちら。
カモは夜行性
大型のハクチョウやガン類、それにアイサ類のように魚食性が強い水鳥を除き、カモの仲間は基本的に夜行性である。いやいや、昼間に公園の池などにいるじゃないかという意見もあろうが、日中に水上に浮いているのはもっぱら休息のためであって、採餌活動のためではない。
水に浮いて休息するのは外敵から身を守るために他ならない。日中は羽繕いなどしつつ、キツネなど捕食者が近づけない湖沼の開水面で羽を休め、陽が落ちてから周辺の田んぼや草地、それに岸辺に上がって餌を採るのである。そして陽が昇る頃にはまた休息地である湖沼や池に戻ってくるため、知らない人にはカモは一日中水の上に浮いていると思われているのだ。
そんな事情があるため、休息地である湖沼が凍結してしまうと、見事にカモの姿が見えなくなる。朝から水鳥調査の手伝いで近所の水たまりに足を運んだが、湖面中央部を除くほぼ90%が氷結していたため、それこそ双眼鏡を一回覗いただけで用事は終了した。