カテゴリ : 景勝地

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誰が呼んだか四万ブルー。昔はそんな呼び名はなかったが、近年どこぞの旅行会社が宣伝のためにキャッチで使いだしたのが始まりらしい。

上信越国境を源流とし、奥四万湖から四万湖を経由して吾妻川まで流れ下る四万川では、ところどころ川の淀みや深い淵の青味がかった色合いが特徴的である。特に奥四万湖は光の加減で様々な見え方をするので、近頃は観光客に人気がある。

そもそもなぜ独特の青さなのか。難しい話はよくわからないが、火山性の土壌に含まれるアロフェン..鉱物の結晶は確かに青い..という鉱物の微粒子に日光が反射するとか何とか言われているが、ネットでそうまことしやかに言われているだけで、今のところ詳しくはよく判ってないようだ。

四万周辺に火山があるわけではないが、天然温泉としてはなかなか極上の湯が湧き出す地なので、周辺土壌にそんなものが含まれていると言われれば誰も疑うまい。が、今のところは神秘の四万ブルーで押し通したいという本音も、関係者の間には見え隠れしているかも。

ちなみにネットで散見する写真の水の青さは、インスタばえの影響でかなり盛ってあるので要注意。

FUJIFILM X-T2 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR / Velvia
DJI Mavic Pro(6枚目)

グンマーとしては、上毛かるたの読み札中で最凶の呼び声高いババ札、「よ:世のちり洗う四万温泉」のほうがしっくり来るんだけどねw

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棚下不動の滝

2018/5/10

知らなかったが、棚下の不動滝は日本の滝百選の一つらしい。近所にありながら近年までマジマジ見たことがなかった。

見たことがなかったというか、正確に言うと少々見えづらい位置にあるというべきか。利根川が赤城高原の大地を削り取ってできた大岸壁から流れ落ちるのだが、角度的に下から見上げると全容は見えない。

不動滝は雄滝と雌滝の2つあって、雄滝は不動院奥院まで行けば裏見の滝なので見えることになっているが、先の東日本大震災で参道が崩落してしまったため、現在は近くづくことができない。もう一つの雌滝のほうはそもそも近づくすべがないようだ。

ということで、下から見えないなら上から覗いてみよう。

DJI Mavic Pro / 4Kから静止画切り出し

これが棚下の大岸壁。綾戸渓谷から津久田まで約2kmちょっと続く。わが赤城高原はこの岸壁の上に広がる。

DJI Mavic Pro / 4Kから静止画切り出し

上流側が落差約40mの雌滝(写真1枚目の左奥)。こちらは下の道からもちょっと見えている。

DJI Mavic Pro

雌滝の滝口。下から見上げていて時は気が付かなったが、時節柄良い感じでヤマツツジが咲いていた。

DJI Mavic Pro

雌滝の滝壺。水量はさほど多くなく、聞いた話では通年こんな感じらしい。

DJI Mavic Pro / 4Kから静止画切り出し

岸壁に向かって下流側が雄滝(写真1枚目の右奥)。一般的には雄滝のことを棚下不動滝と呼ぶらしい。

DJI Mavic Pro

雄滝は雌滝より水量は多いが、落差はやや低くて約37mほど。左奥に見えているのが不動明王が祀られた不動院奥院だ。

迸る雪解け水

2018/4/28

この冬いかに雪が少なかったと言っても、さすがにこの時期の片品川の流れには勢いがある。それはこの吹割の滝の下流にある園原ダムが満水であることからも判る。

雪解け水は春の農繁期には無くてはならない大切な水資源だ。本格的な梅雨まで保たせるために、首都圏の水瓶たる県内各地のダム湖の蛇口は、綿密に計算されて開け締めされる。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / ETERNA(1枚目・2枚目・4枚目)
FUJIFILM X-T2 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR / PROVIA

滝の轟音に紛れて、上流からビビッビビッと鳴きながらカワガラスが飛んできた。それまでスローシャッターで流していたのを急遽高速シャッターに切り替えて、水の流れ共々写し止めた(写真5枚目)。

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小中大滝

2018/4/13

春の赤城山麓を代表する花木と言えばアカヤシオだ。アカヤシオは木々が芽吹く少し前にピンクの花をつけるため、ヤマザクラと同様、お、こんなところに生えていたかと気が付かされるのもこの時期だ。

とにかくこの春は花の足が早いため、すべての撮影スケジュールを例年より10日前後前倒ししているわけだが、標高で300〜500m前後だと小中渓谷の大滝周辺が見頃だろうと当たりをつけて訪れてみた。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR
FUJIFILM X-T2 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR(1枚目)
FUJIFILM X-H1 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS(6枚目)
Velvia / PROVIA(6枚目)

帰りは先年より張り込んでいる某谷で天狗様の様子を観察する。アプローチ林道は例年なら落石などを避けつつ行けるところまでといった感じなのだが、この春はすでに森林組合が入って作業しているので、難なく奥まで入ることができた。

午後にはデスクワークが待っていたので、谷を見通せるカーブ脇で3時間ほど観察してから引き上げたが、谷が本流と出会う標高800mほどの向かいの斜面からは、クマタカの鳴き声が聞こえてきた。

そう言えば営巣木があったなと斜面を見上げると、緑の縞々に区切られた早春と春の境目が見えた気がした(写真6枚目)。

妙義のさくらの里もどんだけ早いんだってくらい桜が早かった。4月上旬ですでにここまで華やかなのは過去記憶にない。

それでもここは標高差を利用して様々な種類が植えられているので、花自体は来週一杯ぐらいは楽しめそうだが、金洞山の岩屏風バックは今週がギリかも。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR
FUJIFILM X-H1 / XF10-24mmF4 R OIS(1枚目)
FUJIFILM X-T2 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR(4枚目)
Velvia

撮影会と思しき年配のおばさんグループとところどころ一緒になってしまい、その度にピントはどこに合わせるのが良いか、ホワイトバランスはどれにしたら適切か、絞りはいくつにするかなどなど聞かれてしまい、ちょっと面倒な事態にw

昔から妙におばさんウケが良い..若い時は年配キラーと呼ばれていたw..ので、この手の景勝地ではよくあると言えばよくあるのだが、引率と思しきカメラ親父はどうも自分の撮影に没頭しておばさん達の相手をしてない様子だった。

それはそうと、マダムたちが皆一眼レフ機だったのは印象的だった。EOSなら5D MarkIVか6D MarkII、ナイコンならD810かD7500といった感じで、ミラーレス機は一人もいなかった。何となく例のカメラ親父の指導の賜物かと思いつつ、中にはD850のおばさんもいたのには驚いた。

何より笑ったのは、絞りに関してフルサイズならAPS-Cより一絞り余計に絞る必要があると話した時、フルサイズって何?と聞いてきた時だ。いやいや、あんたが大事に抱えているそのD850がフルサイズだよって、思わず指さしてしまったw

DJI Mavic Pro

朝イチでまだ人が居ない時に空撮も行う。ただ、今日は気温が上がらず、高度を上げたら途端にバッテリー温度が低いとワーニング出まくりで参った。

厳冬期ほど寒いことはないのだが、立っているところで日の出直後は2℃だったので、100mも上がると0℃近かったのだろう。

管理しているとあるサイトのメンテナンスの関係で遠出ができなかったため、天気があまりよろしくないこともあって、昼前にちょこっと近所に桜とSLを狙い(Project AKG/Around A)に出撃。

こんな田舎誰も知らんだろうとのんびり出掛けたがそれは実に甘い考えで、現場はすでに鉄ちゃんだらけであったw

前にも書いたが、そこはやはり餅は餅屋なんだろうなと今回も思い知った次第..

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR / Velvia

邪魔な鉄ちゃんを入れず、さりとて桜は外せず、しかも赤城山(背景は黒檜山)も必要ということで、現場で短時間で適当な位置を探して何とかミッション完了。

天候悪く青空でないのが残念だが、足が速い今年の桜はこの週末が限界なので、SLみなかみ号の運行と合わせれば事実上今日しか日程はなかった。

それにしても、写ってない範囲には多数の鉄ちゃんが陣取っており、中にはドローンを飛ばす輩も居たが、今日は風が強くて空撮は無理だったろう。風に流されうっかり車両に近づきでもしようものなら大騒ぎだ。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA

夕方、サーバーがバックアップを実行している間、沿線の下見も兼ねて上りの運行も抑えておく。

山間の田舎路線なので線路脇は色々遮蔽物が多く、走行中の車両全体を至近距離でフレームに入れ込むのは結構難しいのだが、こういった鉄橋上だと狙い通りになるかな。

生粋の鉄ちゃんではないので素人目ではなかなか撮影ポイントを探せないのだが、まあおおよそ地図とにらめっこしてGoogle先生の航空写真で事前に下調べしておけば、後は現場で調整だ。

銘木も早い

2018/4/6

沼田周辺の銘木を見て回ったが、やはりソメイヨシノ同様に動きは早い。先日は例年より10日早いと書いたが、逆に遅かった昨年と比べると2週間は早いようだ。

田舎のこの手の銘木の立地は大抵が遮蔽物のないオープンな場所になるので、どうしても背景が空抜けになる。なのでコントラスト抑え気味のPRO Neg. Stdよりは、PROVIAやVelviaの方が見栄えが良い。


発地の苗代桜(ヒガンザクラ)は満開と言っていいだろう。この週末が見頃か。


やや九分咲きの天照寺の枝垂れ桜。もう明日には満開かな。


下界と違って春は一気にやってくるため、花は間髪入れずに一緒の時期に咲く。それにしても今年は梅の終わりが桜の見頃と見事に被ったようだ。


さすがに上発知の枝垂れ桜はまだこれから。撮影中に何人かカメラ親父がやって来たが、全員5秒といることなく去っていったw

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia
カテゴリ:景勝地, 花・植物|タグ:

おらが村の中心部を含め、沼田界隈の桜が例年に比べて10日ほど早く満開となった。標高だと400m付近なのだが、記憶にある限り最も早い満開と思われる。

忙しさにかまけてうっかり週明けに様子を見に出かけようと考えていたが、危うくタイミングを逃すところであった。沼田まつりのメインデーは15日となっているが、この状況ではとても来週末まで花が保たないだろう。

ただ、本丸跡地に植わっている御殿桜(写真1枚目)とソメイヨシノの見頃が同じというのも珍しい。御殿桜はヒガンザクラなので、ソメイヨシノよりは少し早めに満開になることが多いので。

沼田公園から谷川岳を望む。稜線部の南側斜面はかなり地肌が露出しており、この時期としては異様な光景だ。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR(1枚目・3枚目)
FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR(2枚目・4枚目)
FUJIFILM X-T2 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR(5枚目・6枚目)
すべて PRO Neg. Std
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春に夏日

2018/3/14

何と今日の群馬の平野部は夏日だったとかで、下界は結構暑かったようだ。かくいう赤城高原も午後から一気に気温が上がって、フリースを脱ぐことになった。

いわゆるフェーン現象ってやつだが、つくづく昨日でなくてよかった。

FUJIFILM X-H1 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR (2〜6枚目)
FUJIFILM X-T2 / XF10-24mmF4 R OIS (1枚目、7枚目)

箕郷梅林は梅の他にも河津桜が植えられており、平野部ではとうに旬が過ぎているものの、標高の関係で白梅と紅梅、それに河津桜が皆一緒に咲くことで有名。

なので昨日はひと足早くに桜も撮ってきたが、この暑さが続くようではソメイヨシノの開花もかなり早そうである。

梅香る里の春

2018/3/13

急遽取材撮影のピンチヒッターを頼まれ、高崎の箕郷へ。この忙しい時にと口からは文句がこぼれていたが、目は嬉しそうだとSkypeしながら嫌味を言われたw

業務とあらば大手を振って撮影に出掛けられる大義が成立するではないか、そしてこの春麗しい季節に箕郷まで降りるとは何というタイミングだとほくそ笑みつつ、朝早くから梅香る箕郷梅林へ足を運ぶ。

そもそも平日ということもあってほとんど人はおらず、何より小うるさいカメラ親父の類がいないのがよろしい。現着してから本来の用事まで3時間少々撮影でき、ちょうど観光バスがやって来るタイミングで善地を後にした。

FUJIFILM X-H1 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR (1〜5枚目、7枚目)
FUJIFILM X-T2 / XF10-24mmF4 R OIS (6枚目)

機材はX-H1にXF50-140、X-T2にXF10-24またはXF16という装備で、撮影は当然手持ち、両機の併用テストも兼ねてである。

まず、先日書いた通りX-H1のグリップ感はX-T系とはまったく違うので、そこはまあ含んだ上ので話としても、とにかくX-H1の剛性感とそこから生まれる安定感は半端ない。XF100-400は当然としても、XF50-140でもX-T2だとフロントヘビー感が否定できないが、X-H1ではそれがない。

そして一番の違いはシャッターフィーリングにある。ミラーレス機は当然ながらミラー動作がないので、一眼レフに比べて総じてシャッターショックは小さい。パナのGH2やX-T1を始めて操作した時にはそこに感動したもので、それはX-T2も同じ。

ところがX-H1はそれらを遥かに上回る静かさで、且つショックフリーともいうべきもので、電子シャッターか?と言ってしまうと言い過ぎだが、メカシャッターでもそれくらいショックを感じさせない絶妙なフィーリングだ。

それとシャッターを押す時のタッチも軽い。パナのG9 PROの半端ない軽さは未だに慣れないwが、X-H1のこの軽さはイイ感じである。G9 PROのメーカーの設計思想にもあったが、シャッターを押すという単純な動作一つでも、可能な限り手ブレの要因を排除したいというのがあったが、フジもそこはまったく同じと言っていいだろう。

解像度が1.5倍に増えたX-H1のEVFの広さと見易さも特筆モノだ。最大倍率こそG9 PROより低いが、見え味はX-H1の方が良いと感じる。X-T2もEVFは大きいが、サイズのわりに解像度が低いと感じていた。

操作性やメニュー体系はさすがに同じメーカーなので併用してもまったく問題なし。当初気になっていた露出補正も、迷うことなく意外に自然と使い分けできていたので、ここは取り越し苦労だったかも。

ただ、バッテリーライフはまったく改善されてない..従来と同じ型番のバッテリーである点は評価できるが..のは痛い。それどころかX-H1はさらに保ちが悪いと思われ、今日も半日待たずに1本が空になって、その後の仕事の方でちょっと冷や汗をかいた。3つバッテリーを利用できる専用のバッテリーグリップは必須だろう。

総じてミラーレス機はバッテリー食いが多いと言われるが、GH系や今回のG9 PROでは逆に恐ろしいほどバッテリーが持つので、そこはやはり電池メーカーでもあるパナに一日の長がありそうだ。フジは外部マイクなどはパナからOEM受けているのだから、いっそバッテリーもパナから供給を受ければいいのにねぇ。