カテゴリ : 花・植物

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人気のない防風林の林縁にアジサイが咲いている場所がある。その昔に誰かが植えたのは間違いないのだが、誰の仕業なのかは不明である。

畑からはちょっと離れている場所なので、近くで作業している近所の農家も、このアジサイのことは忘れ去っているようだ。

FUJIFILM X-T3 / XF16mm F1.4 R WR / ETERNA

子育てが終わって一段落したのか、このところキビタキが再びピッコロピッコロピッコロとさえずっている。

ひっそり咲くアジサイを眺めているのは、拙者とキビタキ、それにカケスぐらいかも。

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霧は大切

2019/7/6

入梅時から晩夏にかけて、赤城高原は霧がよく発生する。この時期に関越道を走ると、赤城ICから沼田ICの間で霧が出ているの経験している人も多いだろう。

これは利根川と片品川の合流点が作り出した、国内最大の河岸段丘という地形的な要因がその理由だ。

赤城山の西麓は榛名山、子持山、それに浅間山からの軽石を含む火山灰土の地質で水はけが良いので、標高の高さによる朝晩の冷涼な気候とも相まって、高原野菜の産地として知られている。

大規模な畑を持続的に維持するにはそれなりの水が必要なので、飲料水共々、片品川から導水して利用しているが、野菜が最も生育する時期に霧が畑を覆うのは、野菜の生産農家にとってまさに恵みの水といった状況だ。

FUJIFILM X-T3 / XF16mm F1.4 R WR / 1・4枚目ETERNA / 2・3枚目ACROSS

植物は根から水分を吸収するだけではない。晴れていると葉の表面は蒸散作用で乾いた状態になるが、霧など雨滴が付着すると、浸透圧の関係でみずみずしい状態を維持できる。

蛇苺

2019/7/4

ヘビが植物の実を食べることはないので、いかにも連中が出そうなところに生えているからというのが命名の由来なんだろうね。

子供の頃は毒があると頑なに信じていたwが、そんなことはなく一応食べられる。同じバラ科なので分類上はいわゆるイチゴに近い種類なのだろうが、本家のイチゴのように決して美味いものではない。

FUJIFILM X-T3 / XF16mm F1.4 R WR / ETERNA

今の季節に路傍のこの赤はよく目立つ。うちの庭に勝手に自生している露地物イチゴよりは遥かに赤くて美味そうである。

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平気なの?

2019/6/25

田んぼの畦でよく見かける菊のような白い花はシロバナムシヨケギクといって、その名の通り除虫菊と呼ばれている。

ピレトリンという殺虫成分が抽出できるため、防虫目的で明治以降に米国から持ち込まれた帰化植物である。

戦後直後ぐらいまでは日本が栽培量で世界一だったほどで、現在国内どこに言っても見かけないことはないくらい分布が広いのはその頃の名残であろう。

英語でモスキートコイルと呼ばれる日本の蚊取り線香が、この除虫菊のピレトリンが練り込まれた線香であることはよく知られている。

FUJIFILM X-T3 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / PROVIA

虫から見たら近づきたくないように思える防虫菊だが、モンシロチョウが盛んに蜜を吸っているところを見ると、蜜には殺虫成分はないようだ。

もっとも、考えてみれば受粉を虫に頼っているのだから、当たり前と言えば当たり前の話だね。

梅雨入り

2019/6/8

6月に入り、そろそろ本州も梅雨入りが見え始めたかなと思っていたら、関東甲信越は先日梅雨入りと発表された。春が意外に遅かったので、梅雨入りも後ろにずれ込むかと思っていたが、季節の移ろいは案外帳尻が合うものだ。

FUJIFILM X-T3 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / Velvia

まるで森が溶けて流れ込んだかのように、初夏の緑を映す山上の湖。ブナの森にタニウツギの花がワンポイントで効いている。

先日も東北の仕事仲間とそんな会話をしたところだが、確かに今年は少ない印象が強い。

さらに言えば年々減っているような感も無きにしもあらず。ただ、夏鳥なので渡来場所の違いもあって、全国的な統計データを見ないと正確には言えないけどね。

それに托卵という習性上、寄主の生息数にも左右されるのが要因として大きい。モズやオオヨシキリなど托卵を請け負う鳥の増減にも気を配る必要は当然あろう。

FUJIFILM X-H1 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS / PRO Neg. Hi / Dレンジ優先
FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PRO Neg. Hi

渡来したばかりの頃は、朝早くから家の前の電線でカッコー、カッコーと大きな声でモーニングコールがあったものだが、今年は遠くの方で鳴いている声が聞こえるだけで静かなものである。

ちなみにホトトギスは例年と変わらず。例のごとく昼に夜によく鳴いている。

地味に新緑

2019/5/23

SNS界隈では、インスタばえなる塗り絵のような無駄に高コントラストな写真が流行っているようだが、オッサンには正直見ていて気持ちの良いものではない。

あまりに非現実的すぎて、もはや写真ではなく絵画の世界と言っていいだろう。PC上で過度なレタッチを施すことが正義であるかのような風潮にも迎合できない。

大体、出力された絵柄にゴテゴテ手を加えるのであれば、そもそもカメラやレンズなどどこのメーカーのものを使っても同じだしね。

FUJIFILM X-T3 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / ETERNA

新緑ならPROVIAの発色がもっとも適しているが、ここは地味にETERNAで行ってみようか。

本日、ツツドリとホトトギスに混ざってカッコウの声を聞く。地元ではなかったが今シーズン初認ということで備忘録。

裏山の鳥居峠で春の名物アカヤシオが見頃になっていた。4月の気温の低さが影響しているのか、例年に比べて一週間くらい遅い感じで、今週末辺りまで十分見ることができるだろう。

FUJIFILM X-T3 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS / Velvia

FUJIFILM X-T3 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS x1.4 / PROVIA
FUJIFILM X-T3 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS x1.4 / PROVIA

大沼湖畔で標高1300mほどあるが、新緑の芽吹きにはまだ程遠く、当日はやや薄曇りだったせいもあって、森の中は早春の雰囲気に包まれていた。

中腹でコマドリがよく鳴いていて、少し粘ったが時間的に姿を見るまでには至らず。その代り近くに来たコガラとゴジュウカラを撮影。

波波迦

2019/5/15

上溝桜とは、先だって皇室行事の大嘗祭でも話題に上った亀甲占いにおいて、溝を彫った板の材料に使われたことが名前の由来である。

その板を波波迦と言うらしいが、波波迦はそのまま本種の古名でもある。

ウワミズザクラはヤマザクラやソメイヨシノと同じバラ科であるが、ウワミズザクラ属として別に分類されている。実際、ブラシのように小さな花が集まっている様を見て、桜を連想できる人はそうは居るまい。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA

ヤマザクラが散り、ミズキやヤマボウシ、ホウノキなどの白い花が咲き出すその少し前に、ウワミズザクラはひっそりと花を付ける。

写真の木は昨秋の台風で幹が折れてしまっていたが、この春も無事に花を咲かせている。ただ、基本的に防風林内の倒木なので、今年中に倒されてしまうだろうなぁ。

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今年初クマ

2019/5/12

奥山の某所を目指す途中、谷筋からブナ林を抜けるのだが、冷涼な県北の春は遅いため、芽吹きもまだこれからという状況。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / ヤマザクラ(左) ヤナギと渓流(右)
FUJIFILM X-T3 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / ミズバショウ(左) キクザキイチゲ(右)

FUJIFILM X-T3 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / アズマイチゲ
FUJIFILM X-T3 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / カタクリ(左) タラノメ(右)

FUJIFILM X-T3 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / ムシカリ

途中、クマを2回ほど目視。一回目はこちらに驚いて笹薮を揺らしながら逃げていくところで、二回目はやや遠い斜面を征く親子であった。

二回目の時は機材を出して撮影といきたいところであったが、登攀中でゼーゼーハーハーでとてもそんな気にはならず..