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初氷

2014/11/14

昨日より赤丸急上昇中のDJIの新型クワッドコプターInspire 1。

先日はうっかり情報を見逃していたのだが、上位機同様にコントローラを2台接続でき、操縦と撮影を分離できるらしい。つまりオペレータが2人いれば、スムーズな飛行とカメラワークを分業できるわけだ。1人で操作するとどうしても進行方向に注視してしまうので、カメラアングルはかなり制限されてしまう。

ドローンによる撮影は特機としての位置付けなので、チームで取り扱う前提であれば、かなり重宝する機能である。先日も書いたが、ドローンだからと高い空の上から撮ることだけに使うのではもったいない。三次元を自由に移動可能なドーリーのように運用するのが面白いと思う。

20141114

赤城高原の今朝の外気温は0℃まで下がり、今シーズン最低を更新し初氷となった。この辺りでは一応平年並みなのだが、北日本はなんだかエライ事になってるようで。北海道といえど11月中旬に40cmの積雪はかなり珍しいのではないだろうか。

20141114b

庭から見える谷川岳も雪化粧が定着し始めたので、こりゃそろそろジムニーだけでも先行してスタッドレスに換装しておく必要があるかな。

4K3軸クアッド

2014/11/13

なんかスゴイのが出てきた感あり。

B&Hからいつもの売り込みメールかと開いてビックリ、なんと4Kの3軸ジンバル..発音的には本当はギンバルだよね..搭載のクアッドマルチコプターじゃないですか!発売元はPhantomなどお手軽空撮ドローンでお馴染みのDJI。

センサーは1/2.3CMOSで、4K UHD 30pの他、24pながらDCI 4Kでもイケるらしい。当然1080なら60pもオッケー!動画もさることながら、1200万画素の静止画も同時にキャプチャでき、フル充電で18分程度、約2kmまで飛ばせるのは素晴らしい。

それと面白いのはLightbridgeによる中継機能だろうか。フルHDで空撮映像を生中継できるというのは、個人的な用途では用はないものの、その筋の業界で流行りそうな予感アリアリである。

プロモーションを観れば判るけど、ギミックの何がスゴイって、俯瞰撮影時にローターと脚を兼ねたアームが上下動して、自身の映り込みを回避している点だろうね。Phantomなどはカメラの角度によっては自身のローターが映り込むことがあったが、Inspire 1はそれを見事に解決している。360℃マルっとパン可能なのだ。

プロモーションは大御所Philip Bloom大先生なのだが、4Kの空撮映像のインパクトはスゴイ。屋内でクレーンの代わりに使うのもさすが。それだけ安定した飛行が可能なのだろう。何よりその動きがうっとりするほどカッコイイのだ(笑)。

7D2やらEF100-400の新型やらと、機材の更新を色々考えていたところだが、正直そんなものはすべてどっかにすっ飛んでしまった。$2,899というのも撮れる映像を考えたら破格..円安なんで30万超えちゃうけど..に安い。4K iMacも視野に入れていたのだが、うーん正直こりゃ困ったぞ(笑)。

20141113

朝はめっきり初冬の様相。日中も谷川連峰方面から冷たい北風が吹き付けて、すっかり冬型の勢力下に入っている。遠くに望む上越国境は雪雲の中で、県境付近は雪が降っているようだ。

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鷲瞰図

2014/10/6

GoPro HERO4はとうとう4K30Pまで到達してしまった。4Kで30Pはいわゆるナンチャッテ4Kに他ならないが、あの大きさであっさり実現されると、肩を並べられたm4/3一族最大サイズのGH4の立場は何処へ(笑)。

アクションカムの名の通り、1080/60PがGoProの本来の立ち位置だろう。さらに720ながら120Pがイケるので、地上波ならハイスピード撮影もバッチリOKだ。というか業界的には待ちに待ったスペックだろうね。やはり激しく動く状態..GoProは動くものを撮るカメラではない..で撮影するなら最低でも60Pは必要だから。

しかもSilver Editionには背面にタッチ操作可能な液晶モニターまで搭載。スマホがあればWi-Fiで飛ばせるとはいえ、この辺りはバッテリーの持続時間との兼ね合いもだろうが、ある無いでは雲泥の差がある撮影分野もあるので、その恩恵はいかばかりか。

そして、いつも楽しませてくれるGoPro映像だが、とうとう天狗様にも背負わせたくれた。

小型のハヤブサなどでは激しく羽ばたくせいもあってバタバタする映像も、大型のワシになるとさすがにビタっと安定して映るのはさすが。流行りのドローン映像もさることながら、やはり鳥自身に背負わせて撮ってもらうのには敵わないね。これこそまさに鳥瞰ならぬ鷲瞰図だ。

さらに天狗様ではないがオマケを2つ。

風切り音がイイね!

 

20141006

今日は午前中は雨模様であったが、台風18号はあっという間に通り過ぎて行ってしまって、お昼には晴れて暑さがぶり返してきた。明日からは秋晴れに戻るようだが、すぐまた19号がやって来るようで外ロケは頭が痛い。

発想の逆転

2014/10/4

先日、デジタルカメラになってから有限であることを意識しなくなったと書いたが、正確には、決められた容量の記憶メディア..今どきはSDカードやコンパクトフラッシュなどフラッシュメモリー..を使う限り、そこにはやはり上限はある。

ただその記憶メディアも、一杯になったら古いデータや必要ないデータを消せば、その分の再利用は可能である。この点もデータ領域を自由に上書きできるデジタルならではの恩恵であろう。もちろん間違って消してしまうというトラブルも耳にするが、それはあくまで使う側の問題である。

瞬間を捉える写真と異なり、動画は一定の時間軸を記録し続けることになるため、写真より多くのデータ量を必要とする。それが4Kであれば尚更であり、写真よりはさらに上限が低くなることを意味する。

その動画である瞬間を捉えたいのであれば、そこを狙ってピンポイントで記録すれば良いが、必ずその事象が発生する確約がない場合は、その前後の状況から撮影者が判断するしか無い。ただ、瞬間を狙うのでなく状況を記録するだけならば、ある時点で古いデータを消去していけば、理論的にも物理的にもある一定時間だけをほぼ永遠に記録していくことができる。そしてその典型的な例が監視カメラだろうか。

刑事ドラマなどで、犯人を割り出すのに監視カメラの映像から人物を特定するシーンがあるが、あれは現実世界でも日常的な方法である。もちろん、徐々にズームアップしていって、最終的に鮮明な画像になるなどという都合のいいことはあり得ない(笑)..最初からありもしない画素を作り出すことなで不可能..のだが、動画から静止画を切り出して使うという一つの例ではある。

その発想をそのままGH4に組み込んだ..かどうかはパナに聞いたわけではないので判らんが(笑)..のが、先日のバージョンアップで追加されたループ記録機能である。これはバッテリーが続く限り、常に最新の12分間を記録することができるので、捉えたい瞬間を撮影者が選んで記録するのではなく、記録したあとから選択できる機能..それは動画としても静止画としても..ということになる。そんなものは動画または写真でないとこれまた原理主義者から怒られそうな話だが、昨日の記事同様に、撮ること記録することに大きな意味がある分野であれば、これは大いに利用価値がある機能なのである。

例えば、岩場や樹上に止まる天狗様の飛び立つシーンを撮る場合、常であれば目を離すことなくその姿を目視して、状況を判断して録画スタート・ストップを繰り返す必要がある..しかも不要なデータは消す必要がある..が、外部バッテリーを使った上でループ記録機能を利用すれば、そのすべての手間から開放される上、チャンスをものにする角度が格段に向上するのだ。一部の業務用カムコーダーには、録画開始時点の数秒前から記録できるPre Recなる機能があるが、GH4のループ記録機能はそれよりもさらに現実的な機能といえる。

今回のパナのバージョンアップは、これから起きることを撮るのではなく、起きたことを記録していた、そんな発想の逆転だろうか。どんなにミラーの動作を早くして、秒間の撮影可能コマ数を多くしても、時間軸をまるごと記録することには敵わないのだ。


20141004

村の用事で村内を走っていると、100mほど離れていたが、先に気づいたシカが小走りに走って行くのが見えた。双眼鏡で見て1尖のまだ若い雄ジカと判ったが、珍しく1頭だったようだ。そろそろラッティングコールの響くシカの季節である。

余談だが、上の写真を見てシカがどちらに向かって走っていったか判るだろうか。それが判るようにわざと写しているのだが、結構昔に記事にしているので、古くからうちのブログを見ている人なら判断つくかもしれない。動物を美しく撮るカメラマンはいるが、こういった生態行動についてはまったく知らない、判らない人が結構多いものだ。

有限であるものはいつか尽きて無くなる。限りあれば足すか交換するかしない限り、永続して使い続けることはできない。

フィルムカメラの頃は、それこそ36枚という上限があり、それを超えて写真を撮ることはできなかった。有限であることを知っているからこそ、フィルムコマの残数に意味があり重みがあったので、シャッターを切る行為にはそれなりに撮影者の意志が重要であった。何でもかんでもバンバンシャッターを切っていたのでは、肝心の時に写真が撮れなくなるし、恐らくそういう経験をした人は銀塩カメラ有史以来数多いることだろう。

初期の頃のオービス..自動車の速度取り締まり用のレーダーカメラ..には、長尺マガジン付きのナイコンF2が使われていたと聞くが、動物カメラマンがけもの道に仕掛けるトラップカメラも、その時代は長尺マガジンが使われていた。ナイコンの製品で750枚程度は収められたから、かなりの期間放置しておけたわけだ。実際に経験したことだが、長尺マガジンも使わずに森の中に設置したら、場所をよく検討したにもかかわらずわずか1日で36枚撮り終わっていたことがある。積雪前の時期で、風が吹いて落ち葉が舞ったため、センサーがそれに反応してしまったのである。一ヶ月後に回収して現像したあとのガッカリ感は、当社比で相当なものだった(苦笑)。

そのフィルムもデジタル記録に変わって久しい。撮ってすぐに確認できる便利さもさることながら、36枚上限から開放されたのは大きい。正直無駄撃ちも多くなったのは事実だが、老練な写真家のようにシャッター1枚の重みを尊重する精神論は持ちあわせていないので、チャンスであればバンバン連写して、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるを地で行っているこの10年である。さらにカメラ自体の性能向上で秒間のコマ速も早くなっている..1秒間に撮れる枚数が増えている..ので、確率論で言えば精度は別にしても当たりは確実に増えている。

そして時代は動画である。動画から切り出す静止画は、フルHDは200万画素と黎明期のデジカメレベルであるが、4Kであれば今やその4倍の800万画素と、雑誌見開きやA3程度の印刷までなら過不足なく使うことができるし、報道の分野なら過剰品質ですらある。それは写真ではないとのたまう輩もいるが、写っているものに何ら変わりはない。撮れることの意味が大きく占める分野では、これはもう革命的な方法であると言っても良いだろう。パナがその辺りに目を付けしきりに喧伝しているが、正しい?写真文化云々を言うキヤノンやナイコンと同じ方向性で争っても、現地点では勝ち目はないので、販売戦略としては正しいのである。

10年ほど前にEOS20Dを使っていたが、画質には当時満足していたし、今でもその当時のストック写真は十分売れる。その20Dは800万画素を秒間5コマで記録する性能であったが、パナ現行のGH4は4K30Pで記録する限り、理論上は800万画素を秒間30コマで撮れるのと同じなのである。撮り方に違いはあるにしても結果が同じ(枚数比なら格段に上)であるならば、前述したとおり、撮ること記録することに大きな意味がある分野であれば、どれだけの革新であるかは明らかだろう。

20141003

今日は予想外に暑かった。ちょうど先日夏物と秋物..というか防寒系を除く冬物だけど..を入れ替えたばかりだったが、また半袖と短パンを着る始末であった。台風が近づいているせいもあるが、この時期は本当に天気を読むのは難しい。

さて、もう一つの出る出る詐欺状態であるのが、EF100-400mmの新型である。今回の7D2と同時に400mm前後の望遠系レンズが発表されると噂されていたのだが、蓋を開けたら400mmF4 DOだったというオチである。

実は旧ヨンヨンDOは以前使っていたことがある。軽量コンパクトで手軽に手持ち撮影ができる、明るい超望遠レンズとしてコンセプトは良かったのだが、その逆光耐性の低さから手放してしまった経緯がある。その後もキヤノンがDOレンズの研究開発を続けていたのは知ってはいたが、ここに来てまさかヨンヨンDOをリニューアルするとは予想外であった。

もちろん新しい技術を製品化する姿勢はあって然るべきなので、ヨンヨンDOの新型自体は良いとは思うが、ただそれを誰が買うのか、ユーザーはそれを欲しているのか、そういった視点で見ると市場の要求とはかなり考えが乖離していると言っていいだろう。何しろ値付けは約90万と強気なのだから。

もっとも、キヤノンもそんなことは百も承知であろう。そう遠くなく100-400の新型が出るのは約束されているのだが、新しいテクノロジーの塊であるヨンヨンDOは、一新された新型7D2と同じ舞台で発表してこそその真価を主張できるというものだ。

裏を返せば、100-400の新型は放っておいても売れる。だがヨンヨンDOはその前に発表しないと一定数の販売は見込めないとも受け取れる。どんなものでも新しもの好きには少しは売れるものだ。

20140919

在りし日のヨンヨンDO。望遠端に難のある100-400の代替を期待したのだが、前述のとおり逆光に弱いというのがネイチャー分野では致命的な欠点であった。新型は作例を見る限りそこをクリアしたようだが、相対的にデジタルカメラの高感度性能が向上した今、その訴求力は低いと言わざるをえない。

ちなみにヨンヨンDOが装着されているのは初代EOS-1D。なので写真は13年前のものということになる。プロ機とはいえたかだか400万画素のカメラに60万も払ったのが、今となっては夢のようである(苦笑)。

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先日キヤノンからカタログが届いたが、まさに満を持しての発表だったEOS7D MarkII。EOS-1D markIV を軽く凌駕するその性能が20万程度で手に入るのだから、待っていた人にその甲斐があるというものだろう。

ここで新型機の仕様を列挙しても仕方がないので割愛するが、1DXまでは手が出ない、5D3でもちょっと厳しい、でも70Dでは物足りない、そんな購買層のハートを撃ち抜くには申し分ない性能だ。AF65点の全点がクロス測距というのも凄いが、中央1点で-3EVの測距性能はさすが。その1点のみなれどF8対応は地味に嬉しい。

1D系もMarkIVまではAPS-Hセンサーを使い、1.3倍のテレコンバーターをつけた程度の望遠効果があって、スポーツ報道や野生動物撮影の分野では重宝されていたが、7D2はちょうどその代替にも適している。旧7DもAFなどは決して悪くはなかったのだが、高感度性能はボロボロでISO1600以上は使い物にならなかった。7D2は常用感度をISO16000まで上げたとメーカーが豪語しているので、ISO6400程度までは使えるものと期待できる。

仕事で使うには5D2でも十分であるし、何より新型7D2の性能がすぐに必要な状況にないので、当面は値が下がるまで様子見だが、1D4の入れ替えには投資も少なく済みそうだ。

ただ、ここまでは写真屋的な見方での話。さらにプラスして動画屋として見た場合どうか、それはもう実につまらんカメラだと言わざるをえない。

早くから4K記録はないというのは聞いていたので、期待はほんのちょっとしかしていなかった(笑)が、それでもようやく1080で60Pかよ、って言うのが正直な感想。スチルカメラであってもインディーズ系には動画カメラとして人気があったので、多少は色を付けるかもと期待していたのだが、見事に裏切られた(笑)。

せめてハイスピードで120Pぐらいイケると面白かった..それなら4K30Pイケる理屈だけどね..のだが、それもなく、70Dで好評のデュアルピクセルCMOS AFを搭載したことが特筆できる程度だ。HDMIから非圧縮動画の出力が可能となっているが、そんなものは我々には蛇足だ。外部機器の接続などワンマンの野外撮影ではナンセンスである。

まあこれでEOSムービー最初の4Kは5D MarkIV であることは明らかだ。やはり4を引っ掛けてくるだろうし(笑)、一眼動画カメラの先鞭をつけたのは5D2であったことから、そういう役割は5Dの系譜に任せるのだろう。当然、4KもGH4のようなナンチャッテ4Kでなく、60Pでイケる本来の仕様通りの4Kであることを期待したい。

しかし、今回のモデルチェンジには実に5年を要した..その間現役だった旧7Dも大したもの..のだが、この7D2もまたしばらくこのままEOSの売れ線になるのだろうか。本来の立ち位置である写真機に回帰したとはいえ、このまま4Kも撮れないカメラが5年も現役でいられるとは思えない今回のタイミング。

一応、2年程度を目安に、ファームアップで4Kが撮れるようになると予想してみようか。旧7Dも大幅なファームアップがあったし、実際キヤノンにはそういう事例がいくつかある。ファームで2Kから4Kになるなんて無理という意見もあろうが、今の時点で既に4K記録可能となっていたとしたらそれはまた話は違うというものだ(ニヤリ)。

ともかく4Kへの移行期である今この時期での発表は、それだけ微妙なタイミングであるということだ。


20140918

朝晩がめっきり涼しくなった。体が慣れてないので寒いと言ってもいいかもしれない。今日は特に昼間の風も晩秋のように冷たく、草刈りしていても汗をかかずに済んだ。

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Metabonesから待望の、というかようやくm4/3用のEFマウントアダプターが発売された。これで同アダプターを使えば、キヤノンEFマウントのレンズをパナのGH4に使えるわけで、すでにEOS用にEFレンズを揃えてしまっている私のような輩には朗報なのである。そもそもこれを予想して、GH2時代からm4/3用のレンズには投資してこなかったのだから(笑)。

先んじてすでにニコンG(ニコ爺ではない)やソニーFE、フジXマウント用はあっても、なぜかm4/3用はなかなか登場しなかった。制御系伝達信号のリバースに時間がかかったか何か大人の事情なのか、まあ知る由もないのだが、今までは事実上Redrock Micro製のLiveLens MFT Active Lens Mount(こいつはデカイ上に別電源だしね)しかなかったので、それに手を出さず待った甲斐があったというものだ。

ちなみに、ただマウント変換して装着するだけなら中華製のアダプターは沢山存在していたが、私がパナのGH系を使う理由は動画用途に限られているので、絞りの制御がカメラ側から行えないのはダメダメである。m4/3の場合、絞り過ぎるのは回折の影響でかえって画質が悪くなるのだが、それでも開放から2絞り程度はレンズ側で絞りたいところだ。それ以上は面倒でもNDの手を借りるほうが懸命である。

m4/3はセンサーサイズの関係で、35mmフルサイズの焦点距離換算で2倍になってしまうことから、標準より広い画角ではその旨みは半減..いや無いと言ってもいいかも..してしまうのだが、逆に望遠系がほとんど存在しないm4/3ではメリットがそれなりにある。500mmとか600mmの超望遠域では、どのみちMFしか使えないのであまりメリットはない..ただ大きく重いだけなので..が、70-200mmのF2.8とか100-400mm(そろそろ新型出るしね)、それに400mm F5.6などはワイルドライフ撮影ではかなり使い勝手の良い焦点域になる。

何せパナは公式に300mm以上の望遠系は出さないと確信犯的に明言してしまっている..アダプターで他社製を使えば良いんじゃねぇの的な雰囲気バリバリだ(笑)..ので、そういう意味でもMetabonesのEFアダプターは、ワイルドライフ系GH使いには救世主の存在となること請け合いである。

何しろ、現時点でボディ単体とEFレンズの組み合わせで4K動画が撮れる..たとえ30pという4Kの規格以下であっても..のは、当のキヤノンでなくパナしか選択肢が無いのだから(苦笑)。

20140905

参った。天候不順でろくすっぽ山に行けてない。特に盆過ぎ以降はひどいもんである。今日は昼ごろに一度だけお天道さまが顔を出したが、結局また雨模様に逆戻りであった。

コーワからPROMINARブランドでm4/3マウントの単焦点レンズが発表された。

コーワはこのブログをご覧の一部の人にはプロミナーなる望遠鏡でお馴染みの国産メーカーだが、事業の大きな柱は医薬品である。コルゲンコーワとかキャベジンコーワ、ウナコーワなどが有名で、私らより古い世代ならゆるキャラのはしりと言ってもいいケロヨンなるカエルのキャラクターが懐かしい話であろう。

そんなコーワ(正式には興和)も、戦後すぐに光学機器メーカーとして出発している(戦前は繊維関係だったと記憶している)ので、実は医薬品よりもカメラやレンズなど光学機器メーカーとしても歴史が古いのだが、近年はカメラ事業からは撤退してしまっているので、文字通りの光学機器としては望遠鏡や双眼鏡のみの扱いである。

そんなコーワが何を思ったのか突然ミラーレスカメラ用の交換レンズ、それもm4/3マウントの広角系の単焦点レンズを売るというのだから少々驚きである。焦点距離は8.5mm F2.8、12mm F1.8、25mm F1.8で、35mmフルサイズ換算でそれぞれ17mm、24mm、50mmと実にマニアックなラインナップだ。もちろんMFである。

何れもプロミナーでお馴染みのXDガラス(特殊低分散ガラス)を用いてディストーションを低く抑えてあると謳っており、性能的には期待できそうな感じである。うちにはm4/3用の広角レンズがない(EOSで間に合っているので)ので、8.5mmと12mmに興味を惹かれるが、20cmまで寄れる8.5mmはなかなか面白そうだ。

動画の仕事で広角というのはあまり使い道はない(歪んでしまうので)のだが、ネイチャー系だと話は違って、中間リングを組み合わせてさらに寄って遊ぶには良いかもしれない。

20140904

お盆以降、すっかり朝晩は涼しくなった赤城高原である。朝の散歩は長袖、夜は毛布をかけないと寝られない状態だ。今のところ秋の気配はススキとコスモスぐらいだが、虫の音が少しずつ晩夏から秋へといざなう今日この頃である。

空飛ぶクジラ

2014/6/29

GoPro続きでもう一つ。こちらは海の中を飛ぶように泳ぐザトウクジラ(英名 Humpback Whale)の空撮映像。だ。

大きくけたたましい有人ヘリコプターではなかなかここまで空から近づくことはできないが、小型ドローン..いわゆるラジコン操縦の無人ヘリのこと..ならご覧の通り。巷ではいろいろ言われるレンズの歪みも、かえって海原の雰囲気を誇張していて悪く無いと思う。

ところで今流行のドローン撮影だが、今後は結構規制がかかりそうな感じだ。風光明媚な観光地や景勝地では、順次許可制になっていく可能性が高い。米国のヨセミテ国立公園ではすでに禁止になったようなので、早晩他の国立公園でも同様の事態になるであろう。

実際に墜落事故も各地で起きていて、小型とはいえ人混みなどで落ちれば人身事故にもなりかねないので、まあ当然といえば当然だ。それに美しい景色を眺めているそばから、エンジン音響かせた飛行物体が目の前を飛んだ日には、興冷め以外の何物でもない。人はドローンを観るために景勝地を訪れるわけではないのだから。

それにしても、映像を撮るものとしてやはり空撮には触手を伸ばしたいと常々思う。鳥のように空から俯瞰して眺めるという非日常的な絵こそ、オープニングやエンディングなどインサートカットとして申し分ないのだ。GH4クラスの小型カメラなら普通に飛ばせる製品もあるので、4K空撮は是非とも撮ってみたい。

ただそこで問題なのは、万が一墜落した場合、ドローンとカメラの両方を同時に失う可能性がかなり高いという心配だろうか。先のザトウクジラの映像など、落ちれば真っ逆さまに海の中なので、ヘタすれば回収すらできない状況になる。そんなわけで、ドローンによる空撮を実現するためには、投資と勇気を天秤にかけ、うまいことそこに気持ちの折り合いを付けなかればならないようだ(苦笑)。

20140629

クジラに限らず、海の中を泳ぐ生きものは、視点を変えてみれば空を飛んでいるように見える。海の中から上を見上げればまさにそれがそのシチュエーションなのだが、それにしても空撮同様に素人には一筋縄ではいかない世界なのは確かだ。