カテゴリ : 写真・カメラ

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X-T2の4Kは、フジノンレンズの高性能とフィルムシミュレーションとの相乗効果もあって、想像以上に素晴らしい。それまで良いと思っていた..というかそれしか無かったのだがw..GH4の映像がかすんで見えるから困ったもんである。

昨秋、X-T1から更新しようと思ったタイミングで物が供給不足で手に入らず、錦繍の秋を撮り損ねてしまったのは残念だったが、その分この冬はフィルムシミュレーションのクラシッククロームで冬景色を堪能させてもらった。

そう、風景などフィックス映像でこの上を行く4Kカメラはしばらく出ないだろう、FUJIFILMのX-T2はそう思わせる素晴らしい性能だ。

が、生きものなど動いている動体相手には、いかにX-T2と言えど30Pではどうにもならないのも事実。そこで満を持しての真打ち登場である..

待った待ってたGH5、いや4K60Pと言うべきか。こんなに待ち遠しかったスペックっていつ以来だろうか。

4Kなんだから何だって一緒だべ?いやいや30Pと60P、そこには絶対に超えられない性能の壁がある。フルHD時代にはあまり感じられなかった、越すに越せない大井川的な性能差が、敢然と存在するのだ。

4Kのストックフッテージは今後ますます需要が高くなる。躍動する野生の命は当然としても、舞い散る桜吹雪や迸る清流など、GH4では撮影自体をためらってきたシーンを積極的に狙っていきたい。

なんて、その前に撮影に出かける時間を確保せねばねww

黎明期のミラーレスカメラのAFでも、風景写真など静物相手なら問題なかったが、当時多くに採用されていたコントラストAFでは動体撮影など望むべくもなく、そこはやはり一眼レフカメラの位相差式には遠く及ばなかった。

もともとは動画の撮影目的で導入したパナのGHシリーズではあったが、C社EOSを手放せなかったのは、その歴然とした性能差が大きかったからに他ならない。

それがこの数年、ミラーレス機のAF性能も向上し、特に各社が力を入れている像面位相差のAFは、一眼レフの位相差式にも引けを取らない性能を見せてくれる。

低照度での撮影などまだ絶対的な性能差はあるものの、日中のデイライト光源下でコントラストが不足しない場面であれば、ミラーレス各社のハイエンド機であれば何ら不足することはないと言っても良い。

むしろファインダーが暗くなること無く被写体を捕捉できるミラーレス機のほうが、MFなどやりやすい局面もあるので、今この時においてどちらが優位とは言い難いのも事実だ。

タンチョウは大型の鳥なので、比較的ファインダーに捉えやすいのだが、何せ雪面バックでタンチョウ自体も白いとあっては、ミラーレス機のコントラストAFには意外に辛い被写体である。

しかも至近距離を手前に向かって飛翔してくる..これは思っているよりは早い..とあっては、AF性能の限界テストのようで歩留まりも悪かろうと思いきや、AF-Cで連写してみるとこれが結構当たりが多くて驚きである。

フジのX-T2は、C社のEOS-1D並みのAFカスタムセッティングができることがウリだが、被写体のロックオン的な設定を有効にすると、この手の障害物が多い中を移動する被写体にはかなり有効であった。

AF-Cで被写体をロストすること無くピンを追い続ける、ここまでのAF性能があれば、無駄にでかい一眼レフなどもはや使う気も起きないぞ、というのが偽らざる本音である。

グラフィックボードの持病持ちだったファイルサーバー用のMacBook Pro Late2011をようやく退役させ、新たなMacBook Proを導入した。新たなと言っても2016年モデルの新型でなく、Mid2015のいわゆる整備済み品というヤツだ。

クラムシェル運用..ファイルサーバー用だからね..なので新型のウリらしいTouch Barなどまず使わないし、何よりUSBがすべてType-Cなのが困る。うちの外部ストレージ群はまだまだUSB3.0なので、新型にした途端に変換アダプターが必要になるのは迷惑千万だ。それにマルチディスプレイで運用している4KモニタがMini DisplayPortなのも大きな理由である。

しかし、予想通りではあったが、インストールされているOSが10.12(macOS Sierra)だったのがちと厄介。いくつかのアプリやドライバがまだ対応していないのが判っていたので、うちの既存のMacはすべて10.11(OS X El Capitan)で止めてあるのだが、案の定、10.12では動作しない。

だが取り敢えず逃げ道は残してある。退役MBPから10.11のSSD(750GB)を取り出し、それを外部HDDとして起動するのである。この辺りの利便性はWinに対するMacの優位性の一つだろうか。ま、何れにせよデジタル機器とは言え、必ずしも新しいのが良いとは限らないのである。

早春より早いまだ冬のこの時期に咲く花といえばロウバイ。冬真っ只中のうちの庭のが咲くのは早くても3月に入ってからだが、平野部では今が満開である。

本を読もう

2017/1/10

近年というべきか、忙しにかまけて本を読む機会がめっきり減っている。基本的に本がないと生きていけない人だったのだが、これも諸行無常なのかな。

ということで、我が心の師である星野道夫氏の著書を久しぶりに読み返し始めたところ。動画ばかりやって来ているので写真回帰の意味もあるが、フィルムカメラの時代、一枚一枚大事にシャッターを切っていた頃の気持ちを取り戻したいものだ。

星野さんはナイコン使いだったが、氏のプロフィール写真など見ているとF3またはF4だったかなと。でも世代的には絶対F2とかも使っていたのではないかと思ったりもするが、どうだろうか。

写真はX-T2+FD50mmF1.2Lで絞りF2、フィルムシミュレーションをACROSモードで。

藪の中の山雀

2016/12/28

ミラーレス一眼に手を出したのはパナのGH2が最初。2010年の秋だったので、かれこれ6年ほどこのジャンルのカメラを使っていることになる。

ご多分に漏れず、仕事ではC社の一眼レフカメラを併用していて、当初はGH2は動画撮影用であった。それが今や仕事でもミラーレス一眼がメインとなっているので、このコンサバ親父も変われば変わるものである。

未だに一眼レフにこだわっている人の話に、EVFに馴染めない..どうしても遅延というタイムラグが避けられない..というのがあるが、デジタルカメラ黎明期にDVビデオカメラを使っていたことが幸いして、こちらはそこにはまったく抵抗がない。

それでも、さすがにGH2などミラーレス一眼黎明期のAFはほぼ使い物にならなかったので、動体撮影で、しかも暗所ではかなり無理があったのも事実である。が..

ISO3200、1/60、400mm(換算600mm)、手持ち撮影。

薄暗い林縁の、しかもこんな藪の中でちょこまか動き回る小鳥を捉えることなど、X-T1やGH4など今年前半まで主流のミラーレス一眼では考えられなかった。

恐るべし、X-T2。

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ツツジサク

2016/10/7

稚内など北の大地からは、ちらほら平野部でも雪の便りが届いている。北東北でも岩手山が初冠雪ということで、確実に季節は秋進行中である。

が、方や本州以南では台風一過で気温が上がり、我が上州では10月だと言うのに30℃の夏日が連続した。そして一転して今朝は10℃を下回り、季節の変わり目特有のジェットコースターのような寒暖差に振り回され、衣替えのタイミングを見失っている状態だ。

20161007

ということで、昨日から近所のツツジが狂い咲きしている。

狂うと言えば、うちにある古株のMacBook Pro(Late 2010)の調子が不安定だ。Apacheでテスト用のWebサーバーに見立てているのだが、突然電源が落ちてリセットする現象が出始めた。

ここ数日は一見安定して稼働しているが、それでも1日1回は突然ジャーンと再起動が掛かるので、考え事している時はちょっとビックリする。

一応まだmacOS Sierraのアップグレード対象なので、お試しに先行して入れてみようと思っていたが、無駄に終わりそうな気配濃厚なので、余生はこのままビックリドッキリ再起動マシーンとして終えてもらうことにしよう。

さて、今年は新型も噂されていることだし、久しぶりにMacBook Proを入れ替えるかな。

テラカード

2016/9/27

引き続きフォトキナ2016ネタ。

SanDiskがとうとう容量1TBのSDXCカードを発表した。今目の前の自分のPCのHDD容量を確認して欲しい。1TBは恐らくその大多数のPCのHDD容量より多いはずだ。

それを縦横2cm×3cm強、厚さわずか2mmのカードの中に押し込めたのだ。業界スタンダードに照らし合わせれば、ムーアの法則でこの手のICの性能は倍々で向上していくことになる。

なので同社が2年前に512GBを実現した際、当然次は1TBというのは見えていた話ではあるが、それでも実際にその数字を聞くともう来たかの感はある。

こうなると、SDカードのバックアップにノートPCなんていうのは無理な話になる可能性が出てきた。ノートPCは逆に高速化の波でSSDに置き換わってきており、SSDでも1TBクラスを標準とするPCはこれからだからね。何よりコピーすんのにどんだけ時間がかかるんだか..

しかし、今後はSDカードで入れっぱなしで放置する輩が出てきそうだ。そしてバックアップも取らずにうっかりフォーマット、または紛失なんてことが起きそうな予感。一発で思い出一切霧散消去なんてことにならなきゃ良いが。

もっとも市場価格は10万前後になりそうなので、業界人くらいしか使わなそうだけどね..

20160927

そろそろ10月の声を聞こうかというのに、前線の影響でなかなかスカッと晴れない。この秋雨という長いトンネルを抜けるのはいつのことやら。

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シグマが元気である。製品ラインを松竹梅の3ラインに分ける商法が当たって、業績もなかなか好調なようである。カテゴライズには違いはあれど、松竹梅商法は国内主要メーカーではよくある手法だ。ナイコンの金ライン、オリのProシリーズ、元祖はC社のLレンズなど。

シグマは高級路線のArtラインが好調で、実際その性能もメーカー製を凌駕するものまで登場している。それでいて価格はメーカー製の同ジャンルに比べて半額以下..下手すれば1/3か..だから、妙なブランド意識さえ取っ払えばこれほどコストパフォーマンスに優れた話はない。もちろん、サンデー毎日な高尚な趣味人たちはお高いメーカー製を買えばよろしい。それが日本経済のためになるのだ(笑)。

ただ、シグマに限った話ではないが、ひと頃は交換レンズメーカーには安かろう悪かろうのイメージがついて回っていた。実際、品質が安定せず、同じ商品なのに性能にバラツキがあることが普通であった。それは今でも状況が大きく改善されているとは思わないが、一時のデフレ円高でメイドインジャパンを離れたメーカー製でも似たり寄ったりなので、交換レンズメーカーだからどうだという時代ではもはやなくなったと言っていいだろう。

ちょっと前に発売された50-100mm F1.8などに見られる非常にツボを突いた且つ尖った製品が真骨頂なシグマだが、今回のフォトキナでもその元気さは衰えていない。売れ線の12-24mm F4がArtラインでリニューアルした他、Artラインではないが、500mm F4 DG OS HSM(Sportsライン)がひと際目を引いた。

なんとMTFが曲線でなく限りなく直線なのである。通常、レンズの光学性能は周辺部に近づくに従って落ちてくる。故にそれを数値で表すMTFは左から右へ下がる放物線となるため、それを称してMTF曲線と言うのだが、そのグラフが左から右へ一直線なのである。つまり理論的上はレンズ中心部も周辺部も同等の解像度を持つことになるのだ。いやはやこれは驚き以外の何物でもない。

20160923

駄犬がやたら吠えているので何事かと思ったら、庭先をキジのご一行様が横断中であった。庭木が生い茂ってよく見えなかったが、向かいの畑に出たところでキジ雌が体を伸ばしてこちらを様子見しているのが見えた。

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フォトキナ2016から流れてくる情報が久しぶりに色々興味深い。

今年は現地に直接出向いている知人もいて、ネット情報と合わせてをあれこれ類っているが、実機が登場する来春まで近年まれに見る面白さ..自分にとっての話だけどね..と言ってもいい。

まず、AFプアだったオリが満を持して投入するのがOM-D E-M1 Mark IIだ。素晴らしくキレの良い神レンズ群を用意しているのに、その性能を活かせるAFがなかったのがこれで解消されると期待したい。AF追随でRAWを18コマ/秒は、C・Nの一眼ミラー機にはどう逆立ちしても実現できないだろう。

動画も4K..それもなんとDCI4Kだ..となり、お家芸の5軸手ぶれ補正はその動画にも対応、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROと合わせれば6.5段分の補正可となって、もはやギンバルやスタビライザーの類は必要ないかも。

シャッター半押しで全押し前の14コマから記録できるプリキャプチャーなど、業務用ビデオカムコーダー顔負けの機能もあり、これは結構実戦的な感じ。

パナからはいよいよGH5がお目見えする。こちらは開発発表という段階で4K/60P以外の話題はあまり聞こえてこないが、オリ同様にボディ内5軸手ぶれ補正が新機軸だろう。今どき40万もの大金ふんだくっておいて4K/30Pしか撮れないどこぞの5D4など、早くも周回遅れでどうでも良い感じ。

ただ、懸念される点もあって、先行して発表されたG8がまんまGH4と同等なところから、GH5の価格が結構高くなるのではないかと勘ぐっている。導入コストを安く抑えられる点が魅力の一つであるm4/3なのだから、先のE-M1Mk2ともどもなるべくリーズナブルな価格帯に抑えて欲しいぞ。

そして一番興味津々なのは、噂の絶えなかった富士の中判ミラーレスGFXだ。APS-CのX-T2の画質からしても非の打ち所がないというのに、それがフルサイズセンサーの1.7倍で5000万画素とくれば、これまた他所のフルサイズ機など蚊帳の外って感じ。

中判カメラと言ってもミラーが無いのでサイズは実にコンパクトで、デザインもXシリーズを継承していて秀逸。予想されるお値段もおハッセル様のようなとんでも価格ということもなく、メーカーサイドでもレンズ付きで100万を切ると言っているので、コマーシャル系の商業カメラマンなら十分元が取れる線ではなかろうか。

仕事の関係もあって、4K動画の撮れないカメラを使うことはないと決めているのだが、正直GFXにはクラクラしてしまう。実機に触ったらちょっとヤバイかも(苦笑)。

そしてGFXの次に興味をそそるのは、業界筋ではオワコンの呼び声高い..一時、資金調達面で危うい話があったしね..アクションカムの元祖GoProから登場する全部入り低価格4KドローンKarmaだ。

業務用ドローンではほぼDJIが独占している市場に、恐ろしいほどの低価格で投入される戦略商品がKarmaで、一昨年辺りから出る出る詐欺状態が続いていたのがようやくお目見え&即発売と来ているから驚きである。

いつものGoProプロモを見る限りホビー用途っぽい打ち出しをしているが、しっかりギンバル付きで4Kも記録でき、別途タブレットPCを用意すれば操縦と撮影を切り離せるので、十分業務でも使えると想像している。

と色々有りすぎて、あとは情報が入り次第個別にはまた後日記事にしようかと。え?ソニーのαはどうしたって?ああ、SO社は取り敢えずどうでも良いです(笑)。

20160922

相変わらずのスッキリしないグズグズ天気で、山の稜線までガスの中。何か止まっていたような気がしたが、ガスの晴れ間に確認したけどやっぱり何も止まっていない。

ほぼ一年前になるが、C社より超高感度の動画撮影に特化した多目的カメラME20F-SHが発売された。EOSともCINEMA EOSとも付かないので、完全に業務機のカテゴリである。

お値段300万円、外部レコーダー無くして単体では記録すらできないシロモノだが、EFマウントでレンズ交換でき、最大でISO感度400万の1080Pを外部出力できる。

値段と仕様からして必然的に特殊用途であり、一般的ではないので忘却の彼方であったが、仕事仲間からC社のサイト以外でME20F-SHを使って制作されたムービーを見つけたと連絡あったので、早速視聴してみた。

撮影感度はISO40万らしいが、星空をしかも動画でここまで記録できるのは凄いことである。

静止画なら長時間露光して軌跡を写し止めたり、今どきならインターバル撮影の合成によるタイムラプスがあり、画質面では比較にならないが、件の映像は無灯火の暗闇での撮影なのである。

人物が話すシーンでは演出で弱いライトを当てているものの、それとて相当に明るさを抑えているのが判る。何よりその背景にはちゃんと天の川や流れ星が映り込んでおり、フォーカス送りでの演出も効果的に活きている。それに動画なので音声も同時収録できており、これは映像表現として大きい要素だ。

ノイズが多いって?いやいや忘れてはいけない。この映像は漆黒の闇を、それも動画で撮影したものだ。

あまりに地味過ぎあまりに光学、いや高額過ぎると世界中から批判の雨あられの5D4だが、こういった地道な基礎研究の発展を商品化してくるC社の底力は大したものである。あとはこの技術を以下に早くコンシューマに落としてくるか、期待したいものだ。

と少し褒め称えた途端、今日発表されたEOS M5の動画スペックを見てガッカリ。おいおい、今どき4Kも撮れねぇのかよ。一体何週遅れだっつーの..

20160915

今日は15日で十五夜、中秋の名月である。東の空には雲がかかっていたが、少し様子を見ていたら雲間に満月を何とか拝めた。

m4/3だとフルサイズセンサー機の高感度性能には及びもしないが、まあ餅は餅屋ってことで、こういうシーンはX-Transセンサーにお任せ。