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まあよくここまで連日のように猛暑が続くと感心するが、日中の屋外での撮影では、金属とエレキの塊でもあるカメラ機材への影響も気になるところだ。

先月、久しぶりに学校イベントの撮影を行った。以前同種の撮影を請け負ったときはEOSの1D3や7Dの時代だったが、今回はG9 PROとX-H1のミラーレス機を持ち込んで対応した。

1日8時間程度、延べ3日間、日陰のない炎天下のグランドで、両機とも連写多用で連日2000枚少々撮影したが、結果ノートラブルであった。特にG9 PROはボディの温度がさほど上がることもなく、何のストレスもなく淡々と動作していた。GH5同様に4K60Pの動画収録を可能とする..GH5と違ってG9は時間制限があるが..だけあって、さすがの放熱性能である。

X-H1も基本的に動作自体は問題なかったが、2日目の午後の最も気温が高かったと思われる時間帯に、1回だけ黄色い温度警告が背面液晶に表示された。黄色は画像にノイズが増える可能性ありで、赤色は連射性能などパフォーマンスが落ちるというアラートである。その時は確かにボディが熱くなっていたのを感じていたので、念の為電源を落として10分ほど放置してから再度使用したが、その後は特にアラートもなく最後まで動作した。

今時のミラーレス機に残る懸念は電源であろう。バッテリーがあまり持たないという問題もさることながら、常時流れている電気量は一眼レフ機よりは多いはずなので、自ずから熱量も増幅することになる。スポーツシーンでは屋外炎天下での撮影はデフォルトであり、特に今年のような尋常でない暑さの中での撮影はこれからどんどん増えていくことだろう。

そういった過酷さクリアしてこその各社フラッグシップ機であるが、今回の撮影でパナのG9 PROとフジのX-H1の両機はそれを証明したことになる。さすがにタフネスさをウリにしているだけのことはあるというものだ。

FUJIFILM X-H1 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR x1.4 / PROVIA

試合の合間に見上げた空に、暑さを物ともせずツバメの若鳥がスイスイと飛んでいた。グランド上でプレイする子供たちもそうだが、若いってだけでも耐暑性能も運動不足のオッサンよりは高いようだw

と言っても花火師のことではない。AdobeがCCではリリースしないと言い放って、時のWebデザイナーたちを震撼させた?あの稀代のグラフィックソフトFireworksでのことである。

Adobeが開発を止めてからCS6を最終バージョンとし、一応しばらくはCC環境でもCSを混在させて動作していたのだが、AppleがmacOS High SierraでJava6をサポートしなくなったため、肝心のCS6のインストーラーが起動しなくなってしまった。

Photoshopで同等の事ができるので、新規でFireworksを使うことはないのだが、既存の.fw.pngのレイヤーが再現できないので、昔の制作物が開けないのが問題ありだった。

macOS High Sierraに更新後は、仕方なくイチから作り直す作業が発生していたのだが、近々割とボリュームのあるサイトリニューアル...fw.pngが盛りだくさん..が発生するため、こりゃ何とかせなアカンと色々調べた結果、JavaのインストールディレクトリにJava6用の空の特定ディレクトリを作成すれば、CSのインストーラーが起動する事実を発見。

Macをリカバリモードで起動して一時的にRootless制約を解除、件のディレクトリを作成..csrutilコマンドでRootlessを無効化しないとユーザーがディレクトリを作成できない..後にCS6のインストーラーを実行して、無事にFireworks CS6が動作した。

ちなみにFireworks CS6は通常のAdobe Creative Cloudには入っていない。以前はメニューに並んでいたが、Java6のサポートがないOSでは表示されなくなっているようだ。仕方ないのでAdobeのサイトで探してきて、パッケージをダウンロードしてきてインストールして対応。

で、実はCS6のインストーラーはそのままではエラーになって実行できないので要注意。ディスクイメージからパッケージを開き、installをターミナルから直接実行することで、本件は解決。この為に半日費やしてしまった..

データを作成したソフトウエアが無くなってしまい、ファイルを開けなくなるというのは今に始まった話ではないが、業界的にはソフト屋の悪夢である。うちにもWindows時代に関わったレガシー的なコードやファイルがゴロゴロあるが、テキストファイルやXMLでもない限り開いてみるのも儘ならない。

まあ幸か不幸か時代の流れで依頼元ととうに縁も切れているので、処分してしまっても問題ないだろう。この年末はそんな大掃除でもするかね..

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / CLASSIC CHROME

昨日は夜になっても気温が下がらず、窓を開け放って寝たのだが、それが仇となって今朝は寒さで目が覚めた。

日中も風が強く吹いてまあまあ過ごしやすい一日だったが、このまま秋が早く来てくれると嬉しいよねぇ..

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先日のTBS情熱大陸は、アルパインクライマーの平出和也氏であった。平出氏はヒマラヤなどで未踏ルートからのアプローチにこだわる、世界でも屈指のトップクライマーとして有名だが、我々の業界では高所系の山岳カメラマンとしても知られている。

場所が場所だけに、高所山岳域は水中撮影同様に経験や技術のない局やプロダクションのカメラマンが、おいそれとは同行できない分野である。

今どきはクライマー自身にGo Proのようなアクションカムを装着しての自撮りもあるが、それには表現力に限界があるので、そこはやはりしっかりとした技術を持ったカメラマンが同行して絵を抑えるほうが良いのは間違いない。それが平出氏の場合は自身がそもそも専門職のカメラマンという具合である。

実際、放送の大半は本人(と同行した中島健郎氏)の手による映像で構成されていて、ドローン(Mavic Pro)やタイムラプス映像も流れていた。

で、俄然注目したのは平出氏が使っていたカメラで、メーカーロゴの入った正面からの映像は無かったが、フジのX-H1で間違いない。レンズはXF18-135が識別できたが、少し引いた絵もあったので、もしかしたら広角系も使っていたかもしれない。

拙者も指摘している通り、バッテリーの持ちの悪さがX-H1のアキレス腱..と言うかフジ全般だけどね..ではあるが、平出氏のようなエクストリーム系のカメラマンに、しかもヒマラヤ..正確にはカラコルムだけど..で使われているというのは、なかなかインパクトのある映像だったと思う。

X-H1は防塵防滴や耐低温性など過酷な現場でのタフさをウリにしているので、フジにしてみれば期せずして良いプロモーションになったのではないだろうか。

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR x1.4 / Velvia

台風が太平洋から運んできた空気なのか、はたまたフェーン現象なのか、またまた蒸し暑い夏がぶり返してきた感じ。まだこれから8月だもんね、たまらんのう..

このところ拙者の界隈でもナイコン様のフルサイズミラーレス機の話題でもちきりである。

まだ公開情報もテザー状態ながら、いよいよ不変のFマウントを捨て、かなり口径の大きい新マウントが採用されるらしい。一昨日辺りはセンサーのアスペクト比が16:9の8K対応では?みたいな情報も錯綜していたが、今日のナイコン様の発表ではフルサイズ..FXフォーマットが括弧書きだったのが興味深いw..で落ち着いたようだ。

実際の製品が披露されるのはまだもう少し先のことだが、D850の例を見るまでもなくナイコン様の製品供給力はかなり脆弱であるため、今か今かと心待ちにしているユーザーの隅々まで行き渡るには、相当な時間がかかるのではないと推察。一年待ちと言われている新型ジムニーの比ではないだろうね。

それにしてもだ。予想された事態ではあるが、苦労してD850を手に入れた人たちの心中いかばかりかと思うぞ。まだスペックははっきりしていないが、高画素モデルは4500万とも4800万とも言われているしね。

マウントアダプターが用意されてFマウントレンズが付くにしても、マウントが新しくなるということはレンズも設計に余裕のある新型に置き換わるということに他ならないので、それこそ今からナイコンの高級一眼レフ機を買うにはかなり勇気がいる行為と知るべしだ。

買うもイバラ、待つのもイバラ、ナイコン様の罪は深いw

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR x1.4 / CLASSIC CHROME

人と待ち合わせのために岩本駅まで降りたところ、タイミングよく沼田発のSLみなかみ号が通過する時刻であったため、トンネルから出てくるところを狙った。

最近のトレンドならETERNAで行くところだが、トンネルの中は黒く潰したかったので、ここはCLASSIC CHROMEを選択。

Adobe Camera Raw(以降ACR)のフジのXシリーズが登場した頃の初期のバージョンでは、フィルムシミュレーションのカラープロファイルも怪しく、カメラ内現像に比べて解像感も甘い印象があった。

そんなことで、食わず嫌いと言うか生来の保守的な性格もあって、フジに関してはACRを避けてきたのだが、満を持して登場したフジの純正現像アプリであるX RAW STUDIO(以降XRS)には致命的な問題があって、接続したカメラと同一の機種で撮影したRAWしか現像できないのである。

XRSはデスクトップ製品ではあるが、基本的にカメラ内の現像エンジンに依存しているので、異なるカメラの撮影データを現像できないというのは一貫した動作とも見て取れるのだが、撮影当時のカメラが手元にないというのは普通にありえる話なので、少なくても同一世代のセンサー搭載機なら現像できるようにしても良いように思う。

何より現在の仕様ではうっかり古いカメラを下取りにも出せないということになるw

で、先日たまたま手元にX-T2が無くて、Web素材ということもあって現場の判断でダメ元でACRを使ってみることになったのだが、X-H1登場後の最新バージョン(10.4)で試したところ、カメラ内現像に比べてもなかなか遜色ない感じで仕上がっているように思える。

左がマツヨイグサをPROVIAで撮影したもので、右がACRのVelviaで現像し直したもの。

左がCLASSIC CHROMEで撮影、右はACRのCLASSIC CHROMEで現像。

左がヒルガオをPROVIAで撮影、右はACRのPROVIAで現像。

左がベニシジミをETERNAで撮影したもので、右がACRのPROVIAで現像し直したもの。

CLASSIC CHROMEとヒルガオの例で判る通り、Web上ではほとんど見分けがつかない。Velvia独特の緑もカラー再現されているように思える。強いて言えば、レンズごとの歪曲や収差の補正に若干の違いが見られるので、特に広角でパースが強い場合は注意が必要だろう。

X-H1に関してはETERNAも選択できる。もしかしてX-T2でも使えるかと期待したがそこはさすがに選択肢にすら出てこなかった。

印刷物の場合はXRSで現像してPhotoshopでレタッチが順当だが、Web用途ならACRで問題なく、何れ必要に応じて使い分けるのが良い。もちろん、撮影に使用したカメラがなければ必然的にACRに頼ることになるが、現在はそれもさほど気にするほどではないようだ。

昆虫と言えどこれだけ暑いと日中に姿を見かけるのは難しいが、辛うじて冷涼な高原の朝なら始動前の小さな虫たちを見つけることができる。

写真はどちらもシジミチョウの仲間で、まだ寝ているのか?近づいても逃げることがないので撮るのは簡単だが、何せシジミの如く小さいため、専用のマクロでないこともあってあまり近づくことはできない。

以前ならこんな小さい虫に目が行くことなどあまりなかったのだが、このところ故あって種名を調べるべく昆虫図鑑と首っ引きだったせいか、自然と足元を探すようになっているようだ。

FUJIFILM X-H1 / XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR / PROVIA

一枚目がヤマトシジミで、二枚目がベニシジミ。シジミのように小さいとか何とか書いてしまったが、名前の由来は羽根の形がシジミ貝に似ていることに由来しているそうだ。

XF18-135はフジノンでは唯一の高倍率ズームであるが、望遠側の描写が甘い..当方所有の個体は別に問題ない..とか何とか、他のレンズに比べるとあまり評判がよろしくない。そもそもフジ信者たちは単焦点崇拝が強いので、そういう意味でも7.5倍という高倍率ズームに対して拒否反応が出るのだろう。

XF18-135とXF100-400の2本あれば事実上ほぼ何でも撮れるので、荷物を減らしたいフィールドでは重宝している。どちらも強力な手ブレ補正を搭載し、防塵防滴仕様であることもまさにフィールド向けと言って良い。

それに寄れないフジノンレンズ群にあって、XF18-135はマクロ域45cmで最大撮影倍率が0.27倍と割と近接能力もあるので、そこそこ小さな生きものを撮るのにも使える。

ヨンニッパ

2018/7/16

ソニーからCP+でモックアップ発表のあった、Eマウント版400mm F2.8、通称ヨンニッパの発売がアナウンスされた。モックアップの時点で軽量であることが示唆されていたが、いざ蓋を開けてみれば何と2.8kgという軽量なのには驚いた。

ヨンニッパと言えばスポーツ報道の定番レンズであり、今でもC社とナイコンの独壇場である。他社でも作って作れないレンズではないと思うが、主たる顧客が報道系とくれば、ボディ側がそれ相応の性能と頑強さを要求されるため、なかなかその2社以外からは聞かれないレンズである。

現行のC社とナイコンのヨンニッパが3.8kgと昔に比べたら軽量なのだが、それを更に1kgも下回るというのは、一体どんな魔法を使ったものか興味津々だ。パッと見でレンズ構成が先の2社とは大きく異なるのが判るが、老舗メーカーには思いもつかない方法を見つけ出したということなのだろう。

もともとソニーはビデオカムコーダーの市場ではパナと並んでプロ御用達のメーカーであるが、当然スチルの市場でもそこを狙ってきており、プロシューマー分野への足がかりとしてスポーツ報道への対応は必須条件である。

東京五輪を2020年に控え悲願のプロスポーツ分野への参入を目指すソニーにとって、昨年発表しているミラーレスのα9に引き続き、超軽量ヨンニッパはまさに渾身の一撃と言えるだろう。

しかし、160万という値段もまた最近のソニーの強気の姿勢が前面に出ている。既存のC社とナイコンより高い設定で果たして市場で受け入れられるのかどうか疑問ではあったが、早くも受注生産待ちが発生しているようで、どうやらその点は大きなお世話のようである。

Nikon F5 + AF-S Nikkor ED 400mm F2.8D / Canon IXY DIGITAL 200

もうかれこれ17年以上前の話だが、まだフィルムカメラ全盛期にC社EOSと併用する形でナイコンを使っていたことがあり、長玉系はロクヨンと一緒にヨンニッパも使っていた。

当時のC社とナイコンのヨンニッパはどちらも優に6kgを超える超弩級だったのだが、AF-S Nikkor ED 400mm F2.8DはAF-S化されると同時に胴筐がカーボンコンポジット製で登場、重量4.8kgは当時としては驚きの軽量だったのである。

ヨンニッパは元々は森の中や薄暮に活動する生きものを撮る目的で使っていたのだが、鳥を撮るには400mmは少々焦点距離が足らないので、常時1.4倍のテレコンバーターを噛ましていた。余談だが、ナイコンのテレコンは1.4倍も2倍も非常に優秀で、光が十分に回っている中ではテレコン装着をまったく感じさせない解像力だったのを今でもよく覚えている。

ちなみに2枚目の写真のバックパックに載っているのは、サブ機のNikon F4 + AF-S Nikkor ED 300mm F4Dである。このサンヨンがナイコン初の超音波モーター搭載レンズ..いわゆるAF-Sの始まり..だったと記憶しているが、このレンズもまたカミソリの如き切れ味のする描写力だった。

しかしまあ何れも時代を感じさせる懐かしい機材だ。撮影に使ったコンデジもIXYの200だしw

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先日の続き。実はPeakDesignのアンカーにはこの春まで3種類あって、拙者が使っているのはV3と呼ばれるリーダー部が最も細いものだ。

V1から順に徐々に細くなってきているのは、ストラップ用の三角環を通す金具の穴が、カメラの種類によっては細すぎて通らない場合があるからのようだ。実際、X-T2とX-H1にはV2以前のアンカーは使えない。

そこでメーカーも公式で言っている通り、三角環を使えば問題ない話なのだが、個人的にはその三角環を使わずに直付けしたいので、V3の最も細いタイプを使っている次第。

ところが、 先日メーカーからV3のアンカーが想定より早くに摩耗して切れる可能性があるとアナウンスがあって驚いた。どうやら三角環を通す金具の穴の形状..仕上げがそれなりで角ばっているなど..によって、その想定外の摩耗が引き起こされるらしい。

100万個出荷した中で7個にそういう報告があった..7個しか無かったという話ではない..ということで、確率的には微々たるものだが、その微々たるうちには入りたくないのでw、メーカーの公式サイトから直接交換を申し込んだところ、3週間ほどですんなり新しい対策品が送られてきた。

FUJIFILM X-H1 / XF35mm F1.4 R

右がV3で左がV4(対策品)。対策品は現在出荷されているV4で、見た限りではV3の連結部にV2のリーダーを付けたもののようだ。おかげでX-T2、X-H1、GH5、G9 PROには金具を介さないと付けられなくなってしまったが、万が一切れてカメラが落ちるよりはマシと判断すべきななのか悩ましいところ。

それにしても、PeakDesign社は新興ベンチャー故か今回への対策が素早く且つ手厚いのには感心する。交換申し込みした人がそもそも同社の製品を持っているかということを証明する必要がない..正確には術がないだが..ため、性善説に基づいての対応となっているのだ。

もちろんアンカーだけ持っていても使いみちはなく、どのみち同社のストラップを買わなければならないので、潜在的なユーザーに無料配布しているという考え方に立てば、プロモーションの一環とも言えなくもないだろう。

合わせて今回の潔い対応もマーケットには好意的に受け止められているようなので、図らずも雨降って地固まれりといった様相である。

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR / PROVIA

今日は久しぶりに南関東の某所で仕事。朝のうちチラッと富士山が見えたこともあったが、基本的に終日ガスの中であった。

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カメラのストラップは文字通りカメラを携行するために身体に引っ掛けるものだが、無機質なカメラの造作にあって、カメラバッグと並んで個性を主張する小道具の役割も担っている。デザインや色、造作に凝って特にカメラ女子を意識した製品は百花繚乱と言えよう。

C社メインの頃はプロサービスがタダでくれたストラップを使っていたが、その後動画を撮るようになってからはストラップを自由に脱着できるOP/TECH(オプテック)の製品を使うようになった。

フィックスで動画撮影する場合、可能な限り振動を発生する要素を除去する必要があるため、ストラップをブラブラさせておくのは避けたいところ。その点、OP/TECHは独自のコネクターシステムを採用していて、必要ない時はリーダー部を残したままショルダー部だけ取り外せるため、非常に重宝していた。

OP/TECHはC社時代も含め20年近く愛用してきた..実際は間にナイコンのストラップを好んで使っていた時期がある..のだが、カメラがミラーレス化してシステム全体が小型になってくると、サイズ感が少々取り回しづらく感じるようになっていた。そこで色々調べた結果、新興のPeakDesign(ピークデザイン)が良さそうだと試験的に導入、結果すべてをPeakDesignに切り替えた。

FUJIFILM X-H1 / XF35mm F1.4 R

PeakDesign独特のアンカーと呼ばれるパーツとストラップ。ストラップ部は幅の違いで何種類か用意されているが、そもそもの目的からして一番細いタイプをチョイス。

先にPeakDesignを新興と書いたが、同社の生い立ちがクラウドファンディング(米Kickstarter 2010年)でスタートし、実際の製品のヒットで成功したことでもその意味は判るだろう。

FUJIFILM X-H1 / XF35mm F1.4 R

素材は車のシートベルトに使われているようなしなやかさと強靭さを感じさせるもので、使わない時はクルクルと丸めて収納しておける。何より同時にカメラを肩から下げるのは最大2台なので、ストラップ自体は2本あれば済むというのは経済的だろう。

右の小型クランプにアンカーが付いているのが、後述するレンズフットにアンカーを装着するためのアクセサリで、これは拙者独自のアイデア。

FUJIFILM X-H1 / XF35mm F1.4 R

ストラップを外すとカメラボディ側にアンカーが残る(写真左)。動画撮影含め三脚に載せた時、カメラバッグに収納する時にはストラップは外している。また、このまま残ったアンカーごとボディを握っても、アンカーはほとんど気にならない。

アンカーのリーダー部が思いのほか細くて不安の意見を耳にするが、メーカーのプロモーション動画を見る限りそんなこともなく、実際に使ってみて逆に人の力で引きちぎるのは無理だとすぐ判る。耐荷重90kg以上とくればそれはそうだろう。摩耗してくると赤いインジケータが表に出てくるので、そこで換え時と判断できるようだ。

ちなみにフジのXシリーズ、パナのGx系には何れもストラップ用の三角環が付属しているが、アンカーの装着には必要ないのですべて外している。

前述のアンカー付属の小型クランプ改を望遠ズームの三脚座に装着した例(写真右)。小型クランプはアルカスイス互換なので、アルカスタイルのプレート類すべてで使用できる。

ボディ右側(グリップ側)のストラップをレンズフットに装着することで、肩から掛けた際にレンズが身体から出っ張ったりして、歩行中にぶつけることを防ぐことができ、これは結構便利である。

それにカメラを構える際、グリップ側のストラップが握りの邪魔にならないのは二重丸。撮影中にカメラを持ち替える時、意外にグリップ側のストラップは邪魔になるんだよね。

iPhone 6

撮影時はショルダーのカメラバッグに交換レンズだけ収納し、望遠ズームと標準ズーム(写真は広角ズーム)を装着した2台のカメラを両肩からたすき掛けにしている。

前述の通り一番細いストラップにはショルダー部に滑り止めが付いていないので、滑りやすい素材であることも相まって、たすき掛けにしたカメラをスルスルとスムーズに入替えられて使い勝手が良い。

ストラップの長さ調節も簡単。調節部のループを引っ張ればワンアクションで完了だ。写真のようにたすき掛けにする際は、それぞれの長さをずらしておけば、万が一双方が体の前や後ろに同時に回っても、ぶつかることを裂けることができる。

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先日、架線をどうやって避けるかという記事を書いたが、鉄道車両は長いので全体を見切るのは難しく、どこまで車両を写し込むかは悩むところだ。ならばいっそ正面から縦位置で切り取るというのもアリだろう。

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR / PROVIA
FUJIFILM X-H1 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR / ETERNA

迫りくる車両をゾーンAF+AF-Cで補足しつつ、接近に合わせてズームを広角側に引いてフレーミングという合わせ技をすることで、車両正面をギリギリ構図に収めることが可能だ。

今どきのズームレンズはほぼ全て回転式ズームであり、それはフジのXFレンズでも変わりはない。上の写真は何れもその回転式ズームによるものだが、回転式はあらかじめズームを止める位置を見越して握っておく必要があるので、ズーミングしながらの撮影は案外難しい。

その点で言うと、MF時代に多く見られた直進式ズームは撮影中のフレーミングがし易くて便利だった。AF時代になって直進式ズームは絶滅したも同然だが、10年以上前、その当時メインで使っていた某C社の初代EF100-400ISや同EF28-300ISは、近年のAFレンズでは珍しい直進式ズームだった。

Canon XL-1s + EF100-400mm F4.5-5.6L IS / Canon IXY DIGITAL 400

Canon XL-H1 + EF28-300mm F3.5-5.6L IS USM / RICHO GR Digital

両レンズ共に重量のあるヘリコイド部が前に伸びるので、望遠側にズームするたびバランスが崩れ、三脚使用..当時は某C社のビデオカムコーダーでも使うことが多かったので..ではなかなか癖のあるレンズだったが、手持ちで使う分には逆に常にレンズ先端を握ることになり安定していた。