フイルム時代、フジはTX-1・TX-2という..ややこしいがX-T1・X-T2ではないw..レンジファインダーのパノラマカメラをラインナップしていたことがある。
それまでパノラマ写真と言えば、単純にフイルムの天地を切り取って横長に記録するナンチャッテ感のあるカメラがほとんどだったが、TX-1・TX-2は35mmフィルムの縦24mmはそのままに、横方向を65mmまで伸ばして記録できる本格的なパノラマカメラだった。
しかも専用の交換レンズまで用意する入れ込みようで、当時はTX-1を手に入れてアラスカ取材に持っていこうかと真剣に考えていたものだった。
現在のデジタルカメラではそれこそ画像のトリミングが自在なので、アスペクト比を変えて様々なフォーマットを記録できるわけで、シグマfpに用意されている縦横比21:9のシネスコなどは写真の世界で言うパノラマと言って良いだろう。
ただ、トリミングにしろfpのシネスコにしろ、結局天地をレターサイズ的に切り取ることになるので、画素数は半減してしまうのがデメリットである。
その点で余りある1億画素もの高画素を誇るGFX100Sであれば、トリミングしても画素数的にまったく過不足ないわけだが、実はGFXには65:24というアスペクト比が最初から用意されていて、これこそが前述のTX-1・TX-2のパノラマ写真の再来なのである。
後からいくらでも加工できるデジタルカメラなれど、最初からパノラマを意識した構図のほうがインパクトあるのは間違いないのだ。
FUJIFILM GFX100S / GF45-100mmF4 R LM OIS WR / Velvia
FUJIFILM GFX100S / GF45-100mmF4 R LM OIS WR / ETERNA BLEACH BYPASS
FUJIFILM GFX100S / GF45-100mmF4 R LM OIS WR / ETERNA
FUJIFILM GFX100S / GF45-100mmF4 R LM OIS WR / Velvia
FUJIFILM GFX100S / GF45-100mmF4 R LM OIS WR / ETERNA BLEACH BYPASS
FUJIFILM GFX100S / GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR / PROVIA
FUJIFILM GFX100S / GF45-100mmF4 R LM OIS WR / Velvia
普段からWeb制作の仕事でトップページのヘッダー画像などにパノラマ的なカットを利用しているので、この手の横長アスペクト比は見慣れている。
ストックフォト利用だと大抵は3:2や4:3のアスペクト比を天地カットして対応するが、最初からそのつもりで撮影することもあるので、加工なしでパノラマで撮影できるのは便利である。
しかも天地カットしてもまだ半分の5000万画素もあるので、そこからさらにトリミングしたり、Javascriptでズームなどエフェクトをアニメーションで表現させるなどバリエーションも広がるのである。
今後GFXで率先して使っていきたいことの一つがこのパノラマ写真という次第。