35mmフルサイズミラーレスカメラで現在もっとも高画素なのはソニーα7R4の6100万画素で、その後は同α1やパナのS1R、EOS R5にニコンZ 7系の5000万画素前後が続いている。
こう見るとその5000万画素クラスが現在の高画素機の趨勢と見ることができ、一時もてはやされた3600万画素クラスはもはや普通の水準と言えるだろう。
そう考えると5000万画素を秒間30コマで連射できるソニーα1は、まさにバケモノ的な性能なんだと改めて思われ、そう遠からず1億画素級の同α7R5が出てきそうである。実際、フジのGFX100が採用している102MPのセンサーはソニー製だしね。
さて、そんな高画素も仕事で使う分にそこまで必要なく、2000万画素もあれば必要十分であることは何度か記事に書いている通りで、業務用としてはマイクロフォーサーズ機が一番バランス的に優れているのは実務でも証明している。
それでもストックフォトの世界では、実際にそこまで必要とするか否かを別にしても、もっと高画素の素材はないか?という問い合わせがここ1〜2年増えてきているのもまた事実である。
編集者の視点でストックフォトの世界を見ると、それ自体完成された一枚の絵面より、自在にトリミングして構図すら自由にいじることができるカットのほうが素材としてニーズが高いというのがある。
その前提でも2000万画素もあれば十分..もちろん最終出力の形態でその上限は変わるが..ではあるが、世の中がやれ35mmフルサイズだのやれ5000万画素だのもてはやすものだから、2000万画素しかないんですか?という現実とは乖離した感覚になってしまうわけだ。
ちなみにオリのE-M1系にはハイレゾショットという5000万画素のデータが得られる飛び道具が用意されているので、緻密な描写が要求されることが予想される場合はそれで対応できそれはそれで重宝しているが、短時間に連続して撮影ができないので、毎回これを要求されると厳しいというのはある。
なるほど、それでパナのLUMIX S5で35mmフルサイズに移行するんですね?的な話の流れになるのが、昨年末辺りから拙者界隈のトレンドなのだが、フジのAPS-C機も使っていることもあって、センサーが2倍程度大きいだけの35mmフルサイズ機に移行しようとは思わないというのが実際のところ。
iPhone 11 Pro
となると必然的?にAPS-Cセンサーの約4倍、35mmセンサーの約1.7倍となるMore than Full Frameを喧伝するフジのラージフォーマットに行き着くのは自明の理だなw
左上から時計回りに、パナのLUMIX S5、オリのE-M1X、フジのX-T4、そして同GFX100S。こうしたセンサーの大きさを比較した写真を見ていると、デジタルカメラになってから改めて混沌とした時代に生きているんだなと思わなくもない。
何しろ一番センサーが小さいE-M1Xが一番ガタイが大きいというこの世の矛盾w