タグ : 北海道

portfolio

先日の札幌のヒグマ駆除は否定的な意見が多く寄せられたらしい。恐らくはそのほとんどが内地、つまりヒグマの生息していないエリアからの意見であり、さらに言えばツキノワグマさえ見たこともないような輩だと想像される。

「麻酔を打って山に放せなかったのか」という内容が多かったようだが、肝心のクマの生態を置き去りにして、奥山放獣の都合の良い側面だけが伝わってしまっている感じである。

クマは餌に強い執着を持つので、あれだけ民家の庭先で美味いものを食ってしまった状態で山に放しても、すぐにその近くの里に戻ってくるのは目に見えており、結局はどこで殺されるかという時間的な問題に落ち着くのである。

自分たちはクマに襲われる危険性が微塵もない世界に身を置いて、エアコンの効いた部屋から安っぽい動物愛護論を振りかざす。クマの生態を知っていれば、今回の状況を見て軽々に山に連れて行けなどという意見は出せるわけがないのだ。

クマが姿を見せ始めた時点で迅速な対策を打てなかった札幌市の初動には問題ありなので、攻めるべきそこだろう。が、一旦事態がここまで進んでしまえば、次はいかに人的被害が出ないかに腐心するしかないのである。

とは言え、駆除しても保護しても、最終的に責任を問われるのは行政なので、人に危害が及ぶ以前で最小限の被害に留められるよう、行政側もしっかりとワイルドライフマネジメントを学んで管理者を置くべきで、そういう意味ではクマ王国たる知床を抱える斜里町が先駆者として良い見本となろう。

これはクマに限らず、野生の隣人を持つすべての自治体に言えることである。

FUJIFILM X-T3 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS / ETERNA

チョウは翅を広げると美しい模様となる種類が多いが、ジャノメチョウは翅を閉じても広げても地味である。

一応タテハチョウの仲間らしいが、印象としては止まっているときでも翅は広げているイメージがある。どのみち目立たないのでどっちでも同じだと思うけどね。

花が咲く時期を外れているので、なかなかチョウの種類を目にする機会が少ない。虫専ならそんなことはないのだろうが、にわか虫撮りにはそこまで目が行き届かない。

ヒグマは隣人

2019/8/14

札幌で人家周辺にヒグマが出没して騒動になっていたが、今朝方、猟友会のハンターによって駆除されたようだ。

当初から銃器による駆除も想定していたと思われるが、さすがに人家や路上での使用許可は難しいので、状況の成り行き次第だったのだろう。

北海道は開拓の地ではあるが、それでも昨日今日に人が住み始めたわけではないので、本来クマの存在自体は織り込み済みのはずだ。が、札幌ほどの大都会ともなるとヒグマを見たことない人がほとんどであり、恐らく今回ほどヒグマの隣人としての存在を身に沁みたことはないだろう。

結果の是非は賛否両論ではあるが、間接的だったとしても民家の庭に餌付け状態では駆除やむなしである。お盆ということもあって帰省で人が多い中、人的被害が発生してからでは遅いからね。

それにしても今年は北海道のヒグマネタが内地にもよく入ってくる。野幌森林公園での出没、羅臼の飼い犬連続襲撃、標茶の乳牛襲撃等々。

旬の話題なのでマスゴミが意識的に拾ってくる側面は否めないが、やはりクマの数が増えている..もちろん地域によっては減っている場所もあろうが..ことは間違いないだろう。

それにも増して、ここ20数年言われ続けている「人を恐れない新世代グマ」が増えてきていることを、つくづく実感する。

iPhone 6

一昨日、近所でクマの目撃があって、防災無線で注意喚起されていた。今年はクマの大好物であるトウモロコシ畑が多く、長引く梅雨が明けて一斉に収穫期を迎えているため、農家もクマの出没には神経を尖らせている。

現場は家からすぐの場所だったので、早朝から日の出まで2日ほど張り込んでみたが、残念ながら成果なし。その代わり近くの砂地にはテンの足跡が残っていた。

デス・スター

2018/9/20

今朝、北海道最高峰の旭岳が初冠雪したらしい。例年より5日早いとのことで、やはり秋の訪れは早いのかもしれない。

ああ、錦繍の北の大地に足を延ばしたいところだが、誰か仕事代わってくれ..

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR x2 / CLASSIC CHROME(レタッチあり)

タイトルに意味なし。さらに言えば月齢9.4は昨晩の月。今日は多忙につきカメラ触れず..

先日お盆なのに暑いと書いたばかりだが、打って変わって今朝は涼しいを通り越して寒くて目が覚めた。昨晩寝る前に予感がして薄い羽毛布団にしておいて正解である。

終日北風が吹いていたせいもあるが、日中も晴れていたものの実に過ごしやすい晩夏の1日だった。

一昨日辺りからオナガの若鳥が群れでやって来て、入れ替わりヤマボウシの実をついばんでいく。まだ熟しきってはないのだが、そんな人の味覚の都合などお構いなしといったところだ。

そして北海道大雪の黒岳では、観測史上最速で初雪が降ったという知らせも入り、ボチボチ山の方では秋の便りが散見される季節になってきたかな。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA

旧赤城村や南面の旧粕川村、それに東の旧黒保根村辺りだと、傾斜を利用した棚田が見られる。まあ棚田と言ってもカメラマンが好むような風情のある古いものではないが。

ただ、同じ赤城山麓でも赤城高原周辺は水の確保が難しいので水田がない..同じ村内でも利根川や片品川沿いなら田んぼはある..ため、Project AKGの一環で定期的に足を運んでいる。

写真は勝保沢近くの鈴ヶ岳を望む水田で、さすがにまだ稲穂は青々しているが、ここが黄金色になるのももうすぐだ。

カテゴリ:季節感|タグ:,

SLを撮っていて常に気になるのは、規則的に並び立つ電柱と架線の類である。今や鉄道のほとんどが電化されているため、こればかりは仕方ない話だが、本職の鉄ちゃんたちの作品を見ていると、そこは撮り手が色々腐心する部分、つまり腕の見せ所なのだろう。

架線のないSLの原風景を求めるなら、未だディーゼル車が運行している北海道の路線が望ましい。特に道東の沿岸や原生花園を通り抜ける釧網線あたりがベストなんだろうね。

Canon XL-H1 / HD 20× XL 5.4-108mm L IS Ⅱ / MPEG-2から静止画切り出し

その昔、道東には季節を問わず入り浸っていた時期があったが、その頃はまったく鉄道など撮る気もしなかったので、今思えばヒマな時に撮っておけば良かったと思う。やはり写真は撮れる時に撮るが基本ということだ。

上の画像は冬に釧網線でSL冬の湿原号をビデオ撮影したもので、探してみたがやはり当時撮影したのはこの程度であった。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR / ETERNA

しろ鉄..鉄ちゃんとは一線を画する意味の拙者の造語..が素人なりに考えてみて、北毛エリアの上越線を走るSLみなかみ号で架線を避ける方法は2つ。

まず一番手っ取り早く簡単なのは、トラス柱..三角形の構造上の柱のこと..のないオープンな鉄橋上だ(2枚目)。それも河川の幅が広ければ広いほど車両全体を収めることができてベターだろう。あいにくこの日は曇天だったが、当然夏の青空が出ていればベストだ。

次に、線路がなるべく直線が長く取れる場所で、車両が走行する側とは反対側のしかもカーブの外側から望遠レンズで撮ること(3枚目)。タイミングは先頭の機関車がやや曲がり始めた頃合いがベスト。これはロケハンが必要になるが、背景が山であれば天候は気にしなくて済むのも良い。

それにしても、SLを撮るのにX-H1のETERNAはイイね。ピーカンの日中でも、車両の漆黒を潰すことなく且つ線路の敷石を飛ばすことなく表現できる。まさにこういうシーンのためにあるようなフィルムシミュレーションと言えるだろう。

カテゴリ:乗り物|タグ:, ,

色を感じる

2017/3/21

日没に色づくオホーツクの海。氷に閉ざされ荒涼とした眺めは決して冬の景色ではない。知床に流氷が到達するのは春の知らせなのだ。もうすぐ海が開ける。

FUJIFILMのカメラのどこに惚れたかと言えば、カメラ単体でこの色を出せる点に尽きる。FUJIFILM独自のフィルムシミュレーションは、どこのメーカーも並び立つことのできないキラーソリューションだ。

Photoshop使いのTMが言うのだから間違いない。

カテゴリ:季節感|タグ:, ,

風を感じる

2017/3/20

バサッという音とともに風を感じる、そんな距離感が程よい緊張を生む。野生の命と向き合うとはいうのは、いつもそんな感覚だ。

X-T2のAF-Cはこんな不意の出会いにも歩留まりよく対応する。そのクラシカルな見かけとは裏腹に、どんなミラーレス機より実にスパルタンな性能を秘めている。

カテゴリ:猛禽|タグ:, ,

大鷲

2017/3/18

オジロワシが捕まえた(または拾った)餌を運んでいると、どこかともなく現れてその上前を跳ねていくのがオオワシだ。我らがイヌワシより一回り大きいオジロワシの、さらにその上をいく世界最大級のワシである。

翼開長2.5mにもなるその巨大さに物を言わせてなんでもブイブイ出来そうなもんだが、意外にその生態はセコイ猛禽である。でもそれをとやかく言ってはいけない。強いものが生き残る、それが自然界の摂理なのである。

ちなみに科学忍者隊ガッチャマンのリーダーに大鷲の健というのがいたが、あの大鷲がこのオオワシなのかは不明だ。

知床の豊饒の海のみなもとが流氷だ。その流氷原をバックに滑空する姿は実に絵になる。オオワシもオジロワシと並んで、冬の北海道を代表する生きものだ。

カテゴリ:猛禽|タグ:, ,

尾白鷲

2017/3/17

根室海峡は豊饒の海だ。荒涼とした景色の中にあっても、そこには沢山の生きものが命をつなぐ姿が見られる。

とりわけこの季節、彼の地を代表するのは越冬のために集まってくる海ワシたちである。ユーラシア大陸の沿岸部を中心に見られるオジロワシも、少数ながら北海道で繁殖する個体もいる。

成鳥は3月には北帰行で大陸へ移動し始める個体が多いため、この時期に見られる成鳥は地元で繁殖する個体かもしれない。

そんな目で彼らを眺めていると、時々空中で餌の受け渡しをするシーンを目にするが、そんなペアはまず間違いなく地元の繁殖個体だろう。

カテゴリ:猛禽|タグ:,

黎明期のミラーレスカメラのAFでも、風景写真など静物相手なら問題なかったが、当時多くに採用されていたコントラストAFでは動体撮影など望むべくもなく、そこはやはり一眼レフカメラの位相差式には遠く及ばなかった。

もともとは動画の撮影目的で導入したパナのGHシリーズではあったが、C社EOSを手放せなかったのは、その歴然とした性能差が大きかったからに他ならない。

それがこの数年、ミラーレス機のAF性能も向上し、特に各社が力を入れている像面位相差のAFは、一眼レフの位相差式にも引けを取らない性能を見せてくれる。

低照度での撮影などまだ絶対的な性能差はあるものの、日中のデイライト光源下でコントラストが不足しない場面であれば、ミラーレス各社のハイエンド機であれば何ら不足することはないと言っても良い。

むしろファインダーが暗くなること無く被写体を捕捉できるミラーレス機のほうが、MFなどやりやすい局面もあるので、今この時においてどちらが優位とは言い難いのも事実だ。

タンチョウは大型の鳥なので、比較的ファインダーに捉えやすいのだが、何せ雪面バックでタンチョウ自体も白いとあっては、ミラーレス機のコントラストAFには意外に辛い被写体である。

しかも至近距離を手前に向かって飛翔してくる..これは思っているよりは早い..とあっては、AF性能の限界テストのようで歩留まりも悪かろうと思いきや、AF-Cで連写してみるとこれが結構当たりが多くて驚きである。

フジのX-T2は、C社のEOS-1D並みのAFカスタムセッティングができることがウリだが、被写体のロックオン的な設定を有効にすると、この手の障害物が多い中を移動する被写体にはかなり有効であった。

AF-Cで被写体をロストすること無くピンを追い続ける、ここまでのAF性能があれば、無駄にでかい一眼レフなどもはや使う気も起きないぞ、というのが偽らざる本音である。