今年は県内各地のフィールドの紅葉がなかなかイイ感じだが、ご多分に漏れずうちの庭のブナやカツラもいつになく色付いていた。
とは言え紅葉が見頃だったのは先月末ぐらいまでで、前線が通過した数日前の大風でだいぶ葉が落ちてしまった。
下界の平野部の見頃は今が盛りだが、高原の木々は冬じまいに向けて活動を休止し始めている。
天気がぱっとせずしばらくジメジメした日が続いていたせいか、こころなしか庭の雑草群に勢いがない。
例年ならこれでもかと言うぐらい庭中に繁茂して刈払機の操作にも難儀するのだが、今夏は草刈りの間隔を空けて1回ぐらいサボれそうな感じである。
例年ならという枕詞を無視するように前線が蛇行して、昨日辺りより梅雨がごとき天候から再び真夏が戻ってきそうではあるが、立秋も過ぎてここ赤城高原はではお盆が明ければ秋風が吹き出す頃合いである。
もちろんそれも「例年なら」という前提ではあるが..
庭のブナも必要十分に雨水を蓄えているようで、根回りの腐葉土は常にぶかぶかしており、乾燥しがちな我が家の庭にあって比較的湿潤である。
この日は早朝からブナ林を伝って谷の奥へ。と言っても道があるわけではないので笹薮の中を進むことになる。
林床の笹を見ていれば判るが、多雪地帯なので基本的にシカは少ないものの、ダニにたかられるのは嫌なので雨具を着ての行動に。
折しも気温が低かったので汗まみれになることは避けられたが、さすがにクマとの出会い頭も御免こうむりたかったので、時折「ヘイ、ベアー!」の掛け声とともに手を叩くことを忘れなかった。
ちなみにこういう場面で昔から拙者が使うこの掛け声は、まあ某所に行ったことある人ぞ知るってところだな。
行くときは角度的に気が付かなかったが、谷の入口の山陰にヤマザクラが。もうさすがに散り際感あったが、県北では探せば未だにヤマザクラが咲いているのを見つけられる。
XF50mm F1.0は、その開放F1.0という大口径スペックが故に「F1.0以外で撮ると死んでしまう病」を患ってしまうという、クセ玉を通り越してある意味的病的なレンズである。
当然のように撮影前に絞りリングが1.0の位置であることを確認するが、万が一撮影後に1.0からわずか1/3クリックでも動いていようものなら、再生確認してF1.0で撮れてないカットを探し出し、わざわざ戻って撮影し直さないと気が収らないという症状が現れてしまうから困ったものだw
XFレンズの絞りリングは一応クリック感があるが、電気的な信号を送るだけの単なるエンコーダで、昔のレンズのような物理的な機構ではないので、うっかり触ると簡単に動いてしまうのが難点だ。
プログラムオートとシャッター速度優先用にAポジション的な位置が最小絞りの隣に用意されているが、それすらも完全に固定できないのはメーカーの手抜きとしか言いようがないな。
そんなAポジションの完全固定と、絞りクリック感のさらなる硬さの追求はすべてのXFレンズでやって欲しいのだが、このXF50mm F1.0に限っては、開放1.0の位置でも固定というギミックも是非欲しいねw
晴天下の日中では電子シャッターのお世話になるので、「チッ」という舌打ちのような味気ないシャッター音wになるが、薄暗い林内ではF1.0の大口径が利いてくる。
「何でもかんでもF1.0病」には困ったものだが、XF50mm F1.0にはメリットもあって、それはそのサイズ感故に、それまで大きく重いと思っていたXF16-55mm F2.8が小さいと思えるようになった点かなw
コンパクトな単焦点レンズばかり揃えていると、APS-C専用とは言えフジの大三元ズームと言えどいずれも大きく重いのは否定できない。とりわけその一角をなすXF16-55は、その性能とのバーターで贔屓目に見てもサイズが大きいのは間違いないからね。
実際、最近はXF16-80mm F4ばかり使っていたが、XF50mm F1.0が手元に来てから標準ズームの座にはXF16-55mm F2.8が復権していて、XF16-80はND装着しっぱなしで動画専用と化している。
先日のXF14mm同様、このレンズでも大げさすぎる専用フードは使っておらず、うちにあった77mmのメタルフードを常時付けっぱなしで使用中。これまたこのままバッグに収められるのがありがたい。
フードが短いと遮光になっていないのでは?という意見もあろうが、フレアが出るような強い逆光では手やキャップ..そのための帽子愛用者なんでね..で不要な光をカットするので特に問題なし。
XF50mm F1.0は大口径というそのスペックから想像するより意外に逆光耐性があるのも特筆だしね。
XF14mmメインで色づくブナの森を写してきた。同レンズは35mm版換算で約21mm相当の超広角単焦点レンズだ。
画角だけで言えばXF10-24mmの同換算15mm相当のほうが圧倒的に広いが、XF14の凄さは開放F2.8でも隅々まで解像する解像力と、デジタル補正なしでも歪むことなく直線がまっすぐ写る..XF10-24mmはデジタル補正あり..光学性能の高さにある。
何でもかんでもPhotoshopで補正できてしまうこのご時世、歪まないよう無理に設計するよりはデジタル補正前提で解像力を重視したほうが良いという風潮が多い中、APS-C専用とは言えこのコンパクトさを実現した上でのこの光学性能はさすがである。
登場時期も古く地味なレンズで、ネイチャー系よりは夜景や都会的な人工物のほうが使い勝手が良いとは思うが、XF16mm F1.4ほどではないが意外に近接能力も高く、ズームほど出番は多くはないが個人的には好きなレンズである。
XF50mm F1.0のように大口径で明るさにこだわったレンズもあるが、フジにはXF14mmのように地味だが良い仕事をしてくれる単焦点レンズも多くラインナップされている。
同梱のフードは同時期に発売されたXF18-55mmと兼用でいささか大きすぎる。それにフジの単焦点レンズのフードは一部を除いてデザインがいただけない。
そこでXF14mmにはネットで探してきた角型フードを使っており、見た目もさることながら、付けっぱなしのままバッグに収納できるのが良い。
朝から終日天気が良いということだったので、県北の天狗様詣でに出張る。着いてすぐに対象ペアが姿を現したが、すでにペアで巡回行動を取っているので、今年もシーズン突入といった感がある。
帰りは少し遠回りして戻ってきたが、道すがら標高1500m前後のブナ林の紅葉が見頃となっており、今年は赤が目立つようだ。
さらに寄り道して支線から林道経由で森に入って、昨年アカショウビンが使った巣穴を今年も使ったか見に行くが、GPSデータ取ってあったにもかかわらず現地で迷ってしまった。
恐らく半径10m以内に対象のN木はあったと思うが、似たような枝ぶりの木に惑わされて再発見ならず。ま、繁殖期に再訪すれば声でわかるだろうけどね。
GoToナンチャラの影響なのか、平日だと言うのにどこも紅葉スポットは観光客の多いことに驚く。
まあ見た感じ年寄りが多いのでサンデー毎日な皆さんなんだろうけど、兎にも角にも轢かれたくなかったら三脚担いで道端でぼ~っとしてんなよな。
新コロナ対策の専門家会議の議事録が存在していない事実に驚いたぞ。
先日の記者会見で、今回の対策に対する評価は収束後に検証すれば良いとアレが言っていたが、議事録も作成せずにどうやって検証するというのだ。自分たちが言ったことをすぐ忘れてしまう健忘症集団でご都合主義の現政府に、後になってそんな器用なことができるわけがない。
そもそもアレ率いる現政府は、会議の議事録を作成しないのは常習犯であり、せっかく役人が作成しておいた議事録や記録の類を都合が悪くなると改ざんまたは隠蔽など常套手段。しかもいざとなれば口頭決済で済ませてしまう上に、閣議決定で法的解釈まで都合よく変えてしまうという有り様だ。
これら一連の行為から透けて見えるのは、「後で検証する」気などさらさらなく、間違いなく「後で検証されたくない、させるつもりなど毛頭ない」というのが本音だろう。
後年、歴史上の出来事として2020年の新コロナウィルスの大流行に関して、「日本は世界主要国に比べて感染の拡大を抑えることに成功した」が、国立公文書図書などどこを探しても「それに関しての公式な記録その他は一切残されていない」となるのだろうな。
まさに「他に類を見ない」「空前絶後」だな、この国の政権がやっていることは。
木漏れ日照らす樹冠から、エゾハルゼミの鳴き声がシャワーのように降り注ぐブナの森。
アカショウビンの鳴き声に誘われて森の奥へと歩を進めるが、ついぞ赤い鳥には出会えなかった。
帰り際、倒木のために樹冠が広く開いた場所で汗を拭いつつ空を見上げると、天狗様が高くソアリングしているのが目に入った。
記録撮影をしようと肩からカメラを下ろしかけた時、再び水恋鳥が二声鳴いた。