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山は涼しい

2013/8/29

赤城高原では、お盆を過ぎてから朝晩はかなり涼しくなって、タオルケットから夏掛けの薄い布団へと包まるようになったが、折しも接近する台風の影響で、下界はまたぞろ猛暑がぶり返したよう暑さだ。

予定していたアポが来週にずれ込んで、久しぶりにポッカリと体が空いたため、ロケハン兼ね、機材担いで県北の高標高地へ出掛けてきた。

さすがに標高が1400mを超えると、まだ日射しこそ刺すように強いものの、日陰で風に吹かれると寒いくらいで、久しぶりに長袖シャツに袖を通す。山に吹く風はすっかり秋風の様相である。

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午後になると遠い稜線上に雲が湧き上がり、雲に押し上げられるよう天狗様が気持よくソアリングするが、すぐに尾根を超えて視界から消えてしまった。

目の前の谷筋から谷奥の稜線まで舐めるようにスコープで探す。視野の隅には、浮かんでは消え、また飛び込んでは消えるを繰り返す、大量の避暑トンボたち。浅いV字を保って遠目をゆっくり飛ばれると、判っていてもついつい反応してしまってすぐに苦笑いだ。

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そして夏の陰影に照らされる山肌を撮影しようとバックパックを覗きこんで、望遠ズームを詰め忘れたことに気付いて再び苦笑い。

直前に仕事の電話が入ったこともあって、ここで潮時と下山した。

カテゴリ:小動物|タグ:

雑事を振り払い、毎夏恒例の帰省ラッシュをすり抜け、

しばらく食い倒れの街に出張り、文字通り食い倒れていたその間、

あれよあれよと我が郷里の代表校が甲子園で優勝してしまい、

いやはやちょっとビックリ。前橋育英には何の縁もないのだが、

県代表ということもあってそこはやはり賛辞を送りたい。

しかし、イチロー四千本とか他に報道ネタがあったにせよ、

メディアの扱いが妙に淡白なあたりは、さすが知名度全国最下位の群馬だ(苦笑)。

準々決勝あたりから、目指せ東北勢念願の初優勝的なものや、

九州で唯一優勝経験のない延岡学園をクローズアップするやら、

何ともマスゴミの恣意的なものを感じたのは気のせいか..

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優勝と聞けば皆でこぞって飛び込む有名なお堀端だが、

満腹の上州人にそんな勢いはない。

ちなみに群馬県勢の優勝は14年ぶり2回目だ。

カテゴリ:独り言

今夏はカボチャの出来が今ひとつなのに対し、

スイカはそのスジの仕事人のごとく見事な出来栄えにホクホク。

例のごとくほとんど元手は掛かっておらず、

この猛暑と引き換えとしてはまあまあなのである。

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今夏のスイカはさらにひと味ちがうのだ。

例年だと皮が厚くてまあそんなもんかと思っていたところ、

近所の農家に収穫後寝かせておくのが良いと教わって、

その通りにしばらく転がしておいたら、

ご覧のとおり実が詰まって真っ赤に輝いているのにニンマリ(笑)。

もちろん糖度もバッチリで甘いのは言うまでもない。

暑い夏はキンキンに冷やしたスイカが一番美味い!

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夏休み突入となって、世のお父さん同様に多少はレジャーに出かねばと、いそいそ東京見物へ。下の倅も小さい頃なら海だのキャンプだのと騙して(笑)連れ出せたものだが、さすがに知恵がついてくると金のかかる行為にしか納得しなくなるのは世の習いのようだ..

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お父さん世代にはなんとも懐かしいサンダーバード。個人的にはスコットの操縦する1号が好きだったが、プラモデルを組み立ててそのまま風呂場に持ち込んで、デカール(最後に貼り付けるステッカーのこと)が全部剥がれてしまって泣きべそかいたことは内緒(苦笑)。ストーリーの時代設定は2065年とのことだから、番組放送時からするとちょうど100年後の世界を描いていたらしい。しかし、半世紀近く前にすでにこの発想ができていたのは、今見ても驚きの限りだなぁ。

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もう撤去されたのかと思っていたら、これはまだこんなところに立って、いや建ってたのね。全高約18mの実物大(って言っても実物なんかねぇけど)として間近で見ると結構デカイなぁと思うが、こんな大きな金属の塊が、アニメの世界よろしく機敏に動きまわる時代が来るものなのだろうか。当初の設定では小型の原子炉で動いていたような気がするが、アトム同様、今の時代にはあまりそぐわない設定だよね。

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対してより現実的なこちらの方は、以前にも増して機敏に動いていてちょっとビックリ。相変わらず中腰姿勢て走り回るのはご愛嬌だが(笑)、人の顔認識なんかもしたりして、知能?もアップしている模様。フル充電で約40分の活動限界は、某汎用人型決戦兵器よりは長持ちだね。

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そろそろ空いている頃合いかと立ち寄ったのは、さらに現実的なご存知東京スカイツリー。地上350mにある展望台までわずか50秒で到達するエレベーターに驚き、さらに周囲には高層の建築物が全く無いため、ほとんど現実味のない高さにはちょっと感動(ま、基本的には田舎もんだからね)。視界が良ければ我が上州赤城山も見えるらしく、東京タワーの眺めとはまさに別次元だ。しかもだ、こんなひょろっと高い棒切れのような建造物が、あの東日本大震災の揺れでも何ともなかったと言うのだから、日本の建築技術は相当スゴイもんだとこれまた感心しきりなのである。

カテゴリ:独り言

このところのお天道さんの影響でブルーベリーが大豊作。

でき始めはヒヨの子供と取り合いであったが、

実が大きくなると巣立ちビナの手には負えないのか、

鳥獣被害(笑)はめっきり少なくなり、

今や連日消費が追いつかない状況なのである。

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しかし作物、いや植物にとって燦々と降り注ぐ太陽光は絶大だね。

と言いつつ、さすがの赤城高原もここ数日は雨が多いけど..

カテゴリ:花・植物|タグ:

お知らせで案内した須藤一成氏制作(編集:宮原徹)のDVD『ツキノワグマ』では、環境音楽家の小松正史氏のCDタイトル『コヨミウタ』『Innocence』より楽曲の提供を受け、これを背景音楽として収録している。

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小松正史氏(京都精華大学人文学部教授)は、音を「聴くこと」の重要性を伝えるために、音の教育・研究・表現活動を行っている映像/環境音楽家で、音響生態学(サウンドスケープ論)や環境心理学の研究、音育(音のきき方についての教育)をテーマとしたワークショップの開催、作曲活動やピアノCDアルバム制作の傍ら、音楽ホールだけではない音空間でライブ活動を行っている。また、京都タワー展望室をはじめとした公共空間の音環境デザインなども手がけている。

小松氏の楽曲を初めて聞いたのは『コヨミウタ』であり、須藤氏から今回のDVD制作の依頼を受けたのと同時期なのだが、実は一発でその旋律に惚れてしまった。そう、まさに一目惚れならぬ一聴き惚れなのである。

ピアノソロというのが個人的な好みだったりするのも大きいが、小松氏の考え方の一つにある、観ることや思考を妨げることなく環境に同化しつつ、それでいて心に沁みる音楽の制作というのが、この田舎者の映像制作者の心に響くのである。業務上、主張することなく印象深くみせるヒーリング系の映像制作を行うことが多いが、小松氏の楽曲はまさにその音楽版とも言うべきもので、目指す世界観に符号するものがあるのだ。

聞くところによれば、小松氏は映像を見ただけでその場でそのイメージに沿った曲を即興で弾けるらしい。その話を聞いた時には正直驚いたものだが、世の中には類まれな才能の持ち主というのがいるわけで、私のような凡人(学生時代にエレキを爪弾いていたことは暗黒史だ)には到底計り知れない世界だとも理解している。

そんな凡人の失礼千万なお願い聞き入れ、楽曲使用を快く承諾してくれた小松氏には感謝しており、逆に氏の素晴らしい旋律に見合う映像作品を制作していく難しさを痛感するこの頃でもある。

小松氏の最近の状況やライブ活動、著作物などは、同氏オフィシャルサイトを参照あれ。また、YouTubeで『小松正史』で検索すると多数の映像がヒットするので、併せてご覧いただくことをお薦めする。

小松正史オフィシャルサイトはこちら

 
カテゴリ:映画・映像|タグ:

クマと聞いてその名を知らない者はいないだろう。

日本国内にはツキノワグマとエゾヒグマの2種が生息しているが、本州以南でクマといえばツキノワグマを指し、北海道ならそれはヒグマのことを指す。それほどにクマは一般名詞化している生きものである。

テディベアやくまのプーさんなど愛くるしいイメージの一方で、山菜採りやきのこ狩りシーズンを中心に毎年のように起きるクマとの遭遇事故による凶暴なイメージ。クマは身勝手な人の思い込みによって、両極端なイメージを植え付けられた稀有な動物でもある。

ホッキョクグマや、北米アラスカ州の沿岸部に生息する一部のクマを除けば、クマの食性は植物食の強い雑食である。春ならば芽吹いたばかりの柔らかい若芽を、初夏にはフキなど草本類を、夏にはヤマザクラの実に代表される漿果類(ベリー類)、そして冬ごもり前の秋には脂質の多いどんぐりなど堅果類を好んで食べる。

日本でも北海道のヒグマ(ホッキョクグマはヒグマの近縁種だ)がエゾシカなどを襲う例は散見されるが、ツキノワグマに関して言えば、動物性たんぱく質の補給源のそのほとんどは、アリや甲虫類の幼虫、それに動物の死体に限られると言われていて、恐らくその見立ては大筋では間違ってはいない。

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ところが、滋賀在住の動物写真家 須藤一成氏は、その考え方を見事にひっくり返すクマの映像を撮ることに成功したのだ。そう、ツキノワグマが積極的に他の動物をつけ狙い、そして捕獲するといういわゆるハンティングシーンである。もちろんシチュエーションはかなり限定的ものではあるものの、それはまるでサバンナでヌーやガゼルの子供を襲うライオンやチーターのごときシーンなのである。

撮影者である須藤氏自身もブックレットで語っているが、映像に記録された捕食とそれにまつわる一連の行動は、偶然に起きたことではなく、恐らくクマが本来持っているであろう狩猟者としての本能のようなものが、環境に適合して発動しているのだと思われる。チャンスさえあれば、その強力なパワーを持ってして、いつでも獲物を狩ることができるという潜在能力を示しているのだ。

何はともあれ、まずはツキノワグマが生きた獲物を狩るというこの事実を、本作品で是非ともご覧頂きたい。もちろんこの映像をもってして、だからツキノワグマはやっぱり肉食獣である、などと声を大にして言うつもりはない。すでに述べたようにおおよそ大半のクマは、大雑把に言えば葉っぱと木の実を主食とする雑食な生きものなのである。

ただ、生息地の環境とそこに住む動物相(とその動物たちの生活リズム)にある種の条件が揃うことで、他の生きものを捕食して命をつなぐという、その生きものが内包する本来の生態を垣間見せることがあるということに外ならないのだろう。

■音楽:小松正史

本作ツキノワグマの舞台となった伊吹山地。その豊かな自然と野生の営みの背景に流れるピアノソロ。森を吹き抜ける風やせせらぎの音など、自然環境音にしっくりとそして力強く沁みわたる美しい旋律が、観るものそして聴くものの心に響く。

本作の音楽は、環境音楽家である京都精華大学人文学部教授の小松正史氏協力のもと、同氏著作のCDアルバム『コヨミウタ』『Innocence』収録作品より構成されている。

小松正史オフィシャルサイトはこちら

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水を大切に

2013/7/20

20130720

首都圏の水瓶といわれる利根川水系のその最上流部付近。

見ての通りの貯水率47%は、この時期としては異例の少なさだ。

もっと少ない状況を過去には見てきているが、

それは梅雨前の雪解けの頃の話である。

今は最速で梅雨明けしてしまった後なのだからさあ大変。

恐らく来週には首都圏で取水制限が行われるのは必定。

そしてこの期に雨が降らなければ(当然降って欲しいのは奥利根)、

久しぶりに給水制限まで至る可能性も出てきた。

首都圏下流域の皆さん、くれぐれも水の利用は適切に..

カテゴリ:季節感

20130717

よもや昨日の記事を読んだわけではないと思うが、

今日はお昼ごろから雨が降り出した。

それでも終日林内にいたので、ほとんど雨の印象はなかったりする。

ふと足元を見たら、カレー粉をまぶしたような中華まん風のキノコが。

キノコはまったく門外漢なので種類すら不明だが、

時期的にそろそろ山の実りが顔を出す頃合いか。

カテゴリ:季節感

夏のイメージ

2013/7/16

20130716

今夏は意図せず雨雲を避けられているようで、

野外で雨に降られたイメージが少ない。

では良い天気が続いているのかといえば、

それはそれで少し違う感じ。

今日のようにスカッと青空広がるのは案外少ない。

でも映像屋としてイメージする日本の夏はまさにこんな感じだ。

カテゴリ:季節感