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屋外で活動する生きもの屋にとって、夏季は様々な種類の小動物からの攻撃?を受ける季節でもある。ヤブ蚊、アブ、ブユ(ブヨ)、スズメバチ、ヤマビル等々。

一応、蚊の仲間は虫よけで概ね退けることが可能であり、スズメバチとヤマビルは巣や生息地に近づかないことで遭遇を回避できる。まあ山仕事や調査でそこに行かねばならないという地獄がアルアルなのはここだけの話w

が、アブに関してはこれはなかなか難しい。目の行き届く範囲を飛んでいる限りは手で払い除けることもできるのだが、いつの間にという表現がまさに正しく、気が付かないうちに背後回り込まれ、それこそ気配なく体にたかって刺してくるのが厄介である。

チクッと感じたらジ・エンド。ヤブ蚊とは異なる熱を持った痒みが後から疼いてくるのが何とも敵わん。人によってはアレルギー反応が出て、水ぶくれするような症状になることもあるので要注意だ。

アブの動きは案外と直線的で、蚊のようにどこに止まろうかなぁ的なウロウロ感はなく、スゥーっと近づいてきてそのまま張り付くように止まるのだ。

が、そんなアブでも接近が難しい例があることが、先日英国王立協会に寄せられた英ブリストル大学のティム・カロ教授らの論文で明らかになっている。その研究対象はアフリカのサバンナに生息するシマウマだ。

シマウマの白黒の縦縞は、群れでいる際にライオンなど捕食動物の目を幻惑する効果がある..それ以外にも体表面に温度差で風を起こして体温を下げるという話もある..というのは知られた話で、それは体表面に取り付こうとするアブにも同様の忌避効果があるとのこと。

同教授は以前からこの件について研究し論文発表していたが、今回の実験で縞模様のコートを着せた一般的な馬で試したところ、光学的な錯覚によって方向感覚や距離感が狂うらしく、体に止まれずにまっすぐぶつかったりするらしい。

さらにこのアブの行動は縞模様だけでなく、コントラストの高いチェック柄でも同様の効果があることが実験でわかってきたので、アブによる被害の多い畜産農家向けにさらに研究を進めるとのことだ。

昔から山屋のシャツはチェック柄と決まっていたが、近年は山ガールなどによる山ブームでファッション性が高まり、没個性な昔ながらのチェック柄以外の服も着実に増えてきている。

が、今回の研究結果を見る限り、常にアブの攻撃にさらされる山仕事系の出で立ちは、昔ながらの山シャツのほうが良さそうな話であるな。

Canon EOS-1n / EF70-200mm F2.8L / PROVIA / サバンナシマウマ(アンボセリN.P)

シマウマの尻は何となく色っぽいよねぇっていうのが、この時の同行者との一致した見解だったなw

ちなみにシマウマは白い馬に黒い縞模様なのか、それとも黒い馬に白い縞模様なのかという話があるが、実はどちらも半分正解で、どうやら黒っぽい地肌に白い毛と黒い毛が交互に生えていて、それがそれぞれ縞模様に見えているというのが正しいようである。

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毎日ニュースで新コロナの感染者数を報道しているが、いい加減、感染者数だけでなく総検査数を合わせて発表して欲しい。

感染者数が多いのはもちろん問題だが、日本はどうも感染力は強いが強毒性でない変異種?っぽいので、陽性率が知りたいところ。あと感染者数のうち軽症者と重傷者の割合も知りたいね。

厚労省がHER-SYSなる新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理システムを稼働させているっぽいが、この騒動が始まってもう半年が経過しているというのに、直接関わっている自治体や各県の保健所など末端で上手く使いこなせてないようで、一向に透過的な結果が見えてこない。

withコロナだの何だのと、感染者数の増減に一喜一憂しているだけでは、経済を回す活動というのをどの程度まで広げて良いやら悩ましい限りだな。

ちなみに誰が言い出したかwithコロナ。コロナと共生?みたいな意味合いらしいが、英語圏では「コロナに感染中」的な意味に捉えられるらしいので、withコロナで五輪とか言っている時点で世界からわざわざ感染、いや観戦にやって来る奇特な人などおらんよなw

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / CLASSIC CHROME

今日は妙にムシムシする一日だった。いつも構ってちゃんのマメ子が、ほぼ終日風通しの良い窓辺でゴロゴロしていたぞ。

午後は下界に所要で降りたので、ちょっと遠回りしながら帰ってきたが、さすがに車外に出ているのは辛い気温だったな。

カテゴリ:季節感, 独り言

密林生活

2020/8/19

SNS界隈でAmazonプライムの解約騒動が起きているとかいないとか。同CMに政権寄りと言われている吉本芸人と自称政治学者が起用されていて、それがどうも左寄りの人たちの不興を買ってしまったようだ。

日本の場合、右でも左でも日頃から政治色の強い発言をしているタレントをCMに起用するのはかなり危うい選択で、それぞれ反対側の意見に叩かれてしまうのは昨日今日の話ではない。

政権批判をしたタレントがテレビから仕事を干されたり、アーティストがネトウヨから口撃されてSNSが炎上したりするのも似たような例である。

特に今回のAmazonの場合、総務省が推進する政府共通プラットフォームにAWS(Amazon Web Services)を採用することが決まっているので、政権ベッタリと評判の吉本興業..政府系ファンドのクールジャパン機構から100億円の投資が決まっている..とのバーター的な噂もあるようだ。

まあ企業プロモーションの成否がイメージキャラクターに左右されるのは仕方がないこと。カメラ業界で言えば、カメラ女子を取り込むべくPENのCMに宮崎あおいを採用して成功したオリンパスなど良い例だし、逆にキムタクを採用して「俺のニコン」などと言わしめたニコンは失敗した例と言えるだろう。

話を戻すが、本質はその企業の商品やサービスの評価で決めるべきなので、よほど企業理念が自分たちの利害と相反していない限り、イメージキャラクターだけで判断してしまうのは勿体ない話だ。

個人的には件の吉本芸人は嫌いなので、Amazonプライムを見るたびにあの面が最初に表示されるのが不快極まりないのは正直な感想w。

それでも買い物もままならないど田舎ゆえにAmazonは必要不可欠のサービスなので、配送料やビデオ・音楽のサブスクが無料になるのはありがたく、CMにいけ好かないヤツが出ている程度の理由で同サービスを解約するには至らないな。

FUJIFILM X-T3 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS / CLASSIC CHROME / 上州武尊山

ということで今日も密林から荷物が届く。発送側の密林はともかく、ヤマトの配達の兄ぃちゃんに悪いので、よほど急ぎでもない限り配達日がまとまるように注文している。

それでも時々勝手に..良かれと思ってのサービスだろうが..バラして送ってくることがあるので、連日続けてこんな山の上まで配達させてしまって申し訳なく思うこともあるぞ。

カテゴリ:, 独り言|タグ:

首相動静を見ていればハッキリ分かることだが、アレが休みなく働いているというのは全くの嘘である。

7月も8月もしっかり週イチは「私邸で終日過ごす」とあり、それ以外の日も小一時間官邸に顔を出すことはあるが、会議をするわけでもなし、要人と会うでもなしで、せいぜい私的な会食をやってる程度である。

例年なら国会を閉じてから外遊している時期だが、全世界的に新コロナ渦で他国の首脳の物見遊山など受け入れる余裕などどの国もあるわけなく、まあ言ってしまえばアレは「手持ち無沙汰」でやることがないのである。

やることがないのだから、それこそ国会でも記者会見でも開いて新コロナ渦にあえぐ国民に説明責任を果たすべきだが、子供みたいに国会に出るのは嫌だと駄々をこね、世論が批判的と見るや今度は病院で検査という情に訴える策に出てきたわけだ。

知を尽くし論を尽くした政策を実行中で、今まさにその効果が着々と現れているみたいな状況ならいざしらず、全然異なる未来を想定して決めた政策を「一度決めたことだから」という戦時中のような理由で玉砕目指すのではなく、現況に合わせて効果的にきめ細かく対応を変えていくことが求められているのだ。

一度は体調不良で政権を投げ出した前科があるので、本当に体調不良の線も全否定はできないが、そもそもそんな体力的にも精神的にもヤワなチキン野郎が国のトップに居座っているのが迷惑千万である。

それに病院からのメディアの出待ちはまだ分かるが、病院に向かう途中の仰々しい車列を撮らせている辺りは何か怪しいもんを感じるなぁw

あとどさくさに紛れ、記者の前で「140日休みなく働いたことないやつが言うな」的な主旨でアホウが口をへの字に曲げて能書きたれていたが、我ら自営業者ならそれこそ年中無休、世の中の勤め人でもそんな人はザラにいるぞ。何を聞いたふうなこと言ってやがる。

働き方改革は一般国民のための政策であって、オマエラ政治家のためのものではない。政治家こそ身を粉にして働けよ。それに見合う報酬をもらってんだから当然だぞ。

政治家を目指した時点でそれこそ人生すべてを国民と国に捧げるぐらいの覚悟必要で、休みなんて取れたらラッキー。問題山積の状況を目の前にして、「ソーリも人並みに休みが必要」などと周辺の取り巻き腰巾着に言われている..正確には言わせているが正しいだろうな..時点で、そもそも政治家としての資質がないと思い知れよ。

以前に何度も書いているが、とにかく政治は結果が全てだ。布マスクを何億枚配ろうが連続勤務日数がどんだけ続こうが、そんなものはクソの役にも立たんぞ。

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / CLASSIC CHROME

日中はまだ暑い時間帯もあるが、盆を過ぎてから赤城高原は朝晩はすっかり涼しくなって、秋の虫が鳴いている。

先週は県内で40℃のところがあって話題だったが、それも先日の浜松の41℃超えで上書きされたようである。

この調子じゃ下界はしばらく残暑が続きそうだが、打ち合わせでクライアントに出向く機会はほぼ無いので、その影響を受けることはほとんどないな。

カテゴリ:季節感, 独り言

俳優の渡哲也が78歳で死去との報道あり。若いときは天下の石原軍団でアクション俳優としてならした同氏も、後年は病気がちの印象が強かったが、最後は呼吸器疾患の影響か肺炎という話だ。

もともとは日活出身のいわゆる映画スターだが、我々の年代だと石原プロ制作の刑事ドラマの印象が圧倒的に強く、太陽にほえろの石原裕次郎と並んで、渡哲也と言えば大都会と西部警察というのは合言葉みたいに当時のヒーローだったな。

特に西部警察は、あの当時観ていても刑事ものとしてはなかなか枠を超えたはっちゃけたドラマ番組だった。警視庁の所轄署なのになぜか捜査課総出で地方に出張したり、とても車検通りそうもない特殊車両を何台も保有していたり、九州でも北海道でも出張先にその自署の警察車両で出向いたり、逮捕前でも容疑者に問答無用で発砲したり。

特に渡哲也演じる大門団長が、ショットガンでヘリの機上や遠距離から狙撃するシーンは、子供ながらにも「あり得ねぇー」って突っ込みながら観ていたなw あと、自身のことを「自分は」っていう言い回しはけっこう流行ったぞw

ダーティハリーのファンだったこともあって、キャラ的にはくわえタバコで44マグナム(S&W M29)をぶっ放す寺尾聰演じるリキも好きだったな。

そうそう、日産スカイライン2000GT(通称ジャパンターボ)をベースにした特殊車両である初代マシンXには、証拠撮影用にカメラが搭載されていて、それがニコンF3+モータードライブMD-4で、しかも250フィルムバックのMF-4を背負っていたのをよく覚えている。

渡哲也もそうだが、この春に新コロナで亡くなった志村けんもしかり、もうそんな歳だと言われれば確かにそれは否定はしないが、我々の子供の頃のテレビのヒーローたちが次々に亡くなっていくの見送るのは、まあ何とも寂しい限りだな。

ちなみに、太陽にほえろや西部警察のように主人公たちが走って、殴って、撃ってという刑事もののテンプレがあったからこそ、その後にリアルさを追求してヒットした踊る大捜査線が生まれたと言っても良いだろう。

何はともあれご冥福を祈ります。

RICOH GR DIGITAL

北海道の登別と洞爺湖を結ぶオロフレ峠より登別方向を望む。

オロフレ峠は40年近く前に西部警察のロケが行われたことで、その筋の人達には聖地巡礼的な場所らしい。もっとも当時の番組内容はまったく覚えていないし、もちろん聖地巡礼で訪れたわけもなく、まったく別件で立ち寄っただけだけどw

道路自体は名前の由来でもあるオロフレ山にトンネルを通しているので、実は峠自体は開通していない。どうも地勢的に難所だったようで、途中で工事を中止しているようだ。

そんなことで、ロケで爆破や車輌の転落などが日常茶飯事だった石原プロの目に止まったのだろうと推察。

カテゴリ:映画・映像|タグ:

先日紹介した仕事場の写真だが、最新のデバイスやツールに囲まれている中に3つのかなり古い道具が収まっている。

1つ目は右上の年代物のアーム式蛍光灯スタンド(山田照明製?)で、家人が小学生ぐらいから使ってきたものを受け継いで再利用している。当然ながら電球ではなくLED球に変えているが、物撮り用の簡易照明としても未だにまったく問題なく使えている。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO

2つ目は左側の金属製の引き出し式の書類入れ。こちらは拙者の実家が商売している際に母親が使っていたもので、年代は不明だが小学生くらいの時、当時母の趣味であった8トラのカラオケの脇で見た記憶がおぼろげにあるので、半世紀近く?これまた相当に年季が入っている代物だ。親子二代で証票類を入れておくのに使っていることになるな。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro

3つ目は中央ペン立てに刺さっている30cmの物差し。拙者の一番上の兄が使っていたもので、裏面にはxx小学校2年とマジックで書かれているので、これまた50年近く前の代物だ。今どきまず見かけない竹製で、すでに端から割れかかっているのだが、何となく手放せなくなっている。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro / 深度合成

で、古い物差しを何に使っているのかと言えば、冬から春にかけて窓辺に姿を現すワクサ..カメムシのことねw..の排除とか、仕事のジャマをするマメ子への対抗とか、背中がかゆい時の孫の手代わりとかだなw

以前紹介したワークブーツなど、こう見えて..どう見えて?..けっこう物持ちが良いのが控えめな自慢だw

カテゴリ:ガジェット

モーリシャスの貨物船座礁事故の原因だが、海が荒れていたからという商船三井の如何にもな談話だったはずだが、どうやらそれは詭弁だったようで、乗組員曰く「Wi-Fiに接続するため陸に近づいた」ということらしい。

実は早い段階で海外の報道ではそんな話を耳にしてしていたのだが、さすがにそんなバカなということで聞き流していた。が、地元当局の取り調べに乗組員自身がそう語っていると言うから、どうやら事実のようである。

航路を離れて陸に近づいた理由がまさかの私的な理由とは。しかもそれがWi-Fiの電波欲しさというから今風と言うかなんというか、船舶を安全に航行させる義務に対しての責任感が希薄すぎるにもほどがあるな。

洋上航行するのにインマルサットも使えないのかと疑問の一つも湧くが、私物のスマホ?でキャリアの電波を洋上で拾おうとする判断については、恐らく今回が初めてではあるまい。過去に成功体験があるからこその習慣の可能性が高いだろう。

そして今回事故を起こした船舶..というか乗組員の問題だな..だけでなく、結構どこでもやってんじゃねぇの?という勘ぐりは当然のように起こるわけで、第二第三の同様の事故の発生を懸念せざるを得ないな。

それにしても日本船籍の船が起こした事故だと言うのに、政府筋がだんまりなのが妙だ。特にアレなどは日本人がノーベル賞でも取ろうものなら自分の手柄のように談話を出すくせに、相変わらず記者会見もせずに引きこもっていやがるし。

国の無策が引き起こした新コロナ禍で国民が右往左往して疲弊しているという中、夏休みが取れないだの何だのガキみてぇに駄々こねてねぇで、国際社会に向けて少しは気の利いたメッセージの一つも出しやがれってんだ。

2020/8/22 追記
その後の報道で、自動航行装置に誤ったGPS情報を入力して持ち場を離れたような情報も流れていたが、どっちみちいい加減な操船だったことに違いはないな。

FUJIFILM X-T3 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS / CLASSIC CHROME

アブラゼミさん、そこで鳴くの勘弁してください。さすがに仕事場の網戸じゃうるさいんですけどw

R5の動画熱問題でワールドワイドで騒がれているキヤノンだが、今度は自社で運営するクラウドプラットホームであるimage.canon上で、一部のユーザーのデータを消してしまうという失態をやらかしたらしい。

同サービスは最大30日間保存しておく短期ストレージと、期限無しで保存しておける長期ストレージの2種類用意されているが、短期保存用の処理を長期保存用で走らせてしまい、一部のユーザーのデータが期限超過で消失してしまったとのこと。

長期保存と言っても10GB程度の容量しか無いので、プライム会員なら無制限に保存できるAmazon Photosなどに比べてどの程度のユーザーに利用されているのか不明だが、預かったデータが消えるとか許可なく消すなど絶対にあってはならないことだ。しかもデータの復元もできないというから、いくら何でもそりゃ拙いっしょ。

外部からの不正アクセスの類ではなく、あくまでシステムメンテナンス上での人為的なトラブルっぽいが、本来なら安全安心が担保されるべきクラウドサービスでやらかしてしまったのは何とも手痛い失態である。

さらに良くないことは続くもので、同社の米法人のWebサイトがランサムウェアの攻撃にさらされてアクセスできないという事態も起きており、今期は業績も芳しくないキヤノンにとってはまさに泣きっ面に蜂だな。

データをクラウド上の外部ストレージに預けるというのはまさに時代の流れではあるが、正直なところ、その行為に全幅の信頼を寄せられる感覚というのも今風なのかとやや驚きではある。

職業柄IT業界の隅っこで飯を食っている立場だが、仕事内容のイメージとは裏腹に保守的な性分なので、こういった技術にすべてを任せられるほど、業界の中を全面的に信用していないというのはここだけの話だw

FUJIFILM X-T4 / XF16mm F1.4 R WR / PROVIA

日中はそこそこの暑さなれど、猛暑が続いたのは二日間だけで、昨日あたりから夜は窓を開けていては寝られない涼しさに落ち着いてきた。

その暑さのせいでアキアカネもしばらく見かけなかったが、今朝はまたいつもの電線トンボで暖気中。

カテゴリ:小動物, 独り言|タグ:

東アフリカのマダガスカルの東方、インド洋に浮かぶ島国モーリシャスで、座礁した日本船籍の貨物船わかしお(長鋪汽船所有)から燃料が流出する海難事故が発生した。

わかしおは中国で積荷を降ろした後、インド洋経由でブラジルに向かう途中、海が荒れて同国内で座礁したらしく、燃料油タンク4000トンの一部が破損、そのうち約1000トン分が流出したとのこと。過去の同様の事故に比べて特別に流出量が多いわけではないが、問題なのはその場所だ。

ラムサール条約にも指定されているポワントデスニーの美しいラグーンが、流出した重油にまみれている状況は何とも痛ましく、貴重なサンゴ礁の他、周辺海域の生態系への影響が懸念されている。モーリシャスの経済は観光と漁業で成り立っているので、海が汚染されることは死活問題である。

モーリシャスは英が宗主国であるが、もともとは仏領だったこともあってフランスとの関係も深く、今回の事故を受けて同国海軍が専門の対策チームを派遣し、国連の専門家と共同で事態収拾に尽力しているとのことだ。

日本からも商船三井が専門チームを派遣してすでに現地入りしているが、たった6人では何とも心もとない。日本国内でも23年前に日本海で起きたナホトカ号重油流出事故は記憶に新しいが、その際に重油回収に自衛隊が協力しノウハウや知見が残っているはずなので、災害救助隊として派遣するなど検討しても良いのではないだろうか。

何より地元の人達が油まみれになりながらバケツリレーで賢明に回収作業に当たっているのを見ていると、ふとそんなことを思ってしまうぞ。

それにしても本件についての国内報道が異様に少ないのが気になる。日頃から無駄に「日本スゴイ!」を喧伝しているので、日本船籍の船が他国で迷惑をかけているのはよほど不都合なのか、それとも船主である商船三井という大手海運会社に忖度でもしているのか。

良いことをしている日本人ばかりに目を向け悦に浸るのではなく、日本が関係している良くないこともしっかり報道すべきだろう。

Canon EOS-1n / EF20-35mm F2.8L / 座礁船

25年前のマダガスカルにて。インド洋に面した同島南端のトラニャロ..仏語ではフォール・ドーファンと呼ばれている..の海岸にも、何隻もの座礁船が放置されていた。

インド洋は太平洋や大西洋に比べて面積こそ小さいが、季節風と深層海流の影響を強く受けている。特に季節風によって海流自体が季節ごとに消滅したり反転したりするのが特徴だ。

大航海時代より喜望峰を経由して欧州とアジアを行き交う数多の船がいたが、それと同じく数え切れないほどの船が海の藻屑と消えた歴史もあるのだろうな、そんなことを想いながら若き日の自分が写したのがこの1枚である。

その昔、出版業界に勢いがあった時代、アルバイトしながら食うや食わずで作品を撮りため、編集者に見初められて一気にデビューみたいな夢物語があったのは事実だ。

生きもの系の分野で言えば、当時登竜門とまで言われていた平凡社のアニマなどまさにその一つの例だが、そういった写真を必要としていた肝心のグラビア系のプラットホームが凋落し、時代は一気にインターネットの無料メディアへと変わった。

誰でも作品を世の中に発表できるようになった反面、デジタルカメラの進歩とともに写真撮影の敷居が下がり、同時にライバルも増え、右を見ても左を見ても誰が撮っても同じような、どこかで観たような作風の作品ばかりが量産されているのである。

1億総カメラマン時代の到来で底辺プロの需要が低くなり、それに代わって誰かを模したようなオリジナリティが薄れた作品で業界は溢れているわけだ。

生きもの系の写真の場合はさらに深刻で、シャッターチャンスの数から言えば、在野の研究者や数多のアマチュアカメラマンに分があるのは自明の理であり、各自が自由に自身のコンテンツとしてネットを介して世に発表できる時点で、プロの存在意義がより希薄になってしまった。

デジタルカメラの進歩で写真を趣味にするには良い時代になったが、写真で飯を食うには難儀する時代への変移であり、これはもはや押し留めようもない潮流なのである。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA / Dレンジ優先

涼しいうちにと思って日の出前に山へ入り、少し回り道して支線を辿って里まで降りてきた。

稜線から日が差し込み始めたばかりだが、里山界隈は昨夜の熱気が残っているので、日陰にいてもすでにムッとする感じ。

休耕田脇のあぜ道にタチアオイが咲いていたが、てっきり初夏の花かと思ったけど、この長梅雨で調子でも狂ったかな。