カテゴリ : 猛禽

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高崎からの帰路、想定していた時間よりかなり早く打ち合わせが終わったので、少し遠回りして戻ることにした。

特に某所ではわざわざ幹線道路から外れて山際を山ひだに沿ってのんびり走りつつ、何年か前の秋に天狗様の若鳥を見掛けた谷筋では特にゆっくり走る。

二度あることは三度ない世界なのでw、二匹の目ドジョウ狙いが当たることもそうそう都合よくないのだが、悲しい性というかこういう行動は習慣のようなものである。

FUJIFILM X-T2 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR / PROVIA

件の谷ではないが、やや標高が上がって谷側を見下ろし気味になる辺りで、正面から不意にクマタカが低空で現れた。

ちょうど車がカーブに差し掛かって運転席側がクマタカに向いたので、道脇の空き地に車を寄せて停車、助手席の床..シートの上だと急ブレーキで転がって落とすことがあるので床のバッグの上が定位置..に転がしておいた、ほぼ通年積みっぱなしのX-T2とXF100-400を窓から乗り出して振り上げ、数回旋回中のところを何枚か撮影。

車から降りた時は尾根筋で旋回し始めてすぐに見え隠れとなり、結局戻っては来なかった。鳴きながら慌てて飛び出してきた感じだったので、何かを排斥する行動だったと思われる。

道脇か隣接する杉林の上にでも留まっていたようだが、この道は日中はそこそこの往来がある通りなので、こんなところで何してたのか気になるところだ。

iPhone 6

クマタカと言えば、先日急遽呼ばれた某社の忘年会に..泊まりだったが近所の温泉だったので朝帰りで..参加したおり、誰かが差し入れてくれたその名も「角鷹」という銘柄のウイスキーを痛飲したばかり。

角鷹はクマタカの和名表記..熊鷹とも書く..で、冠羽を角のように立てることからこの漢字が当てられているが、まさにその名前を冠した商品ということになる。

芋焼酎もこよなく愛すが、ウイスキー好きの拙者には答えられない逸品。が、一体どこがどう角鷹なのかは酔っ払っていてまったく覚えていないw まあ翌日二日酔いにもならなかったので、旨い酒だったということだろうか。

後で調べてみると、製造元は山梨の南アルプスワインアンドビバレッジ社らしいが、今探すと「蜂角鷹(たぶんハチクマと読む?)」しかヒットしないので、すでに原酒が終わってしまっているのかも知れない。

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カイト凧

2018/12/17

果樹園などでよく見かける鳥追い用の凧。正式名は何というのかよく判らないが、カイト凧という商品名が多いかな。

カイトというぐらいだからモデルはトビのようだが、絵柄は何パターンかあるようで、オオタカやフクロウっぽいのを見たこともある。

当然だがこれで追い払えるのはカラスや小鳥だけで、地を行くものは対象外だ。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

風が強いと結構ダイナミックに動いて、動体撮影の練習に良いかも。

大した値段ではないので、うちの庭にも飛ばそうかと思ったが、そうすると小鳥たちがやって来なくなりそうで止めた経緯ありw

晩秋に桜

2018/11/22

朝夕に近所でフクロウの調査を実施中。今は彼らの求愛期なので、割と行動が大胆になっているのだ。

夕方は日が落ちる時間帯を狙って林縁を見て回り、朝は声を目当てに日の出ちょっと前の森の中を歩き回っている。今朝も2ペア4個体の鳴き交わしを確認しており、このうち1ペアはうちのすぐ近所に縄張りがあることは判っている。

谷を挟んだ隣の地区にも2ペアいるっぽいので、こちらは夕方に配り物を届ける..今期は地元の区長なんぞ仰せつかってるもんでね..時にちょっと寄り道して痕跡探しである。

FUJIFILM X-H1 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS / PRO Neg. Std

すでに紅葉も終わった標高600m付近の里山で、桜が咲いているのを見つけた。冬桜の一種のようだが、ジュウガツザクラとは花弁の数も付き方も違う。

まあ何れ観賞用の園芸種だとは思うが、それにしてもこの寒空に咲く桜の花というのも不思議な感じがする。

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先日林道で冬羽のカシラダカを見掛けた。少し前にマヒワの小群にも遭遇しているが、今年はまだツグミがやってこない。

まあ日本が暖かいからとかそんな事を言うつもりもないが、冬鳥としてツグミが最終ランナー的なところがあるので、ちょっと気にしている次第。

それと今日は朝から家の周辺をハイタカの雌がうろついていた。正確には朝方に家の前の電柱に留まっていたのが最初の目撃で、昼にこちらがたまたま立ち上がって窓の外に目をやったタイミングで仕事場の北側の窓の外を低空で通過、バッチリ背中を拝ませてもらった。

最後は夕方長電話しながら部屋の中をウロウロ歩き回っているw際、これまた何気に西側の窓から外を眺めていたら、敷地内道路上を地面スレスレにスズメか何かを追いかけながら飛び去っていくところを目撃。

ということで、ハイタカが姿を見せるようだと、これもまた冬の到来を感じさせるものだ。

FUJIFILM X-H1 / XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR / Velvia

こういうシーンをチャッチャと手持ち撮影で済ませてしまえるのって、何とも凄いぜ最近の手ぶれ補正。

ご近所ノスリ

2018/10/24

営巣木近くのアカマツ林で探餌するノスリ。しばらくこちらに気が付かなかったが、アカゲラのけたたましい警戒声に振り向いたところを撮影。

留まっているのは数年前の台風被害で立ち枯れたアカマツだが、この秋の連続した台風被害で倒木が相次ぎ、ノスリの営巣林もすっかり見通しが良くなってしまった。

先月までは今年生まれの若鳥達が周辺をうろついていたが、すでにどこかに旅立って行ったようで、親鳥もつかの間の自分の時間と言ったところだろう。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

我が家の庭にもジョウビタキがやって来た。忙しさにかまけてまだ姿を見ていないのだが、終日ヒッヒッという鳴き声が家の周囲に響いている。

それに呼応するように地付きのモズも頻繁に高鳴いていたので、しばらくは大陸からの侵入者と火花を散らす事だろう。

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タカ渡る秋

2018/9/22

先日、予定していたアポがクライアントの都合で急遽先送りになったため、昼を挟んで久しぶりにフィールドへ出撃。

昼前から良い風が吹いていたが、天狗様は隣の谷奥にチラッと出ただけでほぼボーズ。まあこんなことは日常茶飯事なので、午後の後半戦は一つ西側の尾根筋でのタカ渡り観察にチェンジ。

県内にも何ヶ所かタカ渡りの観察ポイントがあるが、メッカである白樺峠や伊良湖岬のようにバンバン数が飛ぶことはまずない。なのでこうして何かのついでに県北で観察ポイントを探すことを20年以上続けている。

風が強いせいかさほど高い高度でないコースで、ポツポツとサシバが飛んいくのを夕方まで観察。3時間で100羽ほど..少しハチKを含む..の記録は、この辺りでここ数年ではまあまあの結果だ。

が、後で白樺では4000飛んだと聞いてちょっとビックリだが、もしかしたらその前振りの動きだったのかも。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia

この日は夕方にはピタッと風が止んで、久しぶりにイイ感じに西の空が焼けた。

撮影後、引き上げ間際に双眼鏡で頭上をザッと見渡し、数羽のサシバたちが西を目指して飛んでいくのを見送った。

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子供の頃、某国営放送で「御宿かわせみ」という番組が始まると聞いて、てっきりカワセミ..もちろん鳥のことね..が出てくるのかと期待して初回放送を観て、バリバリの時代劇だったのでガッカリした記憶があるw

それでもドラマのタイトルに生きものの名前が被せられていると、ついつい懲りずに観てしまうのは悲しい性なのか、つい最近はテレ朝の「ハゲタカ」というドラマを観ていた。

以前に同じ原作(真山仁)の某国営放送版..この時の主役は大森南朋で今回のテレ朝版では綾野剛..を観ているので、前述の下りはまあネタ絡みの冗談なのだが、ネットの予告だったかでイヌワシを探しに行くような場面があって、今回は騙されないぞと思いつつもついつい、というのが話しの振りであるw

ドラマの内容はどうでもいいのだが、確かに初回放送のエンディングにイヌワシが登場した。トビとかノスリとかの映像でなかったのを確認、背景等から知り合いの映像だというのもすぐに判った。

何しろあれだけネイチャー系番組を放送している某国営放送のドラマですら生きもの考証は部局の縦割りの影響で適当なので、我らが天狗様ことイヌワシを適当に扱われては気分がよろしくないのでね。

それにしてもだ。番組タイトルはハゲタカなのに、なぜイヌワシを登場させる必然性があるのかの疑問はある。

それについての理由は番組内で「鷲津(主役の名前)は海外ではゴールデンイーグル(イヌワシの英名)と呼ばれていて狙った獲物は逃さない」的な説明セリフがあり、ああそういうことねとその時点では納得したものの、その後も外資のファンドをハゲタカと称しているわりに主人公をゴールデンイーグルと呼ばせている点には何とも違和感アリアリなのである。

まさかイヌワシをハゲタカと一緒にはしてねぇよなぁという疑心の念をもちつつも、鷲津のタイトルバックにチラッと写る写真がハゲワシっぽいので、何となく混同しているようにも思えるし、うーんw

ちなみにハゲワシ(英名でVulture)は実際に存在するが、ハゲタカという鳥は実在しない。ハイエナ的なポジションを与えられた、より攻撃的で弱者を食い物にする悪役の意味合いで使われる、小説や映画の世界の俗称である。

ニホンイヌワシ

Canon EOS-1D MarkIII / EF600mm F4L IS II USM

これが天翔ける天狗様の雄姿だ。兎にも角にもハゲタカ風情などど我らが天狗様を一緒にしてほしくないねw

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続・G9 PROのAF

2018/6/17

朝から林道脇の空地で天狗様をのんびり待っていると、ちょっと前から目の前をウロウロしていたノスリが、何を思ったか不意にこちらに向かって降下して来るのが目に入った。

なかなかこちらに向かって飛んでくる鳥を撮る機会はない..普通は逃げていくので後追いが多い..ので、G9 PROをAFCに切り替えると同時にカスタムセットをトビモノ用のC3-1にセット、「カモ~ンカモ~ンw」とつぶやきながら60コマ連写..正確にはロスト時に一回中断しているが..した。

動体撮影時、左右方向に等速で移動する物体の追尾はそう苦もない話なのだが、手前に向かってやや降下気味を追尾する..右に向かって少しずつ振り下ろしイメージ..のはそれなりに技術を必要とする。ただでさえ近距離ほど見掛け上の移動速度が早い上に、ノスリは両翼を畳んだ辺り(写真2枚目)で加速し始めたので、ファインダーからやや顔を離して、両手だけの動きでスクリーン中央にノスリを捕捉し続ける。

ファインダーにぴったり顔を押し当てていると、腰の動きと連動しないと構えたカメラを素早く振り回せないのだが、腰回りに余裕がないwオッサンにはそんな若い頃のような芸当はできないので、このケースではG9 PROのファインダー倍率を0.7倍に下げて、スピードファイダー的に使うのがベター。

以下はそこから抜粋した一連のカット。60コマ中で完全にピンを外したカットは3枚で、やや甘カットが6枚、合焦率は85%といったところだ。さすがに空抜け青バックで被写体のコントラストも高いので、被写体の移動速度が加速度的であっても、コントラストAFにこだわるパナのDFDの面目躍如といったところか。

設定は以下の通り。明るいのにISOが無駄に高いのは、このちょっと前に林内でコジュケイを撮ろうとしていてAUTOに戻し忘れたため。

焦点距離 換算800mm
絞り F8〜F9
ISO 1600
シャッタースピード 1/2000〜1/2500
連写 メカシャッターで連続9コマ
オートフォーカス AFC
オートフォーカスモード カスタムマルチ
AFエリア 最大
AFカスタム設定 設定2

ちなみに背景が込み入っている場合は、AFカスタム設定は設定2をベースに、AF追随感度を-1にして少し我慢して粘る方向に振るのがイイ感じである。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

ところでこのノスリがなんで突然人のいる方に寄ってきたのかだが、車があるのは判っていたので恐らく人もその辺にいるものと思い込み、そこから少し離れた目立つカラマツに留まって探餌しようとした、まあそんなところだろう。

ちょうど拙者が車から離れた位置に立っていた..カメラ持って付近をうろついていたため..のと、奴さんから見てこちらが逆光であったことで、どうも人が立っているという認識が無かったようである。

なのでこちらもそれなりに捕捉し続けられたのだが、途中で「わっ、人だ!」とばかりに気付いて急遽反転し、慌てて遁走に移っていくという流れ..写真11枚目で「おぉ、危ねぇ危ねぇ」とか何とかブツブツ言ってるっぽい..になっている。

突然目の間で反転されたために捕捉しきれなかったのが写真5〜6枚目で、この後一旦1秒ほどロストするのだが、再びキャッチした時点でDFDがすぐに復帰したのが写真7枚目..実際は一つ前に左翼が半分だけ写るカットがある..となる。

そう言えば、最近はトビモノを撮る際にドットサイトをカメラの横に装着するのが流行っているようだが、オッサンは昔ながらの直焦点の方が歩留まりが良くて楽である。

いつものように餌台を横目で眺めつつ朝飯を食っていると、カラ達がピッーという警戒声を発して一斉に近くの樹上に飛び上がるのが見えた。

またロシアからの客人たちとのいざこざ..餌台の対立軸は概ね地元勢vsロシア勢の図式..だろうと新聞に視線を戻そうとすると、視野の隅に小鳥とは違う大きな影が入ってきた。

ハトが来ていると家人が言うものの、拙者が座っている位置からは死角になっていたので、茶碗を置いて窓辺に近づきカーテンの隙間から除くと、雪上に降り立っているのはハトではなくハイタカの雄の成鳥であった。

その距離3mほどだが、狩りに成功して興奮しているのか、両翼を軽く開いて周囲を睥睨してこちらには気が付いてない様子。証拠写真を押えようかこのまま食事を見守ろうかの刹那に、こちらの心中を見透かしたように不意に飛び立っていった。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA

襲われたのはアトリだったようである。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA

左奥に立っているのが餌台の一つ。ハイタカは死角になる家の陰から不意に襲ってきたようだ。この後スズメとアトリはしばらく姿を見せなかったが、シジュウカラとヤマガラは何事もなかったようにすぐに戻ってきていた。

赤城高原ではハイタカは通年姿を見かけ、特に冬は家の周囲を飛んでいることが多いが、これは餌台を設置するようになってからだ。餌台に集まる小鳥たちの群れはどうしても目立つ。特にアトリはちょっとしたことですぐに一斉にバタバタと飛び立つので、普段からハイタカが目を付けているのは明らかだ。

昔BigDipperを名乗っていた頃のブログ記事にも似たようなものがあった。

狙っている獲物が集まる場所で待ち伏せするというのは、襲う側からすれば理になかっている行動だ。オオタカが水鳥が集まる湖沼に居着いたり、ライオンがマラ川を渡るヌーの群れを襲うべく川辺りで待ち伏せしたり、例えは悪いが痴漢やスリが人混みに紛れるのも同じようなものだ。

Canon EOS-1D / EF600mm F4L IS USM x 2

こちらはさらに以前の写真。この時襲われたのはムクドリだが、季節はやはり冬。ただ、この頃はまだヒマワリレストランは開いてなかったので、これ自体はハイタカが普通に生息していることを示しているものだ。

ちなみにこれはうちの裏がまだ空地だった頃の話だが、Exifを見ると機材の古さが時代を語るw

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雪少なめ

2018/2/11

福井の豪雪にある通り、北陸や西日本で雪が多い年は県北は意外に雪が少ない。ただ、寒波の影響で連日気温が低いため、赤城高原では降った雪が解けずに残って景色だけは白銀ではある。

FUJIFILM X-T2 / XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR

と言うことで、県内も行くところによって雪の量に大きな差がある。天狗様の狩場としては雪は無いよりはあったほうが良いのだが、観察に行く者の都合としては無いほうがありがたい..重い機材背負って長々と林道を歩かなくても済むので..という本音もあるw

FUJIFILM X-T2 / XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR

昨年暮れに天狗父が巣材を運んだのを確認していたので、年明けから定期的に調査中。その時は行動からどうみてもハンティングだと思っていたが、斜面に飛び込んで暫くして姿を見せたら、何故か巣材を運んでいったのである。

現在は抱卵中なのでそっちには近づかないようにしているが、こっちの谷筋にも天狗父が時々姿を見せるので、日当たりの良い対岸の林道脇から観察続行中。

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