県北のフィールドでは春が足早に通りすぎようとしているが、足元にはまだまだ小さい春を見つけることができる。
ホトケノザとオオイヌノフグリは里山の小さな春。暖かい平野部なら早ければ2月には咲くが、北関東の山間部では今が盛りだ。
気の利いた農家だと畑の畦に水仙など植えている。スイセンは畑に彩る黄色い春だ。
雑木林や防風林などの林縁では、ダンコウバイに続いてキブシが小さな黄色い花を付ける。小さくひっそりと花をつけるので、足の早い登山客など気が付かず見過ごしてしまうだろう。
県南のフィールドに出掛ける道すがら、朝一で妙義山さくらの里へ寄ってみた。
ここの桜も本来は4月下旬が見頃なのだが、県北同様に10日近く早くに満開を迎え、ソメイヨシノなどはすでに花を散らしていた。それでも、45種類、5千本の桜が標高差をもって植えられているため、他よりも長い期間桜が楽しめる。とは言え今年はGWではさすがに遅いだろうけどね。
天狗様を観察するのにはお昼から午後の時間帯が確率高いが、この季節は春霞の影響をモロに受けるため、写真でも動画でも撮影には朝一から10時ぐらいまでが適している。
太陽の輻射熱によって暖められた空気が上昇気流となって、地上の塵や埃を大気中に舞い上げるのがヘイズであり、いわゆる春霞である。逆に言えば、撮影に不適なヘイズの原因である上昇気流も、天狗様など大型猛禽類にとっては省エネ飛行をするために必要な気象現象となるのである。
妙義山を東側から望む。いわゆる表妙義と呼ばれ、上信越道などから眺める姿もこれである。中腹まで新緑に覆われているのが判るだろうか。
沼田発地のヒガンザクラは樹高、枝張りともに20m近く、樹齢500年を越えていると言われている。例年なら4月下旬近い田起こしの時期に花を咲かせるので、苗代桜とも呼ばれている。
今年は桜が早いのは周知の事実。先週、沼田公園の御殿桜で失敗しているので、少し早めにと足を延ばしてみれば、県指定の天然記念物でもある苗代桜は見事に満開の様相。いつもよりは10日は早いだろうか、危うく花期を逃すところであった。
通常、この手の景勝地は週末や休日に撮影に来ることはないのだが、この時期だけは仕方なし。開花時期もあるが何より春は天候との戦いなので、風なしのこのタイミングを逃す訳にはいかない。
観光客がやって来る前にと8時には現着したのだが、撮影中にどやどやとカメラ爺婆がやって来て、まあいつものように賑やか、いやハッキリ言ってうるさい事この上なかった(苦笑)。やはり休日に無事に動画撮影が完遂できるほど甘くはなかったね。
昔は肩乗せ式のビデオカメラ然とした機材を構え、さらに「撮影中だ近づくんじゃねぇよ」オーラを出していたのだが、今や動画撮影機材は一眼ミラーレスカメラで小ぢんまりしてしまって、撮影していてもレンズの前を平気で横切ったり、スチルと勘違いして延々と話しかけてくるのには困ったもんである。
おい爺さん、何ちゃらコンテストに入賞した大事な写真は仕舞っとけ。あー、自慢のD4sが凄いのは判ったからタム◯ンの高倍率ズームを何とかせいや。そこのオバサン、ホットシューに載ったガンマイクが目にはいらんかい、頼むからマイクの前で氷川きよしの話はやめてくれ。あ、オッサン、鼻をかむならもっと遠くでお願い。おいおいボーズ、俺のカメラバッグの中に飲みかけのペットボトルを仕舞うのはよせやい..って、わずか40分の間にいやはや疲れたのなんのって(苦笑)。
最後のは同じく発地にある天照寺のシダレザクラ。こちらは苗代桜ほどは人気がないので、まあまあ静かで助かった。何より通りがかった近くのおバアにリンゴひと山貰ったしね(嬉)。
昨晩、熊本でマグニチュードのわりに大きな地震が起きた。震源が浅い分、震度だけ見ると東日本大震災と変わらない数字となったようである。被害も広範囲というよりは局所的な感じがして、東日本大震災とはかなり雰囲気の異なる地震である。九州は火山は多いがそんなに地震の多いイメージがなかっただけに、少々驚いたのは事実だ。
原因となった断層の先には、国内で唯一稼働中の川内原発があり、今回は特に事故には至らなかったが、どうしてまあそんなところに原発があるのか不思議でならない。再稼働が認められて以降、桜島や阿蘇山の噴火が続き、霧島周辺も不穏な動きがある。そして今回の大地震ときて、何かこう自然界を通して暗示的なものを感じざるを得ない。
ところで、福岡と大分に知り合いは何人かいるが、知人の一人が熊本に単身で転勤していたのをFacebookで知ってびっくり。遠い九州の出来事が急に身近なことと感じられてしまった。被害に遭われた方にはお見舞い申し上げたい。
今日は風が強くて参った。しかもまた冬型のような北風が吹き荒れたため、予定していた撮影は中止となった。風が強風のレベルだと、とてもではないが動画の撮影は無理である。
ということで今日の写真は数日前の小野子の桜。ここも今日の大風で桜吹雪となってしまっただろう。
WindowsとMacで共用するために使用していたNAS(ネットワークアタッチトストレージ)が、使うアテもなく余っていた。
業務で使用するWindows PCがなくなったのと、メインストレージをDroboに統合しているため、NASは放置プレイ状態であったが、勿体ないのですべてバラして内蔵HDDを取り出して使うことにした。
しばらく使ってなかったが一応中身を確認の上、都合4台をバラして、2TBを2台、3TBと4TBを1台ずつサルベージできた。I-OのはSeagate製、BUFFALOはSamsung製であった。
2TB 2台はこれまた余っているHDDケースを利用して映像編集用にRAID運用。3TBと4TBはそれぞれバックアップ用に使うことにする。
一昨年から4Kフッテージが増えてきたため、HDDは何TBあってもいいのだが、バックアップを考えると同容量が望ましい。その点、Droboはそこを考える必要が無いのでありがたい。
桜ばかりではアレなので他の花も。
これは近所の雑木林にぽつねんと咲く種不明のツツジ。近くでオオタカが営巣しているのだが、その行き帰りに通る作業道の脇に生えている。
恐らく園芸種だと思うが、誰かが捨てていったのがそのまま根付いたと思われ、アカヤシオのような色合いの花をつける。