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夜明け

2018/2/21

瞬く星々が息を潜め、漆黒の闇に碧き帳が降りるが如く空にグラデーションが滲み始める。

やがて宇宙(そら)と地平の境に橙の光の帯が姿を魅せると、急速に世界は白み始め、そしていつもと変わりない喧騒の時が刻まれ始める頃、赤城山の夜が明ける。

何も見えないということがあらゆる雑多な日常から思考を遠ざける。夜が明けるということは、そのすべてが再び白日の下にさらされることであり、しかしそれは人が生きていく上で必然的な現実という常に当たり前の繰り返しでもある。

ダークからブルーへ、そしてブルーからアンバーへ。BLUE MOMENTの世界へようこそ。

FUJIFILM X-T2 / XF16-55mm F2.8 R LM WR

ダークアンバーやオレンジと言えばソニーαシリーズのブランドカラー。公式には橙色ではないようだが、カメラやレンズにオレンジ系のワンポイントが入っていると、遠目にもαシリーズだなと思わせる辺りはソニーのイメージ戦略が成功している証拠だ。

先日ネットニュースを眺めていたら、マンフロットから「ソニーαシリーズ専用」と銘打った三脚が出るというのがあった。本来ユニバーサル仕様であるはずの三脚に、特定メーカーのブランド専用..と言っても三脚なの当然汎用的ではある..が出てくるのは驚きだが、それだけαシリーズが売れていることの証でもある。

実際、以前ならカメラ、特に一眼カメラはC社とナイコンでシェアを分け合っていたのが、すっかり2大メーカーと言えばC社とソニーに変わってしまった。ナイコンはD850で勢いを取り戻しているとは聞くものの、それとて一過性に過ぎないので、危うい状況にあることには変わらない。

現在C社がトップを走って業績も好調だが、仕事柄様々な場所でカメラマンを見るにつけ、先のαカラーのカメラを目にすることが多くなってきたのは現実的な話として実感している。実際、仕事仲間にもC社から乗り換えた人..でもレンズはそのままEFマウントを使用..を何人か知っているしね。

以前からC社も動画では強みを見せているので、2020年の東京五輪に向けて、両者のガチコン勝負がますます激しくなっていくのは当然の流れである。果たしてC社の白夜が続くのか、ソニーの新たな夜明けとなるか、もうどっちも関係ないw身としては傍観者として別の意味で楽しみである。