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ん?

2015/4/20

季節柄キジの雄が忙しい。日がな一日畑の畦や林縁をうろついて、ケーンケーンと鳴きながらドラミングに余念がない。非繁殖期なら目立たずステルス行動に徹し、人を見掛けようものならロードランナーよろしく一目散に逃げていくが、この時ばかりは近づいても案外逃げないものだ。

20150420

縄張りの見回りに疲れて?寝ているところを忍び足で近づいたが、こちらに気づく前に、ん?とばかりに視線を上げた。その視線の先には、畑の上をオオタカが飛んでいるのが見えた。

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日陰道

2014/8/2

20140802

先日業者が草刈りを終え、見通しの良くなった別荘地の中を移動する影一つ。50mも離れていないので、いつものアイツに違いない。もともと用心深い性分からか、それとも単に暑いからか、ひたすら木陰をたどって横切って行く。

おとっつぁんの通過後もしばらく見ていたが、いつもの取り巻き娘たちは見つからなかった。繁殖期間中はハーレム状態のキジも、用事が終われば雌雄で別行動となるが、もうそんな頃合いだろうか。近所でオオタカとノスリ巣立って森が賑わっているので、まあもしかしたらの可能性もあるかな。

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ケーン、ケーンと鳴きながらバサバサと翼を打ち下ろす独特の行動はドラミングの一種であり、雄キジの縄張り宣言でもある。

キジは一夫多妻である。人間を除けば、たいていの生きものの一夫多妻というのは、個々の子供を大切に育てることよりも、多くの雌を抱え込むことで、自分の子孫をより多く残そうという戦略に基づくものである。それには、自分以外の雄が雌に近づくことを徹底して排除する必要があるわけで、雄キジにとって自分の縄張りへの他の雄の侵入は認められず、常に縄張り周辺での個別的自衛権の発動に駆られている、ということになる。ちなみに、キジは一夫多妻であっても、他の群れと行動を共に生活をしているわけではないので、集団的自衛権を行使することはない。

その点では、常に集団で行動する草食動物、例えばバッファローやヌーそれにインパラなどは、ライオンなど捕食動物に対して集団で防衛行動を取る。コロニーを形成して子育てをするペンギンやアジサシなども、トウゾクカモメやカラスなどの侵入に対して連携して追い払いを行うが、これはいわゆる集団的自衛権の行使ということに他ならない。

ちなみに、散歩中の人がクマに襲われ、それを飼い犬が撃退するというのが話題になった。同じようなケースで、米でも飼い猫が野良犬を追い払う動画が話題になっていた。何れのケースも、当事者である人に対して密接な関係にある他種による防衛行動が行われたので、見方によっては集団的自衛権の発動とも受け取れるが、飼育下の動物の場合は家族という同じグループに属した関係であることがうかがえるため、実際は個別的自衛権の発動と考えるのが筋だろう。

話が時節柄の話題に逸れたが、生きものにとっての自衛権というのは、その生活様式によって立ち位置が変わる。前述のキジにとって、他のキジがオオタカに襲われようがキツネに食われようが、そんなことは知ったことでない。自分だけ生き残れればそれでオッケーなので、自分の縄張りを守る個別的自衛権は使っても、決して集団的自衛権は使わない。が、後述の例に挙げたアジサシは集団で行動し、敵の侵入を連携して撃退することで、集団的自衛権のメリットを最大限受益していると考えられる。

集団で行動するということの意味を狭義に捉えるか広義に捉えるか、それこそそれは解釈の違いということになるのだが、我々人間は集団で行動する際のルールを話し合いで決めるという習慣がある..ない人達もいるが..ので、そこの手続きを端折ってしまうのはルール違反と言われても仕方ないことだろう。事が大きい話だけに、筋はしっかり通したほうが後腐れないはずだ。

20140702

こうして一部分だけ切り取ると仲睦まじいペアのようだが、写っていないだけで実際は周囲にもう2・3羽いる。こうしてキジ雄は今日も個別的自衛権の行使に余念がない。

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葉隠れの術

2014/7/1

20140701

本人は隠れたつもり。おそらくかなり自信満々のはず。それが証拠にこの姿勢のまましばらく微動だにせず。でもずーっと追尾していたのですべてお見通しなのさ。

ただ、今日もまた根比べは我々の負けなのであった。ま、ちょっとこっちは急いでたしね。

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胸を張って堂々と畑の真ん中を歩いていたヤツをファインダーに捉えたのと、向こうがこちらに気付いたのがほぼ同時。このケースは一目散に走って逃げていくだろうと踏んだのだが、ヤツが取った行動には驚いた、いや笑った(笑)。

そう、なんと突然パタッと倒れ込むように伏せたのである。いや、本当に倒れたのかもしれない。とにかく薄く平たく、なんの遮蔽物もない畑の真ん中に伏せたのだ。

20140627

最初からこのシーンならまさかそれがキジだとは誰も思うまい。見事に鳥以外の何かが畑に転がっているようにしか見えないのだから。でもその瞬間を見てしまったのだからもうキジにしか見えないのである。足元にお座りする駄犬君も気付いているようだが、不思議そうに鼻を高く掲げて匂いを嗅ぐのに忙しい。

残念ながらレンズは中望遠の単焦点。どの程度近づいたらこちらの期待する反応を見せるのか、非常に興味があったのだが、先日Mちゃんがキレイにうなったばかりの畑に足跡を残すのは忍びない。結局こちらが根負けして帰途についたのだが、背中を向けて歩き出した途端、ロードランナーの如くスタコラと走って逃げていくヤツの姿が視界の隅に入ったとさ。

どうでもいいけど鳥なんだから飛べよなぁ..

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路征くキジ

2014/6/25

20140625

霧の中、一人路征くキジの雄。

いつもはコソコソしているくせに、視界が悪いと案外堂々と振舞っている。こっちには犬もいるっつぅーのにね。

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20130520

ということでカッコウを今シーズン初認。

と言っても北東北に滞在中の話なので、ちょっとイレギュラー。

ま、この辺りにいるなら関東界隈にも当然来ているだろうけどね。

しかしこっちはまだまだ寒い。フリースの上着が手放せない。

新緑も萌黄色でそこかしこで桜も咲いている。

春はこれから北上のようだ。

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20130424

どこから見ても派手な色彩が特徴のニッポンの国鳥キジ。

本人は真剣に隠れたつもりであり、

おそらく見つからないという絶対的な自身があるはず。

そして実際、いざ探してみるとなかなか見つからないから不思議だ。

どんなものにも意味がある。たとえ自然界の創りだしたものでもそうだ。

キジも繁殖活動のためだけに派手なわけではない。

彼らの色彩を派手だと思うのは道理を知らない人の勝手であって、

それが本来の機能を果たした時、生き物は最高に輝く。

そう、まさにそれは生きる機能美の世界だ..

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